エースコンバット7は、美麗なグラフィックと本格的な空戦が楽しめる一方で、発売直後から「ひどい」「難しい」といった厳しい評価が散見されました。
特にフライトシューティングに初めて触れるプレイヤーにとって、独自の操作感や過酷なミッション設定は、大きな障壁となったようです。
しかし、なぜこれほどまでに議論が絶えない作品となったのでしょうか。
この記事では、エースコンバット7が批判された具体的な理由から、最新のアップデートで改善されたポイント、そして今からプレイする際の攻略のコツまでを詳しく解説します。
この記事を読むことで、挫折しやすいポイントの回避策を知り、本作が持つ真の魅力を楽しめるようになります。
なぜエースコンバット7は「ひどい・難しい」と言われるのか?
エースコンバット7の難易度は、シリーズ経験者であってもリトライを強いられるレベルに設定されており、これが初心者には「理不尽な難しさ」と感じられました。
主な理由として、フライトゲーム特有の三次元的な空間認識能力が求められる一方で、それらを習得させる導線が不足していたことが挙げられます。
初心者を突き放す「チュートリアルの不足」と操作の壁
本作には、独立した丁寧なチュートリアルモードが存在しません。
ゲーム開始直後に画面中央に簡易的な操作説明が表示されますが、戦闘機の激しい動きの中で一度きりの指示を理解するのは非常に困難です。
フライトゲームは他のジャンルと異なり、機体の制御そのものに慣れが必要なため、反復して練習できる場がないことが初心者の離脱を招く一因となりました。
ミッションごとの特殊ルール(ギミック)が多すぎる問題
基本的な空戦のルールを覚えただけではクリアできない「特殊ギミック」が頻出することも、プレイヤーのイライラを増大させました。
砂嵐でレーダーが消える、落雷で操作不能になる、あるいは霧の中でターゲットを特定するといった、視界や制御を奪うギミックが中盤以降のほぼ全てのミッションに盛り込まれています。
これらは一度クリアすればパターンを覚える「覚えゲー」的な側面が強く、純粋なドッグファイトを期待していた層からは、不自由さを強いる要素として不評を買いました。
難易度EASYでも通用しない?「地形依存」ミッションの罠
難易度設定が機能していないと感じさせる最大の要因は、峡谷突破やトンネル潜りといった「地形依存」のミッションです。
難易度をEASYにしても、衝突すれば即ゲームオーバーという地形自体の険しさは変わりません。
敵の耐久力などは下がりますが、狭い隙間を縫って飛ぶ技術的なハードルは据え置きのため、操作に不慣れなプレイヤーは何度リトライしてもクリアできないという「壁」にぶつかることになりました。
無線での「煽り」や味方AIの無能さがプレイヤーのストレスに
戦闘中に流れる無線通信の内容も、不満の対象となりました。
特に「カウント」などの登場人物は、プレイヤーに対して挑発的なセリフを吐くことが多い一方で、味方AI機は敵をほとんど撃墜してくれません。
プレイヤーが一人で全ての敵を処理している背後で、「遅かったな」「もっと働け」といった煽りを受ける状況が、没入感や爽快感を損なう結果となりました。
エースコンバット7のストーリーはつまらない?批判される原因を分析
ストーリー面でも、過去作のような熱い展開を期待していたファンから、期待外れだという意見が上がりました。
これは、物語の主軸が分かりにくく、感情移入しにくい構造に原因があります。
視点が頻繁に切り替わる「群像劇スタイル」が没入感を阻害
本作のストーリーは、整備士のアヴリルや王女コゼットなど、複数のキャラクターの視点がカットシーンごとに目まぐるしく入れ替わります。
主人公であるトリガー自身の周囲で何が起きているのかが直接的に描かれにくいため、断片的な情報を繋ぎ合わせなければ物語の全体像が見えてきません。
この複雑な語り口が、シンプルに英雄体験を味わいたいプレイヤーにとっては「つまらない」と感じさせる要因となりました。
懲罰部隊から英雄へ、物語のペース配分が極端な理由
物語の中盤、主人公は無実の罪で「懲罰部隊」に送られ、使い捨ての捨て駒として扱われる暗い展開が続きます。
この懲罰部隊編が長く、かつ過酷なミッションが多いため、爽快感を得られるまでの期間が非常に長く設定されています。
最終的には英雄へと昇り詰めますが、そこに至るまでのカタルシスが、中盤のフラストレーションを上回る前に疲弊してしまうプレイヤーが少なくありませんでした。
過去作(4・5・Zero)のファンが感じた「焼き直し感」の正体
シリーズのファンからは、物語のプロットが過去の傑作(AC04やAC5)の要素を寄せ集めたように見えるという指摘もありました。
「大統領の救出」「巨大兵器の破壊」「トンネル潜り」など、過去作で好評だったシチュエーションが多く登場しますが、それらが文脈なく詰め込まれている印象を与えたのです。
開発期間中の紆余曲折が影響しているとも言われており、個々の要素は魅力的でも、全体の統一感に欠ける点が惜しまれています。
主人公「トリガー」の正体と物語における役割とは?
