『Clair Obscur: Expedition 33(エクスペディション33)』をクリアした後、多くのプレイヤーが抱く疑問の一つが「シモンとは一体誰なのか」という点ではないでしょうか。
本編のメインストーリーではほとんど名前すら登場しないにもかかわらず、ゲーム最強の裏ボスとして立ちはだかるシモンの存在は、考察コミュニティで大きな話題を呼んでいます。
逸脱せし星という異名を持つ強化版の登場や、ダークソウルのアルトリウスとの類似点など、掘り下げるほど奥深い設定が隠されているキャラクターです。
この記事では、シモンの正体から物語上の役割、戦闘攻略のポイント、未回収の伏線まで、公式Wikiやコミュニティの考察情報をもとに網羅的に解説していきます。
ストーリーの核心に触れるネタバレを含みますので、未クリアの方はご注意ください。
シモンとは誰なのか?基本プロフィールと正体
シモンとは、エクスペディション33の世界において第0遠征隊(Expedition Zero)に所属していた戦士です。
ゲーム内ではルノワールが率いた最初のモノリス遠征のメンバーとして、ヴェルソや絵画世界のクレアとともに旅をした人物として描かれています。
外見は30代後半の屈強な男性で、灰ブロンドの長髪が特徴的です。
アールデコ調の紫と金の装飾が施されたダークコートを身にまとい、巨大な霊的な剣「シモソ(Simoso)」を片腕だけで振るいます。
シモンの正体を端的に言えば、ペイントレスとキュレーターの双方に利用され、深淵に封じられた「悲劇的な駒」です。
本編ではメインストーリーにほぼ登場しないため、「シモンって誰?」という疑問を抱くプレイヤーが非常に多いのも当然と言えるでしょう。
シモンの存在を知るには、Act3以降に行ける「ルノワールの下書き」という寄り道ダンジョンを探索し、深淵で入手できるシモン専用のジャーナルを読む必要があります。
つまり開発側は、探索とジャーナル収集を丁寧に行ったプレイヤーだけがシモンの全貌を理解できるよう、意図的にこの構造を設計したと考えられています。
シモンの物語を時系列で整理する
第0遠征隊での活動と絵画クレアとの恋
シモンの物語は、絵画世界が作られた直後の時代にさかのぼります。
第0遠征隊はルノワールが率いた最初の遠征隊であり、シモンはヴェルソやジュリーとともにメンバーとして参加していました。
この遠征の目的は、ペイントレス討伐ではなく、ヴェルソのジャーナルによれば捜索・救助ミッションだったとされています。
シモンは遠征の中で、ルノワールの娘にあたる絵画世界のクレアと恋仲になりました。
二人の関係はシモンのジャーナルにも記されており、物語の後半で起きる悲劇の伏線となっています。
ヴェルソとの友情も深く、シモン戦後の演出から「シモンがヴェルソに剣の扱いを教えた師匠的な存在だったのではないか」という考察がコミュニティで広く支持されています。
現実世界のクレアによる操りと「上書き」
物語が大きく動くのは、現実世界のクレア・デサンドルが介入した時点です。
現実世界のクレアは絵画世界のクレアを拉致・幽閉し、シモンの手が届かない場所へ閉じ込めました。
そしてクレアの不在に絶望するシモンに対し、現実世界のクレアは絵画クレアのふりをして接触します。
「あなたはバランスを取り戻すために選ばれた者だ」という嘘を吹き込み、シモンにアクソンを倒せるほどの力を授けました。
この力を与えた手段が「上書き」と呼ばれるメカニズムです。
上書きとは自我や記憶を塗り替える行為であり、シモンに超常的な戦闘力をもたらす代償として、精神を徐々に蝕んでいきました。
アクソン「ネヴロン」討伐とモノリスでの挫折
クレアから授かった力を使い、シモンは旧リュミエールに存在していたアクソン「ネヴロン(The Hauler)」を討伐することに成功します。
これは作中において唯一アクソンを倒した記録であり、シモンの戦闘能力がいかに突出していたかを示すエピソードです。
アクソンの心臓は大量のクロマを蓄えており、ペイントレスの結界を破るための武器になり得るものでした。
しかしシモンがモノリスの結界を破ろうとした際、力は届かず失敗に終わります。
この瞬間、シモンは自分がクレアに騙されていたことを悟りました。
キュレートレスの接触と深淵への転落
絶望に打ちひしがれたシモンの前に現れたのが、キュレートレス(女キュレーター)です。
キュレートレスは「まだ間に合う。
