2025年9月、約7年の沈黙を破ってついに発売された『Hollow Knight: Silksong』は、前作を愛したプレイヤーの期待を大きく超える壮大な物語を描きました。
しかし、前作と同様にゲーム内で明確な説明がなされない独特のストーリーテリングは健在で、クリア後も「結局あれはどういう意味だったのか」と疑問を抱える方が後を絶ちません。
ファールームという王国はなぜ滅びに向かったのか、ホーネットはなぜ拉致されたのか、そして真エンドで前作の主人公が姿を見せた意味とは何だったのか。
この記事では、第1章から第3章までの物語を章ごとに紐解きながら、全エンディングの分岐条件や前作との繋がり、さらには2026年配信予定の無料DLC「Sea of Sorrow」に至るまで、シルクソングの考察に必要な情報を網羅的に整理しています。
物語の深層に触れる内容を多く含みますので、未クリアの方はご注意ください。
シルクソングの物語を考察する前に知っておくべき前提知識
舞台ファールームとは何か?ホロウナイトの世界との繋がり
シルクソングの舞台となるファールーム(Pharloom)は、前作の舞台ハロウネストとは地理的に離れた、まったく別の王国です。
頂上にそびえるシタデルを中心とした宗教的な社会構造を持ち、信心深い巡礼者たちが願いを叶えるために各地から集まる土地として描かれています。
一見するとハロウネストとの接点は薄いように映りますが、両国にはいくつかの共通点が存在します。
まず、どちらの王国にも「紡ぐ者(Weaver)」と呼ばれるクモの一族が暮らしていた痕跡があり、シルクの糸という同一の力が世界を横断して影響を及ぼしていたことが示唆されています。
また、ハロウネストが「蒼白の王(Pale King)」という上位存在によって統治されていたように、ファールームもまた「シルク」と呼ばれる上位存在の影響下にあったことが物語を通じて明らかになります。
つまりファールームは、前作の世界観を別の角度から照らす「もう一つの王国」としての役割を担っており、両国の繋がりを理解することがシルクソング考察の出発点になるのです。
主人公ホーネットの出自と半紡ぐ者としての宿命
シルクソングの主人公ホーネットは、前作『ホロウナイト』でも重要な役割を果たしたキャラクターです。
父はハロウネストの統治者ペイル・キング、母はディープネストの女王にして紡ぐ者の一族であるヘラー(Herrah)という血筋を持ちます。
この出自が意味するのは、ホーネットが王族の血と紡ぐ者の力を同時に受け継いだ「半紡ぐ者」であるという事実です。
彼女がシルクの糸を自ら紡ぎ出す能力を持っているのは母方の血によるものであり、この特異な力こそが、ファールームの勢力にとって彼女を捕獲する動機となりました。
前作の主人公である「ナイト(騎士)」とは異母兄弟の関係にあたり、ナイトが虚無(Void)の器として生まれた存在であるのに対し、ホーネットはシルクの力を宿す存在として対照的に描かれています。
この「虚無」と「シルク」という二つの力の対比は、物語全体を貫く根幹のテーマとなっています。
前作ホロウナイトのどのエンディングから物語は続くのか
シルクソングの物語がどの時代の、どのエンディング後に位置づけられるのかは、発売前から多くのファンが議論を重ねてきたテーマです。
第3章の真エンドにおいて、前作主人公の虚無の神形態が登場する展開から判断すると、シルクソングは前作のゴッドマスターDLCにおける最終エンディングの「後」の出来事であると考えるのが自然です。
ゴッドマスターの真エンドでは、ナイトが夢の中で絶対的な存在「ラディアンス」を打ち破り、虚無の力と一体化した姿が描かれました。
シルクソング第3章でこの形態が再び現れ、ホーネットを救出するという展開は、前作の物語が「確かに意味を持っていた」ことを証明する構成になっています。
一方で、シルクソング本編の大部分はファールームという独立した舞台で進行するため、前作を未プレイでも物語を追うこと自体は可能です。
