1995年の発売以来、タクティカルRPGの金字塔として君臨する名作が『タクティクスオウガ リボーン』として新生しました。
しかし、インターネット上やSteamのレビューでは「ひどい」「改悪だ」といったネガティブな意見が散見されます。
かつてのファンがなぜこれほどまでに厳しい声を上げるのか、そして本作は本当に遊ぶ価値のない作品なのでしょうか。
この記事では、物議を醸している新システムの真相から、実際にプレイして分かった魅力、さらには困難な局面を打破するための攻略法まで詳しく解説します。
本作の購入を迷っている方や、難易度の高さに挫折しかけている方は、ぜひ最後までご覧ください。
タクティクスオウガリボーンが「ひどい」と言われる5つの理由
『タクティクスオウガ リボーン』が批判を受ける最大の理由は、過去作のセオリーが通用しない大胆なシステム変更にあります。
特に、プレイヤーの戦略を根底から覆すようなランダム要素や制限が導入されたことで、多くのユーザーがストレスを感じる結果となりました。
ここでは、具体的になぜ「ひどい」という評価に繋がっているのか、主要な5つのポイントを深掘りします。
ランダム性が強すぎる?「バフカードシステム」の弊害とボスの理不尽さ
本作で最も物議を醸しているのが、戦場にランダムで出現する「バフカード」です。
これを拾うだけで攻撃力やスキル発動率が劇的に上昇しますが、出現位置が運に左右されるため、緻密なタクティクスを組み立ててもカード一枚で戦況がひっくり返ることがあります。
特に厳しいのがボス戦の仕様です。
多くのボスは戦闘開始時点から強力なバフカードを4枚所持しており、一撃でこちらのユニットが戦闘不能になるほどの理不尽な火力を押し付けてきます。
この「運ゲー」要素の強さが、従来のシミュレーションRPGファンから「戦略性が損なわれた」と批判される一因になっています。
育成の自由度が低い?「ユニオンレベル(レベルキャップ)」による縛り
本作には「ユニオンレベル」という仕組みがあり、ストーリーの進行状況に応じて味方全員のレベル上限が固定されます。
過去作のように「レベルを上げて物理で殴る」という強引な攻略が不可能になっており、常に敵と同等かそれ以下のレベルで戦うことを強いられます。
これにより、お気に入りのユニットを圧倒的に強くして無双する楽しみが奪われたと感じるプレイヤーは少なくありません。
救済措置としてのレベル上げが封じられたことで、ゲーム全体の難易度が極めて高くなり、窮屈さを感じる設計になっています。
弓や忍者が弱すぎる?過去作ファンを困惑させたクラスバランスの変化
SFC版やPSP版で最強クラスの一角だった「アーチャー(弓)」や「忍者」の性能が劇的に変化したことも、旧作ファンを困惑させています。
今作では重装備の敵に対して弓のダメージがほとんど通らなくなり、後衛から敵を一方的に射抜く爽快感が失われました。
忍者の回避率も調整され、過去作のように「敵陣に突っ込んでも当たらない」という立ち回りは期待できません。
クラスごとの役割が明確になったとも言えますが、かつての強ユニットを愛用していたユーザーにとっては、期待外れな弱体化と受け止められています。
1戦が長くて疲れる?敵HPの高騰と戦闘テンポの鈍化
ユニットのHPが全体的に高騰したことで、戦闘の長期化が問題視されています。
ザコ敵一体を倒すのにも数人がかりで何ターンも要する場合があり、マップの広さも相まって一戦に30分から1時間かかることも珍しくありません。
倍速機能が搭載されてはいるものの、基本のテンポが重いため、何度も戦闘を繰り返すシミュレーションRPGとしては疲労感を感じやすい作りになっています。
特にランダムエンカウントに代わって導入された「演習」でも、敵の硬さは変わらないため、育成作業そのものが苦行に感じられる場面があります。
命中率100%の違和感?回避ユニットや向きの概念が形骸化した背景
本作では多くの攻撃の命中率が100%に近い数値で安定しており、攻撃を「避ける」という概念が希薄になっています。
これにより、正面・側面・背面といった「向き」にこだわる戦略的意義が薄れ、単なる殴り合いになりがちだという指摘があります。
回避特化のビルドを組んでも敵の攻撃を確実に受けてしまうため、防御力やHPの高いユニットで耐える戦術が正解となってしまいました。
タクティカルゲームの醍醐味である「位置取り」によるリスク管理が、数値の平坦化によって損なわれていると感じるユーザーも多いようです。
なぜ炎上した?松野泰己氏の発言とアップデートを巡る騒動の真相
本作の低評価を決定づけたのは、ゲーム内容だけでなく、開発側とのコミュニケーションの齟齬にもありました。
特にSNS上でのやり取りが火種となり、特定のプラットフォームでレビューが荒れる事態に発展したのです。
