1996年に発売されたPlayStation用ホラーゲーム「クロックタワー2」は、発売から約30年が経過した現在もなお、多くのファンに語り継がれる名作です。
シザーマンの正体は一体誰なのか、エドワードという少年は何者なのか、そしてベストエンディングにたどり着くにはどうすればよいのか。
ネタバレを含むストーリーの全容を知りたいと思いつつも、断片的な情報しか見つからず困っている方は少なくないでしょう。
本記事では、クロックタワー2のストーリーを序章から結末まで徹底的に解説し、全10種類のエンディング内容、シザーマンの正体に関する伏線、小説版だけで明かされる衝撃の真実まで、余すところなくお届けします。
前作との関係やシリーズ全体の位置づけについても触れていますので、シリーズ初心者の方にも理解しやすい内容になっています。
クロックタワー2とは?基本情報とシリーズにおける位置づけ
クロックタワー2は、1996年12月13日にヒューマンから発売されたPlayStation用のサバイバルホラーアドベンチャーゲームです。
正式な読み方は「クロックタワーセカンド」で、1995年にスーパーファミコンで発売された初代「クロックタワー」の正統続編にあたります。
ディレクターは前作と同じ河野一二三氏が務め、キャッチコピーは「生存確率1/10000の恐怖」でした。
ゲームの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | クロックタワー2(CLOCK TOWER 2) |
| 発売日 | 1996年12月13日 |
| 対応機種 | PlayStation / ゲームアーカイブス(2012年配信) |
| 開発・発売元 | ヒューマン |
| ジャンル | ポイント&クリック式サバイバルホラー |
| エンディング数 | 全10種類(各編5種×2) |
| 定価 | 5,800円(税抜) |
前作がダリオ・アルジェント監督のイタリアンホラー映画をモチーフにしたゴシックホラーだったのに対し、本作ではサイコホラー・サスペンス調の世界観が採用されています。
平穏な日常が殺人鬼の出現によって一瞬にして非日常へと変貌する恐怖が、本作最大の魅力です。
グラフィックは2Dドット絵から3Dポリゴンへと進化し、モーションキャプチャーを取り入れたリアルなキャラクター描写や、映画的なカメラワークが導入されました。
シリーズ全体ではクロックタワー(初代)、クロックタワー2、クロックタワーゴーストヘッド、クロックタワー3の計4作が存在しますが、多くのファンの間では本作がシリーズ最高傑作として評価されています。
クロックタワー2のストーリーをネタバレ全開で完全解説
ここからはクロックタワー2のストーリーを、序章から最終章まで時系列に沿って詳しく解説していきます。
重大なネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。
舞台設定と前作からのつながり
物語の舞台は、前作で発生した「クロックタワー事件」から1年後のノルウェー・オスロです。
前作ではバロウズ邸と呼ばれる時計塔屋敷で、巨大なハサミを持つ殺人鬼による猟奇殺人事件が発生しました。
事件の唯一の生還者であるジェニファー・シンプソンが証言した「巨大なハサミを持つ不死身の怪物」は、マスコミによって「シザーマン」と名付けられ、ノルウェー中にセンセーションを巻き起こしています。
ジェニファーは南オスロ大学の犯罪心理学助教授ヘレン・マクスウェルに引き取られ、穏やかな日々を取り戻しつつありました。
序章(プロローグ)の展開
序章の舞台は南オスロ大学のバートン研究室です。
プレイヤーが操作するのは、犯罪心理学教授のサミュエル・バートン。
バートンはクロックタワー事件の犯人をプロファイリングするため、ジェニファーに退行催眠を施そうとしますが、思うような結果は得られません。
ジェニファーの強引な催眠治療に反対するヘレンは、彼女を連れて退席します。
この序章でプレイヤーが行う行動によって、以降の物語が大きく分岐します。
具体的には、研究助手のハリスに話しかける回数で主人公が決定されるのです。
1回だけ話しかけるとヘレン編、2回以上話しかけるとジェニファー編へと進行します。
