マザー3のラスボスが一体誰なのか、どうすれば倒せるのか、そしてなぜあれほど泣けるのか。
2006年の発売から約20年が経った今もなお、多くのプレイヤーの心に深く刻まれているマザー3の最終決戦は、RPGの常識を根底から覆す衝撃的な体験として語り継がれています。
2024年にNintendo Switch Onlineで配信が開始されたことで新規プレイヤーも急増し、ラスボス戦に関する疑問や考察がふたたび活発になっています。
この記事では、ラスボスの正体や倒し方、推奨レベル、クラウス戦の攻略法から、なぜこの戦闘がゲーム史に残るほど泣けるのかまで、あらゆる角度から解説していきます。
ネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。
マザー3のラスボスは誰なのか?2段階構成の全体像
マザー3のラスボス戦は、ポーキー・ミンチとの戦闘、そしてかめんのおとことの一騎打ちという2段階で構成されています。
一般的なRPGのように単一のボスを倒して終わりではなく、物語の核心に迫る2つの異なる性質の戦いを連続して経験することになります。
この2段階構成こそが、マザー3のラスボス戦をゲーム史上でも類を見ない特別な体験にしている最大の理由です。
物語上の黒幕ポーキーとシステム上の最終ボスの違い
マザー3のラスボスを語るうえで、まず理解しておきたいのが「物語上の黒幕」と「ゲームシステム上の最終ボス」が異なるという点です。
物語全体を通じて主人公リュカたちの前に立ちはだかる黒幕は、前作MOTHER2から登場するポーキー・ミンチです。
時空間転移を繰り返した結果、子供の心のまま肉体だけが老衰し、不死の存在となったポーキーは、ノーウェア島に独裁都市「ニューポークシティ」を建設し、島の住人を洗脳し、動物たちをキマイラに改造するなど、数々の悪行を重ねてきました。
一方、ゲームのシステム上で最後に戦うことになるのは、かめんのおとこです。
ポーキーを実質的なラスボスと見るか、かめんのおとこを真のラスボスと見るかは、長年ファンの間で議論が続いているテーマでもあります。
ポーキー戦からかめんのおとこ戦への流れを時系列で整理
最終章である第8章の終盤、リュカたちはエンパイアポーキービルの地下深くへと進みます。
まず、多脚型の巨大メカに搭乗したポーキーとの戦闘が始まります。
これは4人パーティで挑む通常形式のボス戦で、ポーキーの正体不明な攻撃に耐えながらダメージを与えていく形になります。
ポーキーに一定のダメージを与えると、ポーキーは自ら「ぜったいあんぜんカプセル」に逃げ込み、戦闘が強制終了します。
続いて、最後の針を抜くために先へ進んだリュカの前に、かめんのおとこが立ちはだかります。
この戦闘の直前、かめんのおとこのイカヅチ攻撃によってリュカ以外のパーティメンバーは全員戦闘不能になるため、ここからはリュカとかめんのおとこの一騎打ちとなります。
かめんのおとこの正体はクラウスだった?その伏線と真相
かめんのおとこの正体は、リュカの双子の兄であるクラウスです。
第1章で行方不明になったクラウスは、ポーキーによってメカキマイラに改造され、自我を失った状態でブタマスク軍の指揮官として利用されていました。
この衝撃的な正体は、実は物語の各所にさりげなく伏線が張られていたものです。
第1章から張られていたクラウスに関する伏線の数々
クラウスは第1章で母ヒナワの仇である改造メカドラゴンに単身挑み、敗北して行方不明となります。
物語が進むにつれ、かめんのおとこがリュカと同じPK LOVEを使えること、その声がクラウスに似ていること、リュカにどこか親しみを感じさせる存在であることなど、複数の手がかりが散りばめられています。
ドラゴンの封印である7本の針を抜けるのは、PK LOVEの使い手だけという設定も、かめんのおとこがリュカの血縁者であることを暗示する重要な伏線として機能しています。
仮面が外れる瞬間の演出が持つ意味とは
最終戦の直前、父フリントからかめんのおとこの正体がクラウスであると告げられます。
この場面で、リュカもクマトラもダスターも何も反応を返さないという演出は、その事実があまりにも重すぎて言葉を失っている様子を表現しているとされています。
そして実際に戦闘が始まり、仮面の下のクラウスの素顔が明らかになった瞬間、リュカは兄に対して攻撃することができなくなります。