主人公の「トリガー」は、一切喋らない無口なパイロットですが、その正体はオーシア空軍の新人パイロットです。
物語上では「三本線」の異名で恐れられ、人間を凌駕するAI無人機に対抗できる、人類最後の希望としての象徴的な役割を担っています。
彼が誰であるかという内面的な深掘りよりも、戦場における「絶対的な力」としての存在感が物語の解決策となっていくのが本作の特徴です。
現在のエースコンバット7は遊びやすくなった?最新の改善点
発売当初の批判を受け、開発チームはアップデートを通じて初心者への救済措置を導入しました。
これにより、現在は発売直後よりも遥かに快適なプレイ環境が整っています。
初心者の救済策「CASUAL EASY」難易度の追加と緩和内容
最も大きな改善は、超初心者向けの難易度「CASUAL EASY」が追加されたことです。
このモードではミサイルの弾数が大幅に増加し、敵を自動でロックオンしやすくなるなど、操作の難しさをシステム側で補ってくれます。
「難しいからひどい」と言われていた最大の問題に対し、公式が明確な答えを用意した形となります。
PS5版やSwitch版でのプレイ体験はどう変わった?
現在はPS5の後方互換や、Nintendo Switch版「DELUXE EDITION」によって、様々なハードでプレイ可能です。
PS5ではロード時間が劇的に短縮され、リトライ時のストレスがほぼ解消されています。
また、Switch版はグラフィックの質を維持しつつ、DLC機体があらかじめ同梱されているため、最初から強力な機体を使って攻略を進められる利点があります。
DLC(追加コンテンツ)の評価が高い理由とプレイすべきミッション
本作で最も評価が高いのは、実はDLCとして追加されたミッション01~03です。
本編のような不自由なギミックが少なく、純粋に「大量の敵と戦う爽快感」を突き詰めた設計になっています。
特に巨大潜水艦「アリコーン」を巡るエピソードは、シナリオ・演出ともにシリーズ屈指の完成度となっており、本編で挫折した人も一度は触れてほしい内容です。
クリアできない人必見!エースコンバット7の攻略と機体選び
本作をクリアするためには、ミッションの内容に応じた最適な機体選択が不可欠です。
特に後半のミッションは、機体性能が勝敗を左右すると言っても過言ではありません。
ミッション別・最強機体ランキングとおすすめの特殊兵装
基本的には「機体ツリー」の右側に位置する最新鋭機を目指して開発を進めましょう。
対空戦闘ではQAAM(高機動ミサイル)を装備した機体を選ぶと、回避の激しい無人機も楽に撃墜できます。
隠し機体「X-02S Strike Wyvern」の解放条件と性能
キャンペーンモードを一度クリアすると、架空の最強機体「X-02S Strike Wyvern」が解放されます。
この機体は圧倒的な旋回性能を誇り、特殊兵装「EML(レールガン)」によって超遠距離から一撃で敵を仕留めることが可能です。
2周目以降のプレイや、高ランク獲得を目指す際には必須の機体となります。
途中で難易度変更はできる?キャンペーン再開時の注意点
残念ながら、一度開始したキャンペーンの難易度を、ミッションの途中で変更することはできません。
どうしてもクリアできない場合は、一度「RESTART STORY」から最初からやり直す必要があります。
ただし、開発した機体やパーツ、MRP(ゲーム内通貨)は引き継がれるため、序盤をサクサク進めながら、より強力な機体で難所に挑み直すことができます。
ミッション20「トンネル潜り」を攻略するためのコツ
最終ミッションのトンネル走行は、速度を落としすぎないことがポイントです。
速度が遅すぎると機体の姿勢制御が不安定になり、かえって壁に激突しやすくなります。
「ヨー操作(左右の首振り)」を小刻みに使い、機体を水平に保つことだけに集中すれば、出口までのルートが見えてきます。
結局エースコンバット7は「買い」なのか?ユーザーの最終評価
多くの議論を呼んだ本作ですが、最終的には世界累計販売本数が500万本を突破する大ヒット作となりました。
統計データやファンの声から、その価値を再評価します。
クリア率から見る「意外と多くのプレイヤーが完走している」事実
トロフィーの獲得状況を見ると、本作のクリア率は他のアクションゲームと比較しても決して低くありません。
「難しすぎてひどい」と言われながらも、多くのプレイヤーが最後まで物語を見届けていることがわかります。