また、序章ではクロックタワー事件の現場から発見された「魔像」というキーアイテムの鑑定先を選ぶ場面があります。
図書館のサリバンとリック邸のリックのどちらに預けたかによって、シナリオ2の舞台と展開が変わるため、非常に重要な選択です。
シナリオ1:大学研究棟での惨劇
シナリオ1は、南オスロ大学の研究棟が舞台になります。
ジェニファー編では、記者のノランとのデートの帰りに何者かの気配を感じたジェニファーが大学に逃げ込むところから物語が始まります。
警備員に助けを求めるものの、シザーマンが姿を現し、閉ざされた校舎内での逃走劇が幕を開けます。
ヘレン編では、仮眠室で休んでいたヘレンがノックの音で目を覚まし、ドアを開けた先にシザーマンの姿を見てしまうという展開です。
どちらの編でも、建物内を探索しながらシザーマンから逃れ、脱出口を見つけることがクリア条件です。
この章ではベストエンディングに必要な重要アイテムが手に入ります。
ジェニファー編では「油さし」、ヘレン編では「懐中電灯」で、取り逃すと最高ランクのエンディングには到達できなくなるため注意が必要です。
シナリオ2:リック邸または図書館での探索
シナリオ2は、序章での選択によって「リック邸」か「市立図書館」のいずれかが舞台となります。
リック邸ルートでは、ジェニファー編ならノラン、ヘレン編ならゴッツ警部補を操作し、バロウズ家の元執事リックのもとで魔像を回収しつつ、イギリスにあるバロウズ城の情報を得ます。
しかしリックはシザーマンの襲撃によって命を落とし、プレイヤーは逃走しながらの探索を余儀なくされます。
図書館ルートでは、主人公の選択に関わらずヘレンを操作します。
図書館の希覯本閲覧室でシザーマンに関する歴史的記述を発見しますが、館長のサリバンが時計台の窓から首を出した瞬間に時計の長針に挟まれて死亡するという衝撃的な場面が展開されます。
ここで最も注意すべき点は、魔像を回収せずにシナリオ2をクリアしてしまうと、自動的にランクEのバッドエンディングが確定してしまうことです。
鑑定先を間違えたまま進行した場合も同様の結果になるため、序章での選択を覚えておく必要があります。
最終章(ラストシナリオ):バロウズ城の決戦
シザーマンの謎を追い、主人公たちはイギリスのバロウズ城へと渡ります。
城の周辺に張ったキャンプで翌朝を迎えると、ジェニファー、ハリス、エドワードの3人が姿を消しており、一行はバロウズ城での探索を開始します。
最終章はゲーム中で最も長大かつ複雑なシナリオで、エンディング分岐の大半がこの章に集約されています。
登場人物の多くの生死がプレイヤーの行動に委ねられており、各キャラクターには隠された制限時間が設定されています。
制限時間内に再会できなかったキャラクターは死亡が確定し、殺害方法もそれぞれ異なります。
何も考えずに探索を続けていると、気がついたときには城中が死体だらけになっているという事態もめずらしくありません。
シザーマンの正体とは?エドワードに隠された真実
クロックタワー2における最大のネタバレは、シザーマンの正体がエドワードという10歳の少年であるという事実です。
ここではその真相を詳しく掘り下げます。
エドワード=ダン・バロウズという衝撃
エドワードは、クロックタワー事件の現場であるバロウズ邸から救出されたもう一人の生存者として登場します。
金髪碧眼に雪のように白い肌を持つ美少年で、事件のショックにより全ての記憶を失っているとされています。
「エドワード」という名前は、孤児院の教師ケイが便宜的に付けた仮の名前にすぎません。
この少年の正体は、前作に登場したシザーマン「ボビィ・バロウズ」の双子の兄「ダン・バロウズ」です。
前作では「さなぎ」と呼ばれる巨大な胎児の姿で登場していましたが、ジェニファーが転げ落とした灯油缶の爆発による熱で成長が促進され、短期間で人間と変わらない容姿に成長しました。
普通の少年の外見を利用して生存者を装い、屋敷から脱出していたのです。
ダンの目的と背後にある邪教
ダン・バロウズは、バロウズ家が数世紀にわたって信仰してきた邪教の神「偉大なる父」の使徒として生を受けた存在です。
使徒は巨大なハサミを持ち、崇拝者に恐怖と死を与える役割を担います。