この「ゲームシステムとして攻撃が不可能になる」という演出は、物語とゲームプレイが完全に一体化した瞬間として、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
リュカとクラウスの名前に隠されたアナグラムの秘密
リュカ(LUCAS)とクラウス(CLAUS)の名前は、互いにアナグラム(文字の並べ替え)の関係にあります。
この名前の由来は、糸井重里氏がマザー3の制作にあたって感銘を受けたアゴタ・クリストフのフランス小説、通称「双子三部作」に登場する双子の兄弟から取られています。
リュカはフランス語読み、クラウスはドイツ語読みで、同じ文字で構成された名前が異なる運命を歩むという設定は、物語全体のテーマと深くリンクしています。
この名前の仕掛けに気づいたとき、二人の運命が最初から表裏一体であったことを改めて思い知らされます。
ポーキー戦の倒し方と推奨レベルを解説
ポーキー戦では、通常のRPGのようにパーティ全員で挑む形式の戦闘が展開されます。
ただし、最終的にポーキーのHPを0にして倒すわけではなく、一定のダメージを蓄積させるとイベントが進行する特殊な仕様になっています。
とはいえ、ポーキーの攻撃は非常に強力で、油断するとゲームオーバーになるため、しっかりとした準備と戦略が必要です。
ポーキーのステータスと属性耐性の一覧
ポーキーの戦闘データは以下の通りです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| レベル | 67 |
| HP | 6,569 |
| オフェンス | 170 |
| ディフェンス | 182 |
| IQ | 64 |
| スピード | 63 |
属性耐性はほのお・こおり・かみなり・ばくはつのすべてが半減です。
また、しびれ・ねむり・ヘン・なみだ・かえんなど、ほぼすべての状態異常が無効化されるため、状態異常に頼った戦法は通用しません。
ポーキー戦で有効なバフ・デバフ戦術とは
マザー3の終盤ボス戦全般に言えることですが、バフとデバフの活用が攻略の鍵を握ります。
リュカのオフェンスアップやクマトラのディフェンスダウンを重ねがけすることで、ダメージ効率を大幅に引き上げることが可能です。
特にポーキーはディフェンスが182と非常に高いため、デバフなしで物理攻撃だけを続けても効率が悪くなりがちです。
クマトラのPK攻撃については、サイコカウンター装置で反射される危険があるため、使うタイミングには注意が必要です。
回復リソースが枯渇しやすい理由と事前準備のコツ
ポーキー戦に至るまでのエンパイアポーキービル地下は長大なダンジョンで、強力な雑魚敵との連戦を強いられます。
この道中で回復アイテムやPPを大量に消費してしまい、ポーキー戦に到着した時点でリソースが枯渇しているケースが非常に多く見られます。
マジプシーの形見による全回復アイテムは補充ができないため、温存しておくことが重要です。
事前にDPをしっかり蓄えて回復アイテムを多めに購入し、ダンジョン途中のセーブカエルでこまめにセーブしておくことを強く推奨します。
絶対安全カプセルで戦闘が強制終了する仕組み
ポーキーに一定のダメージを与えると、ポーキーはアンドーナッツ博士とどせいさんに作らせた「ぜったいあんぜんカプセル」に自ら逃げ込みます。
このカプセルはHP9,999、ディフェンス255(最大値)、全属性完全無効、全状態異常無効という、文字通り破壊不可能な存在です。
しかし、一度入ったら二度と出ることもできません。
外にいる人間にとっても絶対に安全、つまり「正真正銘の棺桶に自ら入った」ということになります。
戦闘はここで強制終了となり、獲得経験値は0です。
クラウス戦の攻略法は?攻撃できない仕様への対処
クラウス戦は、マザー3における真のラストバトルであると同時に、通常のRPGとはまったく異なるイベント戦闘です。
一般的なボス戦のように敵のHPを削って倒すのではなく、ストーリーの進行を待ちながら耐え続けることが攻略の本質となります。
初見では「倒せない」「どうすればいいかわからない」と戸惑うプレイヤーが非常に多い戦闘です。
なぜリュカはクラウスに攻撃できないのか
クラウスの正体が判明した後、リュカは攻撃コマンドを選択しても攻撃を実行することができなくなります。
