Enshroudedの専用サーバーは、Windows PCにSteamの「Enshrouded Dedicated Server」を入れ、設定ファイルを編集して起動します。友人を招くまでの流れは、初回起動、名前と役割別パスワードの設定、UDPのqueryPort 15637への通信設定、ゲーム内の「参加」からの接続確認です。
2026年10月4日時点のWindows・Steam早期アクセス版を対象に、導入から更新・バックアップまでの手順を紹介します。
Enshroudedの専用サーバーはホスト不在でも遊べる
専用サーバーは、ワールドを管理するプログラムをゲームのプレイヤーとは別に動かす方式です。管理者がゲームを遊んでいなくても、サーバー用PCとプログラムが稼働していれば友人が参加できます。
同じ時間に集まる少人数なら、ゲーム内で一人がホストになる方法も選べます。各自が好きな時間に共通の拠点へ入りたい場合は、専用サーバーが向いています。通常ホストとの使い分けや参加者ごとの進行は、マルチプレイのやり方と進行共有で確認できます。
自前で立てる場合の費用と必要スペック
ゲームを所有していれば、Steamライブラリのツールから専用サーバーを導入できます。追加のレンタル料金を払わずに始められますが、PC、電気代、回線の費用まで無料になるわけではありません。
Keen Gamesが公開しているサーバー用PCの目安は次のとおりです。2024年1月更新の公式推奨値であり、どのワールドでも快適に動くことを保証する数値ではありません。
| 項目 | 4~6人で遊ぶ目安 | 16人で遊ぶ目安 |
|---|---|---|
| CPU | Core i7・3.2GHz相当、6コア12スレッド | Core i7・3.7GHz相当、8コア16スレッド |
| メモリ | 16GB | 16GB |
| ストレージ | SSD、インストール用に空き30GB以上 | SSD、インストール用に空き30GB以上 |
| 回線 | 1人につき上り2Mbit/s、下りも同程度 | 1人につき上り2Mbit/s、下りも同程度 |
回線の目安を4人分に換算すると、上り8Mbit/sです。他の通信にも余裕を持たせ、人数を増やしたらPCの負荷と接続の安定性を確かめましょう。
同じPCでゲームも遊ぶ場合は負荷が重なるので、PCの動作環境とFPS設定も確認してください。
Steamから専用サーバーを導入・初回起動する
初めて立てるなら、Steamライブラリのツールを使う方法が分かりやすいです。Keen Gamesは、Steamの起動ボタンではなく、インストール先の実行ファイルを直接開く方法を案内しています。
ライブラリの「ツール」からインストールする
- Steamライブラリの表示フィルターで「ツール」を有効にします。
- 「Enshrouded Dedicated Server」を探してインストールします。
- ライブラリの専用サーバーを右クリックし、「プロパティ」→「インストール済みファイル」→「参照」を開きます。
- 開いたフォルダーのenshrouded_server.exeを起動します。
- 同じ場所にenshrouded_server.jsonが作られたことを確かめます。
サーバーのコンソールやログに「HostOnline」と「up」が出るのが、起動できた目安です。外部の友人が接続できるかは、後の通信設定と参加テストで確かめます。
設定前にいったん停止します。Windows向けのコミュニティ運用ツールでも使われている方法は、サーバーのコンソールを選んでCtrl+Cを押す操作です。終了を確かめてから設定を編集してください。
SteamCMDを使う場合のダウンロード手順
SteamCMDは、コマンドでSteamのサーバーファイルを取得・更新するツールです。前のライブラリ方式を使うなら、SteamCMDの導入は不要です。
Windows版SteamCMDを用意し、steamcmd.exeのあるフォルダーでコマンドプロンプトを開きます。保存先をC:\EnshroudedServerとする例は次の一行です。別の場所に入れる場合は、引用符内のパスを自分の保存先へ変えてください。
steamcmd.exe +force_install_dir "C:\EnshroudedServer" +login anonymous +app_update 2278520 validate +quit
専用サーバーの配布IDは2278520です。force_install_dirが保存先、login anonymousが匿名取得、app_updateがダウンロード・更新、validateがファイル検証を指定します。この組み合わせは公開されているサーバー運用実装でも使われています。
取得後は、指定フォルダー内のenshrouded_server.exeを起動します。以後の手順はライブラリ方式と同じです。