モノリスの深部にいる真の脅威、キュレーターを倒せば絵画クレアを解放できる」とシモンをさらに唆しました。
シモンはキュレーターとの戦闘に挑みますが、戦いの最中にキュレーターの精神支配に抗いきれず敗北します。
この敗北の結果、シモン自身は深淵に永久に封じられ、逆にキュレーターを解放してしまうという最悪の結末を迎えました。
すべての者に忘れ去られたまま、深淵で朽ちていくシモンの姿は、このゲームで最も悲劇的なエピソードの一つと言えるでしょう。
クレアがシモンに力を与えた理由の考察
シモンに関する考察で最も議論されているのが、「なぜ現実世界のクレアはシモンに力を与えたのか」という問題です。
クレアはルノワール(父)側の協力者であったはずなのに、ルノワールの創造物であるアクソン・ネヴロンを倒せるほどの力をシモンに渡した行為は、一見すると矛盾しています。
この疑問に対して、コミュニティでは複数の有力な説が提示されています。
一つ目は、クレアが父ルノワールとは異なる独自の目的を持っていたとする説です。
現実世界では「画家」と「作家」の抗争が存在しており、クレアはこの争いの中で独自の判断に基づいて行動していた可能性が指摘されています。
二つ目は、絵画世界の住人をあくまで道具として利用するクレアの冷徹な現実主義に基づく説です。
作中においてクレアは、現実世界の妹アリシアは大切にする一方で、絵画世界のクレアを上書きして幽閉したり、シモンの恋心を利用したりと、絵画世界の住人に対しては一切の容赦を見せません。
シモンへの力の付与も、何らかの目的を達成するための捨て駒として利用しただけと解釈できます。
いずれの説も決定的な証拠はなく、開発側が意図的に答えを明かしていない「開かれた謎」として設計されている可能性が高いでしょう。
シモンとダークソウル「深淵のアルトリウス」の共通点
エクスペディション33のシモンが、ダークソウルの人気ボス「深淵のアルトリウス」へのオマージュであるという指摘は、国内外のコミュニティで広く共有されています。
両者の類似点は設定からビジュアル演出まで多岐にわたり、偶然の一致とは考えにくいレベルです。
まず、物語上の設定が酷似しています。
アルトリウスもシモンも「仲間を守ろうとして深淵に挑み、その闇に飲まれて狂った高潔な騎士」として描かれています。
ボス部屋に入る際の演出も象徴的です。
シモン戦では高所から深淵に飛び降りる演出が挿入されますが、これはダークソウル1の四人の公王戦における暗闇への落下演出の再現と見られています。
シモンが携える剣のデザインも注目に値します。
青緑に光る月光のような大剣は、フロムソフトウェア作品に伝統的に登場する「月光の聖剣」との視覚的な類似性が高いのです。
さらに、待機時のポーズがアルトリウスの構えを模しているという指摘もあります。
開発スタジオSandfall Interactiveのメンバーはフロムソフトウェア作品のファンであることが知られており、こうしたオマージュは意図的なリスペクトとして好意的に受け止められています。
また一部の考察では、アルトリウスもシモンも漫画「ベルセルク」の主人公ガッツからインスピレーションを受けた系譜にあるという見方もされています。
裏ボスとしてのシモン戦の仕様と攻略ポイント
シモンの出現場所と前提条件
シモンとの戦闘は、Act3以降にアクセス可能になる隠しダンジョン「ルノワールの下書き」の最深部で発生します。
このダンジョンに到達するにはエスキエの潜水能力が必要であり、キャンプでの親密度イベントを進めて能力を解放しなければなりません。
推奨レベルは90以上です。
ゲーム内の公式表記上も隠しボス(裏ボス)の扱いであり、メインストーリーのクリアには一切関わりません。
3フェーズ制の戦闘構成
シモン戦は3つのフェーズで構成される長期戦です。
フェーズ1では通常サイズの剣シモソを使った攻撃コンボと格闘技が中心となります。
HP1強制攻撃「周囲のクロマを集める」は回避もブロックもできない必中技であり、回復手段の確保が前提です。
フェーズ2はシモンのHPをゼロにした後、消去に抵抗して復活する形で始まります。
シモソが巨大化し、残像が1体追加されることで実質的な攻撃回数が2倍になります。
フェーズ3はHPが30%以下になると発動し、シモソが赤く変色して残像が2体に増えます。
攻撃回数は実質3倍となり、さらにパーティ全体を即座に消去する「遠征隊はキャンバスから消される」が発動します。
