「バイオハザード ヴェンデッタ マリア」と検索して、このキャラクターの正体や強さが気になっている方は多いのではないでしょうか。
マリア・ゴメスは、2017年公開のフルCGアニメ映画『バイオハザード: ヴェンデッタ』で初登場し、続編『バイオハザード: デスアイランド』にも再登場した敵キャラクターです。
肉体改造によって超人的な戦闘能力を持ちながらも、父への愛情だけは失わなかったという複雑な背景が、多くのファンの心をつかんでいます。
一方で、デスアイランドでの復讐対象がなぜレオンなのかという矛盾点や、映画版と小説版での描写の違いなど、深掘りするほど興味深いポイントが数多く存在するキャラクターでもあります。
この記事では、マリア・ゴメスの基本設定から戦闘能力、映画での活躍、最期の結末、そして物語全体における意味まで、あらゆる角度から解説していきます。
マリア・ゴメスとは何者?基本プロフィールと設定まとめ
マリア・ゴメスは、バイオハザードのCGアニメ映画シリーズに登場する敵側の女性キャラクターです。
ヴェンデッタとデスアイランドの2作品にわたって登場し、物語の鍵を握る重要な存在として描かれています。
ここでは、マリアの基本的なプロフィールと設定を整理していきます。
マリア・ゴメスの正体はディエゴの娘|右目を失った過去
マリア・ゴメス(María Gómez)の正体は、グレン・アリアスのボディガードであるディエゴ・ゴメスの実の娘です。
もともとマリアは普通の人間でした。
転機となったのは、アリアスの結婚式の日に起きた悲劇です。
米国政府がアリアスを暗殺するために結婚式場へスマート爆弾を投下し、花嫁のサラをはじめ多くの参列者が命を落としました。
マリアもこの爆撃に巻き込まれ、右目の視力を完全に失っています。
失った右目は前髪で隠しており、外見上の大きな特徴となっています。
この事件をきっかけに、マリアは父ディエゴとともにアリアスの復讐に協力することを決意しました。
小説版の設定では、マリアの母親も結婚式に参列していたものの、爆撃で死亡したとされています。
声優は誰?英語版クリスティーナ・ヴィーと日本語版大原さやか
マリア・ゴメスの声を担当している声優は、英語版がクリスティーナ・ヴァレンズエラ(通称クリスティーナ・ヴィー)、日本語吹き替え版が大原さやかです。
この声優キャストは、ヴェンデッタとデスアイランドの両作品で共通しています。
| 作品 | 英語版声優 | 日本語吹替版声優 |
|---|---|---|
| ヴェンデッタ(2017年) | クリスティーナ・ヴァレンズエラ | 大原さやか |
| デスアイランド(2023年) | クリスティーナ・ヴァレンズエラ | 大原さやか |
ヴェンデッタでのマリアはほぼ無口で感情を見せないキャラクターでしたが、デスアイランドでは憎悪をむき出しにする場面が増えたため、声優の演技の幅広さも注目されました。
黒レザースーツの外見と肉体改造による感情喪失の設定
マリアの外見は、金髪スレンダー体型のブロンド美女として描かれています。
ヴェンデッタでは胸元と背中が大胆に開いた黒のレザースーツを着用しており、敵側キャラクターながら印象的なビジュアルです。
なお、デスアイランドではレザースーツの色が紫に変更されています。
戦闘能力を高めるため、マリアは父ディエゴと同様に肉体改造を受けました。
この改造の代償として、人間的な感情が大幅に薄れてしまい、常に無表情で、背後で爆発が起きても眉一つ動かさない冷徹な存在となっています。
ただし、唯一の例外が父ディエゴに対する態度です。
ディエゴの前でだけは穏やかな表情を見せたり、手を優しく握ったりする場面があり、親子の絆だけは肉体改造でも消し去ることができなかったことが伝わってきます。
アリアスの結婚式の写真には、ディエゴとともに穏やかな笑みを浮かべるかつてのマリアの姿が映っており、改造前は感情豊かな女性だったことがうかがえます。
ヴェンデッタでのマリアの活躍と役割を時系列で解説
2017年公開の『バイオハザード: ヴェンデッタ』において、マリアはアリアスの側近として物語全体を通じて暗躍します。
直接的な戦闘よりも、破壊工作や拉致など策謀面での活動が目立つのが特徴です。
ここからは、映画本編でのマリアの行動を時系列に沿って振り返ります。
レベッカの研究所へのバイオテロ実行シーン
マリアが作中で最初に大きな役割を果たすのは、シカゴにあるアレクサンダー・バイオテクノロジー研究所への襲撃です。
