【ib】ゲームのネタバレ完全解説|全7種の結末と考察まとめ

フリーゲーム時代から多くのプレイヤーを魅了し続けてきたホラーアドベンチャー「Ib(イヴ)」。

美術館という独特の舞台設定、薔薇の花びらで命を表現するシステム、そして7種類に分岐するマルチエンディングは、今なお語り継がれています。

ストーリーの全容を知りたい方、各エンディングの結末や分岐条件を確認したい方、そしてキャラクターの正体や伏線について深く考察したい方に向けて、本作の内容をネタバレありで徹底的に解説していきます。

リメイク版の変更点や最新のリアルイベント情報まで網羅していますので、Ibの世界をより深く理解するための手がかりとしてお役立てください。

目次

Ibとはどんなゲーム?作品の基本情報と魅力

美術館が舞台のホラーアドベンチャーという独自の世界観

Ibは、個人開発者kouri氏がRPGツクール2000で制作したホラーアドベンチャーゲームです。

2012年2月27日にフリーゲームとして公開され、美術館を舞台にした独自の世界観が話題を呼びました。

プレイヤーは9歳の少女イヴを操作し、不気味な美術館の異世界から脱出するために謎解きを進めていきます。

戦闘やアクション要素は一切なく、美術品にまつわる仕掛けを解きながら物語を進めるスタイルが特徴です。

作中では主人公たちの命が一輪の薔薇として具現化されており、花びらの枚数がHP(体力)の役割を果たすというユニークなシステムも、多くのプレイヤーの記憶に残っています。

公開当時からpixivには2万点を超えるイラストが投稿されるなど、二次創作の盛り上がりも大きな特徴のひとつでした。

対応機種・価格・クリア時間まとめ

2022年のリメイク版発売以降、Ibは複数のプラットフォームで遊べるようになっています。

以下に対応機種と価格を整理しました。

機種 発売日 ダウンロード版価格 パッケージ通常版 パッケージ豪華版
PC(フリーウェア版) 2012年2月27日 無料
Steam(リメイク版) 2022年4月11日 有料
Nintendo Switch 2023年3月9日 1,500円 3,980円 4,980円
PS4 / PS5 2024年3月14日 4,400円 5,500円

クリア時間は初見プレイで2〜3時間、謎解きの手順を覚えた周回プレイでは30分〜1時間ほどと一般的に言われています。

全7種のエンディングを回収するためには複数回の周回が必要ですが、1周あたりが短いため気軽に挑戦できるボリューム感です。

Steamで好評率99%を獲得した評価の理由

Steamにおけるリメイク版のユーザーレビューは約4,500件以上にのぼり、好評率は驚異の99%を記録しています。

評価区分は最高ランクの「圧倒的に好評」です。

発売直後にはSteamの同時接続者数が2,745人を記録し、全世界売上ランキングで3位に入るなど、短編アドベンチャーとしては異例の数字を残しました。

多くのユーザーが評価しているポイントは、ドット絵から滲み出る静かな恐怖演出、隅々まで調べがいのある美術品の作り込み、そしてプレイ後に余韻が残るストーリーの深さです。

