「魔女の家」をクリアしてノーマルエンドを迎えたとき、多くのプレイヤーは「無事に脱出できてよかった」と安堵したのではないでしょうか。
しかし、このゲームの結末にはとんでもない秘密が隠されています。
ノーマルエンドは本当にハッピーエンドなのか、トゥルーエンドとは何が違うのか、そもそもこのゲームに救いのある結末は存在するのか。
この記事では、魔女の家のノーマルエンドに関する疑問をすべて解消し、エンディングの分岐条件から物語の真相、さらには全4種類の結末までを網羅的に解説していきます。
なお、ゲームの核心に触れるネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。
魔女の家とは?ゲームの基本情報をおさらい
魔女の家は、2012年10月3日にフリーウェアとして公開されたRPGツクールVX製のホラーアドベンチャーゲームです。
制作者はふみー氏で、BGMやイラストのほぼすべてを一人で手がけています。
プレイヤーは主人公の少女ヴィオラを操作し、森の奥に建つ不気味な洋館「魔女の家」からの脱出を目指します。
プレイ時間は約2〜3時間と比較的短いものの、即死トラップが多数配置された「初見殺し」のゲーム性と、意外性に満ちたストーリーが話題を呼びました。
公開サイト「ふりーむ!」では累計ダウンロードランキング1位を記録し、ニコニコ動画を中心にゲーム実況でも大きな反響を集めています。
2018年にはRPGツクールMVで全グラフィックを刷新したリメイク版「魔女の家MV」がSteamでリリースされました。
2022年10月13日にはNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One向けにもコンソール版が発売されており、価格は1,650円(税込)です。
Steamではユーザーレビューのステータスが「圧倒的に好評」を獲得しており、発売から長期間を経てなお高い評価を維持しています。
魔女の家のエンディングは全部で何種類あるのか
魔女の家には、合計4種類のエンディングが存在します。
公式の攻略ページでは「エンディング数2つ」と記載されていますが、これはメインの分岐であるノーマルエンドとトゥルーエンドを指したものです。
実際にはノーセーブクリアで見られる隠しエンドと、特殊条件で発生する放置エンドを加えた4パターンが確認されています。
以下の表で全エンディングを整理します。
| エンディング名 | 分岐条件 | 真実の開示 |
|---|---|---|
| ノーマルエンド | エレンズナイフ未所持で脱出 | なし |
| トゥルーエンド | エレンズナイフ所持で脱出 | あり |
| ノーセーブクリア | 一度もセーブせずクリア後、上記どちらかに分岐 | 追加情報あり |
| 1時間放置エンド | 開始直後から移動せず1時間放置 | なし |
重要なのは、どのエンディングを選んでもヴィオラが救われるハッピーエンドは用意されていないという点です。
魔女の家の結末はすべてバッドエンドであり、これは制作者の明確な意図によるものといえます。
魔女の家ノーマルエンドの詳細な流れ
最終セーブポイントから脱出まで
ノーマルエンドに到達するための分岐は、ゲーム終盤の最後のセーブポイントである「魔女の部屋」以降に発生します。
最上階の魔女の日記を読むと、下半身のない少女が出現し、主人公を追いかけ回すラストイベントが始まります。
このとき、逃走経路の途中にある1階右上の部屋には寄らず、まっすぐ出口に向かって脱出すると、ノーマルエンドに到達する仕組みです。
追いかけてくる少女に捕まれば即ゲームオーバーとなるため、緊張感のあるシーンが続きます。
ただし、直前にセーブが可能な親切設計になっているため、失敗してもすぐやり直せます。
脱出後に起こるイベントの内容
館から脱出したヴィオラは、帰りが遅いことを心配してやってきた父親と合流します。
