2022年1月に発売されたPokémon LEGENDS アルセウスは、シリーズ初のアクションRPGとして大きな話題を集めました。
全世界で1483万本を売り上げ、メタスコア86点という高評価を獲得した一方で、「ストーリーがひどい」という批判的な声も少なくありません。
特に村追放の展開やキャラクターの描写に関しては、賛否が大きく分かれています。
この記事では、なぜポケモンアルセウスのストーリーが批判されるのか、具体的な理由を詳しく解説していきます。
購入を検討している方や、プレイ中に違和感を覚えた方の疑問を解消できる内容となっています。
ポケモンアルセウスのストーリーが「ひどい」と批判される具体的な理由
ポケモンアルセウスのストーリーに対する批判は、主に4つの観点に集約されます。
従来のポケモンシリーズとは異なるダークな展開や、キャラクター描写の薄さが不満の原因となっているケースが多いです。
村追放展開の理不尽さに対するプレイヤーの不満
本作で最も批判を集めているのが、ストーリー中盤で発生する村追放イベントです。
主人公は異世界からヒスイ地方にタイムスリップし、ギンガ団の調査員として必死に働いてきました。
キングやクイーンと呼ばれる暴走ポケモンを鎮め、人々を救う活躍を見せます。
しかし、時空の裂け目から異変が広がり始めると、突然「お前が災いの元凶だ」と根拠なく決めつけられてしまいます。
これまでの功績は一切考慮されず、全ての団体から追放されるという展開に、多くのプレイヤーが理不尽さを感じました。
「魔女裁判のようだ」という声や、「せめてもう少し調査してから判断してほしかった」という意見が目立ちます。
キャラクターの掘り下げ不足と魅力の薄さ
登場キャラクターの描写が浅いという批判も根強く存在します。
コンゴウ団長のセキやシンジュ団長のカイは、ストーリーに頻繁に登場するにもかかわらず、人物像がよくわからないという意見が多いです。
特にカイに関しては「うじうじしている」「好きになれなかった」という感想が見られます。
ギンガ団長のデンボクについても、「有能なリーダーかと思ったら本当に発狂していただけだった」と落胆する声があります。
登場頻度と掘り下げ度合いのバランスが取れておらず、キャラクターへの感情移入が難しいと感じるプレイヤーが少なくありません。
暗転処理の多用による描写不足の問題
重要なシーンが画面の暗転と効果音だけで処理されてしまう点も、批判の対象となっています。
例えば、ポケモンに追われて逃げなければならない場面でも、実際に逃げる様子は描写されません。
画面が暗くなり、それらしい音が流れるだけで状況が進行してしまいます。
ポケモンは危険な存在だと繰り返し強調されるものの、人間やポケモンが実際に傷つく描写はほとんどありません。
緊迫感を演出しようとしているのに、肝心の場面が省略されることで、世界観への没入感が損なわれているという指摘があります。
子供向けゲームらしからぬ暗いテーマへの批判
本作のストーリーには、夢や希望といった明るい要素が少ないという批判もあります。
子供に見える主人公が異世界に放り出され、働くことを強制されます。
蔑まれ、理不尽に追放され、大人たちの身勝手さに振り回される展開が続きます。
追放シーンでは、親しくなったはずの仲間ですら「自分の立場を考えろ」と突き放してきます。
従来のポケモンシリーズが持っていた冒険のワクワク感や、仲間との絆を描く温かさが薄れているという声があります。
子供向けゲームとしては暗すぎるテーマ設定に、保護者からの懸念も見られます。
ストーリー展開で特に批判が集中するシーンとは
ストーリーの中でも、特定のシーンに批判が集中しています。
プレイヤーの感情を大きく揺さぶる場面が、必ずしもポジティブな方向に働いていないケースがあります。
根拠なく災いの元凶と決めつけられる展開
時空の裂け目が広がり始めると、主人公は突然「異変の原因」として疑われます。
確かに主人公は裂け目から現れた存在ですが、異変を起こしている直接的な証拠は一切ありません。
それにもかかわらず、デンボク団長は主人公を災いの元凶と断定し、追放を決定します。
「何かをやった証拠」ではなく「何もやっていない証明」を求められるという、証明困難な状況に追い込まれます。
これまで主人公の活躍を見てきたはずの人々が、手のひらを返したように冷たくなる展開は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
仲間に見捨てられる追放シーンの詳細
追放シーンで最も心が痛むのは、これまで共に行動してきた仲間たちの対応です。
先輩であるテル(またはショウ)は「決して死ぬんじゃない、生きろ」と言いながら、主人公を助けることはしません。