これはバグや不具合ではなく、意図的に設計されたゲームの仕様です。
自分の双子の兄に対して武器を振るうことができないというリュカの感情が、ゲームシステムそのものに組み込まれています。
プレイヤーは「攻撃で解決する」というRPGの基本行動を封じられ、ただ耐えることしかできないという状況に置かれます。
ガードと回復で耐え続ける立ち回りの具体的な手順
クラウス戦での基本戦術は、ガードと回復の繰り返しです。
クラウスはオフェンス200という非常に高い攻撃力を持ち、PK LOVEを含む強力な攻撃を容赦なく繰り出してきます。
ガードを選択するとダメージを軽減できるだけでなく、ドラムロールHPの減少速度も遅くなるため、回復のための時間を稼ぐことができます。
HPが危険域に入ったらすぐにライフアップで回復し、余裕がある場面ではガードを続けるという繰り返しで、ストーリーが進行するのを待ちましょう。
一定のターンが経過すると、亡き母ヒナワの呼びかけによってクラウスが自我を取り戻し、イベントが進行していきます。
仲間を蘇生させても無駄になる理由
戦闘開始直前のイカヅチ攻撃でリュカ以外の仲間は全員戦闘不能になっています。
カムバック系のアイテムやPSIで蘇生させることは可能ですが、復活した仲間はすぐにまた倒されてしまう仕様になっています。
貴重な回復リソースを蘇生に使ってしまうと、リュカ自身のHP維持に必要なアイテムやPPが足りなくなる危険があります。
仲間の蘇生は諦め、リュカの生存に全リソースを集中させることが最善の立ち回りです。
ドラムロールHPを活かした生存戦略の基本
マザー3の戦闘では、ダメージを受けてもHPがドラムロールのように徐々に減少していくシステムが採用されています。
たとえ致命的なダメージを受けても、HPの数値が0に達するまでの間に回復を行えば、戦闘不能を回避できます。
クラウス戦では、この仕組みがとりわけ重要な意味を持ちます。
ガード中はドラムの回転速度がさらに遅くなるため、大ダメージを受けた直後にすぐガードに切り替え、次のターンで回復するという動きが効果的です。
HPの数値が減り続けている最中に回復した場合でも、最終的なHPは正しく計算される仕様のため、焦らず確実に行動することが大切です。
クラウス戦の推奨レベルと事前に整えたい装備
クラウス戦はイベント戦闘ではありますが、リュカのレベルが極端に低いとクラウスの攻撃に耐えきれずゲームオーバーになる可能性があります。
事前のレベルと装備の準備が、安定したクリアを左右する重要な要素です。
適正レベルの目安は何レベルか
ストーリーを通常通り進めながら適度に戦闘をこなしていれば、最終章の時点でリュカのレベルは45前後に到達しているのが一般的です。
この水準であれば、ポーキー戦とクラウス戦のどちらも適度な緊張感を持って戦うことが可能です。
レベル40を下回っている場合は、クラウスの攻撃で一気にHPを削られるリスクが高くなるため、ポーキービル地下のダンジョンで経験値を稼いでおくと安心です。
逆にレベル50以上あれば、かなり余裕を持って戦闘を進められるでしょう。
最終戦までに確保しておきたい回復アイテム一覧
クラウス戦で安定してクリアするためには、以下のようなアイテムを事前に確保しておくことが望ましいです。
| アイテム種別 | 用途 |
|---|---|
| ライフアップγ以上のPSI用PP | リュカのHP回復手段の中核 |
| かいふくアイテム各種 | PP切れに備えた保険 |
| マジプシーのかたみ | 全回復が可能な貴重品(使い切り) |
ポーキー戦でアイテムを使いすぎないよう意識し、クラウス戦に向けてある程度のストックを残しておくことが重要です。
特にPPの残量は直接的に生存力に関わるため、ダンジョン途中の温泉があれば必ず利用してPPを回復しておきましょう。
低レベルクリアは可能?挑戦者向けの注意点
クラウス戦は本質的にイベント戦闘であるため、低レベルでのクリア報告も複数存在しています。
一部の攻略者はリュカのレベルが20台前半という極限の状態でもクリアに成功しています。
ただし、低レベルの場合はクラウスの一撃で即座にドラムロールが危険域に突入するため、回復アイテムの管理とガードのタイミングに極めて高い精度が求められます。
