セフィロスがメテオを呼ぶ本当の理由とは?黒マテリアと目的を解説

ファイナルファンタジーVII(FF7)の物語において、最大の脅威として描かれる「メテオ」。

空から巨大な隕石を呼び寄せ、星そのものを破壊しようとするこの究極魔法は、なぜ発動されなければならなかったのでしょうか。

「英雄」と呼ばれたセフィロスが、星を滅ぼそうとするに至った動機や、その手段である黒マテリアの秘密について、深く知りたいと考えている方も多いはずです。

また、近年の『FF7 リメイク』や『FF7 リバース』によって、メテオや黒マテリアに関する新たな解釈や謎も生まれています。

この記事では、原作から最新作までの情報を網羅し、セフィロスとメテオの関係性、そして物語の核心に迫る真実を徹底解説します。

目次

セフィロスがメテオを発動した真の目的とは?

セフィロスがメテオを発動した理由は、単なる破壊衝動や愉快犯的な動機ではありません。

彼には、自身の歪んだ理想を実現するための明確かつ壮大な目的がありました。

ここでは、彼がなぜ星を破壊するほどの魔法を求めたのか、その思考プロセスと背景を解説します。

目的は星を破壊することではなく「神になること」

セフィロスの最終的な目的は、メテオを使って星と一体化し、新たな「神」として君臨することでした。

星を破壊して人類を滅ぼすこと自体がゴールではなく、あくまで自らが超越的な存在へと進化するための手段として、メテオによる大規模な破壊が必要だったのです。

彼は、自らを古代種(セトラ)を超えた選ばれし存在であると定義し、星の管理者となることを望みました。

星に傷をつけてライフストリームを集める仕組み

では、なぜメテオが必要だったのでしょうか。

この星には、傷ついた場所を修復しようとして、星の精神エネルギーである「ライフストリーム」が自然と集まるという性質があります。

セフィロスはこの自己治癒能力を逆手に取りました。

メテオという究極の破壊魔法によって星に致命的な傷を与えれば、その傷を癒すために膨大な量のライフストリームが一点に集中します。

その集まった莫大なエネルギーを全て自らの肉体に取り込むことで、星と一体化し、神と同等の力を得ようと画策したのです。

古代種への誤解と人類への憎悪が引き金

セフィロスの狂気は、ニブルヘイムでのある誤解から始まりました。

彼は神羅屋敷の資料を読み漁る中で、自身が古代種(セトラ)の末裔であり、かつて古代種が守ってきた星を、後から現れた「人類」が奪い取ったのだと誤認してしまいます。

実際には、彼の母であるジェノバは古代種ではなく、宇宙から飛来した厄災であり、セフィロス自身も古代種ではありません。

しかし、彼は「裏切り者の人類」への激しい憎悪と、「選ばれし古代種の後継者」としての歪んだ使命感を抱き、星を人類の手から取り戻す(=リセットする)という極端な行動へと走りました。

