2025年9月、約7年の沈黙を破りついに発売された「Hollow Knight: Silksong(ホロウナイト シルクソング)」は、発売3か月で累計700万本を突破し、Steam Awards 2025のGame of the Yearに輝くなど、世界中で大きな話題を呼びました。
一方で「前作をプレイしていなくても楽しめるのか」「前作との違いは何か」「ストーリーのつながりはあるのか」といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、前作「Hollow Knight」とシルクソングの関係性、システム面の違い、そしてどちらから始めるべきかを網羅的に解説していきます。
これからシリーズに触れる方にも、前作ファンの方にも役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
ホロウナイト シルクソングとは?前作との関係を整理
Hollow Knight: Silksong(ホロウナイト シルクソング)は、オーストラリアの少人数インディースタジオTeam Cherryが開発した2Dメトロイドヴァニア・アクションゲームです。
2017年発売の前作「Hollow Knight(ホロウナイト)」の正統続編にあたり、2025年9月4日にPC、Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、PS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox Oneの各プラットフォームで同時発売されました。
もともとシルクソングは前作の追加コンテンツ(DLC)として制作がスタートしています。
しかし、開発を進めるうちにボリュームが膨らみ、最終的に完全新作として独立した経緯があります。
つまり、前作の世界観やゲームシステムを土台としつつも、独自の物語と新しい仕組みを備えた作品といえるでしょう。
前作は累計1,500万本以上を売り上げ、Steamユーザーレビューで97%が好評という驚異的な評価を獲得しました。
シルクソングもMetacriticメタスコア92点を記録しており、シリーズ全体として極めて高い評価を受けています。
前作の主人公とシルクソングの主人公はどう違う?
前作の主人公「ナイト」の特徴
前作の主人公は「ナイト」と呼ばれる小柄な虫の騎士です。
素性は不明で、ゲーム開始時は「王の道」という場所で目を覚まします。
ナイトは「空洞(ホロウ)」な存在として描かれており、意思や感情を持たないキャラクターです。
プレイヤーは無言の主人公を操りながら、滅んだ地下王国「ハロウネスト」の真実を探っていくことになります。
武器は「釘(ネイル)」と呼ばれる剣で、これ一本で最後まで戦い抜くスタイルが特徴的でしょう。
シルクソングの主人公「ホーネット」の特徴
シルクソングの主人公は、前作でボスおよび重要なNPCとして登場した「ホーネット」です。
ホーネットはハロウネストの王女であり、ナイトとは対照的に明確な自我と意志をもつキャラクターとして描かれています。
武器は釘ではなく「針と糸」で、スピーディでしなやかな戦闘スタイルが持ち味です。
前作の主人公が「空っぽの器」だったのに対し、シルクソングの主人公は自分の言葉で語り、意思をもって行動する点が大きく異なります。
この違いにより、物語への没入感やキャラクターへの感情移入のあり方が前作とは根本的に変わっています。
前作未プレイでもシルクソングは楽しめるのか
結論から述べると、シルクソングは前作を未プレイでもストーリーを理解し、楽しむことが可能です。
公式からも「前作をプレイしていなくても楽しめる」とアナウンスされています。
シルクソングの舞台は前作の「ハロウネスト」ではなく、「ファールーム」という新しい虫の王国です。
直接的なストーリーのつながりは薄く、メインストーリーの進行において前作の知識が必須となる場面は終盤まで目立ちません。
ただし、いくつかの点で前作経験者のほうが有利であることは事実です。
まず、シルクソングのゲームデザインは前作をクリアしたプレイヤーを想定した高難易度に設定されています。
前作で培った操作スキルや「死んで覚える」ゲームサイクルへの慣れがないと、序盤から大きな壁にぶつかる可能性があるでしょう。