親子が森を去ろうとすると、背後から先ほどの下半身のない少女がうめき声を上げながらにじり寄ってきます。
父親は「下がれ!ヴィオラ!」と叫んで前に出ると、所持していた銃で少女を撃退します。
撃たれた少女は灰となって消滅し、親子は早足で森を後にするのでした。
エンドクレジットが流れ、一見すると魔女の追跡を振り切って家族のもとに戻れたハッピーエンドのように見えます。
なぜノーマルエンドはハッピーエンドに見えるのか
ノーマルエンドでは、物語の真相がプレイヤーに一切明かされません。
プレイヤーはゲームを通じて「ヴィオラが魔女の家から脱出する物語」だと信じてプレイしているため、父親が魔女を撃退して帰路につく展開は、素直にハッピーエンドとして受け取れるよう設計されています。
このゲームが「叙述トリック」の構造を持つ作品であることが、ノーマルエンドだけでは見えてこない最大の理由です。
ノーマルエンドの裏に隠された衝撃の真相
プレイヤーが操作していたのは魔女エレンだった
トゥルーエンドで明かされる真相は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
ゲーム中にプレイヤーが「ヴィオラ」として操作していた少女の中身は、実は魔女エレンだったのです。
エレンはヴィオラと友達になり、「一日だけ身体を交換してほしい」と嘘をついて、健康なヴィオラの身体を奪い取っていました。
つまり、プレイ開始の時点ですでに入れ替わりは完了しており、プレイヤーは知らないうちに魔女の脱出を手助けしていたことになります。
追いかけてきた少女の正体はヴィオラだった
館の最上階から追いかけてきた「下半身のない少女」の正体は、エレンの病んだ身体に閉じ込められた本物のヴィオラです。
エレンは身体を交換した後、ヴィオラの喉を薬品で焼き、目をえぐり出し、足を切り落とすという残虐な行為を行いました。
声を出すことすらできなくなったヴィオラは、エレンの魔女の力を使って館の仕掛けを操り、必死に自分の身体を取り戻そうとしていたのです。
しかし、エレンはその追跡から逃げ切ってしまいます。
ノーマルエンドの真の意味
この真相を踏まえると、ノーマルエンドの意味は一変します。
父親が銃で撃退した「魔女」は、実の娘であるヴィオラその人でした。
ヴィオラは助けを求めようとしていましたが、喉を焼かれているためうめき声しか出せず、父親には化け物としか映りませんでした。
そして父親は、偽物であるエレンを「ヴィオラ」だと信じて連れ帰ったのです。
ノーマルエンドのハッピーエンドに見えた結末は、実は「父親が自分の娘を殺し、身体を奪った魔女と共に去る」という、このうえなく悲惨なバッドエンドだったのです。
ノーマルエンドとトゥルーエンドの違いを比較
エンディング分岐の条件
両エンディングの分岐は、最終逃走シーンで「エレンズナイフ」を入手するかどうかの一点のみで決まります。
エレンズナイフは、1階右上の部屋にあるクローゼットの右上端を調べることで手に入ります。
追いかけられている最中に寄り道する必要があるため、初見では気づきにくい場所に配置されています。
棚の前に立ったら少し待つのが入手のコツとされており、焦って通り過ぎてしまうプレイヤーも少なくありません。
取り忘れるとそのままノーマルエンドに直行してしまうため、注意が必要です。
演出面での具体的な違い
ノーマルエンドでは父親と合流した後にエレンの体(本物のヴィオラ)が背後から現れますが、トゥルーエンドでは父親と出会う前に登場する点が大きく異なります。
トゥルーエンドでは、エレン(ヴィオラの姿をした側)がナイフで少女を刺し、「しつこいな」「もうすぐその体は死んじゃうのに」と言い放ちます。
さらに「”かえして?” やだよ。
この体、どこも痛くないんだもん」「ねえ? ヴィオラちゃん。
」というセリフが発せられ、入れ替わりの真実がプレイヤーに突きつけられます。