究極の破壊魔法「メテオ」と「黒マテリア」の関係

メテオは誰でも使える魔法ではなく、発動には特定の触媒が必要です。

それが「黒マテリア」と呼ばれる、古代より封印されてきた危険な物質です。

ここでは、黒マテリアの正体と、それがセフィロスの手に渡るまでの経緯を紐解きます。

黒マテリアとは?古代種の神殿に封印された禁断の魔法

黒マテリアは、究極魔法メテオを呼び出すことができる唯一のアイテムです。

かつて古代種たちはこの危険な魔法を恐れ、「古代種の神殿」という巨大な迷宮の奥深くに封印しました。

神殿自体が黒マテリアを守るための巨大なギミックとなっており、マテリアを取り出すには神殿そのものを縮小させる必要がありました。

そのため、黒マテリアを入手するには、誰か一人が犠牲になって神殿内部に残らなければならないという過酷な仕掛けが施されていたのです。

なぜクラウドはセフィロスに黒マテリアを渡してしまったのか

物語の悲劇的な転換点の一つが、主人公クラウド自身がセフィロスに黒マテリアを渡してしまうシーンです。

クラウドは本来、セフィロスを止めるために旅をしていましたが、彼の体内にはセフィロスの細胞(ジェノバ細胞)が埋め込まれていました。

セフィロスはその細胞を通じてクラウドの精神を支配し、自身の分身(コピー)として操ることができたのです。

「リユニオン(再結合)」というジェノバの本能と、セフィロスの強力な精神干渉に抗えなかったクラウドは、仲間の犠牲の上に手に入れた黒マテリアを、自らの手で宿敵に献上してしまいました。

北の大空洞での本体復活とメテオ発動の瞬間

黒マテリアを手に入れたセフィロスの意志は、本体が眠る「北の大空洞」へと向かいます。

5年前のニブルヘイム事件で死亡したと思われていたセフィロスですが、実際にはライフストリームに落ちた後、北の大空洞でクリスタルに包まれながら肉体を再構築していました。

クラウドたちが辿り着いた時には、セフィロスはついに復活を果たし、黒マテリアの力を解放します。

そして、星の上空に不吉な赤い星、メテオが出現し、星の崩壊へのカウントダウンが始まったのです。

メテオは防げたのか?FF7原作における結末とホーリー

発動してしまったメテオに対し、人類に残された希望はわずかでした。

星を救うためにクラウドたちが取った行動と、最終的な結末について解説します。

対抗魔法「ホーリー」とエアリスの祈り

メテオに対抗できる唯一の手段は、究極の白魔法「ホーリー」です。

ホーリーは、星を守るためにすべてを消し去るのではなく、星にとって害となるものだけを排除する力を持つとされています。

この魔法を発動させるには、「白マテリア」を持つエアリスが星に祈りを捧げる必要がありました。

エアリスは仲間から離れ、一人で「忘らるる都」へ向かい、命を賭してホーリーを唱え、その祈りは星に通じていました。

セフィロスによるホーリー封じ込めとクラウド達の決戦

エアリスの祈りは届いていましたが、メテオが迫ってもホーリーは発動しませんでした。

その理由は、セフィロスが自身の精神力でホーリーの発動を強引に抑え込んでいたからです。

メテオの落下を確実にし、目的を達成するために、彼は星の抵抗さえも封殺していました。

そのため、クラウドたちはホーリーを解放するために、北の大空洞の最深部へ突入し、神となったセフィロス(セーファ・セフィロス)との最終決戦に挑むことになります。

エンディングでメテオを食い止めたのは誰の力か

激闘の末、クラウドたちはセフィロスを倒し、ホーリーの封印を解くことに成功しました。

解放されたホーリーの光はメテオに向かっていきましたが、メテオはすでに地表近くまで接近しすぎており、ホーリーの力だけでは押し返すことができませんでした。

万事休すかと思われたその時、星の内部からライフストリームが噴出し、メテオを包み込みました。

最終的にメテオを消滅させたのは、ホーリーの力に加え、星自身の意志とも言えるライフストリームの奔流、そしてその中に溶けていたエアリスの想いだったと解釈されています。