また、物語の深層部分やキャラクターの関係性は、前作の真エンドをクリアしていると格段に理解が深まります。
コミュニティ上でも「ストーリー的にもゲームプレイ的にも、前作を真エンドまでクリアしている前提で作られている」と感じるプレイヤーが多数を占めています。
ホロウナイト シルクソングと前作との違いを徹底比較
基本スペックの比較
| 比較項目 | Hollow Knight(前作) | Silksong(続編) |
|---|---|---|
| 発売日 | 2017年2月24日 | 2025年9月4日 |
| 価格 | 約1,480円〜 | 2,300円(税込) |
| マップ数 | 約14エリア | 約30エリア |
| ボス数 | 約47体 | 約41体 |
| 通常クリア時間 | 約25〜30時間 | 約25時間 |
| 全要素コンプリート | 約40〜50時間 | 約46〜70時間 |
| Metacriticスコア | 87(PC版) | 92(PC版) |
| Steam全言語レビュー | 圧倒的に好評(97%) | 非常に好評 |
| Steam日本語レビュー | 圧倒的に好評 | やや好評(74%) |
マップ数は前作の約2倍に拡張されていますが、ボス数は若干減少しています。
これはボス一体ごとの戦闘の質とバリエーションが大きく向上しているためと考えられています。
ゲームシステムの主な変更点
シルクソングでは前作から複数のコアシステムが刷新されました。
前作で戦闘と回復の要だった「ソウル」システムは廃止され、新たに「シルク」をリソースとする仕組みに変わっています。
回復方法も一度に体力を3つまとめて回復できるように変更されました。
前作のように体力を1ずつ少しずつ回復するスタイルとは、テンポが大きく異なります。
装備型のパッシブ能力「チャーム」も廃止されています。
代わりに導入された「ツール」システムでは、探索や戦闘で使える道具をクラフト・使用する形式に変わりました。
攻撃面でも大きな進化があります。
前作ではゲーム開始から最後まで釘の攻撃モーションが基本的に同じでしたが、シルクソングでは攻撃スタイルを切り替えることが可能になり、戦闘の幅が格段に広がっています。
移動面ではダッシュの速度が向上し、全体的なテンポが前作より軽快になっています。
探索構造と世界観の違い
前作の「ハロウネスト」は地下へ地下へと潜っていく構造でした。
プレイヤーは深い闇の奥底に眠る王国の秘密を解き明かしていきます。
一方、シルクソングの舞台「ファールーム」は上へ上へ昇っていく構造です。
ファールーム上層にある「シタデル(城塞)」を目指す旅路は、前作とは正反対の方向性を持ちます。
世界観も「絹(Silk)」と「歌(Song)」に支配された古代のムシ王国という独自のテーマを持ち、前作の暗く静謐な雰囲気とは異なる色彩豊かな世界が広がっています。
基本的なプレイ感覚は前作とほぼ同じと多くのユーザーが報告しており、良い意味で「前作の正統進化」と評されるケースが大半です。
ストーリーのつながりはどれくらいあるのか
シルクソングのメインストーリーは前作から独立しています。
前作の「ハロウネスト」とは別の地「ファールーム」で展開されるため、前作の内容を知らなくてもメインの物語を追うことは十分に可能です。
ただし、まったく無関係というわけではありません。
主人公のホーネットは前作のハロウネスト王家と深いつながりを持つキャラクターです。
前作の真エンドを迎えた後のホーネットが、なぜファールームに辿り着いたのかという背景は、前作をクリアしていると自然に理解できるでしょう。
ゲーム内には前作を知っているプレイヤーだけが気づける小さな伏線や要素も散りばめられています。
ストーリーを100%味わい尽くしたい場合は前作プレイが推奨されますが、メインストーリーを楽しむだけなら未プレイでも支障はないというのが、コミュニティにおける一般的な見解です。
前作は本当にやるべき?判断基準を解説
前作から始めるべき人
前作「Hollow Knight」から始めることを強くおすすめできるのは、以下のようなケースです。
メトロイドヴァニアや2Dアクションの経験が少ない方は、前作からのスタートが望ましいでしょう。