「戦い方の記録」機能で事前にサウンドバトルの練習をしておくことも、低レベル挑戦では有効な準備となります。
通常プレイでの初挑戦であれば、無理に低レベルを目指す必要はありません。
マザー3のラスボス戦はなぜ泣けるのか?演出の魅力を考察
マザー3のラスボス戦が「泣ける」と多くのプレイヤーから評されている理由は、ゲームデザインと物語が完全に融合した唯一無二の演出にあります。
単にストーリーが悲しいだけではなく、プレイヤー自身の行動が制限されることで感情が増幅されるという、ゲームというメディアだからこそ成立する体験がそこにはあります。
亡き母ヒナワの呼びかけが持つ物語的な重み
クラウス戦の終盤、亡くなったはずの母ヒナワの声がクラウスに呼びかけます。
「クラウス!あなたはクラウスよ!思い出して!」という言葉は、改造されて自我を失った息子を母の愛で呼び戻す場面です。
第1章でヒナワが命を落とし、その直後にクラウスが行方不明になるという悲劇から始まった物語が、この瞬間に収束します。
プレイヤーは8章にわたる長い旅路を通じてフリント一家の苦しみを追体験してきているからこそ、ヒナワの言葉が深く心に刺さるのです。
攻撃できないRPGという常識外れのゲームデザイン
RPGにおいてラスボス戦は「最強の敵を倒す」クライマックスであるのが通常です。
しかしマザー3では、プレイヤーに攻撃という選択肢を与えません。
攻撃コマンドを選んでもリュカは動けず、ただ兄の攻撃に耐え続けるしかないという状況に置かれます。
この「何もできない無力感」こそが、クラウスに対するリュカの感情をプレイヤーに直接体験させる仕掛けになっています。
ゲームシステムそのものがストーリーテリングの一部として機能するという点で、ゲーム史においても極めて独創的な試みとして評価されています。
MOTHERシリーズ歴代ラスボス戦との演出比較
MOTHERシリーズでは、ラスボス戦においてプレイヤーの予想を裏切る演出が伝統となっています。
初代MOTHERでは、ラスボスであるギーグに対して歌を歌うことで弱体化させるという仕掛けがありました。
MOTHER2では、ギーグの攻撃内容が一切描写されないという不気味な演出の中、ポーラの「いのる」コマンドでプレイヤー自身に祈りが届くことで勝利するという構成でした。
マザー3ではさらに踏み込み、「攻撃そのものができない」という形でプレイヤーの行動を制限しています。
シリーズを追うごとに、ラスボス戦における「戦う」という行為の意味そのものが問い直されている点は、糸井重里氏の一貫した哲学が表れています。
ポーキーと絶対安全カプセルの結末が意味するもの
ポーキーの結末は、RPGの悪役としては異例中の異例です。
主人公に倒されるのでもなく、改心するのでもなく、自ら「ぜったいあんぜんカプセル」に入り込み、永遠に閉ざされた空間で生き続けるという形で物語から退場します。
この結末には、深い哲学的なテーマが込められています。
不死の少年が永遠に閉じ込められる哲学的な問い
ぜったいあんぜんカプセルは、外部からのあらゆる攻撃を防ぐ一方で、一度入ったら二度と外に出ることができない装置です。
時空間転移の影響で不死となったポーキーにとって、カプセルの中で永遠に生き続けるということは、死ぬことすらできない究極の孤独を意味します。
アンドーナッツ博士が語った「外にいる人にとっても絶対に安全なカプセル」という言葉は、ポーキーという脅威からの解放と、ポーキー自身の永遠の封印を同時に表しています。
これは通常の「悪を打ち倒す」カタルシスとは正反対の、どこか虚しさと哀しみを伴う結末です。
ポーキーは被害者か加害者か?ファンの間で続く論争
ポーキーの評価をめぐっては、長年にわたりファンコミュニティで議論が続いています。
MOTHER2で描かれたポーキーの家庭環境は、暴力的な父と無関心な母に囲まれた不幸なものでした。
隣に住むネスの温かい家庭との対比は残酷なほど鮮明で、ポーキーが道を踏み外した背景には同情の余地があるという意見も根強くあります。
一方で、マザー3における行為はあまりにも残虐であり、島の住人の洗脳や動物たちのキマイラ改造など、弁護の余地がないとする見方もあります。
「どこで間違えてしまったのか」という問いは、プレイヤーそれぞれが自分なりの答えを持ち続けるテーマとなっています。
MOTHER2から続くポーキーの物語としての解釈