ダンはジェニファーへの執着を持つハリスと、事件のプロファイリングに没頭するバートン教授を言葉巧みに操り、自らの凶行を実行するための駒として利用していました。
バロウズ城の地下には「次元の扉」が存在し、邪教の神につながる通路となっています。
最終章でダンは魔像と融合してシザーマンの本来の姿へと変貌し、主人公との最終決戦に臨みます。
作中に散りばめられた伏線
シザーマンの正体を示す伏線は、ゲーム内にさりげなく配置されています。
まず、前作の事件現場に「ジェニファー以外のもう一人の生存者がいた」という事実そのものが最大の伏線です。
前作をプレイした人なら、バロウズ邸にジェニファー以外の生存者がいること自体に違和感を覚えるはずです。
エドワードの異様なまでに白い肌や、記憶喪失という都合のよい設定も伏線の一つです。
バートン教授の研究室にシザーマンのハサミのレプリカが置かれている描写は、ヘレン編において重要な伏線として回収されます。
注意深く情報を追っていけば、真犯人の正体を推理できる構造になっている点が、本作の巧みなストーリーテリングとして高く評価されています。
全10種類のエンディング内容と分岐条件
クロックタワー2にはジェニファー編とヘレン編それぞれにA~Eの5段階、合計10種類のエンディングが用意されています。
ランクが高いほど真相に近い結末を迎えられる仕組みです。
ジェニファー編のエンディング一覧
ジェニファー編の各エンディングは以下の通りです。
ランクAでは、ヘレンとノランを救出し、「扉を開く言葉(ンハ・イ・シュ)」を入手したうえで、次元の扉が開放されている間に青銅の短剣でシザーマンを刺すことで、ダンを完全に滅ぼす結末を迎えます。
シザーマンの脅威が完全に終結する、正真正銘のベストエンディングです。
ランクBは、仲間を救出しメモの解読も済んでいるものの、短剣での撃退条件が不完全な場合に到達します。
シザーマンを倒すことはできますが、完全な勝利とは言えない結末です。
ランクCでは、メモを解読していない状態でシザーマンと対峙します。
ハリスが模倣犯だったことは判明しますが、真のシザーマンであるダンの正体には気づけないまま物語が終わります。
自室にハサミの音が迫るという後味の悪いラストが印象的です。
ランクDは魔像を所持しているものの核心に迫れず、中途半端に終了するエンディングで、ムービーは用意されていません。
ランクEは魔像を回収せずにシナリオ2をクリアした場合に強制到達し、シザーマンの正体も脅威も一切解明されないまま終わります。
ヘレン編のエンディング一覧
ヘレン編で最も特徴的なのは、バートン教授がシザーマンに操られた模倣犯として立ちはだかる展開です。
ランクAではジェニファーとノランを救出し、懐中電灯を活用した攻略でシザーマンを完全に撃退します。
ランクBはジェニファーを救出するもののノランの生存条件が不完全な場合の結末です。
ランクCでは、バートン教授がシザーマンの魔力に憑りつかれて模倣犯と化している事実が判明します。
ヘレンがバートンを倒しますが、背後にいる真のシザーマンの存在には気づきません。
ランクDでは、シザーマンの格好をしたバートンを射殺してジェニファーを救出し、犯行動機の告白を聞きます。
しかし何かが腑に落ちないまま物語は幕を閉じ、真のシザーマンが健在であることを知る由もない結末です。
ランクEはジェニファー編と同一の内容になります。
ベストエンディングへの到達条件まとめ
ベストエンディング(ランクA)に到達するために必要な条件は複数あります。
| 条件 | ジェニファー編 | ヘレン編 |
|---|---|---|
| シナリオ1の重要アイテム | 油さし | 懐中電灯 |
| シナリオ2での魔像回収 | 必須 | 必須 |
| 最終章での仲間救出 | ヘレン+ノラン | ジェニファー+ノラン |
| 扉を開く言葉の入手 | 必須 | 必須 |
| シザーマン撃退方法 | 青銅の短剣 | 編固有の手順 |
ランクAを達成し、かつ生存者数を最大の7人にすると、隠しコンテンツ「PAMPHLET」の全項目が解放されます。
設定資料やシザーマンのテーマBGM、童唄「Little John from the Castle」などが視聴可能になるため、やり込み要素としても魅力的です。