レベッカ・チェンバースがA-ウイルス(Animality Virus)のワクチン開発を進めていたこの研究所に、マリアはアリアスの指示でバイオテロを仕掛けました。
具体的には、A-ウイルスのトリガー株を散布し、レベッカの同僚であるアーロンをはじめとする研究員たちをゾンビ化させています。
しかし、レベッカ自身はプロトタイプのワクチンを自らに注射していたため感染を免れ、駆けつけたクリス・レッドフィールドによって救出されました。
この一連の襲撃は、アリアス陣営がワクチン開発を妨害するための戦略的な行動であり、マリアの冷徹な実行力が際立つ場面です。
レベッカ拉致とディエゴとの連携プレー
ワクチン開発者であるレベッカの確保は、アリアスの計画において最重要事項でした。
クリスとレベッカがコロラドのバーでDSOエージェントのレオン・S・ケネディと合流した際、マリアは単身でバーの化粧室に潜入しています。
そこでレベッカに背後から襲いかかり、絞め落として気絶させた上で拉致に成功しました。
この脱出をサポートしたのが父ディエゴです。
ディエゴはミニガンを用いてクリスとレオンの追跡を阻止し、マリアの撤退を援護しました。
この銃撃により、アリアスの元仲介人であったパトリシオも巻き添えで死亡しています。
親子の見事な連携プレーによってレベッカの拉致は完遂され、主人公たちは手も足も出ない状況に追い込まれました。
ニューヨーク大規模テロでのガス散布と負傷
物語のクライマックスとなるニューヨーク大規模バイオテロにおいて、マリアはトレーラーを使ったガス散布を担当しました。
A-ウイルスのトリガーとなるガスをニューヨーク市街地にばらまき、事前に飲料水を通じて潜伏ウイルスに感染させていた市民を一斉にゾンビ化させるという計画です。
マリアは任務に向かう前、父ディエゴに対して「幸運を祈って」と声をかけており、普段は無表情なマリアが見せる数少ない人間らしいシーンとなっています。
しかし、BSAAのオスプレイからの爆撃によって、マリアが護衛していたタンカートラックが破壊されました。
この攻撃でマリアは負傷し、道路上に倒れて意識を失います。
多くの視聴者はこの場面でマリアが死亡したと思ったかもしれませんが、実は生存していたのです。
ラストシーンで赤く光る瞳が意味するもの
ヴェンデッタのラストシーンは、マリア・ゴメスの姿で幕を閉じます。
アリアスとディエゴは最終決戦でクリスやレオンたちに敗れ、ディエゴはアリアスと融合した巨大なタイラント型の怪物となった末に倒されました。
マリアはアリアスのアジトの廃墟を訪れ、父ディエゴが身につけていた特殊マスクの残骸を無表情で見つめています。
注目すべきは、このときマリアの瞳がウェスカーのように赤く不気味に光っていたという点です。
この赤い瞳は、肉体改造やウイルスの影響を示唆すると同時に、新たな復讐の始まりを予感させる演出として機能しています。
小説版では、このシーンでのマリアの内面が描写されており、父の残骸を目にしたマリアが「復讐しなければいけない」と心に決めたことが明かされています。
このラストシーンが、6年後の続編デスアイランドへの伏線となりました。
マリア・ゴメスはなぜ強すぎる?戦闘能力と身体スペック
バイオハザードファンの間で「マリア 強すぎ」と話題になるほど、マリア・ゴメスの戦闘能力は突出しています。
一般人どころか、シリーズの主人公たちすら圧倒する場面がある彼女の強さの秘密を、設定面から詳しく見ていきます。
肉体改造で得た超人的な筋力・速度・ステルス能力
マリアが常人離れした戦闘力を発揮できる最大の理由は、アリアスの結婚式の爆撃後に受けた肉体改造にあります。
改造の具体的な内容は公式には明かされていませんが、作中の描写から以下のような能力が確認できます。
筋力面では、気絶したレベッカを片肩に乗せて疲労の色を一切見せずに運搬しています。
デスアイランドではさらにパワーアップしており、片手でレオンの首を掴んで持ち上げたり、素手でコンクリートの柱を砕いたり、金属を曲げたりする描写がありました。
速度とステルス能力も極めて高く、ヴェンデッタでは複数のターゲットに気づかれることなく接近し、無力化しています。
レベッカへの襲撃がその典型例であり、訓練を受けた元S.T.A.R.S.隊員のレベッカですら、マリアの接近にまったく気づくことができませんでした。
デスアイランドのハイウェイチェイスでは、バイクの運転技術とアクロバティックな身体能力を組み合わせ、レオンのバイクを破壊して逃走に成功しています。