ただし、真エンドの感動を十分に味わうには、前作のゴッドマスターエンディングまでクリアしていることが事実上の前提条件といえるでしょう。
第1章ファールーム編の考察|ホーネットはなぜ拉致されたのか
シタデルがホーネットの身柄を求めた本当の理由
ホーネットがファールームに連れてこられた理由は、彼女が「シルクを紡ぐ力」を持つ極めて稀有な存在だったからです。
ゲーム冒頭、ホーネットは正体不明の覆面のムシたちに拘束され、力を奪う神秘的な縛めを受けた状態でファールームへ輸送されます。
ファールームの中枢であるシタデルは、頂上に鎮座する上位存在「シルク(大いなる母)」を崇拝する宗教国家として機能しており、シルクの力を維持・増幅するために紡ぐ者の血を必要としていました。
ホーネットは半紡ぐ者としてシルクを自ら生成できる数少ない存在であり、シタデルの体制を存続させるための「生きた資源」として目をつけられたと考えられています。
つまり、ホーネットの拉致は偶然ではなく、シタデルの組織的な意思のもとに実行された計画的な行為だったのです。
ファールームを蝕む「シルクの糸」の正体とは
ファールームの各地に張り巡らされた絹の糸は、単なる環境の装飾ではありません。
探索を進めると、この糸に触れたムシたちが正気を失い、攻撃的になっている様子が随所で確認できます。
この現象は「ホーンティング(Haunting)」と呼ばれ、シタデルの頂上に潜む大いなる母シルクが放つ力の影響によって引き起こされています。
前作ハロウネストでは「ラディアンス」という上位存在の光がムシたちを感染させ狂わせましたが、ファールームでは「シルクの糸」がそれと同じ役割を果たしているわけです。
注目すべきは、ホーネット自身もシルクを扱う力を持っているという点です。
彼女はホーンティングの影響を受ける側でありながら、同時にシルクを操る側でもあるという二面性を抱えており、この矛盾が物語全体の緊張感を生み出しています。
ライバル・レースの目的と彼女がホーネットを止めようとした意味
レース(Lace)は、シルクソングにおけるホーネットの最大のライバルとして登場するキャラクターです。
第1章ではホーネットのシタデルへの侵入を幾度となく阻もうとしますが、その動機は単純な敵意ではありません。
物語を通じて明かされるのは、レース自身がファールームの内情を知る人物であり、ホーネットがシタデルの頂上に到達することで起こり得る「最悪の事態」を未然に防ごうとしていたという事実です。
レースはホーネットを殺したいのではなく、シタデルの中枢に近づかせたくなかったのだと多くのプレイヤーに解釈されています。
この構図は前作における「ホロウナイト(器)」の役割とも重なります。
ハロウネストではホロウナイトが災厄を封じる犠牲となったように、レースもまたファールームの秩序を維持するために自らの意思で「門番」の役割を担っていた可能性が高いのです。
第2章シタデル編の考察|大いなる母シルクとは何者なのか
シルクという上位存在の二重性を読み解く
シルクソングの考察において最も混乱を招きやすいのが、「シルク」という言葉の二重性です。
一つ目は、ホーネットや紡ぐ者たちが操る「素材としてのシルク(魂の糸)」を指しています。
二つ目は、ファールームの頂上に君臨する「神としてのシルク(大いなる母シルク/Grand Mother Silk)」という上位存在そのものです。
この二つは密接に関連しており、神としてのシルクが素材としてのシルクの根源的な供給者であるとする見方が広く支持されています。
前作の世界観に照らすと、蒼白の王がムシたちに「心」を与えて文明を築かせたように、シルク(神)がクモやスクリルに知恵と力を与えて紡ぐ者へと進化させたという仮説が成り立ちます。
つまり、蒼白の王とシルクは異なる領域を支配する同格の上位存在であり、ファールームとハロウネストはそれぞれ別の神の庇護のもとに栄えた王国だったという構図が見えてくるのです。