ゲーム専門メディアからも「商用ゲームをも上回るフリーホラーゲーム」と紹介されるなど、インディーゲームの枠を超えた評価を受けています。

Ibのストーリーをネタバレありで完全解説

美術館から異世界へ迷い込む物語の始まり

Ibの物語は、主人公の少女イヴが両親とともに芸術家ワイズ・ゲルテナの個展「ゲルテナ展」を訪れるところから始まります。

両親から離れてひとりで館内を見て回っていたイヴは、ある絵画の前に立った瞬間、突如として美術館に異変が起こることに気づきます。

周囲から人の気配が消え、照明が薄暗くなり、やがて展示されていた美術品が動き出す不気味な世界へと迷い込んでしまうのです。

この異世界ではイヴの命が赤い薔薇として具現化され、花びらが散るとゲームオーバーになります。

水の入った花瓶に薔薇を活けることで体力を回復できるという仕組みを頼りに、イヴは出口を求めて異世界の美術館を探索していきます。

ギャリーとの出会いと協力パートの内容

探索を進めるなかで、イヴは紫の髪をした20代の男性ギャリーと出会います。

ギャリーもまた異世界に迷い込んだ人物で、青い服の女(絵画の作品)に自分の青い薔薇を奪われ、瀕死の状態に陥っていました。

イヴがギャリーの薔薇を取り戻して助けたことをきっかけに、ふたりは行動を共にするようになります。

ギャリーはイヴが読めない漢字を代わりに読んでくれたり、重い障害物を動かしてくれたりと、頼れるパートナーとして活躍します。

女性的な口調で話す穏やかな性格で、長年使っているライターとレモン味のキャンディを常に持ち歩いています。

このふたりの協力関係は物語の中核をなしており、プレイヤーの行動や選択によってギャリーとの「好感度」が変動し、後のエンディング分岐に大きく影響することになります。

メアリー登場から正体が判明するまでの展開

物語の中盤、イヴとギャリーは金髪碧眼の少女メアリーと出会います。

明るく人懐っこい性格のメアリーは「外にいるお父さんに会いたい」と語り、3人で脱出を目指すことになります。

しかし、探索を進めるうちに不穏な手がかりが次々と見つかっていきます。

ゲルテナの作品集にメアリーの名前がないこと、彼女が美術品と会話できること、そして他のキャラクターよりも彩度が明らかに高いことなど、メアリーが「絵画の中の存在」であることを示唆する伏線が散りばめられているのです。

やがてメアリーの正体が判明します。

彼女はゲルテナが生涯最後に描いた絵画作品であり、現実世界に出ることをずっと夢見ていた存在でした。

現実世界の人間と入れ替わることで外に出ようとしており、年の近いイヴを特に気に入っていたのです。

敵対するメアリーとの最終局面の流れ

正体が発覚したことをきっかけに、メアリーはイヴとギャリーに敵対するようになります。

倉庫から持ち出したパレットナイフを武器に、イヴたちの行く手を阻みはじめるのです。

メアリーはイヴたちを「おもちゃ箱」の中に突き落とすなどの攻撃を仕掛けてきますが、直接的な鬼ごっこ要素があるわけではなく、あくまでイベントを通じて追い詰めてくる演出が中心となっています。

最終的にイヴたちがメアリーの本体である絵画がある部屋にたどり着くと、ギャリーの機転でライターを使い絵画を燃やすことができます。

本体を焼かれたメアリーは灰となって消滅し、イヴとギャリーは脱出への道を進むことになります。

ただし、これはあくまで正史ルートの流れであり、プレイヤーの選択次第ではまったく異なる結末を迎えることになるのです。

メアリーの正体とは?物語の核心に迫るネタバレ考察

ゲルテナが生涯最後に描いた絵画という真実

メアリーの正体は、芸術家ワイズ・ゲルテナが最後に制作した絵画作品です。

ゲルテナの世界に存在するすべての作品にとって「妹」にあたる存在であり、だからこそ赤い服の女や無個性といった他の作品たちと意思疎通ができ、道を譲ってもらうことも可能でした。