小説版で描かれたムエタイとナイフ戦闘の実力
映画版ではマリアが主人公と直接格闘する場面はほとんどありませんが、小説版ではより詳細な戦闘描写が展開されています。
小説版のマリアはムエタイの使い手として設定されており、膝蹴りや肘打ちを駆使した接近戦を得意としています。
さらにサバイバルナイフを武器として使用し、対バイオテロ特殊部隊「シルバーダガー」のメンバーたちを圧倒する実力を見せました。
特に衝撃的なのは、シルバーダガーの隊員ダミアンを狙撃して殺害するシーンです。
格闘だけでなく射撃の腕前も一流であることが、小説版では明確に描かれています。
映画版しか観ていないファンにとっては、小説版のマリアの戦闘描写は新鮮な発見となるでしょう。
A-ウイルスワクチンによるゾンビ耐性の仕組み
マリアがゾンビの群れの中でも平然としていられるのは、A-ウイルス(Animality Virus)のワクチン株を体内に保有しているためです。
アリアス自身もこのワクチン株を使ってウイルス感染者から身を守っており、マリアにも同様の処置が施されていると考えられています。
この耐性があるからこそ、マリアはバイオテロの最前線で活動し、ゾンビ化した人々の中を悠々と歩くことが可能なのです。
レベッカの研究所でトリガー株を散布してゾンビを大量発生させた際も、マリア自身はまったく影響を受けていません。
ワクチン株による感染防御は、アリアス陣営のメンバーだけが享受できる特権的な能力であり、敵味方の区別なくウイルスをばらまくという大胆な戦略を可能にしていました。
デスアイランドで再登場|マリアのその後と復讐の結末
ヴェンデッタのラストで生存が確認されたマリアは、2023年公開の続編『バイオハザード: デスアイランド』で本格的に再登場を果たしました。
復讐を胸に秘めたマリアがどのような行動に出たのか、そして最終的にどのような結末を迎えたのかを解説します。
ディラン・ブレイクと手を組んだ経緯と目的
ヴェンデッタの事件から約1年後、マリアはディラン・ブレイクという人物と接触します。
ディランはアリアスの知人であり、ビジネス上の協力者でした。
ディランは、クリス・レッドフィールド、レオン・S・ケネディ、クレア・レッドフィールド、ジル・バレンタインの4名を標的にしていました。
彼らが所属する組織や政府が、対テロ戦争を腐敗や無能によって悪化させたと考えていたためです。
マリアとディランは「共通の敵を持つ者同士」として利害が一致し、協力関係を結びます。
二人はアリアスの商業フロント企業「A-GUA Industries」の資産を引き継ぎ、アルカトラズ島の地下に放棄された軍の武器庫を拠点として確保しました。
ここで非伝染性のt-ウイルス変異株を開発し、蚊の形をしたバイオドローンによって特定の個人だけを感染させるという新たなバイオ兵器の研究を進めていたのです。
レオンを父親の仇と狙う理由|矛盾点も考察
デスアイランドでマリアが執拗に付け狙うのは、クリスではなくレオンです。
マリアはレオンを「父親の仇」として強い憎悪を向け、「お前が父を殺した」と怨みをぶつけています。
しかし、ここにはファンの間で広く指摘されている矛盾点があります。
ヴェンデッタの映画版において、マリアとレオンは直接対決していません。
ディエゴと実際に戦い、最終的にアリアスごと止めを刺したのはクリスです。
レオンは最終決戦に参加してはいましたが、ディエゴを直接倒したわけではありません。
この矛盾について考えられる解釈としては、レオンたちの合流がなければクリス単独ではアリアスに勝てなかったという見方があります。
マリアの視点では、レオンの介入が戦局を決定的に変え、父の死につながったと認識している可能性があるでしょう。
また、小説版ではレオンとマリアが直接対峙するシーンがあるため、小説版の設定を引き継いでいるという見方も存在します。
いずれにしても、映画版だけを追った視聴者にとっては違和感が残るポイントであることは否めません。
レオンとの最終決戦とマリアの死亡シーン
デスアイランドの終盤、マリアとレオンはついに一騎討ちを繰り広げます。
レベッカ・チェンバースが開発した治療薬によってウイルス感染から回復したレオンが、バイオドローンの放出を阻止しようとする場面です。
マリアはレオンの前に立ちはだかり、「ウイルスで死ななかったことを嬉しく思う。
自分の手で殺したかった」と宣言しました。