コンダクターと三重の旋律が示すシタデルの支配構造
第2章でホーネットはシタデル内部に侵入し、合唱の間で3体のコンダクターの像と対面します。
コンダクターたちはホーネットに「三重の旋律」を習得するよう求め、この条件を満たすことでシタデルの最深部への道が開かれます。
ここで重要なのは、シタデルの統治機構がコンダクターによって3つの執行権に分割されていたという設定です。
コンダクターたちはシルクの力を遺伝的に注入された存在であり、大いなる母シルクの意志を代行する形でファールームの秩序を管理していました。
三重の旋律とは、この三分割された権力構造を象徴する「鍵」であり、ホーネットがそれを習得するということは、シタデルの支配体制そのものを継承する資格を得ることを意味します。
この仕組みは、ファールームが単なる宗教国家ではなく、シルクという神の力を制度的に管理・運用する高度に組織化された社会であったことを示しています。
ファールームはなぜ滅びに向かったのか|王国崩壊の考察
ファールームの崩壊は、シタデルにとって不都合なものをすべて「罪」として排除し続けた結果として起きた必然的な帰結です。
物語を注意深く読み解くと、シタデルは巡礼者の願いを叶える「聖なる場所」を装いながら、実態としては大いなる母シルクがムシたちの魂を吸い上げるための装置として機能していたことがわかります。
シルクの力に異を唱える存在は「罪深き者」として排斥され、巨石の牢や罪深き者の道といった施設に閉じ込められました。
シタデルの近くにこれらの施設が集中しているのは、権力の中枢が不都合な真実を物理的に封じ込めていた証拠だと考えられています。
この構造は前作ハロウネストの崩壊と驚くほど類似しています。
蒼白の王が感染の拡大を隠蔽し、虚無の器で災厄を封じようとした末に王国が崩壊したように、ファールームもまた問題を直視せず「罪」として封印し続けた結果、内部から瓦解していったのです。
両王国に共通するのは「上位存在の力に依存した統治は、やがて限界を迎える」というテーマであり、シルクソングの物語はこの命題をファールームという新たな舞台で改めて描き直したといえるでしょう。
第3章アビス編の考察|真エンドが描いた物語の核心
アビスへの到達条件とタスク「シルクとソウル」の意味
シルクソングの第3章に進むためには、ゲーム中の大半のタスク(クエスト)を完了させた上で、特定のタスク「シルクとソウル」を受注・達成する必要があります。
このタスクでは、シルクを捕獲するための「罠」の材料を集めることが求められます。
通常エンドでは大いなる母シルクを単純に倒して「紡ぐ者の女王」としてファールームを引き継ぎますが、罠を準備した状態でシルクを倒すと、ホーネットはアビス(深淵)へと落下し、第3章が始まるのです。
この分岐が示唆しているのは、「力ずくで倒すだけでは問題の根本は解決しない」というメッセージです。
シルクを殺すのではなく捕獲するという選択肢を用意させることで、ゲームはプレイヤーに対して「真の解決とは何か」を問いかけています。
タスク名の「シルクとソウル」という組み合わせ自体が、物質的な力(シルク)と精神的な本質(ソウル=魂)の両面に向き合うことの必要性を暗示しているといえるでしょう。
虚無に侵食されたレースの浄化が示すもの
アビスに落下したホーネットが最初に直面するのは、虚無(Void)に侵食された姿のレースとの戦闘です。
「Lost Lace」と呼ばれるこの形態は、アビスの深淵で虚無の力に飲み込まれたレースの変わり果てた姿であり、シルクソングで最も衝撃的な場面の一つとして多くのプレイヤーに語られています。
ホーネットがレースを倒すのではなく「浄化」するという展開には、重要な意味が込められています。
前作では虚無の力は基本的に破壊と消滅の象徴でしたが、シルクソングではホーネットのシルクの力が虚無の侵食を浄化できることが示されました。
これは「シルク」と「虚無」という二つの力が単純な善悪の対立ではなく、互いに補完し合う関係にある可能性を提示しています。
