『サイレントヒル3』のストーリーは、シリーズの中でも特に『サイレントヒル1』との繋がりが深いですよね。
物語の核心を理解するには、前作の知識が不可欠かなと思います。
「なぜ主人公ヘザーは狙われるのか?」
「彼女の正体は何なのか?」
「そして『神』とは一体何なのか?」
こういった疑問に答えます。
本記事では、『サイレントヒル3』の難解な物語について、前作からの因縁を含めてネタバレありで徹底的に解説・考察していきます。
それでは、さっそく見ていきましょう。
『サイレントヒル3』ストーリーの核心(ネタバレあり)
物語は、主人公の少女ヘザーが体験する日常の崩壊から始まります。
主人公ヘザーを襲う日常の崩壊
17歳の少女ヘザーは、ある日、ショッピングモールのハンバーガーショップで不気味な遊園地の悪夢から目覚めます。
買い物を済ませて帰宅しようとした矢先、彼女は初老の探偵ダグラス・カートランドに呼び止められますね。
ダグラスは「君の出生に関してとても大切な話がある」と伝えますが、ヘザーは彼を不審に思い、その場を立ち去ります。
しかし、ダグラスから逃れるために迷い込んだショッピングモールは、突如としておぞましいクリーチャーが徘徊する「裏世界」のような異界へと変貌します。
そこでヘザーは、クローディア・ウルフと名乗る謎の女性に出会います。
クローディアは「思い出して、本当のあなたを」と意味深な言葉を残し、ヘザーの日常は急速に崩壊していく、という感じです。
父ハリーの死と復讐の誓い
数々のクリーチャーを退け、怪しげな青年ヴィンセントの助言なども受けながら、ヘザーは命からがら自宅アパートへとたどり着きます。
しかし、そこで彼女が目にしたのは、愛する父ハリー・メイソンが無残な姿で殺害されているという、衝撃的な光景でした。
血の跡をたどってアパートの屋上へ向かうと、そこにはクローディアが待ち構えていました。
クローディアは、ハリーを殺したのは「ミショナリー」というクリーチャーであり、その目的は「17年前の復讐」そして「ヘザーに憎悪を抱かせるため」だと告げます。
最愛の父を奪われたヘザーは、クローディアへの復讐を誓い、彼女が待つ「サイレントヒル」へ向かうことを決意する訳ですね。
立ちはだかる「教団」とクローディアの目的
ヘザーの事情を知り、彼女を利用していたことを悔いた探偵ダグラスは、ヘザーの復讐に協力します。
そして、二人で車でサイレントヒルへと向かいます。
その道中、ヘザーは父ハリーが遺した手記を読み、自身の衝撃的な出生の秘密と、クローディアの真の目的を知ることになります。
クローディアの目的は、17年前にハリーによって阻止された「神」の降臨を、再び実行することでした。
そして、その神を産むための母体こそが、主人公ヘザーだった、という訳です。
最終決戦と「神」の誕生
サイレントヒルに到着したヘザーは、病院や遊園地といった異界を探索し、クローディアが待ち受ける教団の教会へと進みます。
教会で対峙したクローディアは、ヘザーの父への憎悪を糧にして、彼女の胎内で「神」を成長させ、誕生させようとします。
しかし、ヘザーは父ハリーからお守りとして渡されていたペンダントの中身(アグラオフォティスという薬品)を飲み込み、胎内の神を体外へと吐き出します。
計画が失敗し取り乱したクローディアは、あろうことか吐き出された神の胎児を自ら飲み込み、自分が「神の母胎」となります。
その結果、不完全で歪な「神」が誕生。
ヘザーは、父を殺され、自らの運命を狂わせたすべての元凶である「神」との最後の戦いに挑み、これを撃破します。
ヘザーの正体とは? アレッサとの関係を解説
『サイレントヒル3』の物語を理解する上で最も重要なのが、主人公ヘザーの正体かなと思います。
ヘザーの正体は「シェリル・メイソン」
ヘザーの本当の名前は「シェリル・メイソン」です。
彼女は、17年前にサイレントヒルで起きた事件の主人公、ハリー・メイソンに託された赤ん坊、その人でした。
ハリーは教団の追手から逃れるため、赤ん坊に「シェリル」と名付けます(これは『1』で失った娘と同じ名前ですね)。
さらに成長してからは「ヘザー」という偽名を名乗らせ、地毛の黒髪を金髪に染めさせて匿っていた、という感じです。
なぜヘザーは「アレッサの生まれ変わり」なのか?