ジェニファー編とヘレン編の違いを徹底比較
クロックタワー2の大きな特徴は、2人の主人公それぞれで異なるストーリーが展開される点です。
同じ舞台を探索していても、謎解きの手順や物語の視点が全く異なります。
どちらが正史なのか
ディレクターの河野一二三氏は、海外のインタビューにおいて「ジェニファー編が正史」と明言しています。
前作からの主人公であるジェニファーの物語が、シリーズの正統な時系列として位置づけられているわけです。
ただし、ヘレン編でなければ見られない展開や演出も多いため、両方をプレイして初めて物語の全容が理解できる構造になっています。
ストーリー演出の方向性の違い
ジェニファー編は邪教や怪物に焦点を当てたオカルトホラーの色合いが強く、蝋燭や青銅の短剣といったアナクロな小道具が謎解きに使われます。
前作のゴシックホラー的な雰囲気を色濃く継承している点が特徴です。
一方、ヘレン編は犯罪心理学の視点からシザーマン事件を追うサイコホラーの趣があります。
懐中電灯や拳銃といった現代的な道具を使い、バートン教授の闇堕ちという人間の心理的な恐怖を描き出しています。
オブジェクトを調べた際のコメントやNPCとの会話内容もキャラクターごとに異なり、同じ部屋を探索していても印象が大きく変わります。
カメラアングルまで微妙に変えられている場所もあり、制作陣のこだわりが随所に感じられます。
模倣犯シザーマンの正体が異なる
ジェニファー編では研究助手のハリスが、ヘレン編ではバートン教授が、それぞれダンに操られた模倣犯シザーマンとして主人公の前に立ちはだかります。
ハリスはジェニファーへの屈折した愛情を利用されて模倣犯に仕立て上げられ、最終章で正体を明かした直後に本物のシザーマンによって殺害されます。
バートン教授はシザーマンの魔力に憑りつかれ、ヘレン編のエンディングCやDではシザーマンの衣装を纏ってヘレンを襲う衝撃的な展開が用意されています。
どちらの編でも、「人間が恐怖に操られて怪物と化す」というサイコホラー的テーマが一貫して描かれている点が秀逸です。
小説版で明かされる衝撃の裏設定
クロックタワー2にはゲーム本編だけでは語られなかった設定が多数存在し、それらは小説版(ノベライズ)で補完されています。
小説家の牧野修によってジェニファー編とヘレン編の2冊が執筆され、ゲームブック形式でマルチエンディングを再現しています。
ジェニファーはバロウズ家の血を引いていた
小説版ジェニファー編で明かされた最大の衝撃は、ジェニファー自身がバロウズ家の血を引いているという事実です。
ジェニファーの母親がバロウズ家の家系の出身者だったことが判明し、彼女がバロウズ邸に引き取られたことにも、ダンが執拗に彼女を追い続けることにも、血筋による因縁が存在していたのです。
この設定はゲーム内では一切触れられておらず、小説版を読んで初めて明らかになります。
ノランの隠された動機
ゲーム内では軽薄だが有能な記者として描かれるノランですが、小説版ではクロックタワー事件で妹を亡くしていたことが明かされます。
事件の真相を公にすることへの強い執念が、ジェニファーに接近した本当の動機だったのです。
表面上は取材を口実にしていましたが、その内面には復讐と正義感が入り混じった複雑な感情が渦巻いていました。
「偉大なる父」のナビゲーション演出
小説版では、バロウズ家が崇拝する邪教の神「偉大なる父」が物語のナビゲート役として登場します。
プロローグや選択肢の分岐ごとに姿を現し、たどり着いた結末に対して「下らん結末だ」「これこそ最高の結末だ!」とコメントするという独特の演出が施されています。
小説版では「後味の悪い結末ほどよい結末」と位置づけられており、ゲーム版の説明書にも「プレイヤーが気に入ったエンディングがその人にとっての真のエンディング」と記されていることと呼応しています。
制作者の河野氏はゲーム内で明かされなかった設定について「あえて語らなかった」とコメントしており、意図的に余白を残す作風であることがうかがえます。
初見プレイ時に知っておくべき注意点と詰みポイント
クロックタワー2には、特定の選択を誤ると取り返しがつかなくなる要素が複数存在します。