メアリーが持っている黄色い薔薇は、イヴやギャリーの薔薇とは根本的に異なり、実は造花です。

本物の薔薇は現実世界の人間の命を象徴していますが、絵画であるメアリーの薔薇には「命」が宿っていないことを意味しています。

この設定は、メアリーが外の世界に出るためには現実の人間と入れ替わらなければならないというルールと深く結びついています。

「お父さん」「お姉ちゃん」と呼ぶ家族関係の意味

メアリーはゲルテナのことを「お父さん」と呼び、赤い服の女を「お姉ちゃん」と慕っています。

この呼び方について、ファンの間ではさまざまな考察が展開されてきました。

有力な解釈のひとつは、ゲルテナが実在の人物や自分の家族をモデルに作品を描いていた可能性です。

赤い服の女はゲルテナの愛人がモデルと言われていましたが、実際には財産目当てで近づいてきた女性たちをイメージしたものとされています。

一方でメアリーが赤い服の女を姉と呼ぶことは、作品同士の「家族的なつながり」を示しているとも読み取れます。

ゲルテナの最後の作品であるメアリーには、創作者としてのゲルテナの想いが最も色濃く投影されているのかもしれません。

造花のバラと本物のバラが示す生と死の境界線

Ibの世界観において、薔薇は登場人物の生命そのものを象徴する重要なアイテムです。

イヴの赤い薔薇は最大5枚、ギャリーの青い薔薇はリメイク版で最大7枚の花びらを持ち、花びらが散るとその人物は命を失います。

対照的に、メアリーの黄色い薔薇は造花であるため、花びらが散ることはありません。

この「本物と造花」の対比は、現実世界の存在とゲルテナの世界の存在という、生と死の境界線を象徴しているといえるでしょう。

メアリーが外の世界に出るには本物の命と引き換えにする必要があるという残酷なルールが、造花のバラという設定を通じて暗示されているのです。

メアリーの彩度が他キャラより高い理由

ゲーム画面をよく観察すると、メアリーの色彩だけが他のキャラクターよりも明らかに鮮やかに描かれていることに気づきます。

これは制作者が意図的に施した演出であり、メアリーが絵画の存在であることを視覚的に示唆するものです。

イヴやギャリーは現実世界の人間であるため、ゲルテナの世界ではやや落ち着いた色調で表現されています。

一方、メアリーはゲルテナの世界に属する「作品」であるがゆえに、その世界における色彩がより鮮明に映るという解釈が広く支持されています。

初見プレイでは見落としがちな演出ですが、正体を知ったうえで見返すと、序盤から伏線が張られていたことに驚かされるはずです。

全7種エンディングの結末と分岐条件を徹底解説

ED1「再会の約束」トゥルーエンドへの到達条件

「再会の約束」はIb唯一のトゥルーエンドであり、スタッフロールが流れる特別なエンディングです。

到達するための条件は、ギャリーとの好感度を最大限まで高めたうえで、メアリーの絵画を燃やした際にガラスの破片で怪我をしたギャリーにハンカチを渡すことです。

このルートでは、イヴとギャリーがゲルテナの世界から脱出した後、現実の美術館内で再会を果たします。

ギャリーがポケットの中に「Ib」と刺繍されたハンカチを見つけたことをきっかけに、ふたりはゲルテナの世界での記憶を取り戻していきます。

ギャリーは血のついたハンカチを洗濯して返すことを約束し、ふたりは再会の約束を交わして別れます。

全エンディングの中で最も達成が難しい反面、唯一ふたりの記憶が残り、未来への希望が感じられる結末となっています。

ED2「いつまでも一緒」メアリーと外の世界に出る結末

「いつまでも一緒」は、メアリーの絵画を燃やさずにゲルテナの世界を脱出した場合に到達するエンディングです。

メアリーが現実世界でイヴの家族として存在しているという、一見すると平和に見える結末が描かれます。