もう一つの視覚的な違いとして、ノーマルエンドではエレンの体が灰となって消滅するのに対し、トゥルーエンドでは無残な姿がそのまま残るという演出の差があります。
また、ver.1.08以降ではノーマルエンドにはエンドクレジットが表示されますが、トゥルーエンドには表示されません。
どちらを先に見るべきか
多くのプレイヤーは、初回プレイでエレンズナイフの存在に気づかず自然にノーマルエンドに到達しています。
これは制作者の意図的な設計であり、まずノーマルエンドで「ハッピーエンドだ」と安心させてから、トゥルーエンドでその認識を覆すという構成になっています。
そのため、ノーマルエンドを先に見てからトゥルーエンドに進む流れが、もっとも作品の魅力を味わえる順番といえるでしょう。
最後のセーブポイントからロードし直せば、同じデータからトゥルーエンドにも到達できます。
ノーセーブクリアと放置エンドの内容
ノーセーブクリアで追加される情報
ノーセーブクリアとは、一度もセーブ(黒猫に話しかけること)をせず、一度も死亡せずにクリアする条件で見られる隠しエンディングです。
達成すると、魔女の部屋の直前で黒猫との会話内容が変化し、黒猫の名前表示が途中から「悪魔」に変わるという演出が追加されます。
さらに最後の魔女の日記の内容が大きく変わり、エレンがヴィオラに行った残虐な行為の詳細が記されます。
「喉を焼く薬を飲ませよう」「目をえぐり出して、足を切り落として、そのまま死んでしまえるようにしよう」といった生々しい内容です。
ただし、日記を読んだ後のエンディング自体はエレンズナイフの有無によってノーマルエンドかトゥルーエンドに分岐するため、結末そのものは変わりません。
即死トラップが非常に多いゲーム性から、ノーセーブクリアの難易度はかなり高く、パターンを完全に把握していなければ達成は困難です。
1時間放置エンドの条件と意味
4つ目のエンディングは、ゲーム開始直後の花畑で一切移動せずに1時間放置するだけで発生します。
特別なムービーやイベントはなく、道をふさいでいた薔薇が消えて、ヴィオラ(中身はエレン)がそのまま帰宅するという短い結末です。
これは「エレンの体に入れられた本物のヴィオラが、絶望によって1時間以内に死亡する」という作品内の設定に基づいています。
ヴィオラが死亡すると魔女の家の魔力が消失し、道をふさいでいた薔薇もなくなるという仕組みです。
小説版「魔女の家 エレンの日記」にもこの設定に関する伏線が描かれており、単なるおまけではなく世界観に根ざしたエンディングといえます。
魔女の家MV版の難易度別エンディングの扱い
Easy・Normalモードでの違い
MV版にはEasy、Normal、Extraの3段階の難易度が用意されていますが、EasyとNormalの間でエンディングの内容に違いはありません。
どちらのモードでも、エレンズナイフの有無によるノーマルエンドとトゥルーエンドの分岐条件は共通です。
Easyモードは謎解きのヒントが多く、初心者でもクリアしやすい設計になっています。
Extraモードの特徴と注意点
Extraモードは、EasyまたはNormalでトゥルーエンドを見ることで解放される高難易度モードです。
謎解きの攻略方法がNormalから大幅に変更されているほか、日記の内容やテキストにも独自の追加要素が含まれています。
Normalモードでは語られなかった魔女の家の背景情報がExtraモードで多数明かされるため、MV版をプレイする大きな動機の一つとして一般的に評価されています。
ただし、エンディングの種類や結末そのものにNormalモードとの違いはありません。
Extraモードでのノーセーブクリアは難易度がさらに跳ね上がるため、挑戦する際は十分な準備と覚悟が必要です。
魔女の家の二次創作ガイドラインと救済エンドの禁止
公式が定めた二次創作のルール
魔女の家には、制作者が公式サイトで公開している利用規約(最終改定日:2019年3月22日)が存在します。
二次創作は基本的に自由としながらも、いくつかの明確な禁止事項が設けられています。