ヘザー(シェリル)は、ただの赤ん坊ではありませんでした。
彼女は、『サイレントヒル1』のキーパーソンであった少女「アレッサ・ギレスピー」と、その魂の半身であった「シェリル」が、再び一つに戻った存在の「生まれ変わり」でした。
17年前、教団の儀式によって瀕死の状態だったアレッサは、最後の力で自らの生まれ変わりである赤ん坊をハリーに託し、消滅しました。
つまり、ヘザーは「アレッサ」そのものであり、同時にハリーの娘「シェリル」でもあるという、かなり複雑な存在なんですね。
ヘザーの中に眠るアレッサの記憶
物語が進むにつれ、ヘザーは時折、自分のものではないはずの記憶(=アレッサの記憶)を垣間見ます。
例えば、病院で看護師リサ・ガーランドのことを「優しくしてくれた人」として思い出したり、遊園地で自分そっくりの「メモリーオブアレッサ」というクリーチャーと対峙したりしますね。
これは、ヘザーの中で眠っていたアレッサの記憶や妄執が、サイレントヒルの力によって呼び起こされていることを示しているんだと思います。
『サイレントヒル1』から続く因縁(ここが最重要です)
『サイレントヒル3』の物語は、すべて『サイレントヒル1』の出来事に端を発しています。
17年前の悲劇:アレッサと「神」の儀式
17年前、サイレントヒルの土着信仰を崇める「教団」の司祭であったダリア・ギレスピーは、自らの娘であるアレッサを母体として「神」を降臨させ、楽園を築こうと目論みました。
ダリアは儀式によってアレッサに神を宿らせますが、アレッサはその苦痛から魂を二つに分け、片割れ(シェリル)を町の外へ逃します。
その後、アレッサはハリーの娘シェリルと融合させられ、不完全な神が誕生する、という流れです。
ハリーが託された赤ん坊(ヘザー)
しかし、偶然町に迷い込んだハリー・メイソンがその神を倒します。
神が倒されたことで、母胎であったアレッサも力を失い消滅しますが、彼女は死の間際に、自らの全てを託した一人の赤ん坊(アレッサとシェリルが融合した生まれ変わり)を産み落とし、ハリーに託しました。
この赤ん坊こそが、のちのヘザーですね。
よくある質問:なぜヘザーは「神」を宿していたのか?
『サイレントヒル3』で多くのプレイヤーが抱く最大の疑問は、「なぜヘザーが神を宿していたのか」という点かなと思います。
これは、ヘザーが「アレッサの生まれ変わり」であることに起因します。
17年前、アレッサは教団の儀式によって胎内に「神」を宿されました。
ハリーが倒したのは、そのアレッサから生まれた「不完全な神」であり、アレッサの胎内にいた「神の種子」そのものが消滅したわけではなかった、と。
ヘザーは、アレッサの魂と共に、その胎内に宿された「神の種子」をも引き継いで生まれ変わってしまったんだと思います。
そのため、ヘザーは17年間、自覚のないまま「神の母胎」として生き続けていた、という訳です。
物語のキーパーソンと黒幕の正体
ヘザーとクローディア以外にも、物語には重要な人物たちが登場します。
クローディア・ウルフ:歪んだ楽園を望む者
本作の敵役であるクローディアは、かつてダリアが率いていた教団の司祭であり、ダリアの思想の後継者です。
彼女もまた、幼少期に父レナード(病院のボス)から虐待を受けており、同じ境遇であったアレッサを姉のように慕っていました。
彼女が「神」の誕生を望んだのは、アレッサが望んだ(と彼女が解釈した)「苦しみのない楽園」を実現するため、かなと思います。
その根底には、歪んだ善意とアレッサへの強い思慕があったんですね。
ハリーを殺害したのも、17年前にアレッサ(=神の母胎)を奪ったハリーへの復讐であると同時に、ヘザーに強烈な「憎悪」の感情を抱かせ、それを糧に胎内の神を急成長させるためでした。
ヴィンセントとダグラスの役割
ヴィンセントは、クローディアと同じ教団の司祭ですが、彼女の思想とは対立しています。
彼は現世利益を重視しており、クローディアの「楽園計画」が自身の利益にならないため、ヘザーを利用してクローディアを妨害しようと暗躍します。
ダグラスは、当初クローディアに「ヘザーを探してほしい」と依頼された探偵でした。
とはいえ、次第に事件の異常性に気づき、ハリー殺害の件で責任を感じたことから、ヘザーの復讐に協力する保護者のような役割を果たしますね。
真の黒幕?監視者ヴァルティエルの存在
ゲーム中、ヘザーは「ヴァルティエル」というクリーチャーを度々目撃します。
彼はヘザーを直接襲うことはありませんが、常に彼女を監視している感じです。
ヴァルティエルは教団において「神」に仕える天使のような存在であり、その役目は「神の母胎(聖女)」を監視し、守護することです。
ヘザーがゲームオーバーになるとヴァルティエルが現れて彼女を引きずっていく(蘇生させる=コンティニュー)のは、彼が「神の母胎」であるヘザーを死なせないようにしているため、かなと思います。
彼の存在が、ヘザーが「神」を宿す特別な存在であることを示唆し続けているんですね。
まとめ:『SH3』は『SH1』から続く神と少女の物語
『サイレントヒル3』のストーリーは、『サイレントヒル1』でハリー・メイソンが倒した「神」の物語の、完全な続編です。
- 主人公ヘザーの正体は、ハリーの娘「シェリル」であり、同時に「アレッサ」の生まれ変わりでした。
- 彼女は17年前のアレッサから「神の種子」を胎内に引き継いだまま生まれてきました。
- クローディアは、アレッサの遺志を継いだと信じ、ヘザーの憎悪を利用してその「神」を誕生させようとしました。
- ヘザーは父ハリーの遺品によって神を堕胎し、自ら母胎となったクローディアから生まれた「神」を倒すことで、17年にわたる因縁に終止符を打ちます。
こんな感じです。
全ての戦いを終えたヘザーは、偽名を捨て、父が付けてくれた本当の名前「シェリル」として生きていくことを選びます。
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