国民的MMORPG『ファイナルファンタジーXIV(FF14)』において、拡張パッケージ「黄金のレガシー」とともに実施されたグラフィックアップデート。
本来であればゲーム体験を向上させる喜ばしい進化であるはずが、「ひどい」「別人のようになった」といった悲痛な声が多く上がり、大きな波紋を呼んでいます。
長年愛着を持ってきたキャラクターの顔が変わってしまったことに戸惑い、引退を考えるユーザーも少なくありません。
この記事では、なぜ今回のアップデートがこれほどまでに批判され、「ひどい」と言われる事態になったのか、その具体的な原因と経緯を徹底解説します。
また、2025年現在の修正状況や、今後の展望についても事実に基づいてまとめました。
FF14グラフィックアップデートが「ひどい」と言われる3つの根本原因
多くのプレイヤーが今回のアップデートに対して否定的な反応を示しているのには、明確な理由があります。
単なる好みの問題ではなく、開発側とユーザー側の認識のズレや、技術的な調整不足が背景にあります。
ここでは、批判の根幹となっている3つの要因について解説します。
「10年間印象を変えない」という約束との致命的な乖離
最も大きな批判の原因は、プロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏の過去の発言と、実際の結果が大きく食い違ってしまった点にあります。
アップデート前のインタビューやファンフェスティバルにおいて、吉田氏は「プレイヤーが長年共に歩んできたキャラクターの印象が変わらないことを絶対的な前提にする」と明言していました。
しかし、蓋を開けてみれば、多くのキャラクターで顔の印象が激変してしまいました。
「フォトリアルを目指すわけではない」としていたはずが、写実的な表現を優先した結果、アニメ調のデフォルメとリアルさがちぐはぐになり、ユーザーが抱いていた「うちの子」のイメージが崩壊してしまったのです。
この約束が守られなかったことが、ユーザーの失望と不信感を招く最大の引き金となりました。
キャラクター造形の劣化(人中の強調・目のハイライト消失・肌の汚れ)
具体的に「ひどい」と指摘されるポイントとして、キャラクターの顔立ちに関する造形の問題が挙げられます。
特に多くの種族で問題視されたのが、「人中(鼻の下の溝)」が深くくっきりと描写されすぎてしまったことです。
従来はデフォルメされて目立たなかった部分が、ポリゴンやノーマルマップの精度向上により強調され、顔の印象を大きく変えてしまいました。
また、瞳のハイライト(輝き)が生体的なリアルさを追求した結果、特定のライティング下で消失しやすくなり、「目が死んでいる」「生気がない」と言われる状態になりました。
さらに、肌の質感向上を目指した結果、毛穴や赤み、くすみなどが過剰に表現され、ユーザーからは「肌が汚くなった」「肌荒れしているように見える」という指摘も相次ぎました。
ライティング変更による「老け顔」「ゾンビ化」現象
キャラクターモデルそのものだけでなく、ゲーム内のライティング(照明処理)の変更も、「ひどい」と言われる大きな要因です。
環境光や影の落ち方がリアル寄りになったことで、以前よりも顔に濃い影が落ちやすくなりました。
その結果、ほうれい線のように見える影ができたり、目の下がクマのように暗くなったりして、キャラクターが「老けて見える」という現象が発生しています。
特にカットシーンや特定のフィールド(逆光や夜間など)では、顔色が悪く見えたり、表情が怖く見えたりする「ゾンビ化」と呼ばれる状態になることも報告されています。
「綺麗になる」はずのアップデートで、自キャラが以前より魅力的に見えなくなってしまったことに、多くのプレイヤーがショックを受けています。
【種族別】どこが変わった?ユーザーからの具体的な劣化・不具合報告
グラフィックアップデートの影響は種族によって異なり、それぞれの種族特有の魅力が損なわれたという報告が多数寄せられています。
ここでは、SNSや公式フォーラムで報告された具体的な事例を種族別に見ていきます。
ララフェル・ミコッテ・ヴィエラ等で報告された「顔面崩壊」事例
愛らしい見た目で人気のララフェル族では、目の形状が変わってしまったり、口元の表現が変わったことで「笑顔が不気味になった」「『クトゥルフ神話』に出てくる『深きもの』のようだ」といった辛辣な意見も見られました。
