『サイレントヒル4』に登場するウォルター・サリバンについて、「結局、彼は何者だったんだろう…」「『21の秘跡』の目的がよく分からない」と感じている方もいるかもしれません。
こういった疑問に答えます。
この記事では、『サイレントヒル4』の物語の核となるウォルター・サリバンに焦点を当てて、彼の壮絶な過去から、連続殺人事件の目的である「21の秘跡」の全貌までを深掘りしていきます。
この記事を読めば、ウォルターというキャラクターの複雑な背景や、物語の深い部分までイメージできるようになると思います。
それでは、さっそく見ていきましょう。
ウォルター・サリバンとは?『サイレントヒル4』のキーパーソン
ウォルター・サリバンは、『サイレントヒル4』の物語を理解する上で、絶対に欠かせない人物ですね。
実は、彼の名前は過去作でも出てきています。
『サイレントヒル2』での登場
彼の名前が初めて出てきたのは『サイレントヒル2』です。
ゲーム内で手に入る新聞記事なんかに、世間を騒がせた殺人鬼として「ウォルター・サリバン事件」のことが書かれています。
10人を殺して心臓をえぐり取った、という内容で、サイレントヒルの町ではかなり有名な事件だったみたいですね。
そして、犯人であるウォルターは逮捕された後に自殺した、とされています。
『サイレントヒル4』での役割
そして『サイレントヒル4』では、物語の中心人物、そしてラスボスとして登場します。
血まみれのコートを着ていることから「コートの男」なんて呼ばれたりもしますね。
主人公ヘンリーが迷い込む異世界で、次々と殺人を起こしていく存在です。
10年前に死んだはずのウォルターと手口がそっくりなので、「これって模倣犯なの? それとも本人?」という謎が、物語の軸になっていきます。
ウォルター・サリバンの壮絶な過去
じゃあ、なぜウォルターはあんな殺人鬼になってしまったのかというと、彼の過去が壮絶すぎた、という感じです。
ぶっちゃけ、生まれた瞬間から彼の人生はハードモードでした。
302号室での誕生と遺棄
1967年、ウォルターはサウスアッシュフィールドハイツというアパートの302号室で生まれます。
でも、両親は子供を望んでいなくて、生まれたばかりの彼を部屋に置き去りにして逃げてしまいました。
管理人だったフランク・サンダーランドに発見されて、なんとか一命はとりとめた、という感じです。
この「生まれた場所=302号室」というのが、後々、彼の異常な執着の対象になっていきます。
孤児院「希望の家」での地獄
病院のあと、ウォルターはサイレントヒルの教団が運営する「希望の家」という孤児院に預けられます。
とはいえ、ここは名ばかりの施設で、実態は教団の洗脳施設でした。
そこでの生活は本当に地獄で、毎日教団の経典を読まされて、言うことを聞かなければ水牢に閉じ込められたり、監視員のアンドリューに虐待されたり…。
友達が急にいなくなるなんてことも日常茶飯事で、彼の心はどんどん壊れていきました。
教団の洗脳と「母」への歪んだ想い
そんな生活の中で、ウォルターは「お母さん」という存在に強く憧れるようになります。
彼が6歳のとき、教団の幹部であるダリア・ギレスピーが孤児院にやってきて、「あなたが生まれた302号室が、あなたのお母さんなのよ」と彼に教え込みました。
愛情を知らずに育ったウォルターは、この言葉を完全に信じ込んでしまいます。
そして、「302号室=お母さん」という、歪んだ考えを持つようになりました。
彼は「お母さん」に会いたくて、毎週のように孤児院を抜け出してアパートに通いますが、住人のリチャードに怒鳴られて追い返されたりして、世間から拒絶され続けます。
この経験が、「お母さんを汚い世界から解放してあげたい」という、さらに歪んだ考えに繋がっていったんですね。
目的は「21の秘跡」の完遂
ウォルターの純粋だけど歪んでしまった願いは、サイレントヒルの教団にいいように利用されることになります。
彼が起こした事件の目的は、すべて「21の秘跡」という儀式を成功させるためでした。
「聖母の経典」に書かれた儀式
じゃあ、「21の秘跡」って何かというと、結論として「21人の生贄を捧げて、教団の神(聖母)を世界に降臨させる」という儀式です。
教団のジミー・ストーンとジョージ・ロステンという人物が、ウォルターをこの儀式の実行役として育て、「儀式を成功させれば、お母さんに会えるよ」と嘘をついて、彼を殺人鬼に仕立て上げた、という感じです。
第一の啓示:10人の犠牲者
24歳になったウォルターは、儀式を開始します。
まず「解放の儀式」のために10個の心臓が必要だったので、自分を利用したジミーやジョージを含め、10人を次々と殺害しました。