前作は難易度こそ高いものの、序盤から中盤にかけては比較的緩やかな学習曲線を持っています。
一方のシルクソングは序盤から被ダメージが大きく、前作のクリア経験を前提とした難易度設計になっています。
また、ゲームのジャンル自体が自分に合うかどうかを試したい場合にも前作が適しています。
価格が約1,480円とシルクソングより安く、セール時にはさらに値下がりするため、お試しとしてのコストパフォーマンスが非常に高いです。
物語の深層まで理解したい方も、前作の真エンドまでクリアしてからシルクソングに進むのが理想的でしょう。
シルクソングから始めても問題ない人
すでに高難易度アクションゲームの経験が豊富な方は、シルクソングから直接始めても対応できる可能性があります。
ストーリーよりもアクションの爽快感を重視する方であれば、前作の未プレイがマイナスになる場面は限定的です。
Xbox/PC Game Passに加入している方は、追加費用なしでシルクソングをプレイできるため、まず試してみるという選択肢もあるでしょう。
ただし、多くの経験者が「前作がダメならシルクソングも厳しい」と指摘しており、挫折リスクを最小化するなら前作からの順序が安全です。
シルクソングの評価と賛否が分かれるポイント
メディア評価は圧倒的高評価
シルクソングはMetacriticでメタスコア92点、ユーザースコア9.0を記録しました。
発売直後にはOpenCriticで一時100点を達成するという珍しい事態も起きています。
Steam Awards 2025ではGame of the YearとBest Game You Suck Atの2部門を受賞し、The Game AwardsでもBest Action/Adventureを獲得しました。
メディアからは「高まった期待を見事に乗り越えた」との評価が大勢を占めています。
ユーザー評価で賛否が分かれる理由
一方で、Steamの日本語レビューでは好評率74%の「やや好評」に留まっています。
賛否が分かれる最大の原因は難易度設計にあります。
シルクソングでは多くの敵が一撃で体力を2削る攻撃を標準装備しており、初期体力5のホーネットはわずか2〜3回の被弾で倒されてしまいます。
前作も高難易度でしたが、シルクソングではさらに厳しくなったと感じるプレイヤーが大半です。
特に議論を呼んだのが「チェックポイント(椅子)とボスまでの距離が遠すぎる」問題でしょう。
ボスに敗北するたびに長い道のりをやり直す必要があり、ボス戦そのものの難しさよりも「やり直しの負担」がストレスの要因として最も多く指摘されています。
道中の雑魚敵も前作より耐久力が高く、探索のテンポを阻害するとの声も少なくありません。
通常敵からボスまで常に緊張感を要求される設計のため、息抜きできる場面が少ないという指摘もあります。
なお、イージーモードなどの難易度選択機能は搭載されていません。
ローカライズに関する問題
発売時に大きな騒動となったのが、簡体字中国語翻訳の品質問題です。
「作風とズレた過度に古典的な表現」「誤訳の多さ」が中国語圏のプレイヤーから猛批判を受け、Steam中国語レビューは好評率39%の「やや不評」にまで落ち込みました。
Team Cherryは迅速に対応を表明し、パッチ4(2025年11月)でコミュニティの翻訳チーム「Team Cart Fix」が作成したファン翻訳を公式採用するという異例の対応を行っています。
日本語翻訳については大きな品質問題は報告されていません。
日本語レビューの好評率が低い主因は翻訳ではなく、難易度に対する不満とされています。
アップデートとDLCの最新動向【2026年最新】
発売後のパッチ履歴
シルクソングは発売後、継続的にアップデートが行われています。
パッチ1(2025年9月12日)ではバグ修正を中心に、序盤のバランス調整と軽微な難易度の引き下げが実施されました。
パッチ2(2025年9月23日)では特定ボスの難易度緩和が行われ、パッチ3(2025年10月)でアイテムドロップ率の調整やバグ修正が追加されています。
パッチ4(2025年11月6日)は前述の簡体字中国語ファン翻訳の統合に加え、コントローラーサポートの改善やUnity Input Systemの統合といった大きな技術的改善が含まれました。