騒動の背景には何があったのか、事実関係を整理します。
発売前の「レベルキャップ説明」が物議を醸した経緯
発売前のプロモーションにおいて、ゲームデザイン総指揮の松野泰己氏が「プレイヤーのレベル上限は敵より高く設定されている」といった趣旨の発言をしていました。
しかし実際に発売されると、中盤以降は敵の方がレベルが高いステージが頻発し、ユーザーから「嘘をつかれた」という怒りの声が上がりました。
後に松野氏は「2章までの話だった」と釈明しましたが、この後出しの説明が誠実さに欠けると判断され、炎上を加速させる結果となりました。
最も重要な難易度に関わる仕様だっただけに、期待を裏切られたと感じたユーザーによる低評価が相次ぎました。
バランス調整アップデートはもう来ない?公式の回答と開発の現状
ユーザーからは「バフカードのオフ機能」や「レベルキャップの緩和」を求める声が強く上がっています。
松野氏自身も開発側にバランス緩和の提案を行ったことを明かしていますが、スクウェア・エニックス側からは「行わない」という回答があったとされています。
現在、不具合の修正アップデートなどは継続されているものの、ゲームの根幹に関わる難易度調整が行われる可能性は極めて低いのが現状です。
この「ユーザーの声を反映しない」という頑なな姿勢も、不評を助長する要因となってしまいました。
Steam版レビューで「日本語評価」だけが著しく低い理由
Steamにおける本作の評価は、言語によって明確な差が出ています。
英語圏のレビューでは比較的高評価が並ぶ一方で、日本語のレビューには「おすすめしません」という低評価が集中しています。
この背景には、日本にはSFC時代からの熱狂的なファンが多く、過去の思い出とリボーン版の仕様とのギャップを強く感じたことが挙げられます。
また、日本語圏では前述の松野氏の発言をリアルタイムで追っていたユーザーが多く、システムへの不満に感情的な対立が加わったことが、レビューの数字に如実に表れています。
ひどいのは序盤だけ?プレイを続けると見えてくる「神ゲー」の側面
批判の声が大きい一方で、本作を「シリーズ最高傑作」と断じる熱心なファンも存在します。
実は「ひどい」と感じる要素の多くは、ゲームの仕組みを深く理解することで、逆に面白さへと昇華されるように設計されています。
ここでは、否定派の意見を覆すようなリボーン版ならではの魅力について解説します。
バフカードを「逆利用」する!戦略性が増した後半の戦闘の面白さ
当初は「運ゲー」に見えるバフカードですが、ゲームに慣れてくると「カードを巡る駆け引き」こそが本作の神髄であることに気づかされます。
敵をノックバックさせてデバフカードを踏ませたり、敵がカードを取りに行けないように進路を塞いだりと、フィールドを能動的に使う楽しさがあります。
また、ボスが強力なカードを持っていても、特定のスキルやアイテムでバフを消去する手段が用意されています。
ランダムな戦況に対して、手持ちの駒でいかに対応するかを考える「真の戦術性」を求めるプレイヤーにとって、このシステムは非常に中毒性の高いものとなっています。
育成の真髄はクリア後から?チャーム稼ぎとレリック強化のやり込み要素
レベルキャップによって制限されていた育成ですが、クリア後や終盤にはその枷が外れ、無限のやり込みが始まります。
「チャーム」を使えば、お気に入りのキャラのステータスを際限なく強化でき、最終的にはボスをも圧倒するユニットを作り上げることが可能です。
さらに強力な「レリック装備」の収集や強化、深層ダンジョン「死者の宮殿」の探索など、ボリュームは他のRPGの追随を許しません。
ストーリークリアはあくまで「チュートリアル」であり、その後の膨大なエンドコンテンツにこそ本作の真の価値が眠っています。
フルボイスと重厚なBGMがもたらす、ストーリー没入感の圧倒的進化
システムへの不満を持つ人でさえ、本作の演出面については高く評価しています。
全編フルボイス化されたことで、デニムたちの葛藤や敵将たちの執念がより生々しく伝わり、シェイクスピア劇のような重厚なシナリオがさらに引き立ちます。
崎元仁氏によるオーケストラ録り下ろしのBGMも素晴らしく、戦場の緊張感を最高潮に盛り上げます。
「民族紛争」という重いテーマを扱う物語において、この圧倒的な表現力の向上は、過去作をプレイ済みであっても新鮮な感動を与えてくれます。
便利すぎる「チャリオット」と「ワールド」がもたらすQoLの向上
本作をプレイしやすくしているのが、PSP版から洗練された「チャリオット(巻き戻し)」と「ワールド(シナリオジャンプ)」機能です。
ユニットが倒されても即座に数ターン前まで戻してやり直せるため、高難易度でありながらリトライの心理的ハードルは非常に低くなっています。