しかし実態はまったく異なります。

現実世界に戻ったイヴのポケットには、ギャリーのレモン味のキャンディまたはライターが入っていますが、なぜ持っているのか思い出すことはできません。

さらにライターはメアリーに捨てられ、キャンディはメアリーに食べられてしまいます。

ギャリーの痕跡が完全に消され、彼の絵画も美術館に出現しないことから、ギャリーが完全にゲルテナの世界に取り込まれたことが暗示されています。

ノーマルエンドのひとつですが、実質的にはバッドエンドといえる重い内容です。

ED3「片隅の記憶」記憶を失ったまますれ違う結末

「片隅の記憶」は、ギャリーとともに脱出に成功するものの、ふたりともゲルテナの世界での記憶を失っている結末です。

ED1「再会の約束」のノーマルエンド版とも位置づけられています。

イヴは気がつくと美術館内をひとりで彷徨っており、異世界での出来事を覚えていません。

偶然ギャリーと美術館内で再会しますが、お互いに面識がないため、数言を交わしただけで別れてしまいます。

ハッピーエンドではあるものの、ふたりの絆が記憶の中から消えてしまったという切なさが際立つ結末です。

ギャリーとの好感度が一定以上あるものの、ハンカチを渡す条件を満たせなかった場合にこのルートに入ります。

ED4「忘れられた肖像」ギャリーが絵になる結末

「忘れられた肖像」は、ギャリーの薔薇がメアリーに奪われた状態で、メアリーの絵画を燃やしてイヴがひとりで脱出するエンディングです。

現実世界に戻ったイヴは、ゲルテナの世界のことを何も覚えていません。

しかし美術館の中で、以前「吊るされた男」が飾られていた場所に、ギャリーによく似た男性を描いた「忘れられた肖像」という新たな絵画が展示されていることに気づきます。

イヴは一瞬立ち止まるものの、ギャリーのことを思い出すことはなく、迎えに来た母親と一緒に立ち去ります。

ギャリーが絵画としてゲルテナの世界に永遠に閉じ込められたことを暗示する、非常に切ないノーマルエンドです。

ED5〜ED7のバッドエンドで描かれる救われない結末

ED5からED7は、いずれも誰も救われないバッドエンドです。

ED5「ひとりぼっちのイヴ」は複数のパターンが存在しますが、すべてに共通するのはイヴだけがゲルテナの世界に取り残されるという結末です。

ED6「ようこそゲルテナの世界へ」は、ギャリーが精神崩壊しイヴも動けなくなった状況で、メアリーとの好感度が高い場合に発生します。

外の世界を夢見ていたメアリーが、初めてできた友達であるふたりを見捨てられず、3人でゲルテナの世界に永遠に残ることを選ぶ結末です。

よく見るとふたりの薔薇はまだ散っておらず、部屋には花瓶もあるため、3人が「生きたまま」狂気の世界に閉じ込められたことがうかがえます。

ED7「ある絵画の末路」は、メアリーがふたりを見捨てて脱出を試みるルートです。

しかし「現実世界の人間を犠牲にする」というルールを無視したため、メアリーは現実世界でもゲルテナの世界でもない暗闇の美術館に閉じ込められ、泣き崩れます。

唯一メアリーを操作できる貴重なエンディングでもありますが、誰ひとり救われない最も救いのない結末です。

エンディング分岐を左右するギャリーの好感度の仕組み

好感度が上がる行動と会話の選択肢一覧

Ibのエンディング分岐において最も重要な要素が、ギャリーとの好感度です。

好感度はゲーム内の行動によって加算される仕組みで、意識して行動しなければトゥルーエンドには到達できません。

好感度を上げるための基本は、美術品や周囲のオブジェクトを積極的に調べ、ギャリーとの会話イベントを発生させることです。

会話中に表示される選択肢では、ギャリーが好みそうな選択を選ぶことがポイントとなります。