この全消去は回避不可能であり、控えメンバーへの強制交代が発生するため、控え側のビルドも事前に整えておく必要があります。
特に注意すべきギミック
シモン戦で最も厄介なギミックは、戦闘不能キャラの即時消去です。
味方が倒れた状態でシモンにターンが回ると、その戦闘不能キャラをキャンバスから完全に消去してしまい、アイテムやスキルによる蘇生すら不可能になります。
つまり戦闘不能状態を1ターンでも放置することは即座にパーティ壊滅に直結するため、常に蘇生手段を最優先で構える必要があるのです。
また強化版の「逸脱せし星シモン」では、盾を奪い取る特殊行動が追加されています。
盾を付与するルミナやスキルがかえって不利に働くため、通常シモンとは装備の方針を変える必要がある点にも注意してください。
通常シモンと逸脱せし星シモンの比較
2025年12月12日に配信されたパッチ1.5.0(Thank Youアップデート)では、シモンの強化版である「逸脱せし星シモン(Simon the Divergent Star)」が実装されました。
両者の主な違いを以下の表にまとめます。
| 比較項目 | 通常シモン | 逸脱せし星シモン |
|---|---|---|
| 出現場所 | ルノワールの下書き・深淵 | 終わりなき塔・最奥キャンバス |
| 出現条件 | エスキエの潜水能力解放 | 通常シモン撃破+アプデ1.5適用 |
| 推奨レベル | 90以上 | レベルカンスト推奨 |
| HP量 | 高い | 通常版と比較にならないほど膨大 |
| 盾を盗む行動 | なし | あり |
| 撃破報酬 | シモソ、パーフェクトクロマカタリスト×2、カラーズ・オブ・ルミナ×50 | 追加衣装・高レア素材等 |
逸脱せし星シモンはHPが桁違いに増加しており、「表のシモンとレベルが違いすぎて心が折れた」という声がコミュニティで数多く報告されています。
攻略サイトでは25億から55億ものダメージを叩き出す構成が紹介されており、通常版とは根本的に異なる火力設計が要求される戦いです。
主な攻略アプローチの比較と選び方
シモン戦の攻略方法は大きく3つに分類されます。
それぞれの特徴を理解した上で、自分のプレイスタイルに合ったアプローチを選ぶことが攻略の近道です。
一つ目は「ワンパン構成(1ターン撃破)」です。
シエルの「フォーチュン・フューリー」やルネの「エレメンタル・ジェネシス」「ライトニングダンス」を軸に、バフを極限まで重ね掛けしてシモンのフェーズ移行前に一撃で倒す手法です。
パリィ技術を必要としないため、アクション操作が苦手なプレイヤーでも実行可能な点が最大のメリットと言えます。
多くの攻略情報で推奨されている定番の方法です。
二つ目は「素早さ特化ビルド」です。
行動順を完全に確保し、シモンに一切ターンを渡さないまま削り切る構成です。
マエルの「ラストチャンス」「抹消」の組み合わせがフィニッシュの要となります。
グラディエントチャージの管理が肝であり、チャージが3/3になるタイミングを正確にコントロールしなければ火力が出ない点が難しいポイントです。
三つ目は「正攻法(パリィ主体)」です。
シモンの全攻撃モーションを暗記し、パリィとカウンターで地道にダメージを蓄積していく最も実直な方法です。
100回以上の挑戦を経てようやく撃破に至ったという報告も珍しくなく、達成感は最も高いとされています。
一方で、フェーズ3の残像3倍攻撃をすべてパリィするには極めて高い集中力と反射神経が要求されます。
コミュニティにおけるシモンの評価と賛否
高評価されているポイント
海外コミュニティを中心に、シモンは「今まで戦ったボスの中で最高」「ゲーム史に残る裏ボス」といった高い評価を多く獲得しています。
ボスデザイン、攻撃モーション、BGM、物語的背景のすべてが高水準でまとまっている点が支持されている理由です。
特に敗北後にシモンが一瞬だけ正気を取り戻し、第33遠征隊を認めて武器シモソを託す演出は「悲劇的で美しい」と広く称賛されています。
パリィのみでの撃破を達成したプレイヤーからは「ソウルライクに匹敵する達成感」という声も上がっており、高難度ボスとしての完成度は折り紙付きと言えるでしょう。
批判・不満の声
一方で、本編のメインストーリーにシモンの情報がほぼ存在しないことへの不満も一定数見られます。
「ゲーム最強のボスが聞いたこともないモブキャラだった」という率直な驚きと失望は、コミュニティの定番トピックです。