ホーネットとレースの関係性も、敵対から共闘へと変化するこの場面で一つの到達点を迎えており、「理解し合えなかった者同士が、最も過酷な状況で初めて心を通わせる」という普遍的な物語構造が読み取れます。
前作主人公の虚無の神形態はなぜホーネットを救ったのか
真エンドのクライマックスで、囚われた大いなる母シルクがホーネットに最後の力を託しますが、地上に帰還するにはそれだけでは足りません。
そこに現れるのが、前作主人公ナイトの虚無の神形態です。
ゴッドマスターの真エンドで完全な虚無と一体化したはずのナイトが、アビスの底からホーネットとレースを地上へ運び出すという展開は、多くのプレイヤーの涙を誘いました。
この場面がなぜ成立するのかについては、複数の解釈が存在します。
最も支持されている考察は、虚無の神形態となったナイトの中に、かつて異母兄弟としてホーネットと過ごした記憶や絆が残っていたというものです。
前作の「神の家」エンディングでは、すべての虚無が一つに混じり合った存在が誕生しますが、その中にはナイト個人の意志——家族を守りたいという本能的な衝動——がわずかに残存していたと解釈できます。
この展開により、前作で「すべてを犠牲にして災厄を終わらせた」ナイトの行為が、単なる自己犠牲ではなく「大切な者を守るための選択」として再定義されたのです。
シルクソングの真エンドは、前作の物語に新たな意味を与える「回答」として機能しており、二作品を通じた壮大な家族の物語がここで一つの円環を描いて閉じるのだといえます。
全エンディングの分岐条件と各結末が意味するもの
通常エンド「紡ぐ者の女王」が示す表面的な結末
最も到達しやすいエンディングが「紡ぐ者の女王」です。
第2章でシタデルの最深部に到達し、大いなる母シルクを撃破するとこのエンディングに到達します。
ホーネットはシルクの身体と融合し、ファールームの新たな女王として君臨するという結末が描かれます。
一見すると円満な解決に見えますが、よく考えるとホーネットは大いなる母シルクの「後継者」となっただけで、ファールームの根本的な問題——シルクの力による支配構造——は何も解消されていません。
前作のホロウナイトが蒼白の王の意志を継いで災厄の器となったのと同様、ホーネットもまた新たな「器」としてシタデルに囚われる構図が繰り返されているのです。
このエンディングは意図的に「不完全な解決」として設計されており、プレイヤーに「本当にこれでよかったのか」と問いかける役割を果たしています。
特殊エンド「歪んだ子供」に至る条件と不穏な暗示
「歪んだ子供」は、ホーネットが呪われた状態のまま大いなる母シルクを倒すと発生する特殊なエンディングです。
通常のプレイでは呪いを解除してからボス戦に挑むのが自然な流れですが、あえて呪いを残したまま戦闘に勝利するとこの分岐が生まれます。
エンディングの内容は通常エンドよりもさらに不穏で、呪いに侵されたホーネットがシルクの力と融合することで、ファールームにとってより危険な存在になってしまうことが暗示されています。
このエンディングの名称「歪んだ子供」は、ホーネットが紡ぐ者の血と王族の血を併せ持つ存在であることを踏まえると、その二つの力が呪いによって歪められた結果を指していると考えられます。
前作で虚無の器が不完全であったためにハロウネストの崩壊が起きたように、不完全な状態で力を継承することの危険性をこのエンドは示唆しているのです。
真エンド「虚無の娘」はホロウナイトの物語をどう完結させたか
「虚無の娘」は、タスク「シルクとソウル」を完了し、第3章アビスを最後までクリアすることで到達できる真のエンディングです。
100%クリアには約80〜90時間を要するとされており、ゲーム内のほぼすべてのコンテンツに触れることが求められます。
このエンディングが持つ最大の意義は、前作からの物語を完全に決着させた点にあります。
