【考察】初代『サイレントヒル』ストーリー徹底解説|アレッサと教団、裏世界の謎

1999年に発売され、今なお根強い人気を誇るホラーゲームの金字塔、初代『サイレントヒル』。

その物語は、抽象的な描写や宗教的な要素が絡み合い、一度プレイしただけでは全体像を掴むのが難しいほど複雑です。

しかし、その難解さの奥には、深く悲しい物語が隠されています。

本記事では、初代『サイレントヒル』のストーリーについて、物語の核心であるアレッサとシェリルの関係、カルト教団の目的、そして裏世界の謎を、ネタバレありで徹底的に解説していきます。

この記事を読むことで、「サイレントヒルで起きた全ての真実」までをイメージできるようになると思います。

それでは、さっそく見ていきましょう。

目次

『サイレントヒル』ストーリーの始まり:失踪した娘シェリル

物語は、ライターである主人公ハリー・メイソンが、7歳の一人娘シェリルと共に観光地サイレントヒルへ向かう場面から始まります。

シェリルはハリーの実の娘ではなく、7年前に路上で発見された赤子でした。

ハリーは妻のジョディと共に彼女を養子として引き取り、愛情を注いで育ててきましたが、3年前に妻は病死してしまいます。

休暇を利用し、シェリルの提案でサイレントヒルを訪れたハリーでしたが、夜の山道で突如、車の前に現れた少女を避けようとして事故を起こし、意識を失ってしまいました。

目を覚ましたハリーの隣に、シェリルの姿はありません。

娘を探すため、ハリーは霧が立ち込め、季節外れの雪が降る不気味なサイレントヒルの町へと足を踏み入れます。

人の気配が全くない町でシェリルらしき少女の姿を見つけ、後を追って路地裏に入り込んだハリーは、そこで謎のクリーチャーに襲われ、再び意識を失ってしまうのでした。

異世界のサイレントヒル:表世界と裏世界の謎

『サイレントヒル』の世界を理解する上で最も重要なのが「表世界」と「裏世界」の存在です。

ハリーが最初に迷い込んだ霧と雪に覆われた町が「表世界」と呼ばれます。

一見すると普通の町並みに見えますが、クリーチャーが徘徊し、道路が巨大な穴で寸断されているなど、明らかに異常な世界ですね。

そして、ハリーが路地裏で気を失った後や、物語の特定のポイントで、世界は「裏世界」へと変貌します。

裏世界は、壁や床が金網や錆びた金属に覆われ、いたるところに血や肉塊が散乱する、まさしく悪夢そのものといったおぞましい空間です。

こんなことを言うと怒られそうですが、、、実は、この表世界も裏世界も現実のサイレントヒルではなく、後述する少女アレッサの精神が具現化した「異世界」なのです。

アレッサの眠りが浅い時は「表世界」、眠りが深くなると悪夢が色濃く反映された「裏世界」へと姿を変えます。

町に現れるクリーチャーたちもまた、アレッサが現実で経験した恐怖や苦痛、嫌悪の対象が具現化した存在でした。

物語の鍵を握る登場人物たち

ハリーは異世界と化したサイレントヒルで、真相の鍵を握る様々な人物と出会います。

シビル・ベネット

ハリーがカフェで目覚めた際に出会う女性警官です。

連絡が途絶えたサイレントヒルの調査のために隣町からやってきましたが、ハリー同様に異世界に巻き込まれてしまいます。

正義感が強く、ハリーに協力してシェリルの捜索を手伝ってくれます。

ダリア・ギレスピー

教会で出会う謎めいた老婆です。

ハリーが来ることを予見していたかのような言動をとり、「シェリルを救うには悪魔を止めなければならない」と、ハリーを導いていきます。

彼女こそが、この物語全ての元凶であり黒幕ですね。

マイケル・カウフマン

アルケミラ病院の院長を務める医師です。

彼もまた異変に巻き込まれた一般人のように振舞っていますが、裏ではダリア率いる教団と利害関係で繋がり、町の異変に深く関与しています。

リサ・ガーランド

裏世界の病院で出会う看護婦です。

他の人々がクリーチャー化する中で唯一正気を保っていますが、裏世界から出ることができません。

彼女は生前、病院の地下でアレッサの看護を担当しており、その悲劇的な過去が物語の真相を解き明かす上で重要な役割を果たします。

【ネタバレ核心】アレッサとシェリルの正体と教団の目的

複雑な物語の核心は、アレッサという一人の少女と、彼女を取り巻くカルト教団の存在にあります。

シェリルはアレッサの「魂の半分」だった

ハリーが必死に探していた娘シェリルの正体、それは7年前にアレッサ・ギレスピーが自らの体から分離させた「魂の半分」でした。

シェリルは人間ではなく、アレッサの魂が具現化した存在だったのです。

ハリー夫妻が路上でシェリルを発見したのは、まさにアレッサが魂を分離させた直後のことでした。

黒幕ダリアとカルト教団の野望

ハリーを導く謎の老婆ダリア・ギレスピーは、アレッサの実の母親であり、サイレントヒルに古くから根付く土着信仰の教団を率いる司祭でした。