MOTHER2ではラスボスであるギーグの手下として暗躍し、マザー3ではラスボスそのものとして君臨したポーキー。
このことから、「MOTHER2もマザー3も、実はポーキーの物語ではないか」という解釈が広く支持されています。
ごく普通の少年だったポーキーが、なぜ世界を滅ぼそうとする存在にまで変貌してしまったのか。
その過程を追うと、MOTHERシリーズ全体がひとりの少年の転落と孤独の物語として読み解けるようになります。
2023年末から2024年にかけて渋谷PARCOや心斎橋PARCOで開催された「ニューポーク・パルコ・シティ」というイベントがポーキーを主役に据えていたことも、このキャラクターに対する制作側の特別な思い入れを感じさせます。
エンディングで世界はどうなった?闇のドラゴン覚醒後の考察
マザー3のエンディングは、発売から約20年が経った今も解釈が分かれる最大のテーマのひとつです。
リュカが最後の針を抜いて闇のドラゴンが覚醒した後、世界はどうなったのか。
公式からの明確な回答はなく、プレイヤーの解釈に委ねられています。
世界崩壊と再生の二つの解釈を整理する
エンディングでは、闇のドラゴンの覚醒によってノーウェア島が崩壊する描写がなされます。
画面は完全に暗転し、その後プレイヤーが操作キャラクターを動かすと、暗闇の中でタツマイリ村の住人たちが「みんな無事だった」という趣旨の言葉を語りかけてきます。
この場面には大きく分けて2つの解釈があります。
ひとつは、リュカの善良な心がドラゴンに反映された結果、世界は破壊ではなく再生を遂げ、全員が新しい世界で生き延びたという肯定的な解釈です。
もうひとつは、全員が実際には死亡しており、暗転後の場面は一種の死後の世界を表しているという悲観的な解釈です。
どちらの解釈にも一定の根拠があり、明確な正解は存在しません。
糸井重里が意図的に残した曖昧さの意味
このエンディングの曖昧さは、制作者である糸井重里氏が意図的に設計したものと考えられています。
MOTHER2ではプレイヤーに直接語りかける演出がありましたが、マザー3ではプレイヤーへの呼びかけは行われず、物語はリュカたちの中で完結します。
前作までとの決定的な違いとして、プレイヤーが「一緒に戦う仲間」ではなく「見届ける者」として位置づけられている点が挙げられています。
結末の解釈を読者やプレイヤーに委ねるという手法は、物語を閉じた後もなお心の中で生き続ける作品を目指した結果なのかもしれません。
リュカの心がドラゴンに反映されたという説の根拠
闇のドラゴンは、「目覚めさせた者の心を反映する」という設定が作中で語られています。
ポーキーが仮面の男を使ってドラゴンを覚醒させようとしていたのは、悪意ある心を反映させて世界を滅亡に導くためでした。
最終的にリュカが最後の針を抜いたことで、ドラゴンにはリュカの心が反映されたと解釈するのが自然です。
リュカは母の死と兄の喪失という深い悲しみを抱えながらも、仲間やタツマイリの人々とのつながりの中で成長してきたキャラクターです。
その善良な心がドラゴンに伝わり、世界の破滅ではなく再生がもたらされたという説は、作品全体のテーマである「命の讃歌」と合致するものとして、多くのファンに支持されています。
マザー3ラスボスの評判と後世のゲームへ与えた影響
マザー3のラスボス戦は、発売当時こそ賛否両論を巻き起こしましたが、時間の経過とともに再評価が進み、現在ではゲーム史に残る名場面のひとつとして広く認知されています。
その影響力は後世のインディーゲームにも色濃く受け継がれています。
発売当時の賛否両論から現在の再評価への流れ
2006年の発売当時は、12年もの開発期間を経た超大作への期待が非常に高かったこともあり、評価はやや厳しいものでした。
「ラスボス戦なのにまともに戦えない」「ストーリーが重すぎる」「エンディングが消化不良」といった批判的な意見も少なくありませんでした。
サウンドバトルとドラムロールシステムの相性に矛盾を感じるという指摘もありました。
しかし、年月が経つにつれ、ラスボス戦の演出が持つ意味やストーリー全体の構成の巧みさが再評価されるようになり、現在ではファミ通のプラチナ殿堂入りにふさわしい名作として定着しています。
ゲームカタログ系のWikiサイトでも「良作」と判定されています。