サーバー設定はJSONとuserGroupsで変更する
名前、人数、保存先、権限はenshrouded_server.jsonで設定します。停止後に別の場所へ控えを作り、テキストエディターで必要な値を変更してください。保存後にサーバーを再起動すると、変更した設定を読み込みます。
名前・人数・保存先の基本設定
最初は名前と人数を決め、保存先は必要な場合だけ変更します。
| 設定名 | 設定する内容・例 |
|---|---|
| name | 一覧に出るサーバー名。例は”My Enshrouded Server” |
| slotCount | 参加枠。PC版では1~16の数値。4人用なら4 |
| saveDirectory | ワールドの保存先。既定は”./savegame” |
| logDirectory | ログの保存先。既定は”./logs” |
| ip | サーバーが通信を受けるアドレス。通常は生成時の”0.0.0.0″を使う |
| queryPort | サーバー一覧の問い合わせ用ポート。既定は15637 |
saveDirectoryとlogDirectoryの「./」は、サーバー側のフォルダーを基準にした指定です。プレイヤーのSteam Cloud保存先ではありません。ipの0.0.0.0は友人へ渡す接続先ではありません。通常の自宅ルーター配下では、ここをWAN側の公開IPv4へ書き換えず、既定値を使います。
JSONでは文字列を半角の二重引用符で囲み、人数やポートは数値のまま書きます。カンマや括弧を壊さないよう、生成されたファイルの項目を編集してください。
パスワードと権限は役割ごとに決める
現在の専用サーバーでは、userGroupsの中にある各グループのpasswordを使います。古い解説にある最上位のpasswordだけを書き換える方法とは異なります。
友人用なら、userGroups内でnameがFriendの項目を探し、その中のpasswordを変更します。記入例は「”password”: “REPLACE_WITH_FRIEND_PASSWORD”」です。大文字部分は見本なので、実際に使う別のパスワードへ置き換えます。
Admin、Friend、Guest、Visitorなどの名前があっても、専用サーバーの権限は各項目の値で決まります。通常ホストの役割名から判断せず、次のフラグを見て、許可する操作をtrue、許可しない操作をfalseにします。
| 設定名 | 許可する操作 |
|---|---|
| canKickBan | プレイヤーの追放・参加禁止 |
| canAccessInventories | チェストなどの収納へのアクセス |
| canEditWorld | 拠点の外にある世界の変更 |
| canEditBase | 拠点内の建築物や地形の変更 |
| canExtendBase | 焔の祭壇の追加・強化・撤去に関わる操作 |
一緒に建築する友人には収納と拠点編集を許可し、追放や祭壇操作を管理者だけにするなら、友人用のcanKickBanとcanExtendBaseをfalseにします。
新規設定にはランダムなパスワードが用意されます。空欄のグループがあると、その権限で不特定の人が参加できるため、公開前に全グループを見直してください。管理者用と一般参加用には別のパスワードを設定し、参加者には必要な役割のものだけを渡します。
reservedSlotsは、そのグループ向けの予約枠です。空きがあるのに別グループから満員と表示される場合は、この値も見直しましょう。予約が不要なら0にします。
難易度はプリセットかCustomを選ぶ
gameSettingsPresetでは、標準のDefault、敵を減らして資源・戦利品を増やすRelaxed、戦闘を厳しくするHard、生存要素も加えるSurvival、個別調整するCustomが選べます。
個別項目を変更するときは、先に「”gameSettingsPreset”: “Custom”」へ変えます。そのうえで、既存のgameSettings内にある対象項目を編集してください。
- 採掘の1打で地形を削る量と資源の収量を増やしたい場合:miningDamageFactorを2にする
- シュラウドの滞在時間を伸ばしたい場合:shroudTimeFactorを2にする
どちらも公式の設定範囲は0.5~2です。採掘の設定は敵や宝箱を含む全素材ドロップを一律2倍にする項目ではありません。数値を変えても反映されない場合は、Customを選んだか確認します。
同じワールドで遊ぶ仲間にも関わる変更です。プリセットごとの遊びやすさを比べたい場合は、難易度設定とおすすめ設定で選び方を確認できます。
queryPort 15637とIPv4で外部から接続できるようにする