また、クリア後は「ワールド」を使って、育てたキャラのまま別ルートのストーリーを回収できるため、周回プレイのストレスもありません。
これらの機能のおかげで、複雑な分岐を持つタクティクスオウガの全貌を、かつてないほどスムーズに体験できるようになっています。
タクティクスオウガリボーン攻略を楽にする「ひどい」状況の打開策
「難しすぎて進めない」「運ゲーで詰んだ」と感じる場合、多くは本作特有の攻略法を見落としている可能性があります。
リボーン版には、過去作にはなかった強力な対抗手段がいくつか存在します。
これらを活用することで、理不尽に見えた戦場を劇的にコントロールできるようになります。
レベルを上げられない時の救済措置!「デバフアイテム」の重要性
レベルキャップのせいで数値負けしている場合、鍵を握るのは「デバフ(弱体化)」です。
特にショップで合成できる「弱体化のカード」や「腐敗した果実」といった、敵の攻撃力や防御力を下げるアイテムは必須級の性能を持っています。
ボスに攻撃ダウンや防御ダウンを付与するだけで、一撃死を免れるだけでなく、こちら側のダメージが数倍に跳ね上がることもあります。
魔法でのデバフは命中率に不安がありますが、アイテムスリングを使えば遠距離から確実に付与できるため、必ず各ユニットに持たせておきましょう。
勝てないボスへの対抗手段!おすすめのクラス編成とスキル構成
単騎で突っ込むと返り討ちに遭うため、役割分担を徹底した編成が勝利への近道です。
特に以下のクラスとスキルの組み合わせが強力です。
| クラス | 推奨スキル・役割 | 理由 |
| ナイト | ファランクス | 敵ボスの猛攻を耐える壁役として不可欠 |
| テラーナイト | テラーインパクト | 敵を「恐怖」状態にし、攻防を大幅に弱体化させる |
| ホワイトナイト | ベロシティチェンジ | 周囲の味方のWTを短縮し、行動回数を劇的に増やす |
| シャーマン | 召喚魔法 | 終盤のメイン火力。バフカードが乗れば一撃で敵を葬る |
特に「恐怖」状態は、本作において最も強力なデバフの一つであり、テラーナイトを一人入れるだけで難易度が大きく変わります。
お金稼ぎとレベリングを効率化する「演習」と「フランパ大森林」の活用術
金欠や育成不足に悩んだら、ストーリー以外のマップを活用しましょう。
「演習」は死者が発生しないため、新しいクラスの熟練度上げや、AIに任せた自動レベリングに最適です。
お金を稼ぐなら、2章から解放される「フランパ大森林」がおすすめです。
ここでは説得したモンスターをオークションに売却することで、軍資金を稼ぐと同時に、ステータスアップアイテムである「肉」を入手できます。
また、ショップで「合成バグ(安く作って高く売れる組み合わせ)」を利用した金策も知られており、装備を整えるための資金繰りに役立ちます。
どの機種で遊ぶべき?Switch・PS5・Steam版の違いと比較
本作は複数のハードウェアで展開されていますが、プレイスタイルによって最適な機種が異なります。
それぞれのメリットと注意点をまとめましたので、購入の参考にしてください。
寝転んで遊べる「Switch版」が最もおすすめされる理由
『タクティクスオウガ リボーン』と最も相性が良いのはNintendo Switch版です。
一戦一戦が長く、クリア後のやり込みも膨大な本作において、手元でいつでも中断・再開できる携帯モードの利便性は計り知れません。
ドット絵をベースにしたグラフィックなので、Switchのスペックでも画質やロード時間のストレスはほとんどありません。
「リビングのテレビを占領せずに、じっくりと腰を据えて進めたい」というRPGプレイヤーのニーズに最も合致しています。
高解像度と安定した動作を求めるなら「PS5/Steam版」
大画面での迫力や、少しでも綺麗なグラフィックで楽しみたいならPS5版やSteam版が選択肢に入ります。
特に魔法のエフェクトやユニットのディテールがクッキリと表示されるため、4Kモニター環境などでは没入感が高まります。
また、PS5版はロード時間が皆無に等しく、Steam版はPCのスペック次第でさらに快適な動作が期待できます。
自宅のデスクで集中してプレイし、トロフィーや実績集めを重視する方に向いています。
マウス操作は使いにくい?Steam版を快適に遊ぶための注意点
Steam版を検討している方に注意してほしいのが、マウス操作の仕様です。
本作のUIはコントローラー操作に最適化されており、マウスだとカーソルの移動や決定が独特な挙動をすることがあります。
細かいユニットの選択やメニューの切り替えでストレスを感じる場合があるため、PC版であってもゲームパッドを接続してのプレイを強く推奨します。