これからプレイする方のために、代表的な詰みポイントと注意点を整理します。
取り返しのつかない序盤の選択
序章でハリスに話しかける回数によって主人公が決定され、この選択はやり直しができません。
1回でヘレン編、2回以上でジェニファー編になることを事前に知っておく必要があります。
また、序章での魔像の鑑定先の選択も極めて重要です。
サリバンに預けたなら図書館で、リックに預けたならリック邸で魔像を回収しなければなりません。
鑑定先を忘れたまま間違ったルートで進行すると、魔像が回収できずランクEが確定してしまいます。
シナリオ1での重要アイテム見逃し
ジェニファー編の油さし、ヘレン編の懐中電灯は、シナリオ1でしか入手できません。
これらを取り逃した場合、ランクAエンディングへの到達は不可能になります。
シナリオ1は手順を覚えると短時間でクリアできてしまいますが、急いで脱出するとアイテムを見落とす危険性があるため、丁寧な探索が求められます。
最終章の時間制限と生存条件
最終章では、各登場人物にプレイヤーには明示されない制限時間が設定されています。
制限時間内にキャラクターのいる部屋を訪れて再会しないと、そのキャラクターは死亡が確定します。
加えて、キャラクターごとに固有の生存フラグが存在する場合もあり、単に再会するだけでは不十分なケースもあります。
のんびり探索を続けていると次々と仲間が犠牲になっていくため、最終章ではある程度の効率的な行動が求められます。
セーブデータは3つまで保存できるため、要所ごとにこまめにセーブすることが一般的に推奨されています。
クロックタワー2のキャラクターモデルとホラー映画オマージュ
本作には数多くのホラー映画やサスペンス映画へのオマージュが込められています。
登場人物のモデルとなった映画キャラクターを知ると、ゲームの楽しみ方がさらに深まります。
主要キャラクターのモデル一覧
| キャラクター | モデルとなった映画・人物 |
|---|---|
| ジェニファー | 『フェノミナ』ジェニファー・コルビノ(ジェニファー・コネリー) |
| ヘレン | 『X-ファイル』スカリー捜査官(ジリアン・アンダーソン) |
| ノラン | 俳優メル・ギブソン |
| バートン教授 | 『羊たちの沈黙』レクター博士(アンソニー・ホプキンス) |
| ハリス | 俳優ジョン・マルコビッチ |
| ゴッツ警部補 | 『フレンチ・コネクション』(ジーン・ハックマン) |
前作がダリオ・アルジェント作品へのオマージュに特化していたのに対し、本作ではホラー映画全般から広範にインスピレーションを得ています。
バートン教授のモデルがレクター博士であることを知ると、彼の知的でありながらどこか狂気を秘めた言動の意味がより深く理解できるでしょう。
サイコホラー映画からの影響
本作全体のトーンは、1990年代のサイコサスペンス映画の影響を強く受けています。
シザーマン登場時のBGMは喧騒感と緊迫感にあふれたサイコサスペンス調で、前作のゴシック調とは明確に異なるテイストです。
「日常と非日常の境目」をテーマにしたインターミッション(日常パート)と、シザーマン出現後の逃走パートとの対比は、サスペンス映画の手法そのものです。
ホラー映画ファンであれば、随所に散りばめられたオマージュを発見する楽しみも味わえます。
クロックタワー2の評判と一般的な評価の傾向
発売から約30年が経過した今でも、クロックタワー2はレトロホラーゲームの代表格として高い評価を受けています。
ここでは、多くのユーザーから寄せられている評価の傾向を整理します。
高く評価されている点
多くのユーザーが評価しているのは、シザーマンの恐怖演出が前作から大幅に進化した点です。
コートを羽織り片足を引きずりながら接近してくるシザーマンの姿は、3D描写と映画的カメラワークにより圧倒的な存在感を放っています。
ハサミの金属音が遠くから徐々に大きくなる演出は、プレイヤーの恐怖感を極限まで煽ります。
2人の主人公で同じ舞台を異なる視点から楽しめる「二度美味しい」構造も高い評価を得ています。
謎解きの手順、使用するアイテム、オブジェクトへのコメント、カメラアングルまで異なるため、周回プレイにも新鮮な驚きがあります。