治療薬の効果がまだ完全に発揮されていなかったレオンは、当初マリアの猛攻に押されます。
マリアの超人的なパワーによってガラスボードを突き破るほど叩きつけられるなど、劣勢を強いられました。
しかし、徐々に体力を取り戻したレオンが反撃の糸口を見つけます。
レオンの蹴りによって後方に吹き飛ばされたマリアは、背後にあった瓦礫の尖った金属棒に胸を貫かれてしまいました。
自力で金属棒から抜け出したものの、大量出血により力尽き、マリア・ゴメスはここで命を落としています。
最期の瞬間、マリアの脳裏をよぎったのは父への復讐を果たせなかった無念だったとされています。
漫画版ではレオンが看取る?メディアごとの描写の違い
マリアの最期は、メディアによって微妙に異なる描かれ方をしています。
映画版では、マリアは金属棒に貫かれた後に静かに息を引き取るという形で描写されています。
一方、デスアイランドの漫画版では、やや異なる展開が用意されていました。
漫画版でもマリアがレオンの蹴りで金属棒に串刺しにされる結末は同じですが、死の間際にマリアが復讐を果たせなかった悔しさをつぶやくと、レオンがマリアを抱きしめて看取るという場面が追加されています。
敵対関係にありながらも、復讐の連鎖に巻き込まれた一人の女性に対するレオンの人間性が垣間見えるシーンとして、漫画版ならではの印象的な描写です。
また、漫画版では最終決戦の展開もやや異なり、マリアがヒールの先端でレオンの目を狙う攻撃を見せたり、レオンが銃を使って距離を取る場面があったりと、より詳細な格闘描写が展開されています。
映画版と小説版でマリアの描写はどう違う?
『バイオハザード: ヴェンデッタ』は映画版だけでなく小説版も刊行されており、マリア・ゴメスの描写にはいくつかの重要な違いがあります。
映画版だけでは見えてこないマリアの一面を、小説版の情報を交えて比較していきます。
映画版では直接対決なし|小説版ではレオンと交戦
映画版のヴェンデッタにおいて、マリアはクリスやレオンといった主人公と直接戦闘を行っていません。
あくまで裏方として暗躍する役割に徹しており、レベッカの気絶やガス散布など、策謀面での活動が中心でした。
しかし小説版では大きく異なり、マリアとレオンが直接対峙する場面が描かれています。
ムエタイを駆使した激しい格闘戦を展開し、レオンを相手に互角以上の戦いを見せました。
この設定の違いが、デスアイランドでマリアがレオンを仇と見なす動機にもつながっていると考えることができます。
小説版だけに登場するダミアン狙撃シーン
小説版には映画版にはない衝撃的なシーンとして、マリアがシルバーダガーの隊員ダミアンを狙撃して殺害する場面が含まれています。
ダミアンの頭部を正確に撃ち抜くという描写は、マリアが格闘だけでなく銃火器の扱いにも長けていることを示す重要なエピソードです。
映画版ではマリアの戦闘シーンが限定的であるため、彼女の本当の実力は小説版を読んではじめて全貌が見えてくるといえるでしょう。
シルバーダガーという精鋭部隊の隊員を一撃で仕留める腕前は、マリアが単なるサポート役ではなく、前線でも通用する一流の戦闘員であることを物語っています。
小説版で明かされたラストシーンの心境
ヴェンデッタのラストシーンでディエゴのマスクを見つめるマリアの表情は、映画版では無表情のまま描かれており、内面は視聴者の想像に委ねられていました。
小説版では、このシーンでのマリアの心の内が明確に文章化されています。
父の残骸を前にしたマリアは、「復讐しなければいけない」という強い決意を抱いていたことが記されています。
肉体改造で感情が薄れたはずのマリアですが、父を失った悲しみと怒りだけは制御できなかったのです。
この小説版の描写があることで、デスアイランドでのマリアの行動原理がより明確に理解できるようになっています。
映画版の無表情なラストと、小説版で語られる激しい内面のギャップもまた、マリア・ゴメスというキャラクターの魅力を深める要素となっているでしょう。
マリア・ゴメスが体現する「ヴェンデッタ=復讐」のテーマ
『バイオハザード: ヴェンデッタ』のタイトルである「ヴェンデッタ」は、イタリア語で「復讐」を意味します。
マリア・ゴメスは、まさにこの作品テーマそのものを体現するキャラクターとして設計されています。
復讐の連鎖を描く物語構造とマリアの立ち位置
ヴェンデッタの物語構造は、復讐が新たな復讐を生むという連鎖を軸に展開されています。
まず、アリアスは結婚式を爆撃した米国政府と世界に対して復讐を誓い、A-ウイルスによるバイオテロを計画しました。