Enshroudedの公式サポートが案内する既定のポートはqueryPort 15637で、通信はIPv4を使います。コミュニティの運用実装ではUDP 15637を使っており、自宅ではWindowsの受信許可とルーターの転送先をそろえます。設定値を変えた場合は、以後の15637もその値に読み替えてください。
| 設定する場所 | 既定ポートでそろえる内容 |
|---|---|
| enshrouded_server.json | queryPortを15637にする |
| サーバーPCのファイアウォール | サーバー実行ファイルへのUDP 15637の受信を許可する |
| 自宅ルーター | 外部UDP 15637をサーバーPCの内部UDP 15637へ転送する |
| 参加者の接続先 | 外部向けIPv4アドレスと15637を指定する |
古い設定例には15636も登場しますが、現在の公式FAQを基準に、15636やTCPまで一律に開くのは避けましょう。Steam自体にも通信要件があるため、組織などで外向きの通信を制限している回線では、管理者にSteamの必要通信も確認します。
Windows側は実行ファイルとUDPポートを指定する
Windowsの「セキュリティが強化されたファイアウォール」で、受信規則を作ります。Microsoftの説明では、カスタム規則にすると実行ファイルとポートを組み合わせて指定できます。
- 「受信の規則」から「新しい規則」を開き、「カスタム」を選びます。
- プログラムの指定で、インストール先のenshrouded_server.exeを選びます。
- プロトコルをUDP、ローカルポートを特定のポート15637にします。
- 接続元を制限できる場合は、スコープで参加者のアドレスを指定します。
- 「接続を許可する」を選び、サーバーが使うネットワークのプロファイルに適用します。
- 後で識別できる名前を付けて保存します。
規則が既にある場合は、実行ファイル、ポート、適用プロファイルを先に確認してください。ファイアウォール全体を無効にする必要はありません。
ルーターはサーバーPCのLANアドレスへ転送する
ルーターの「ポート転送」「NAT転送」「仮想サーバー」などの画面を開きます。機種で呼び名は異なりますが、中心項目は共通です。
- 転送先・内部IP:サーバーPCのLAN側IPv4アドレス
- 外部ポート:15637
- 内部ポート:15637
- プロトコル:UDP
接続機器一覧でサーバーPCを特定し、アドレス予約でLAN側IPを維持すると、再起動後の転送先変更を防げます。
外部の友人へ渡すのは、自宅ルーターのWAN側にある公開IPv4アドレスとポートです。LAN側のアドレスや0.0.0.0では、外部から接続できません。
WAN側が公開IPv4ではなく、上流にもルーターがある場合やCG-NATを使う回線では、自宅ルーターの設定だけでは届かないことがあります。LAN内では入れるのに外から入れない場合は、回線事業者へ外部からIPv4で受信できる契約かを確かめてください。
専用サーバーへ参加し、見つからない原因を切り分ける
サーバーを起動したら、Enshroudedのメインメニューで「参加(Join)」を選びます。一覧のフィルターで「専用サーバーを表示(Show dedicated server)」を有効にし、設定した名前を探してください。対象を選び、参加する役割のパスワードを入力します。
一覧に出ないときはSteamのお気に入りへ追加する
名前で見つからない場合は、IPとqueryPortでSteamへ登録できます。
- Steamの「表示(View)」→「ゲームサーバー(Game Servers)」を開きます。
- 「お気に入り(Favorites)」タブの「+」を押します。
- 「サーバーのIPv4アドレス:15637」の形で入力し、登録します。
- Enshroudedの参加画面へ戻り、お気に入りとして上部に並ぶサーバーを選びます。
「サーバーのIPv4アドレス」は置き換え用の表記です。同じLANから確認するならサーバーPCのLAN側IP、インターネット越しの友人には公開IPv4を使います。queryPortを変更した場合は、コロンの後ろも同じ番号に合わせます。
目的のワールドに入れたら、予定した収納・建築操作を試します。外部の友人にも接続してもらい、自宅内のテストだけでは分からない転送設定を確かめましょう。
起動・表示・パスワードのどこで止まるかを見る
| 症状 | 次に確認する箇所 |
|---|---|
| HostOnlineまで進まない | コンソールのエラーとJSONの変更箇所。無効な設定文字列がある場合は修正する |
| 起動しているが一覧に出ない | 専用サーバー表示、空き枠・パスワードなどのフィルター、Steamのお気に入り登録 |
| パスワードを入れても参加できない | 目的のuserGroups内のpasswordを使っているか。変更後に再起動したか |