BGMにおける「喧騒と静寂の対比」も、本作の恐怖体験を支える重要な要素として広く認識されています。
無音の探索パートからシザーマン出現時のBGMへの切り替わりは、何度プレイしても心臓に悪いと語るファンが後を絶ちません。
最終章での登場人物の生死がプレイヤーに委ねられている緊張感も、高い評価を集めているポイントです。
批判的に指摘されやすい点
一方で、3D化に伴う操作性の悪さは多くのユーザーが指摘する問題点です。
カメラの移動が分かりにくく、ダッシュ中にクリックボタンを押すと立ち止まってしまうなど、スムーズな操作が難しいと感じる場面が少なくありません。
ストーリーの全容がゲーム内の描写だけでは理解しづらい点も、たびたび問題視されています。
バロウズ家の闇の歴史やダンの出生の秘密など、重要な設定の多くが小説版でしか補完されていないため、ゲームだけでは消化不良に感じるプレイヤーもいます。
最終章のボリュームが前半のシナリオに比べて極端に大きく、繰り返し出現するシザーマンに恐怖よりも煩わしさを覚えやすくなるという指摘もあります。
全10種類のエンディングを回収する際に、スキップ不可のスタッフロールを毎回最後まで見なければならない仕様は、周回プレイのモチベーションを下げる要因として挙げられることが多いです。
現在クロックタワー2をプレイする方法
2026年3月時点で、クロックタワー2を現行のゲーム機で正規にプレイする手段は限られています。
ここでは入手可能な方法を整理します。
PS1ソフト版(原版・廉価版)
PlayStation用の原版ディスクは中古市場で流通しており、実機またはPS1互換機でプレイできます。
1998年3月に発売されたPlayStation the Best版(廉価版)であれば、比較的安価に入手可能です。
ゲームアーカイブス版
2012年2月22日から配信されたゲームアーカイブス版は、PS3、PSP、PS Vitaで利用可能でした。
価格は600円と非常に手頃でしたが、PlayStation Storeのサービス状況により、新規購入が困難になっている可能性があります。
過去に購入済みの場合は再ダウンロードできるケースもあるため、ライブラリを確認してみる価値はあるでしょう。
リメイク・リワインド版の現状
2024年10月31日に初代クロックタワーの復刻版「クロックタワー・リワインド」がNintendo Switch、PS5、PS4、Xbox Series X|S向けに発売されました。
しかし、クロックタワー2のリメイクやリワインド版は2026年3月時点で公式からの発表がありません。
ファンの間では「クロックタワー2のリワインド版」を望む声が多く聞かれますが、現時点では実現していないのが実情です。
まとめ:クロックタワー2のネタバレで知る名作ホラーの全貌
- クロックタワー2は1996年発売のPS用サバイバルホラーで、シリーズ最高傑作と広く評価されている
- ストーリーの舞台は前作「クロックタワー事件」から1年後のノルウェー・オスロおよびイギリスのバロウズ城である
- シザーマンの正体は10歳の少年エドワードで、本名は前作のシザーマン(ボビィ)の双子の兄ダン・バロウズである
- ジェニファー編ではハリス、ヘレン編ではバートン教授が、それぞれダンに操られた模倣犯シザーマンとして登場する
- 全10種類のエンディングがあり、ランクAでは青銅の短剣や懐中電灯などの重要アイテムを駆使してシザーマンを完全に撃退できる
- 序章での選択(ハリスへの話しかけ回数・魔像の鑑定先)を誤ると取り返しのつかない分岐に入る可能性がある
- 小説版ではジェニファー自身がバロウズ家の血を引いているという衝撃の事実が明かされる
- ディレクター河野一二三氏は「ジェニファー編が正史」と公言しており、ヘレン編はサイコホラー的な別視点の物語である
- 登場キャラクターは『羊たちの沈黙』『X-ファイル』『フェノミナ』など著名なホラー・サスペンス映画からモデルが取られている
- 2026年3月時点でクロックタワー2のリメイク版は未発表であり、現行機でのプレイ手段は限られている

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