ただし、2026年1月時点の評価として「アップデートで劇的に簡単になったわけではない」というのが一般的な見方です。
微調整は行われたものの、ゲームの根本的な難易度設計は維持されています。
無料DLC「Sea of Sorrow」が2026年内に配信予定
2025年12月15日、Team Cherryはシルクソング初の拡張コンテンツ「Sea of Sorrow」を2026年内に無料配信すると発表しました。
「塩に侵された海」をテーマとする新コンテンツで、新エリア、新ボス、新ツールなどが追加される予定です。
全プレイヤーに無料で提供される点は、前作で無料DLCを4つ配信した姿勢を踏襲しています。
具体的な配信日は未発表ですが、Team Cherryは「リリース直前に追加情報を公開する」と表明しています。
前作「ホロウナイト」にも大型アップデートが実施
シルクソングの成功を受け、前作にも大きな動きがありました。
2026年2月5日、前作「Hollow Knight」の大型無料アップデートが全プラットフォームで配信されています。
Nintendo Switch 2 Editionが新たにリリースされ、高解像度化、フレームレート向上、HD振動対応、追加エフェクトが搭載されました。
PS5版も同日に配信を開始しています。
PC版には21:9および16:10のウルトラワイドディスプレイ対応が追加され、シルクソングで培われた技術が逆輸入される形でパフォーマンスの改善も行われました。
Nintendo Switch版、PS4版、Xbox版のユーザーは次世代版へ無料でアップグレードが可能です。
つまり、2026年現在は前作を最新環境で快適にプレイできる状態が整っています。
お得な購入方法と知っておきたいポイント
シルクソングの価格は2,300円(税込)で、前作より約600円高い設定になっています。
ただし、Xbox/PC Game Passに加入していれば追加費用なしでプレイ可能です。
2026年1月のSteam Awards受賞時には初の20%オフセール(1,840円)が実施された実績があるため、セールを待つのも選択肢の一つでしょう。
前作のKickstarter出資者(2,000人超)にはシルクソングが無料提供されています。
前作・シルクソング共に、Nintendo Switch版からSwitch 2版への無料アップグレードに対応している点も見逃せません。
前作は通常価格でも約1,480円と手頃で、セール時にはさらに大幅に値下がりする傾向があります。
両作品を合わせても4,000円以下で、合計100時間以上遊べるコストパフォーマンスの高さは、インディーゲームの中でも際立っています。
なお、シルクソングの続編効果により、前作も発売後3週連続で週間20万本以上を販売するなど再び注目が集まりました。
今から前作を始める方が増えている点を考えると、コミュニティの活気という面でも良いタイミングといえるでしょう。
まとめ:ホロウナイトシルクソングと前作の関係を理解して最高の体験を
- シルクソングは前作「Hollow Knight」の正統続編で、もともとDLCとして開発が始まった作品である
- 前作の主人公は意思を持たない「ナイト」、シルクソングの主人公は自我を持つ王女「ホーネット」である
- メインストーリーは独立しており、前作を未プレイでも基本的な物語は楽しめる
- ただし、ゲームデザインは前作クリア経験者を想定した高難易度設計となっている
- ソウルやチャームの廃止、ツールシステムの導入、攻撃スタイルの多様化など、システム面で多くの刷新がある
- マップ数は前作の約2倍に拡張され、探索方向も「地下へ」から「上へ」に変化した
- 難易度の高さ、チェックポイントの遠さが賛否両論の主因であり、イージーモードは存在しない
- 2026年内に無料DLC「Sea of Sorrow」の配信が予定されている
- 前作も2026年2月にSwitch 2・PS5対応の大型無料アップデートが配信され、最新環境で快適にプレイできる
- 初めてシリーズに触れるなら前作からのプレイが一般的に推奨されており、価格面でもお試ししやすい

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