特に注目すべきは「魔女の家の別エンディングを創作するなど、本編を改変する創作」が禁止されている点です。
他作品のキャラクターと混在させる創作や、世界観を損なう内容も禁止対象に含まれています。
ヴィオラ救済エンドが作れない理由
上記のガイドラインにより、いわゆる「ヴィオラ救済エンド」や「ハッピーエンド」を描いた二次創作は公式に認められていません。
多くのファンがヴィオラの境遇に同情し、救いのある結末を望んでいますが、制作者はバッドエンド以外の結末を認めない方針を一貫して維持しています。
この規定についてはファンの間で賛否両論が存在し、議論の対象となっています。
ただし、本編を改変しない範囲での二次創作は自由に行えるため、創作活動を行う際はガイドラインを事前に確認することが重要です。
魔女の家が長年愛され続ける理由と最新動向
ストーリー構造の巧みさ
魔女の家が10年以上にわたって語り継がれている最大の理由は、ノーマルエンドからトゥルーエンドへ至る叙述トリックの完成度にあります。
ゲームメディアでは「今までのプレイすべての意味すら変えてしまう鮮やかな手法」と評されており、フリーホラーゲームの中でもストーリー面で屈指の完成度を誇るとされています。
「ゆめにっき」「青鬼」「Ib」と並び、2010年代の日本におけるRPGツクール製ホラーゲーム隆盛の先駆的作品として位置づけられている点も見逃せません。
メディアミックスの広がり
ゲームの前日譚を描いた小説「魔女の家 エレンの日記」は、制作者自身が執筆したもので、10万部を突破しています。
フリーホラーゲームの原作者による書き下ろし小説として史上初の試みとされ、電子書籍版には掌編「黒猫のモノローグ」も収録されました。
2017年からは月刊ドラゴンエイジで漫画版の連載も開始されており、ゲーム・小説・漫画にまたがるメディアミックスが展開されています。
2025年〜2026年の最新トレンド
2026年2月現在でも、VTuberを含む配信者による魔女の家のプレイ実況は活発に行われています。
2025年後半には考察記事が新たに投稿され、叙述トリックとしての構造が改めて分析されるなど、コミュニティの活動は衰えを見せていません。
各種Wikiの記事も2026年2月に更新が確認されており、新規プレイヤーの流入が途切れていないことがうかがえます。
公開から13年以上が経過してなお新しいファンを獲得し続けている事実は、この作品が持つ普遍的な魅力を証明しているといえるでしょう。
まとめ:魔女の家ノーマルエンドの真実と全エンディング
- ノーマルエンドの分岐条件は、最終逃走シーンで「エレンズナイフ」を取らずにそのまま脱出すること
- 表面上はハッピーエンドに見えるが、実態は父親が実の娘を射殺し偽者と去るバッドエンドである
- プレイヤーが操作していた「ヴィオラ」の中身は魔女エレンで、追いかけてきた少女の中身が本物のヴィオラ
- トゥルーエンドとの違いは「真実が明かされるかどうか」のみで、起こっている事実は完全に同一
- エレンズナイフは1階右上の部屋のクローゼット右上端にあり、逃走中に寄り道して入手する必要がある
- エンディングは全4種類で、ノーマルエンド・トゥルーエンド・ノーセーブクリア・1時間放置エンドが存在する
- どのエンディングにもヴィオラが救われるハッピーエンドは存在せず、制作者が意図的にバッドエンドのみとしている
- 公式ガイドラインにより「本編を改変する二次創作」は禁止されており、ヴィオラ救済エンドの創作は認められていない
- MV版のExtraモードではエンディング自体に変化はないが、Normalモードにはない背景情報が多数追加されている
- Steam評価は「圧倒的に好評」を獲得し、公開から13年以上経った現在もプレイ実況や考察が続く名作である

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