「虚無の娘」というタイトルは、虚無の力を持つナイトの異母姉妹であるホーネットを指すと同時に、彼女が虚無の深淵に降りてなお生還を果たした唯一の存在であることを意味しています。
前作ではプレイヤーキャラクターが犠牲になる形で物語が終わりましたが、シルクソングの真エンドでは、犠牲となったはずの存在が最後に家族を救うという逆転の構図が描かれました。
この構造により、二作品にまたがる物語は「犠牲と救済の循環」というテーマのもとに一つの完結を迎えています。
ホロウナイトとシルクソング、二つの作品を合わせて初めて一つの物語が完成するという設計は、多くのファンから「7年待った甲斐があった」と評されている所以です。
前作ホロウナイトとシルクソングの時代的な繋がりを考察する
蒼白の者とシルクは同列の上位存在なのか
ホロウナイトの世界には「蒼白の者(Pale Beings)」と呼ばれる上位存在が複数確認されており、蒼白の王やラディアンスがこれに該当します。
シルクソングで登場した大いなる母シルクも、ムシたちに力を与え文明を築かせるという点で蒼白の者と同等の力を持つ存在であることが示唆されています。
しかし、両者の間には決定的な違いも見られます。
蒼白の王はムシたちに「心(理性)」を与えた存在でしたが、シルクはムシたちに「糸(繋ぐ力)」を与えた存在です。
心を与えることで個として目覚めさせたハロウネストと、糸で結ぶことで集合体として統率したファールーム。
同じ「神が王国を築く」というモチーフでありながら、統治の手法がまったく異なる点は非常に興味深く、開発チームが意図的に対比構造を作り上げたことがうかがえます。
ハロウネストとファールームに共通する王国滅亡の構造
二つの王国の崩壊には、驚くほど共通したパターンが認められます。
ハロウネストでは、蒼白の王がラディアンスの感染を封じ込めるために虚無の器を創造し、問題を「封印」しようとしました。
ファールームでは、シタデルが不都合な存在を「罪」として牢に閉じ込め、社会の矛盾を隠蔽し続けました。
どちらの王国も、問題の根本に向き合わず「見えないところに押し込む」という手法を選んだ結果、内部から崩壊していったのです。
この繰り返される滅亡のパターンは、シリーズ全体を通じた一貫したメッセージだと読み取ることができます。
上位存在の力に依存し、不都合な真実から目を逸らし続ける限り、どの時代のどの王国であっても同じ結末を迎えるという警告です。
シルクソングがハロウネストとは別の王国を舞台にしたのは、この普遍的な構造をより明確に示すためだったのかもしれません。
繊細な花と虚無の影をつなぐ隠された演出の意味
シルクソングには、見逃しやすいが極めて重要な隠し演出がいくつか存在します。
中でも注目されているのが、「繊細な花」を特定のNPCに届けた場合に真エンド後のムービーに追加される演出です。
この追加シーンでは、繊細な花が虚無の影を弾く描写が挿入されます。
前作において繊細な花は、亡き者への弔いと愛情の象徴として描かれたアイテムでした。
その花が虚無の力を退ける効果を持つという描写は、「愛情や絆といった感情の力が、虚無(無)を超越し得る」というテーマを視覚的に表現したものだと広く解釈されています。
この演出は必須イベントではなく、自発的に繊細な花を届けたプレイヤーだけが目にすることができます。
ゲーム内で直接的な説明はなされませんが、だからこそ発見した時の衝撃と感動は大きく、シルクソングの考察においても繰り返し議論されるトピックとなっています。
シルクソング考察で見落としがちな重要トピック
世話役の正体がカタツムリ一族だった意味を考える
ゲーム序盤からホーネットを導く存在として登場する「世話役」の正体が、前作でも登場したカタツムリ一族の一員であることは、物語の中盤で明かされます。
カタツムリ一族は前作のハロウネストにおいて強力な魔法を操ることで知られる一方、その力ゆえに迫害を受けてきた歴史を持つ種族です。
世話役がカタツムリ一族であるという設定は、ファールームにもハロウネストと同様の社会的排除の構造が存在していたことを示唆しています。