また、キーボードのみでの操作も可能ですが、やはり本来のプレイフィールを味わうにはコントローラーが一番です。
【結論】タクティクスオウガリボーンを買うべき人と避けるべき人
ここまでの内容を踏まえ、本作がどのようなプレイヤーに向いているのかを結論づけます。
非常に個性の強いリメイク作品であるため、自分の好みを照らし合わせて判断してください。
シミュレーションRPG初心者でも楽しめる?難易度の壁
正直なところ、SRPG初心者には手放しでおすすめできる難易度ではありません。
レベル上げによるゴリ押しが効かないため、序盤から属性やバフ・デバフの概念をしっかり理解して戦う必要があります。
ただし、難しい局面を試行錯誤して乗り越える「パズル的な楽しさ」を好む人であれば、これほどやりがいのあるゲームもありません。
「チャリオット」という救済機能があるため、根気さえあればクリアまでは必ず辿り着けるようになっています。
SFC版・PSP版「運命の輪」の熱狂的なファンこそ注意が必要な理由
過去作を数千時間やり込んだという熱狂的なファンほど、本作への拒絶反応が出る可能性があります。
「弓で一方的に倒す」「忍者が無敵」といった、過去に確立された必勝パターンがすべて否定されているからです。
本作を「過去作の完全版」として期待するのではなく、「全く新しい別物のタクティクスオウガ」として受け入れられるかどうかが分かれ目になります。
思い出を汚されたくないと感じるタイプの方は、事前にプレイ動画などでバフカードの挙動を確認しておくべきでしょう。
トライアングルストラテジー好きにはおすすめできるのか?
同じスクウェア・エニックスの『トライアングルストラテジー』が好きな方には、自信を持っておすすめできます。
あちらも難易度が高く、ユニットの役割分担が重要なゲーム設計だったため、リボーン版のバランスにも馴染みやすいはずです。
ストーリーの分岐による葛藤や、重厚な人間ドラマという点でも共通しており、精神的な満足度は非常に高いと言えます。
トライアングルストラテジーよりもキャラクターの育成自由度が高いため、より深い沼にハマること間違いなしです。
よくある質問と回答(FAQ)
最後に、ユーザーからよく寄せられる疑問について簡潔にお答えします。
レベルキャップを解除する裏技や設定はある?
残念ながら、レベルキャップ(ユニオンレベル)を公式に解除する設定や裏技は存在しません。
ストーリーの進行に合わせて徐々に解放されていくのを待つしかありません。
ただし、クリア後の追加シナリオを進めることで、最終的にはレベル50まで上限が引き上げられます。
どうしても数値で圧倒したい場合は、クリア後にチャームを集めてステータスを底上げする育成に切り替えましょう。
バフカードをオフにして遊ぶことはできる?
バフカードを完全に無効化するオプションは搭載されていません。
ゲームバランスがカードの存在を前提に組まれているため、公式アップデートでもオフ機能の実装は見送られています。
戦場をカードだらけにしたくない場合は、ユニットがカードを積極的に拾い、効果を消費しながら戦いを進めるのが基本のプレイスタイルとなります。
見栄えが悪いという意見もありますが、これを含めての「リボーン」のゲームデザインとなっています。
ストーリーやエンディングに変更はある?
メインストーリーの骨子や、L・N・Cのルート分岐条件、エンディングの種類に大きな変更はありません。
ただし、PSP版で追加されたキャラクター(ラヴィニスやアゼルスタンなど)の加入イベントはそのまま収録されており、さらに新規のサイドエピソードも追加されています。
フルボイス化によってセリフのニュアンスがより明確になっているため、物語の印象が変わる場面はあるかもしれません。
過去作をプレイした人でも、音声によって再解釈される名シーンの数々は必見です。
まとめ:タクティクスオウガリボーン ひどいという評価の真相
- バフカードによるランダム性とボスの初期バフは、戦略を狂わせる理不尽さがある
- ユニオンレベル(レベルキャップ)により、レベル上げでのゴリ押し攻略が封印されている
- 過去作で強かった弓や忍者が大幅に弱体化され、戦術の再構築が必要となっている
- 敵のHPが高く戦闘が長期化しやすいため、一戦あたりの疲労感は大きい
- 命中率の安定化により「避ける」戦略が難しくなり、耐久重視のバランスに変化した
- 開発側の発売前の説明不足や、SNSでの対応が炎上の一因となった
- デバフアイテムやスキルを使いこなせば、理不尽な難易度を自力でコントロールできる
- クリア後の育成ややり込み要素はシリーズ最大級のボリュームを誇る
- フルボイスと新録BGMによる演出面は文句なしのクオリティ
- 「別ゲー」として割り切れば、現代最高峰の硬派なシミュレーションRPGである

コメント