また、歯の描写がリアルになりすぎたことで、可愛らしさが損なわれたという指摘もありました(これらは一部修正されています)。
ミコッテ族においては、目の周りのメイクや影の入り方が変わり、「目力が強すぎて怖い」「牙の形状が変わってしまった」という声が上がっています。
ヴィエラ族、特に男性キャラクターにおいては、鼻筋が黒く見える現象や、唇の艶がなくなってマットになりすぎたことなどが報告されており、以前の色気や美しさが失われたと嘆くユーザーがいます。
アウラの鱗・ルガディンの顔つきなど種族特有のパーツ劣化
特徴的なパーツを持つ種族においても、その質感が変化したことで批判が起きています。
アウラ族の特徴である鱗は、以前は立体的で厚みのある造形でしたが、アップデート後は「模様が描かれたシールを貼っただけのように見える」「プラスチックみたいで安っぽい」という評価を受けています。
また、瞳の輪郭(リンバルリング)の発光具合が変わってしまったことへの不満も聞かれます。
ルガディン族などのたくましい種族においては、顔のシワや傷の表現が以前と異なり、のっぺりとした印象になったり、逆にシワが深くなりすぎて険しい表情に見えたりするケースが報告されています。
種族ごとの「らしさ」を形成していた細かいディテールが、高解像度化の過程で失われたり、意図しない形に変質してしまったのです。
ポリゴン共通化による個性の消失と「別人化」の問題
これらの変化の背景には、開発効率化のために行われた「顔ポリゴンの共通化」があると言われています。
以前は種族やフェイスタイプごとに細かく調整されていたモデルデータが、アップデートに伴いある程度統一された規格に置き換えられました。
その結果、各種族が持っていた微妙なニュアンスや個性が薄れ、どのキャラも似たような顔立ちに見える「金太郎飴化」や、自分のキャラが「よく似た別人」になってしまったという感覚を生み出しています。
特に、パーツの配置や形状の微細な違いにこだわってキャラクタークリエイトをしていたユーザーほど、この「別人化」に対する違和感を強く感じています。
なぜこれほど炎上したのか?吉田Pの発言と運営対応の時系列
今回の騒動が単なる「好みの不一致」を超えて「炎上」にまで発展した背景には、運営側の対応やコミュニケーションの問題があります。
期待値のコントロールミスや、不具合への対応姿勢が、ユーザーの不信感を増幅させました。
吉田直樹P/Dの過去発言と実際の仕上がり比較
前述の通り、吉田Pは「印象を変えない」ことを繰り返し強調していました。
しかし、実際にリリースされたベンチマークソフトや製品版のグラフィックは、多くのユーザーにとって「印象が変わった」と断言せざるを得ないものでした。
この「事前の約束」と「現実」のギャップが大きすぎたことが、炎上の起点です。
ユーザーは「綺麗になること」を期待していましたが、「顔が変わること」までは許容していませんでした。
開発側が考える「印象の変化なし」の基準と、ユーザーが求める基準に大きな乖離があったにもかかわらず、それを埋める対話や調整が不十分なままリリースされてしまったのです。
ベンチマーク公開からフォーラム削除対応までの不信感の連鎖
2024年4月に公開されたベンチマークソフトの時点で、キャラクターの顔がおかしいという指摘が殺到しました。
運営側はこれを「キャラクター作成環境の不具合」などが原因とし、修正版ベンチマークを公開しましたが、それでも根本的な造形の問題は解決されませんでした。
その後、製品版リリース後も公式フォーラムには大量の不具合報告や修正要望が寄せられましたが、運営側からの反応は鈍いものでした。
さらに、フォーラムに投稿された批判的な意見や引退を示唆する投稿が削除されるという事態が発生し、「都合の悪い意見を隠蔽しているのではないか」という疑念を呼び、運営への不信感が決定的なものとなりました。
不具合修正の遅れと「仕様」による幕引きが招いた失望
ユーザーが必死に訴えた違和感の多くに対し、運営側からは即座の修正対応がなされませんでした。
それどころか、明らかに以前と異なる挙動や見た目であっても、「仕様」として片付けられてしまうケースが散見されました。
特に「瞳のハイライト」に関しては、手書きのハイライトを廃止し、物理的に正しい光源処理に置き換えたことを「仕様とさせていただきたい」と説明されました。
これは技術的には正しいかもしれませんが、「以前のような生き生きとした表情」を求めるユーザーの感情を逆撫でする結果となりました。