たとえば、ラビリンス内の張り紙を一緒に読むイベントなど、少し奥まった場所で発生する会話も好感度に関わっているため、マップの隅々まで探索する姿勢が求められます。

ギャリーの死亡率を上げてしまうNG行動とは

好感度とは別に、ギャリーの「死亡率」というパラメーターも裏で管理されています。

死亡率が極端に低い場合はED1またはED3、そこそこ高い場合はED2またはED4へと分岐する仕組みです。

死亡率を上げてしまう行動には、ゲルテナの作品を破壊する、マネキンを壊す、貼り紙を剥がすといったものがあります。

特にギャリーがマネキンの首吊りイベントを目撃するフラグが立つと、死亡ルートへ進む可能性が高まります。

つまり、ギャリーを生存させてハッピーエンドに到達するには、好感度を上げる行動を増やすだけでなく、死亡率を上げてしまう行動を避ける必要があるのです。

メアリーの好感度がED6とED7の分岐に与える影響

バッドエンドであるED6とED7の分岐には、メアリーとの好感度が関係しています。

ED6「ようこそゲルテナの世界へ」に到達するには、メアリーとの好感度をひたすら上げることが条件です。

好感度が高い場合、メアリーはイヴとギャリーを見捨てられず、3人でゲルテナの世界に留まるという選択をします。

逆にメアリーとの好感度が低い場合は、メアリーがふたりを見捨てて一人で脱出を試み、ED7「ある絵画の末路」へと分岐するのです。

なお、ED6とED7に到達するためには、前提条件として「イヴが不吉な絵を見る」「ギャリーがマネキンを壊し貼り紙も剥がす」「青い人形の部屋からの脱出に失敗する」といった複数のフラグを満たす必要があります。

「心壊」や青い人形の部屋など重要キーワードの考察

精神崩壊を意味する「心壊」が発生する条件と演出

「心壊」とは、極度の精神的疲弊によって幻覚が見えるようになり、最終的に精神が「壊れて」しまう現象を指すIb独自の概念です。

本人はこの状態に対して無自覚であるという点が、恐怖をいっそう際立たせています。

ギャリーが心壊状態に陥るのは、青い人形の部屋からの脱出に失敗した場合です。

精神崩壊したギャリーは楽しげに話し続けますが、その内容は明らかに現実から乖離しており、イヴの呼びかけにもまともに応じなくなります。

この状態に陥ると、ギャリーは二度と正気に戻ることはなく、ED6またはED7のバッドエンドへと確定します。

ギャリーの死亡率に関わるフラグを多く立ててしまうと青い人形の部屋でミドリのウサギが出現しなくなり、脱出が不可能になるという設計は、プレイヤーの過去の行動が取り返しのつかない結果を生む仕組みとして秀逸です。

イヴにウサギに見えていた青い人形の正体

青い人形は、青地に赤い目をしたボサボサの髪を持つ不気味な存在で、大きさや服の色にはさまざまなバリエーションがあります。

興味深いのは、イヴにはこの青い人形がウサギの形に見えていたという設定です。

この認知のずれはメアリー編の終盤まで続き、イヴが人形の本来の姿を認識できるようになるのは物語の佳境に入ってからとなります。

ウサギ好きなイヴの性格が反映された幼い認知なのか、あるいはゲルテナの世界が人の認識を歪める力を持っているのか、解釈は分かれています。

青い人形はギャリーを絵画に変えようとするメアリーと同じ目的で行動する存在とされており、ゲルテナの世界に人間を閉じ込めようとする意志の表れとして機能しています。

ゲルテナの世界から脱出するためのルールとは

ゲルテナの世界には、脱出に関する明確なルールが存在します。

現実世界とゲルテナの世界をつなぐ絵画「絵空事の世界」に飛び込むことで脱出が可能となりますが、絵画の存在であるメアリーが外に出るためには「現実世界の誰かを殺す(犠牲にする)」という条件が課されています。