クリスやレオンがこの計画を阻止し、アリアスとディエゴを倒したことで事件は一応の決着を見ます。
しかし、物語はそこで終わりません。
生き残ったマリアが今度は父の仇への復讐を誓い、デスアイランドの事件を引き起こすという構図になっています。
「血塗られた復讐はまだ終わらない」「憎しみからは憎しみしか生まれない」というメッセージが、マリアの存在を通じて強烈に描かれているのです。
ヴェンデッタのラストシーンがアリアスの敗北ではなくマリアの赤い瞳で幕を閉じたのは、復讐の終わりなき連鎖を印象づけるための意図的な演出だったといえます。
アリアス→マリアへ受け継がれた憎しみの系譜
アリアスの復讐の動機は、愛する花嫁サラを失った悲しみでした。
マリアの復讐の動機は、父ディエゴを失った悲しみです。
どちらも「大切な人を奪われた」という同じ根源から出発しており、憎しみの系譜がアリアスからマリアへと確実に受け継がれています。
興味深いのは、アリアスが理論派で冷静な策謀家として描かれるのに対し、マリアはデスアイランドで感情をむき出しにする存在へと変化した点です。
肉体改造で感情を失ったはずのマリアが、復讐心によって人間的な激情を取り戻すという皮肉な展開は、復讐という感情の強さを物語っています。
最終的にマリアもまた命を落とし、復讐は何も生まなかったという結末が示されました。
この物語を通じて、バイオハザードシリーズがアクションだけでなく、人間の業や感情の深い部分にも踏み込んだテーマ性を持っていることが伝わってきます。
バイオハザードCGアニメ映画シリーズの時系列と見る順番
マリア・ゴメスが登場するヴェンデッタとデスアイランドは、バイオハザードのCGアニメ映画シリーズの一部です。
シリーズ全体の流れを把握しておくと、マリアの物語をより深く楽しめます。
全4作品の公開順と物語の時系列整理
バイオハザードのフルCGアニメ映画は、2026年2月時点で全4作品が公開されています。
公開順と作中の時系列は以下の通りです。
| 作品名 | 公開年 | 作中の年代 | 主な主人公 |
|---|---|---|---|
| ディジェネレーション | 2008年 | 2005年 | レオン、クレア |
| ダムネーション | 2012年 | 2011年 | レオン |
| ヴェンデッタ | 2017年 | 2014年 | クリス、レオン、レベッカ |
| デスアイランド | 2023年 | 2015年 | クリス、レオン、クレア、ジル、レベッカ |
マリア・ゴメスが登場するのはヴェンデッタとデスアイランドの2作品です。
デスアイランドはヴェンデッタの直接的な続編という性格も持っているため、マリアの物語を理解するにはヴェンデッタを先に観ることをおすすめします。
デスアイランドではシリーズの人気キャラクターが勢揃いする集大成的な作品となっており、過去作品のキャラクターや設定が多数登場するため、できれば4作品を公開順に視聴するのが理想的です。
ヴェンデッタとデスアイランドの制作スタッフ比較
ヴェンデッタとデスアイランドは同じCGアニメ映画シリーズですが、制作体制にはいくつかの共通点と違いがあります。
| 項目 | ヴェンデッタ(2017年) | デスアイランド(2023年) |
|---|---|---|
| 監督 | 辻本貴則 | 辻本貴則 |
| 脚本 | 深見真 | 深見真 |
| 製作総指揮 | 清水崇 | ― |
| 制作 | マーザ・アニメーションプラネット | マーザ・アニメーションプラネット |
| 配給 | KADOKAWA | KADOKAWA |
| 上映時間 | 97分 | 82分 |
| 原作監修 | 小林裕幸 | 小林裕幸 |
監督の辻本貴則と脚本の深見真、制作のマーザ・アニメーションプラネットは両作品で共通しています。
制作陣のインタビューでは、デスアイランドは「ヴェンデッタ2」のような位置づけであり、アリアスの組織の資産やマリアのキャラクター設定をそのまま引き継げる利点があったと語られています。
このように同じスタッフが手がけているからこそ、マリア・ゴメスというキャラクターの一貫性が2作品にわたって保たれているのです。
マリア・ゴメスに関するよくある疑問Q&A
マリア・ゴメスについては、作品を観た後に気になるポイントが多くあります。
ファンの間でよく挙がる疑問とその答えを整理しました。
マリアは死亡した?生存の可能性はある?