| 空きがあるように見えるのに満員 | slotCountと、別グループのreservedSlots |
| LAN内だけ接続できる | 公開IPv4、Windows受信規則、ルーター転送、上流ルーターや回線の制約 |
| 入れるが収納・建築ができない | 入室に使った役割とcanAccessInventories・canEditBaseなどの値 |
直前に変えた箇所から一つずつ見直し、起動ログと接続結果を比べましょう。
更新とバックアップでワールドを維持する
更新前には、ワールドと設定の控えを残します。専用サーバーに保存されるのはワールド側で、キャラクターの進行は各プレイヤーのPC側に保存されます。サーバーだけをバックアップしても、全員のキャラクターまで控えられるわけではありません。
更新するときは、次の順序で進めます。
- 参加者に退出してもらい、サーバーを停止します。
- コンソールやログの終了状況、セーブファイルの更新日時を確認します。
- saveDirectoryで指定したフォルダー全体とenshrouded_server.jsonを、インストール先とは別の場所へコピーします。
- Steamライブラリ方式なら専用サーバーツールの更新を適用します。SteamCMD方式なら、同じ保存先を指定して先ほどの更新コマンドを実行します。
- サーバーを起動し、HostOnlineの表示、ワールドの建築や進行、役割別の接続を確かめます。
公式の保存説明には更新時期による違いがあるため、「数分待ったので保存済み」と時間だけで判断しないでください。保存エラーが出ている場合は、そのまま更新や上書きを続けず、ログと現在のファイルを残します。
クライアントが更新されるたびに、専用サーバーにも必ず同じ更新があるとは限りません。たとえば2026年6月29日のHotfix #42は、専用サーバーの更新不要と公式に案内されています。更新の要否は、その回の公式告知とSteamでの配信を基準にします。
既存ワールドの持ち込みや巻き戻しは、セーブデータの保存先・復元・移行に沿って作業してください。
Linux・Docker・レンタルサーバーを使う場合
Keen Gamesの公式設置案内はWindows向けです。Linuxで動かすコミュニティの方法は、Windows版のサーバーをWineやProtonという互換環境で実行するもので、公式のLinuxネイティブ版と同じではありません。
Dockerはイメージごとの保存先と設定方法を見る
コミュニティ実装のmornedhels/enshrouded-serverには、Wine版とProton版のイメージがあります。この実装はUDP 15637を公開し、/opt/enshroudedを永続保存用に割り当てます。READMEの「./game:/opt/enshrouded」という構成なら、設定ファイルはホスト側のgame/serverフォルダーに置かれます。
コンテナを作り直す運用では、ワールドと設定を残す保存領域を先に決めます。ファイルの所有者を決めるUID・GIDや、利用する互換環境も、そのイメージの説明に合わせてください。
この実装では、旧SERVER_PASSWORD環境変数は非推奨です。enshrouded_server.jsonのuserGroupsを直接編集するか、SERVER_ROLE_0_PASSWORDのような役割別の環境変数を使います。「0」がどの役割を指すかはグループの並びを確かめ、管理者用と参加者用を取り違えないようにします。
別のイメージでは変数名や保存先が異なります。Linux・Dockerの管理に慣れていなければ、Windowsの公式手順から始める方が確認箇所を絞れます。
常時稼働するPCを用意しないならレンタルも選べる
常時稼働するPCや回線を用意しないなら、レンタルも選べます。公式FAQではGPORTALとの提携が案内されており、ほかの対応事業者も利用できます。
選ぶ際は、料金だけでなく、参加人数、利用地域、ワールドのダウンロード可否、バックアップからの復元、userGroupsや難易度の編集方法を比べましょう。移行する予定なら、現在のセーブを持ち込めるかも契約前に確かめてください。
拠点づくりや探索の次の目標は、Enshroudedの総合攻略から探せます。
Enshroudedの専用サーバーは設定後の接続確認まで行う
Enshroudedの専用サーバーは、Steamのツールを入れ、生成されたJSONを編集して運用できます。役割別パスワードと権限を決め、queryPort、Windowsの受信許可、ルーターの転送先をそろえてから、ゲーム内で参加を試してください。
外部からの接続と予定した操作まで確かめるのが仕上げです。運用開始後は、更新前に世界と設定の控えを残し、再起動後の状態を確認しましょう。

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