難易度面では、ストーリーモード(最易難易度)でも倒せないという報告が相次ぎ、パッチ1.3.0で難易度調整が実施される事態に至りました。
HP強制1攻撃やパーティ全消去といった回避不可のギミックについても、理不尽と感じるプレイヤーがいることは否定できません。
さらに、ワンパン構成があまりにも主流になった結果、正攻法で戦うモチベーションが損なわれるという指摘も存在します。
シモンから読み解く物語の入れ子構造
シモンの物語を深く掘り下げていくと、エクスペディション33全体の世界構造に関わる重要な示唆に行き着きます。
まずシモンは「現実世界のクレア」と「キュレートレス」という2つの存在に二重に操られた人物です。
この多重の操り構造は、本作の根幹テーマである「現実と絵画の入れ子構造」を象徴していると考えられています。
作中では、絵画世界のルノワールがアリーンの創造物であり、現実世界のルノワールとは異なる目的で行動しています。
同様にシモンもまた、絵画世界の住人でありながら、現実世界の勢力によって運命を操作された存在です。
さらに注目すべきは、ヴェルソエンドで表示されるヴェルソの命日が「12月33日」という存在しない日付であることです。
サウンドトラックにも「Un 33 Décembre à Paris(パリの12月33日)」という楽曲が収録されており、この符合は偶然とは考えにくいものです。
「現実世界すらも誰かの創作物であり、すべてが入れ子構造になっている」という仮説を裏付ける根拠として、考察コミュニティで活発に議論されています。
未回収の伏線と続編・DLCへの期待
シモンの物語にはいくつかの重要な伏線が未回収のまま残されています。
まず、シモンがキュレーターとの戦いで敗北した具体的な経緯は詳細が不明です。
キュレートレスがシモンに接触した真の動機についても、断片的な情報しか得られていません。
シモンの持っていた力(上書きによる強化)が絵画世界全体にどのような影響を与えたのかという点も、まだ語り尽くされてはいないでしょう。
物語全体に目を向けると、「画家」と「作家」の抗争という現実世界の二大勢力の対立が最大の未回収テーマです。
現実世界のルノワールが「クレアは一人で戦おうとしている」と語るセリフや、デサンドル家の火事に作家側が関与していたという情報は、明らかに今後の展開を見据えた伏線と読み取れます。
開発ディレクターのGuillaume Brocheが「これで終わりではない」と発言したことも、続編またはDLCの可能性を強く示唆しています。
本作は全世界累計500万本以上を販売しており、商業的な面からも続編の実現性は高いと見られています。
コミュニティでは「第0遠征隊を主人公にしたDLC」や「作家側の世界を舞台にした続編」を望む声が非常に多く、シモンの物語がさらに掘り下げられる可能性は十分にあるでしょう。
まとめ:エクスペディション33のシモン考察で押さえるべき全体像
- シモンは第0遠征隊(Expedition Zero)の戦士であり、ヴェルソの旧友にして剣の師匠的存在とされる人物である
- 正体はペイントレスとキュレーターの双方に利用され、深淵に封じられた「悲劇的な駒」である
- 絵画世界のクレアと恋仲だったが、現実世界のクレアに騙されて「上書き」による力を授けられた
- 作中で唯一アクソン(ネヴロン)を討伐した記録を持つが、モノリスの結界突破には失敗している
- 本編のメインストーリーにはほぼ登場せず、ジャーナル収集と寄り道ダンジョンの探索が情報入手の前提条件となる
- ダークソウルの「深淵のアルトリウス」へのオマージュが設定・演出の両面に色濃く反映されている
- 戦闘は3フェーズ制で、HP強制1攻撃・戦闘不能キャラの即時消去・パーティ全消去など回避不可ギミックが多い
- パッチ1.5.0で追加された「逸脱せし星シモン」は通常版と比較にならないHP量を誇り、レベルカンストが前提の超高難度戦である
- 攻略法はワンパン構成・素早さ特化・パリィ正攻法の3種に大別され、プレイスタイルに応じた選択が重要である
- 「画家vs作家」の抗争やヴェルソの命日「12月33日」など未回収の伏線が多く、続編やDLCでシモンの物語がさらに掘り下げられる可能性が高い

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