マリア・ゴメスはデスアイランドにおいて死亡しています。
レオンとの一騎討ちで金属棒に胸を貫かれ、大量出血によって命を落としました。
ヴェンデッタでは負傷しながらも生存し、続編に再登場した前例があるため、「また生きているのでは」と疑問に思うファンもいるかもしれません。
しかし、デスアイランドでの致命傷の描写は明確であり、Resident Evil Wikiなどの公式資料データベースでもマリアの状態は「死亡」として記録されています。
ヴェンデッタでの負傷は爆風による打撲が中心だったのに対し、デスアイランドでは身体を貫通する致命傷を受けているため、生存の可能性は極めて低いといえるでしょう。
なぜクリスではなくレオンを恨んでいるのか
前述の通り、この点はファンの間で最も議論されている矛盾点の一つです。
映画版ヴェンデッタにおいて、ディエゴと直接戦闘し、最終的にアリアスもろとも倒したのはクリスです。
にもかかわらず、デスアイランドでマリアが標的としたのはレオンでした。
考えられる理由はいくつかあります。
まず、小説版ではマリアとレオンが直接対峙しているため、小説版の設定が継承されている可能性があります。
次に、レオンが最終決戦に合流したことで戦局が大きく変わり、それがなければ父は死ななかったとマリアが考えた可能性も挙げられます。
また、ディランがレオンを主要ターゲットの一人としていたため、協力相手の作戦に合わせた結果という解釈もあり得ます。
公式からの明確な回答は出ていないため、あくまでファンによる推測の域を出ませんが、いずれの解釈も一定の説得力を持っています。
マリアの父ディエゴはどうなった?
ディエゴ・ゴメスは、ヴェンデッタの最終決戦で死亡しました。
ディエゴは結婚式の爆撃で重傷を負い、生き延びるためにA-ウイルスへの感染と大規模な外科的改造を受けています。
改造の結果、アンブレラ社のタイラントに似た巨体と醜く変形した肉体を持つ存在となり、特殊マスクで顔を隠して生活していました。
声帯も損傷したため、会話能力を失っています。
ヴェンデッタのクライマックスでは、アリアスとディエゴがA-ウイルスの力で融合し、二つの頭を持つタイラント型の巨大クリーチャーへと変貌しました。
しかし、クリス、レオン、ナディア、D.C.らの連携攻撃によって撃破されています。
マリアがアジトで見つけたディエゴのマスクは、父がもはやこの世にいないことを象徴するアイテムとして、復讐の連鎖の起点を印象づける役割を果たしました。
まとめ:バイオハザード ヴェンデッタのマリア・ゴメス完全ガイド
- マリア・ゴメスはCGアニメ映画『バイオハザード: ヴェンデッタ』(2017年)で初登場した敵キャラクターである
- 正体はアリアスのボディガード・ディエゴ・ゴメスの実の娘で、結婚式の爆撃で右目を喪失している
- 声優は英語版がクリスティーナ・ヴァレンズエラ、日本語吹替版が大原さやかで両作品共通である
- 肉体改造により超人的な筋力・速度・ステルス能力を獲得したが、代償として人間的な感情が薄れた
- ヴェンデッタではアリアスの側近として裏方での暗躍が中心であり、主人公との直接対決は映画版にはない
- 小説版ではムエタイやナイフを駆使し、レオンとの直接対決やシルバーダガー隊員の狙撃など戦闘描写が大幅に追加されている
- 続編『デスアイランド』(2023年)でディラン・ブレイクと協力して再登場し、レオンへの復讐を図る
- デスアイランド終盤のレオンとの一騎討ちで金属棒に胸を貫かれ死亡した
- レオンを父の仇と見なす動機には矛盾があり、ファン間で広く議論されている
- 「ヴェンデッタ=復讐」の連鎖を体現するキャラクターとして、シリーズのテーマ性を支える重要な存在である

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