朽ちたチャペルで世話役の一族が勢揃いする場面では、彼らがシタデルの体制から距離を置きながらも、ファールームを見守り続けてきた歴史がうかがえます。
世話役がホーネットに力を貸す理由は、単なる善意だけでなく、シタデルの支配構造に対する静かな抵抗の意思も含まれていると考えるのが妥当でしょう。
ビーストの巣の装置とディープネストを結ぶ新たな仮説
前作に登場した「ビーストの巣」の内部に設置されていた謎の装置について、シルクソングの発売後に新たな解釈が生まれています。
シルクソングでは「生きている存在を糸で縛ると、縛る側の見た目が変化する」という設定が示唆されています。
この設定をビーストの巣に当てはめると、ヘラーがドリーマー(夢見の守護者)となった経緯に新たな光が当たります。
ディープネストの「普通の獣」を何らかの形で縛ることで、ヘラー自身が紡ぐ者としての力を獲得あるいは強化した可能性があるという仮説です。
この解釈が正しければ、前作では説明されなかったヘラーの力の源泉がシルクソングの世界設定によって補完されたことになり、二作品の世界観がさらに深い層で繋がっていることの証左となります。
現時点ではあくまで仮説の段階ですが、コミュニティでは活発な議論が続いています。
無料DLC「Sea of Sorrow」で物語はどこへ向かうのか
2025年12月15日、Team Cherryは公式ブログとアニメーションティザーを通じて、シルクソングの初の拡張コンテンツ「Sea of Sorrow」を発表しました。
「塩に覆われた海を越え、その海の下を旅する」という航海テーマの拡張で、新エリア、新ボス、新ツールが追加される予定です。
2026年内に全プレイヤー向けに無料で配信されることが明言されており、2026年2月21日のブログ更新では「Patch 5とSea of Sorrowアップデート」に言及する投稿も確認されています。
考察の観点から最も注目されるのは、「海」というモチーフが持つ意味です。
前作は地下深くの「虚無の海」が物語の核心に位置しており、シルクソング本編でも「アビス(深淵)」が真エンドの舞台でした。
「Sea of Sorrow(悲しみの海)」が地理的にどこに位置し、物語のどの時点を描くのかはまだ明かされていませんが、真エンド後のホーネットとレースの旅路を追う内容である可能性も十分に考えられます。
Team Cherryは「2026年にはさらに秘密の計画がある」とも示唆しており、シルクソングの物語がSea of Sorrowでどのように拡張されるのか、今後の続報が待たれます。
まとめ:ホロウナイト シルクソング考察で見えてくる物語の全体像
- ファールームは前作の舞台ハロウネストとは異なる王国だが、紡ぐ者や上位存在の設定を通じて深い繋がりを持つ
- ホーネットが拉致された理由は、半紡ぐ者としてシルクを紡ぐ力を持つ稀有な存在だったためである
- 「シルク」には素材としての糸と上位存在としての神という二つの意味があり、この二重性が物語の核となる
- シタデルは巡礼者の願いを叶える聖地を装いながら、実態はシルク(神)が魂を吸い上げるための装置だった
- ファールームの崩壊はハロウネストと同じ構造を持ち、問題を封じ込める統治の限界を描いている
- エンディングは少なくとも4種類が確認されており、真エンド「虚無の娘」のみが第3章アビスに進行する
- 真エンドで前作主人公の虚無の神形態が登場し、二作品にまたがる家族の物語が完結する
- レースの浄化はシルクと虚無が善悪の対立ではなく補完関係にある可能性を示した
- 繊細な花の隠し演出や世話役の正体など、見落としやすい要素にも重要な考察材料が含まれる
- 2026年配信予定の無料DLC「Sea of Sorrow」によって、物語がさらに拡張される見込みである

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