「直せるところは直す」という姿勢は見せているものの、対応の遅さと範囲の限定性が、ユーザーの失望を招いています。
グラフィックアップデートを機に「引退」を選ぶユーザーの心理
この問題は、単に「グラフィックが気に入らない」という話に留まらず、実際にFF14を辞めてしまうユーザーを生み出しています。
なぜグラフィックの変化が引退にまでつながるのか、その心理的な背景を解説します。
自キャラへの愛着喪失「私の知るキャラクターは死んだ」
FF14において、プレイヤーキャラクターは単なるアバター以上の存在です。
長い時間をかけて冒険し、ストーリーを体験してきた分身であり、我が子のような愛着を持っているプレイヤーも多くいます。
その顔が同意なく変えられてしまったことは、ユーザーにとって「自キャラの喪失」に等しい体験です。
「見た目は似ているけれど、これは私の知っているあの子ではない」と感じてしまい、ゲームの世界に没入できなくなってしまったのです。
自キャラへの愛着がプレイのモチベーションの根幹にあった人ほど、その喪失感は大きく、引退という選択に至ってしまいます。
幻想薬での修正は不可能?パーツ調整の限界と妥協
運営側は、アップデートに合わせて容姿を変更できるアイテム「幻想薬」を配布し、ユーザー自身での調整を促しました。
しかし、FF14のキャラクタークリエイトはパーツを選択する形式であり、スライダーで微調整できる項目は限られています。
そのため、幻想薬を使っても「以前の顔」を再現することはほぼ不可能です。
他のパーツを選べばさらに別人の顔になってしまうため、ユーザーは「今の変わってしまった顔で妥協する」か「別種族に転生する」かの選択を迫られます。
「なぜ被害を受けた側が妥協して顔を変えなければならないのか」という理不尽さも、モチベーション低下の一因となっています。
肯定派と否定派の対立・同調圧力によるコミュニティ疲れ
SNSやゲーム内コミュニティにおいて、グラフィックアップデートに対する意見の対立が生まれたことも、引退を後押ししています。
「綺麗になった」と喜ぶ肯定派と、「ひどくなった」と嘆く否定派の間で摩擦が生じ、「嫌なら辞めろ」「些細なことで騒ぐな」といった心ない言葉が飛び交うこともありました。
また、FF14コミュニティ特有の「運営を称賛すべき」「ネガティブなことは言うべきではない」という同調圧力に疲れ果ててしまった人もいます。
自分の悲しみを理解してもらえない孤独感や、ギスギスした雰囲気に嫌気が差して、静かにフェードアウトしていくユーザーも少なくありません。
グラフィックを元に戻す方法は存在するのか?
「以前の顔に戻したい」と願うユーザーにとって、現状でどのような手段があるのでしょうか。
公式の機能から外部ツールまで、可能性のある方法とその実態について解説します。
ゲーム内設定で旧グラフィック(6.x以前)に戻すことは可能か
残念ながら、現在のFF14には、キャラクターモデルを旧グラフィック(パッチ6.x以前の状態)に戻す公式の設定や機能は存在しません。
システム設定で画質を落としても、それはテクスチャの解像度や影の品質を下げるだけであり、変更されたポリゴンの形状や造形そのものが元に戻るわけではありません。
運営側も、新旧のモデルを共存させることはデータ容量や管理コストの面で不可能であるとしています。
したがって、公式の環境でプレイする限り、アップデート後のグラフィックを受け入れる以外に選択肢はないのが現状です。
幻想薬で少しでもマシにするための調整ポイント
完全に元に戻すことはできませんが、「幻想薬」や「美容師」を使って、違和感を軽減することはできるかもしれません。
例えば、肌の汚れや影が気になる場合は、肌の色を少し明るくしたり、フェイスペイント(チークなど)を使って血色を良く見せる方法があります。
また、目が死んで見える場合は、明るい色の瞳を選んだり、髪型を変えて顔にかかる影を調整したりすることで、印象が変わることもあります。
装備品の染色やミラプリを工夫して、顔の印象をカバーしているプレイヤーもいます。
あくまで「マシにする」程度の対策ですが、試行錯誤して納得できる妥協点を探しているユーザーも多いです。
PC版MODや外部ツールによる旧グラ復元のリスクと実態
PC版ユーザーの一部では、非公式のMOD(改造データ)を使用して、ローカル環境(自分の画面)だけ旧グラフィックに戻す試みが行われています。