「種族の輪を乱す」「自分の立場を考えろ」と、子供である主人公に身勝手な理屈を押し付けます。
コンゴウ団やシンジュ団のメンバーも、これまでの協力関係を忘れたかのように冷たい態度を取ります。
ギンガ団本部で世話になったNPCたちも、主人公を冷淡にあしらってきます。
信頼していた人々に一斉に背を向けられる体験は、ゲームとはいえ精神的なダメージが大きいと感じるプレイヤーが多いです。
土下座一回で許される謝罪の軽さ
主人公が真相を明らかにし、世界を救った後の展開にも批判があります。
追放を決定したデンボク団長は、土下座一回で謝罪を済ませます。
コンゴウ団やシンジュ団からは、正式な謝罪すらありません。
根拠なく災いの元凶と決めつけ、命の危険がある荒野に追放した行為に対して、あまりにも軽い謝罪だという声があります。
「こんな簡単に許されていいのか」「もっと誠意ある対応があってもいいのでは」という意見が見られます。
物語の落とし所としては妥当かもしれませんが、追放時の仕打ちを考えると釈然としないプレイヤーが少なくありません。
商人ウォロの真の目的と裏切り展開
追放された主人公を助けてくれる流浪の商人ウォロにも、批判的な意見があります。
ウォロは主人公に協力し、世界の真実にたどり着く手助けをしてくれます。
しかし終盤で明らかになるのは、ウォロが主人公を利用していたという事実です。
ウォロの真の目的はアルセウスを手に入れることであり、主人公はそのための駒に過ぎませんでした。
結局のところ、本作に登場する大人たちは誰も主人公を純粋に助けようとしていなかったという印象を受けるプレイヤーもいます。
ウォロというキャラクター自体は人気がありますが、ストーリー全体を通じて「信頼できる大人がいない」という構造に疑問を呈する声があります。
ストーリー以外で「ひどい」と言われる要素まとめ
ストーリー以外にも、ゲームシステムや技術面で「ひどい」と評される部分があります。
これらの要素がストーリー体験にも影響を与えているケースが見られます。
図鑑タスクの作業感とストーリー進行の足かせ
本作ではポケモン図鑑の完成が主要な目的となっています。
図鑑を埋めるためには、同じポケモンを複数回捕獲したり、特定の技を使わせたりする「図鑑タスク」をこなす必要があります。
これらのタスクを一定数満たすことで調査団ランクが上昇し、ストーリーを進める条件となっています。
このシステムに対して「作業的で辛い」という声が多く上がっています。
特に最終進化のポケモンでは、膨大な数のタスクが要求される場合もあります。
単調な繰り返し作業に精神的な負担を感じ、途中で投げ出したくなるプレイヤーも少なくありません。
ストーリーを純粋に楽しみたい層にとって、図鑑タスクの強制はテンポを阻害する要因となっています。
グラフィックの質に対する厳しい評価
本作のグラフィックに関しては、発売前から批判的な意見がありました。
「木の密度が少ない」「遠景の描写が粗い」といった指摘が発売前のプロモーション映像の段階で出ていました。
発売後には「PS3以下」「20年前のゲーム機のようだ」という厳しい評価も見られます。
特に遠くにいるポケモンの動きがカクカクしている点や、海のグラフィックの質が低い点が批判されています。
オブジェクトやNPCが突然出現する「ポップアップ」現象も目立ちます。
Nintendo Switchのハードウェア性能の限界を指摘する声もありますが、同じハードで動作する他のゲームと比較して見劣りするという意見もあります。
グラフィックの質が世界観への没入感を妨げ、ストーリーへの感情移入を難しくしている側面があります。
戦闘バランスの理不尽さとUI問題
戦闘システムにも不満の声が上がっています。
本作では、レベルが高くても野生ポケモンから大ダメージを受けることがあります。
40レベル差があっても油断できないバランス設定に、理不尽さを感じるプレイヤーがいます。
トレーナー戦では、相手が2〜3体のポケモンを同時に出してくるにもかかわらず、こちらは1体しか出せない場面があります。
さらに相手のポケモンを倒した後、次のポケモンがいきなり先制攻撃を仕掛けてくることもあります。
UIの使いにくさも指摘されています。
レベルアップ時の能力上昇が数値で表示されない点や、技の習得通知がわかりにくい点が挙げられます。
これらの要素が重なり、ストーリーを進める上でのストレスとなっているケースがあります。
ポーチ拡張システム「シュウゾウ」への不満
本作で最も嫌われているNPCの一人が、ポーチ拡張を担当するシュウゾウです。
ゲーム序盤はアイテムポーチの容量が非常に少なく、すぐにいっぱいになってしまいます。
ポーチを拡張するにはシュウゾウに金銭を支払う必要がありますが、拡張するたびに要求額が跳ね上がります。