逮捕、自殺、そして復活
しかし、10人目の殺害後に逮捕されてしまいます。
そして、拘置所の中でスプーンで自殺しました。
とはいえ、話はここで終わりません。
教団によって体に宿されていた悪魔「ヴァルティエル」の力で、彼は死を超えて復活します。
そして、自分が生まれた302号室の隠し部屋で、集めた10個の心臓と自分の肉体を捧げる「解放の儀式」を行いました。
その結果、彼は肉体を持たないゴーストのような存在になり、不死身の力を手に入れた、という流れですね。
残りの啓示へ
不死身になったウォルターは、自分の記憶から作り出した「異世界」で、残りの生贄を殺し始めます。
『サイレントヒル4』の物語は、この儀式の後半戦からスタートする、というわけです。
ヘンリーが出会う人たちが次々と死んでいくのは、この儀式の生贄にされていたからなんですね。
ウォルターの二面性:殺人鬼と少年
ウォルターというキャラクターの面白いところは、彼が単純な悪役じゃない点かなと思っています。
冷酷な殺人鬼である一方で、純粋な少年のような心も持っているんですよね。
「殺人マシーン」としてのウォルター
「解放の儀式」のとき、ウォルターの魂は2つに分かれてしまいました。
1つは、儀式を成功させることだけを考える、感情のない「殺人マシーン」としてのウォルターです。
ヘンリーたちの前に現れる、あの血まみれのコートの男がこれですね。
これは教団に植え付けられた悪魔ヴァルティエルの影響が強い感じです。
「幼きウォルター」という善の心
そしてもう1つが、「お母さんに会いたい」という純粋な気持ちが形になった「幼きウォルター」です。
この幼いウォルターこそが、彼の本来持っていた善の部分、つまり優しさの象徴かなと思います。
事実として、ゲームの中で彼は生贄になるはずだったアイリーンを助けていますし、ウォルターは根っからの悪人ではなかった、というのが分かりますね。
アイリーンとの過去
ヒロインのアイリーンは、実は子供の頃に一度だけウォルターに会っています。
道端で寒そうにしている彼を見て、自分の人形をあげたことがあるんですね。
この出来事はウォルターにとってすごく印象的だったみたいで、彼女を20番目の生贄「母体」に選んだ理由の一つとも考えられます。
でも、彼の善の部分である「幼きウォルター」が彼女を助けたというのは、彼の心の中にあった葛藤を表しているのかもしれません。
ウォルター・サリバンに関する考察
彼の物語は、色々と考えるきっかけをくれますよね。
ここでは、ウォルターに関するいくつかの考察を書いていきます。
彼は本当に悪だったのか?
ウォルターがやったことは、もちろん許されることではありません。
とはいえ、彼の育った環境を考えると、彼自身も教団という悪の被害者だった、という見方もできます。
親の愛も知らず、虐待と洗脳の中で育って、純粋な気持ちを利用されたわけですから。
もし彼がまともな環境で育っていたら、きっと優しい青年になっていたんじゃないかな、とも思ったりします。
なぜ302号室を「母」と信じたのか
子供にとって「生まれた場所」って、お母さんと強く結びつくものですよね。
教団のダリアは、その純粋な気持ちを利用して、「部屋=お母さん」という歪んだ考えを植え付けました。
愛情に飢えていた彼にとって、その教えが唯一の救いになってしまった、という悲しい話です。
ゲーム楽曲に込められたウォルターの気持ち
本作の主題歌「Room of Angel」とか、挿入歌の「Tender Sugar」なんかは、ウォルターの悲しい気持ちを歌ったものだと言われています。
歌詞を見ると、母親への想いや孤独、絶望が描かれていて、彼の内面を理解するヒントになるかなと思います。
ただの怖い殺人鬼として見るだけじゃなく、こういう楽曲から彼の心の叫びを聞いてみると、ウォルターというキャラクターがもっと深く見えてくるはずです。
まとめ
『サイレントヒル4』のウォルター・サリバンは、シリーズの中でも特に悲劇的な背景を持つキャラクターですね。
彼の物語は、過酷な運命とカルト教団の洗脳が、一人の少年をいかにして恐ろしい殺人鬼に変えてしまったか、という話です。
彼が追い求めた「21の秘跡」も、元をたどれば「お母さんに会いたい」という、ただそれだけの純粋な願いだったのかもしれません。
ウォルター・サリバンの人生を知ることで、『サイレントヒル4』が持つ恐怖と悲しみの本質が、より深く理解できるかなと思います。

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