有志によって作成された「旧グラフィック復元MOD」などが存在し、導入することで以前の顔に近い状態でプレイできる場合があります。
しかし、これらはFF14の利用規約で禁止されている「外部ツールの使用」「データの改変」に該当する行為です。
使用が発覚すればアカウント停止などのペナルティを受けるリスクがありますし、導入による不具合やウイルス感染のリスクも自己責任となります。
また、他人の画面からは新グラフィックのまま見えるため、根本的な解決とは言えません。
推奨される方法ではありませんが、どうしても耐えられないユーザーが最終手段として手を出している実態があります。
2025年現在の状況と今後の修正・ロードマップ
アップデートから時間が経過した2025年現在、状況はどうなっているのでしょうか。
運営の対応や今後の見通しについてまとめます。
パッチ7.1・7.2での修正内容とユーザーからの評価
運営側もユーザーからのフィードバックを受けて、パッチ7.1および7.2において、キャラクターグラフィックの修正・調整を実施しました。
具体的には、ポリゴン形状やノーマルマップの微調整が行われ、過剰だった人中の影が薄くなったり、一部の種族で口角の上がり方が修正されたりしています。
これにより、「以前よりはマシになった」「気になっていた部分が改善された」と評価する声もあります。
しかし一方で、「根本的な別人感は変わっていない」「修正されたことでまた別の違和感が生まれた」という厳しい意見も依然として残っています。
「できる限りの調整」は行われていますが、すべてのユーザーが納得する形での解決には至っていません。
今後のアップデート計画は?「第二次」はあるのか
今回のアップデートは「第一次グラフィックアップデート」と銘打たれていましたが、現時点で「第二次」の具体的な計画や日程は発表されていません。
吉田Pは過去のインタビューで、「ハードウェアのスペックが上がれば将来的に第二次をやる日が来るかもしれない」というニュアンスで発言しており、近いうちに大規模な更新があるわけではないようです。
当面は、現在のグラフィックをベースに、細かな不具合修正や調整を続けていく方針と見られます。
ユーザーが望むような「旧グラフィックへのロールバック」や「大規模な作り直し」が行われる可能性は極めて低いでしょう。
これからFF14を始める新規プレイヤーへの影響はあるか
既存プレイヤーにとっては大きな問題となっているグラフィックアップデートですが、これからFF14を始める新規プレイヤーにとっては、実は大きな問題ではありません。
なぜなら、新規プレイヤーは「以前の顔」を知らないため、比較して違和感を持つことがないからです。
むしろ、現代の基準に合わせて高解像度化されたグラフィックは、新規層にとっては「綺麗で魅力的」に映る可能性が高いでしょう。
背景や装備の質感などは確実に向上しているため、純粋に新しいゲームとして楽しむ分には、グラフィックの品質はプラス要素となります。
今回の騒動は、あくまで「長くプレイしてきた既存ユーザー」特有の、愛着と変化に対する葛藤の問題であると言えます。
まとめ:ff14 グラフィックアップデート ひどい問題の現状
FF14のグラフィックアップデートが「ひどい」と言われる背景には、技術的な問題だけでなく、ユーザーの心情への配慮不足がありました。
最後に、これまでの内容をまとめます。
- 批判の最大要因は「10年間印象を変えない」という約束が守られなかったこと。
- 人中の強調や目のハイライト消失により、キャラクターが別人化した。
- ライティング変更でキャラが老けて見えたり、顔色が悪くなる現象が起きた。
- ララフェルやヴィエラなど、種族ごとに特有の劣化事例が多数報告された。
- 吉田Pの発言とのギャップや、運営の対応の遅さが炎上を招いた。
- 自キャラへの愛着を失い、妥協できずに引退を選ぶユーザーもいる。
- 公式に旧グラフィックへ戻す機能はなく、今後実装される見込みもない。
- 幻想薬での完全な修復は不可能で、あくまで微調整の範囲に留まる。
- パッチ7.1以降で一部修正されたが、根本的な解決には至っていない。
- 新規プレイヤーにとっては影響がなく、むしろ高画質な環境で楽しめる。

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