これは、難易度の壁を超えた先にある「エースコンバットにしかない快感」が、プレイヤーを引き留める力を持っていた証明と言えるでしょう。
酷評を乗り越えた先にある「エースコンバットらしい」達成感
理不尽なギミックや煽り無線のストレスを乗り越え、最終ミッションで空へ駆け上がる瞬間、本作の評価は一変します。
困難な状況を自分の腕一本で覆し、戦場全体から英雄として認められる体験は、他のゲームでは代替不可能です。
「ひどい」という評価は、それだけ多くのプレイヤーがこのシリーズに熱中し、期待を寄せていた裏返しでもあります。
シリーズ最新作「エースコンバット8」への期待と改善要望
本作の成功と課題は、既に開発が発表されている次回作「エースコンバット8(仮)」に引き継がれています。
プレイヤーからは「もっと自由な空戦を」「過剰なギミックより純粋なドッグファイトを」という声が多く寄せられています。
7で提示された「空の革新」が、より洗練された形で次回作に結実することが期待されています。
エースコンバット7に関するよくある質問
プレイを検討している、あるいは攻略中のユーザーから多く寄せられる質問に答えます。
PS5でプレイするとグラフィックやロード時間は改善される?
PS5でプレイする場合、グラフィックの解像度自体はPS4 Pro版相当ですが、フレームレートが安定し、非常に滑らかに動きます。
最大のメリットはロード時間で、ミッション開始前の読み込みが数秒に短縮されるため、リトライの苦痛が劇的に軽減されます。
機体ツリーはどれから優先的に解放すべき?
まずはアメリカ機(F-14、F-15、F-22)のラインを優先的に進めるのがおすすめです。
これらの機体は癖が少なく、汎用性の高い特殊兵装が多いため、初見のミッションでも対応しやすいからです。
ロシア機(Suシリーズ)は旋回性能が高い反面、特殊兵装の扱いにコツが必要な機体が多いため、2周目以降の楽しみに取っておくのも一つの手です。
VRモードはストーリーモードでも遊べるの?
残念ながら、VRモードは専用の独立したミッションのみとなっており、キャンペーンモード全編をVRでプレイすることはできません。
しかし、VR専用ミッションの没入感は非常に高く、本編とは別物として体験する価値が十分にあります。
まとめ:エースコンバット7がひどいと言われた真相
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チュートリアル不足や過酷なギミックが初心者の挫折を招いた
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地形依存ミッションは難易度を下げても技術的ハードルが変わらない
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ストーリーの群像劇スタイルは没入感に欠けるという批判があった
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現在は超低難易度「CASUAL EASY」の追加で遊びやすくなっている
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PS5でのプレイはロード短縮によりリトライのストレスが大幅に減る
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DLCミッションは本編を超える爽快感があり非常に高く評価されている
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クリアのためには最新鋭機の開発と特殊兵装の使い分けが重要となる
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隠し最強機体やパーツの引き継ぎ機能があり、やり直しも無駄にならない
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批判は多いが、クリア後の達成感と英雄体験はシリーズ屈指である
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本作の課題は次回作「エースコンバット8」への改善材料となっている

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