100円から始まり、1000円、数万円と増加していき、最終的には30万円以上を要求されます。
「MMOゲームの課金システムのようだ」という批判があります。
ポーチ容量の制限により、素材やボールを十分に持てず、ゲームプレイに支障をきたすケースもあります。
ストーリーを進める上での障害となり、ゲーム体験を損なう要因として挙げられています。
一方で高評価される点とストーリーの良い部分
批判がある一方で、ストーリーを高く評価する声も存在します。
特にシリーズファンにとっては、見逃せない魅力的な要素が含まれています。
過去作の伏線回収とファンサービス
本作はダイヤモンド・パールの舞台であるシンオウ地方の過去を描いています。
そのため、過去作に登場したキャラクターの先祖と思われる人物が多数登場します。
ナナカマド博士の先祖と思われるデンボク、ダンデやホップの先祖と思われるラベン博士など、ファンにはたまらない要素が散りばめられています。
過去作で語られていた伝説や言い伝えの起源が明らかになるシーンもあります。
「この出来事が未来のあの設定につながるのか」と気づいた瞬間、シリーズファンは大きな感動を覚えます。
これまでのシリーズを遊んでいればいるほど、ニヤリとできる場面が多いです。
ポケモン世界の神話を描く意欲的な試み
本作では、創造神アルセウスに関連する壮大な物語が描かれます。
ディアルガとパルキアという時間と空間を司る伝説のポケモンが、ストーリーの核心に深く関わります。
従来のシリーズでは伝説のポケモンは「捕まえる対象」という側面が強かったですが、本作では物語の中心として描かれています。
ポケモンが存在する世界の成り立ちや、神話的な背景に踏み込んだ意欲的な作品といえます。
世界観の奥深さを感じられる点は、多くのファンから評価されています。
日本文化的テーマを評価する声も存在
海外のプレイヤーを中心に、本作のストーリーに日本文化的なテーマを見出す声があります。
村社会における異端者の扱いや、共同体と個人の関係性といったテーマが読み取れるという意見です。
追放と帰還という展開は、日本の民話や物語に見られるモチーフでもあります。
単純な勧善懲悪ではない、複雑な人間関係を描いた点を評価する声もあります。
批判的な意見が多い一方で、深い意味を見出して楽しんでいるプレイヤーも確実に存在しています。
子供にポケモンアルセウスは向いている?年齢別の注意点
本作を子供に買い与えることを検討している保護者の方も多いでしょう。
年齢によって適性が異なるため、購入前に把握しておくべきポイントがあります。
小学校低学年以下には難しい理由
本作は小学校低学年以下の子供には難易度が高いです。
まず、従来のポケモンシリーズにあった「ひらがなモード」がありません。
漢字にルビは振られていますが、文章量が多く、読解力が求められます。
操作面でも、アクション要素が追加されたことで複雑になっています。
野生のポケモンがプレイヤーキャラクターを攻撃してくるため、回避行動が必要です。
崖から落ちたり、ポケモンの攻撃でダウンしたりすると、アイテムを落として拠点に戻されてしまいます。
「何をすればいいかわからない」という小学生の声もあり、親の補助なしでは進行が難しい場合があります。
ストーリーの暗さが子供に与える影響
前述の通り、本作のストーリーには暗い要素が含まれています。
主人公が理不尽に追放される展開は、子供によっては精神的なダメージを受ける可能性があります。
信頼していた大人に裏切られる、仲間に見捨てられるといった体験は、現実世界の人間関係にネガティブな影響を与える懸念もあります。
「夢や希望にあふれた明るいポケモンではない」という点を、保護者は理解しておく必要があります。
子供の性格や感受性によっては、ストーリーの暗さがトラウマになる可能性もゼロではありません。
親子で遊ぶ場合のポイントと対策
5〜6歳の子供がプレイする場合は、親子で一緒に遊ぶことをおすすめします。
難しい漢字や複雑な指示を親が補足説明することで、スムーズに進行できます。
ストーリーの暗い展開も、親が一緒に見ていれば「これはゲームの中のお話だよ」とフォローできます。
操作が難しい場面では、親が代わりに操作してあげることも有効です。
ポケモンを捕まえる楽しさや、図鑑を埋める達成感は子供でも十分に味わえます。
親子のコミュニケーションツールとして活用すれば、良い思い出になる可能性があります。
スカーレットバイオレットやZ-Aとの比較でわかる評価の違い
本作の評価は、他のポケモンシリーズと比較することでより明確になります。
どの作品が自分に合っているか、判断材料として参考にしてください。
アルセウスとスカーレットバイオレットどっちがおすすめ?