UNDERTALEやOMORIに見るMOTHER3の遺伝子
マザー3のラスボス戦が切り拓いた「感情に訴えかけるラストバトル」という手法は、後世のゲームに大きな影響を与えました。
2015年発売のUNDERTALEは、制作者のトビー・フォックス氏がMOTHERシリーズから強い影響を受けたことを公言しており、「敵を倒さない」という選択肢がゲームの核心となっている点にマザー3との共通性が指摘されています。
2020年発売のOMORIも、MOTHERシリーズの影響下にあるインディーRPGとして知られ、心理的な葛藤をラスボス戦の演出に組み込む手法が話題となりました。
こうした「マザーフォロワー」と呼ばれる作品群の存在は、マザー3のラスボス戦が単なるゲームの一場面にとどまらず、ゲームデザインの新たな可能性を示した先駆的な試みであったことを証明しています。
Switch Online配信後に増えた新規プレイヤーの反応
2024年2月にNintendo Switch Onlineのゲームボーイアドバンスタイトルとして配信されたことで、マザー3には新規プレイヤーが大量に流入しました。
SNSやブログ、noteなどでラスボス戦の感想や考察を投稿する人が急増し、2024年から2026年にかけて関連記事の公開が増加傾向にあります。
「初めてゲームで泣いた」「ラスボス戦の意味を理解した瞬間、涙が止まらなかった」といった感想が多数寄せられており、発売から約20年経ってもなおプレイヤーの心を動かし続けていることがわかります。
なお、英語版の公式ローカライズは2026年2月時点でも実現しておらず、海外ファンの間では引き続き大きな関心事となっています。
マザー3のラスボスに関するよくある質問まとめ
ここでは、マザー3のラスボス戦に関して多くのプレイヤーが疑問に感じるポイントをQ&A形式で整理します。
かめんのおとこ戦でゲームオーバーになったらどうなる?
リュカのHPが0になるとゲームオーバーとなり、最後にセーブしたカエルの地点からやり直しになります。
マザー3では全滅しても所持DPが半減するペナルティがあるものの、全員HP・PP全快の状態でリスタートできるため、立て直しは比較的容易です。
ポーキービル地下のセーブカエルでこまめにセーブしておけば、やり直しの負担は最小限に抑えられます。
ポーキー戦の獲得経験値はある?
ポーキー戦の獲得経験値は0です。
戦闘はポーキーが絶対安全カプセルに入ることで強制終了するため、通常の勝利判定が発生しない仕様になっています。
同様に、かめんのおとこ戦の獲得経験値も0であり、最終戦でレベルアップすることはありません。
エンディングに分岐やマルチエンドは存在する?
マザー3のエンディングに分岐やマルチエンドは存在しません。
クラウス戦で「はい」「いいえ」の選択肢が登場する場面がありますが、どちらを選んでもストーリーの結末は同一です。
エンディングの解釈が人によって異なるのは、画面が暗転した後の描写が意図的に抽象的に作られているためであり、ゲームシステムとして複数の結末が用意されているわけではありません。
まとめ:マザー3のラスボスを知り尽くすための完全ガイド
- マザー3のラスボス戦は、ポーキー戦とかめんのおとこ戦の2段階で構成されている
- かめんのおとこの正体は、リュカの双子の兄であるクラウスである
- ポーキー戦ではバフ・デバフを活用し、回復リソースの温存を意識することが重要である
- クラウス戦はイベント戦闘であり、攻撃ではなくガードと回復で耐え続けるのが正しい攻略法である
- 推奨レベルは45前後で、極端に低くなければ通常プレイで十分クリア可能である
- ポーキーは絶対安全カプセルに自ら入り、永遠に閉ざされた空間で生き続ける結末を迎える
- クラウス戦で「攻撃できない」仕様は、ゲームシステムと物語が融合した画期的な演出である
- エンディングに分岐やマルチエンドは存在せず、結末の解釈はプレイヤーに委ねられている
- ラスボス戦の演出はUNDERTALEやOMORIなど後世のインディーRPGにも強い影響を与えた
- Switch Online配信により新規プレイヤーが急増し、発売から約20年経った今も再評価が続いている

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