ED7ではメアリーがこのルールを無視して脱出を試みた結果、現実世界にもゲルテナの世界にも属さない暗闇の美術館に閉じ込められるというペナルティを受けました。

一方、ED2ではギャリーの薔薇をちぎることで実質的にギャリーを犠牲にしたメアリーが、ルールを満たして現実世界に出ることに成功しています。

この残酷なルールの存在が、メアリーというキャラクターの悲劇性をいっそう深めているのです。

ギャリーの正体に関するファンの間で広がる考察

「変なものに好かれやすい体質」が意味するもの

ギャリーの公式設定には「変なものに好かれやすい体質」という記述があり、この一文がさまざまな考察の出発点となっています。

ゲルテナの世界において、ギャリーは序盤から青い服の女に薔薇を奪われたり、青い人形に執着されたりと、作品たちから特別な関心を向けられる場面が目立ちます。

一般的な解釈としては、ギャリー自身が何らかの形でゲルテナの世界と親和性を持つ存在である可能性が指摘されています。

あるいは芸術に対する感受性が高いがゆえに、作品たちの意識を引き寄せてしまうのかもしれません。

公式に明確な回答は示されていないため、この設定は今もファンの間で活発に議論されるテーマのひとつとなっています。

ゲルテナの作品との関連を示唆する伏線の数々

ギャリーにまつわる伏線は「変なものに好かれやすい体質」だけではありません。

ED4「忘れられた肖像」では、ギャリーが犠牲になった後に彼によく似た男性の絵画が美術館に出現しますが、これはギャリーがゲルテナの世界に「作品」として取り込まれたことを意味しています。

現実世界の人間が絵画になるという現象は、ゲルテナの世界のルールの中でも特異なものであり、ギャリーと作品世界の間に通常以上の結びつきがあることをうかがわせます。

また、ギャリーの薔薇の花びらがイヴの5枚に対して10枚(リメイク版では7枚)と多いことも注目されています。

HP量の差がたんなるゲームバランスの問題なのか、それともキャラクター設定上の意味を持つのか、解釈の余地が残されたままです。

年齢や服装から読み解くギャリーの背景

ギャリーは20代の男性で、ボロボロのコートを着古しています。

公式設定によれば、コートは元がボロボロのデザインの物をさらに着古しているとのことで、身なりに頓着しない性格がうかがえます。

趣味は散歩と隠れ喫茶店の発掘で、美術館に来た時間で止まった腕時計を所持しています。

腕時計が止まっているという設定は、ギャリーがゲルテナの世界に入った瞬間を暗示するとともに、現実世界での時間の流れからギャリーが切り離されたことを象徴しているとも読み取れます。

女性的な口調や穏やかな性格でありながら、いざという時にはライターでメアリーの絵画を燃やす決断力を見せるギャリーの二面性は、多くのプレイヤーの心をつかんだ要因のひとつでしょう。

リメイク版で変わった点と変わらなかった点

グラフィック刷新やメアリーのテーマ曲など追加要素

2022年にリリースされたリメイク版では、グラフィックが全面的に描き直されました。

オリジナル版はRPGツクール2000の制約の中で制作されたドット絵でしたが、リメイク版ではより精細で美しいグラフィックに生まれ変わっています。

音楽面では、メアリーのテーマ曲が新たに書き下ろされました。

メアリーの不気味さと切なさを同時に表現する楽曲として、作品の魅力をさらに引き立てています。

そのほか、美術品が絡まないギミックの変更、操作ガイドの表示追加、扉の種類の視覚的な区別など、現代のプレイヤーが快適に遊べるための改善が多数施されています。

作者がエンディング追加をあえて行わなかった理由

リメイク版で注目すべきは、物語の大きな改変やエンディングの追加が行われなかったという点です。

作者のkouri氏はリメイク作品に新しい要素が望まれることを理解しつつも、物語の改変やエンディングの追加は「蛇足」であるとして、あえて行わない判断をしたと語っています。

オリジナル版で完成されたストーリーの内容と結末を尊重し、グラフィックやUI面でのブラッシュアップに注力するという方針は、多くのファンから支持されました。

エンディングは7種類のまま据え置かれ、物語の核心に関わる部分は忠実に再現されています。

リメイク開発は2019年11月に開始され、約2年4か月の期間を経て完成に至りました。

オリジナル版とリメイク版どちらから遊ぶべきか

これからIbを初めてプレイする場合は、リメイク版からのプレイが推奨されます。

オリジナルのフリーウェア版はRPGツクール2000で制作されているため、新しいパソコンでは動作しないケースが増えています。

リメイク版は操作性やグラフィックが改善されており、ストーリーやエンディングの内容はオリジナル版と同一であるため、初見の体験が損なわれることはありません。

一方、オリジナル版を先にプレイした経験がある方にとっても、リメイク版は新鮮な発見があるでしょう。

描き直されたグラフィックで見る美術品や背景は、同じ場面でも異なる印象を受けることがあり、改めて制作者のこだわりを感じられるはずです。

ただし、オリジナル版特有のRPGツクール2000ならではの素朴なドット絵に魅力を感じるファンも少なくないため、動作環境が整っている場合は両方をプレイして比較してみるのもおすすめです。