アルセウスとスカーレット・バイオレット(SV)は、ゲーム性が大きく異なります。
| 比較項目 | アルセウス | スカーレット・バイオレット |
|---|---|---|
| ゲーム形式 | セミオープンワールド | 完全オープンワールド |
| メインの楽しみ | 探索・捕獲 | ストーリー・対戦 |
| 対戦機能 | なし | あり |
| ストーリー本数 | 1本 | 3本(レジェンドルート等) |
| DLC | なし | あり |
探索や捕獲をメインに楽しみたい方にはアルセウスがおすすめです。
リラックスした「自分のペース」で進められるゲーム性が特徴です。
一方、対戦機能を重視する方や、複数のストーリーを楽しみたい方にはSVが向いています。
「アルセウスの方が数倍出来が良い」という声と「SVの方が面白い」という声が拮抗しており、好みによって評価が分かれます。
続編Z-Aで改善された点と残った課題
2025年10月に発売されたPokémon LEGENDS Z-Aは、アルセウスの続編にあたります。
Z-Aでは、アルセウスで批判されていた点の一部が改善されています。
ボス戦の難易度が調整され、より楽しく遊べるようになりました。
ポケモンを出しながらでもボールを投げられるシステムに変更され、操作性が向上しています。
一方で、メタスコアは81点とアルセウスの86点より低下しています。
舞台が都市(ミアレシティ)となり、アルセウスの大自然とは異なるスケール感となっています。
レジェンズシリーズ特有の作業感は残っているため、アルセウスが合わなかった人にはZ-Aも向かない可能性があります。
レジェンズシリーズに向いている人・向いていない人
レジェンズシリーズには、明確に向いている人と向いていない人がいます。
向いている人の特徴としては、探索や捕獲をメインに楽しみたい方が挙げられます。
対戦よりソロプレイを重視する方、新しいポケモン体験を求める方にも適しています。
ダイヤモンド・パール世代でBGMに思い入れがある方は、アレンジされた楽曲に感動できるでしょう。
一方、向いていない人の特徴もあります。
従来のジム制覇からチャンピオン戦という流れを求める方には物足りないかもしれません。
対戦機能を重視する方、ストーリーの深さやキャラクターの魅力を重視する方には不満が残る可能性があります。
作業的なゲームが苦手な方や、グラフィック品質を重視する方にもおすすめしづらいです。
まとめ:ポケモンアルセウスのストーリー評価と購入判断のポイント
本作のストーリーが「ひどい」と言われる背景には、複数の要因が絡み合っています。
最終的な購入判断に役立つ情報をまとめます。
メタスコア86点と売上1483万本の実績
批判がある一方で、本作は客観的な数字として高い評価を受けています。
メタスコアは86点を記録し、Switch時代のポケモンシリーズでは最高クラスの評価です。
全世界売上は1483万本(2023年3月末時点)に達し、商業的にも大成功を収めています。
発売初週には全世界で650万本を販売し、Nintendo Switchのポケモンシリーズとして最速・最多記録を達成しました。
多くのプレイヤーが本作を「神ゲー」と評価しており、批判的な意見だけが全てではありません。
革新的なゲームプレイが高く評価された結果といえます。
購入前に知っておくべきデメリット一覧
購入を検討している方は、以下のデメリットを把握しておくことをおすすめします。
ストーリー面では、村追放という理不尽な展開があります。
キャラクターの掘り下げが浅く、感情移入しづらい点もあります。
暗いテーマ設定が子供に与える影響も考慮が必要です。
システム面では、図鑑タスクの強制による作業感があります。
グラフィックの質は他の大作と比較すると見劣りします。
対戦機能がないため、育成のモチベーションが維持しづらい場合があります。
ポーチ拡張に大量の資金が必要で、序盤は特にストレスを感じやすいです。
こんな人にはおすすめできる・できない
最後に、本作をおすすめできる人とできない人を明確にします。
おすすめできる人は、ポケモンの捕獲や探索を純粋に楽しみたい方です。
シリーズのファンで、過去作との繋がりを楽しみたい方にも向いています。
新しいポケモン体験に興味がある方、ソロプレイを好む方にもおすすめです。
おすすめできない人は、ストーリーの質を最重視する方です。
明るく前向きな冒険譚を期待している方には合わない可能性があります。
対戦機能を重視する方、作業的なゲームが苦手な方にも向いていません。
小学校低学年以下の子供に親の補助なしで遊ばせたい場合も、慎重に検討してください。
- 村追放展開の理不尽さがストーリー批判の最大の原因である
- キャラクターの掘り下げ不足により感情移入が難しいと感じるプレイヤーが多い
- 重要シーンの暗転処理が世界観への没入感を損なっている
- 子供向けゲームとしては暗いテーマ設定という批判がある
- 図鑑タスクの強制がストーリー進行の足かせとなっている
- グラフィックの質は同時期の他作品と比較して見劣りする
- 対戦機能がないため育成モチベーションが維持しづらい
- 過去作の伏線回収やファンサービスは高く評価されている
- 小学校低学年以下には難易度が高く親の補助が必要である
- メタスコア86点・売上1483万本という客観的な高評価も存在する

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