この教団の目的は「聖女」とされる特別な力を持つ女性の胎内に神を宿し、出産させることで、この世を「神の楽園」に変えるというものでした。

ダリアは、強大な精神力を持つ娘アレッサこそが聖女であると確信し、7年前に神を宿すための儀式を強行します。

しかし、儀式の最中に発生した火災により、アレッサは全身に大火傷を負ってしまいます。

さらに、アレッサが最後の力で自らの魂の半分(シェリル)を体外へ逃したため、儀式は不完全なまま失敗に終わりました。

なぜハリーはサイレントヒルに呼ばれたのか?

全身火傷を負いながらも、体内に宿した神の力によって死ぬことを許されなかったアレッサは、アルケミラ病院の地下に7年間も監禁され、母ダリアによる拷問を受け続けることになります。

これは、分離した魂の半分(シェリル)を呼び寄せるための呪法でした。

永い苦しみの末、ついに精神が限界に達したアレッサは、半身であるシェリルに無意識に助けを求めます。

シェリルがハリーに「サイレントヒルに行きたい」と強くねだったのは、このアレッサの魂の叫びに呼応したためでした。

そして、ハリーの運転する車がサイレントヒルの町に入った際、事故の衝撃でアレッサとシェリルの魂は再び一つになります。

これによりアレッサの力は完全に覚醒し、彼女の苦しみに満ちた精神世界が具現化、あの異世界のサイレントヒルが創造されたのです。

ダリアの嘘とハリーの利用:メトラトンの印章の真実

魂が一つとなり力を取り戻したアレッサは、母ダリアの野望を阻止するため、そして自らの苦しみに終止符を打つために行動を開始します。

それは、神の力を封じ、自分自身とこの異世界を消滅させる効果を持つ「メトラトンの印章」を町の各所に描くことでした。

しかし、黒幕であるダリアの方が一枚上手でした。

彼女はハリーに接触し、「娘をさらった悪魔(アレッサ)が、世界を破滅させるための『サマエルの印章』を完成させようとしている。それを阻止できるのはあなたしかいない」と嘘をつき、彼を巧みに利用します。

何も知らないハリーは、シェリルを救うため、ダリアに渡されたアレッサの力を封じるアイテム「フラウロス」を使い、アレッサが描く「メトラトンの印章」の完成を阻止してしまったのです。

事実として、全ては神の復活を目論むダリアが仕組んだ罠でした。

最終決戦とエンディングの結末

ハリーによって計画を阻止され、ダリアに捕らえられたアレッサの体内で、ついに神が覚醒します。

この世の全てを神の楽園にするという野望の達成を目前にし、ダリアは歓喜します。

しかしその時、協力者であったはずのカウフマン医師がダリアを銃撃。

彼もまた、私利私欲のために協力はしていたものの、世界が変貌してしまうほどの事態は望んでいませんでした。

カウフマンは切り札として隠し持っていた魔除けの液体「アグラオフォティス」を、神の母体となったアレッサに投げつけます。

これにより神は不完全な悪魔のような姿(インキュバス)で早産され、その圧倒的な力で生みの親であるダリアを焼き殺してしまいました。

ハリーは死闘の末、この不完全な神を打ち破ることに成功します。

神と共にアレッサの命も尽きようとしていましたが、彼女は最後の力を振り絞り、自らの生まれ変わりである赤ん坊を創造し、ハリーに託します。

そして、崩壊していく異世界からハリーとシビルを脱出させ、静かに消滅していきました。

元の世界に戻ったハリーは、助け出すことのできなかったシェリルの生まれ変わりとして、アレッサが遺した赤ん坊を再び「シェリル」と名付け、育てていくことを決意します。

この結末は、悲劇の連鎖の終わりではなく、17年後に新たな物語『サイレントヒル3』へと繋がっていくのです。

まとめ

初代『サイレントヒル』のストーリーを、ネタバレを含めて解説しました。

記事のポイントをまとめます。

  • シェリルは、教団の儀式から逃れるためにアレッサが生み出した「魂の半分」だった。
  • 物語の黒幕はアレッサの母ダリアであり、教団の目的はアレッサの胎内で神を復活させることだった。
  • 表世界も裏世界も、7年間拷問され続けたアレッサの苦しみが作り出した異世界である。
  • ハリーはダリアに利用され、アレッサの神復活阻止計画を妨害してしまった。
  • アレッサは最後に自らの生まれ変わりとなる赤ん坊をハリーに託し、物語は『サイレントヒル3』へと続く。

こんな感じです。

一見すると複雑怪奇な物語ですが、その根底にあるのは一人の少女の悲痛な叫びですね。

この悲しい真実を知ることで、『サイレントヒル』という作品が持つ深い魅力と哀愁をより一層感じられるかなと思います。

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