Ibの最新情報とリアルイベントの展開

謎解きミュージアム東京凱旋展の開催内容と反響

Ibの世界をリアルで体験できるイベント「Ib謎解きミュージアム」は、2023年9月に初開催されて以降、各地で人気を博しています。

2025年2月8日から3月9日にかけては、東京ドームシティ「Gallery AaMo」にて東京凱旋展が開催されました。

完全新規の謎解き要素が追加されたほか、東京ドームシティ内8店舗によるコラボメニューの展開も行われました。

イベントはマルチエンディング形式を採用しており、ゲーム制限時間は約90分、全体で約120分のボリュームとなっています。

リピート参加も可能な設計で、ゲーム同様に複数の結末を体験できる構成がファンの心をつかみました。

原作・監修はkouri氏、謎解き制作はBOUKEN WORKSが担当しています。

Fangamer Japan in GiGOでの和風コラボグッズ情報

2026年1月8日からは、関西初となる「Fangamer Japan in GiGO」がGiGO京都で展開されています。

kouri氏が描き下ろした和風衣装のキービジュアルが使用されており、イヴ、ギャリー、メアリーが普段とは異なる和風の衣装や小物を身に着けたデザインのアートカードやコースターなどが提供されています。

ゲーム発売から10年以上が経過した今もなお新しいコラボレーションが実現していることは、Ibという作品の根強い人気を物語っています。

Ibに影響を受けた新作ゲームの登場と広がる影響力

Ibが後発のゲーム作品に与えた影響も見逃せません。

2025年11月には、IbやゆめにっきといったRPGツクール製フリーゲームに影響を受けた新作「Alice’s World」がSteamで発売されました。

プレイヤーの行動が少女の信頼度を左右する「メタ要素」が特徴的な作品です。

Ibが確立した「美術館ホラー」というジャンルや、選択によって物語の結末が変わるマルチエンディングの手法は、インディーゲーム開発者にとって大きなインスピレーションの源であり続けています。

フリーゲームとして始まった一作品が、リメイク、マルチプラットフォーム展開、リアルイベント、そして後続作品への影響と、10年以上にわたって広がり続けるIbの世界は、今後もまだまだ目が離せません。

まとめ:ibゲームのネタバレから読み解く全結末と考察

  • Ibはkouri氏がRPGツクール2000で制作した美術館ホラーアドベンチャーで、2012年にフリーゲームとして公開された
  • 主人公イヴが異世界の美術館でギャリー、メアリーと出会い、脱出を目指すストーリーである
  • メアリーの正体はゲルテナが最後に描いた絵画作品であり、造花のバラを持つ「虚構の存在」である
  • エンディングは全7種のマルチエンディング制で、ギャリーとの好感度や死亡率が分岐条件を左右する
  • トゥルーエンド「再会の約束」はギャリーの好感度を最大まで上げハンカチを渡すことで到達できる
  • 「心壊」は精神崩壊を意味するIb独自の概念で、青い人形の部屋での脱出失敗によりギャリーに発生する
  • ゲルテナの世界から絵画が脱出するには「現実の人間を犠牲にする」というルールが存在する
  • リメイク版ではグラフィックの全面刷新やメアリーのテーマ曲追加が行われたが、エンディング追加はあえて見送られた
  • Steam版は好評率99%で「圧倒的に好評」を獲得し、PS4・PS5・Switchでもプレイ可能である
  • 2025年〜2026年にかけても謎解きミュージアムやGiGOコラボなど、リアルイベントが活発に展開されている
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