FF7リメイク・リバースでの新解釈と黒マテリアの謎

『FF7 リメイク』プロジェクト、特に第2作『FF7 リバース』では、メテオや黒マテリアの設定に新たな深みが加えられています。

原作を知るファンほど驚くような新事実や謎について触れていきます。

リバースで判明した黒マテリアの正体は「ギ族の願い」

『FF7 リバース』では、黒マテリアの起源に関する衝撃的な事実が明かされました。

黒マテリアを作ったのは、かつて宇宙から飛来し、この星のライフストリームに還ることができない異星人「ギ族」でした。

彼らは死ぬことも還ることもできない永遠の苦しみから解放されるため、「無」に帰ることを願い、その祈りを純粋なマテリアに込めました。

その結果、マテリアは黒く染まり、世界すべてを無に帰す力を持つ黒マテリアに変貌したのです。

つまり、メテオの根源には、古代種の知識ではなく、異邦人の悲痛な願いが存在していました。

透明なマテリアが黒マテリアに変化する可能性

リバースの物語の中で、エアリスが持っていた白マテリアが「透明」になってしまっている描写があります。

これはマテリアとしての知識や記憶が失われた状態を示唆していますが、同時に「空っぽのマテリア」は何色にも染まりうる可能性を秘めています。

ギ族の伝承によれば、彼らは「無垢なるマテリア」を願いで黒く染め上げました。

このことから、透明になったマテリアが、強い負の感情や特定の条件下で、新たな黒マテリアへと変化する可能性も考察されています。

エンディングでクラウドが黒マテリアを持っていた理由を考察

『FF7 リバース』のエンディングにおいて、クラウドが手元に黒マテリアを持っているような描写があり、プレイヤーに大きな謎を残しました。

セフィロスに渡したはずの黒マテリアがなぜそこにあるのか。

一つの可能性として、リメイクシリーズで描かれる「並行世界(マルチバース)」の影響が考えられます。

複数の世界線が交錯する中で、別の世界線の黒マテリアを手に入れたのか、あるいはエアリスから託された透明なマテリアが彼の精神状態を反映して変化したのか、現時点では明確な答えは出ていません。

次回作への重要な伏線であることは間違いないでしょう。

セフィロスが使用する魔法・技とメテオの違い

セフィロスといえば「メテオ」のイメージが強いですが、戦闘中に彼が使用する技には他にも強力なものが多数存在します。

混同されがちな技や、メテオとの違いについて整理します。

ラスボス戦の技「スーパーノヴァ」とメテオは別物?

原作のラストバトルでセーファ・セフィロスが使用する技に「スーパーノヴァ」があります。

この技の演出は、太陽系を破壊し尽くすようなあまりに壮大なものですが、これはあくまで戦闘用の攻撃技であり、ストーリー上の「メテオ」とは別物です。

スーパーノヴァは敵全体に大ダメージと状態異常を与える技ですが、メテオは星全体を物理的に破壊し、ライフストリームを強制的に引き出すための儀式的な大魔法という位置づけになります。

スマブラSPにおけるセフィロスの技と「メテオ」要素

『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラSP)』に参戦したセフィロスですが、ここでも「メテオ」という言葉が登場します。

スマブラにおける「メテオ(メテオスマッシュ)」は、空中にいる相手を真下に叩き落とす攻撃全般を指す用語であり、FF7の魔法メテオとは意味が異なります。

ただし、セフィロスの最後の切りふだは「スーパーノヴァ」であり、ここでもメテオ魔法そのものは直接的な攻撃技としては採用されていません。

彼が「メテオ」という概念と強く結びついていることは間違いありませんが、ゲーム的な技としては区別されています。

原作・派生作品でセフィロスが扱える魔法一覧

セフィロスは基本的に、装着したマテリアに応じた魔法を使用します。

しかし、ボスとして登場する際は固有の強力な魔法や技を使用します。

代表的なものとして、防御不能のダメージを与える「フレア」、HPを強制的に1にする「心無い天使」、ダメージと共に悲しい状態にする「ペイルホース」などがあります。

また、『ディシディア ファイナルファンタジー』などの派生作品では、「ブラックマテリア」という技名で隕石を落とす攻撃を行うこともあり、作品によってメテオの扱いは多少異なります。

セフィロスとメテオに関するよくある質問(FAQ)

最後に、セフィロスとメテオに関して、ファンの間でよく議論される疑問点についてお答えします。

セフィロスはメテオで星を宇宙船にしようとしていたのですか?

この解釈は、映像作品『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン(FF7AC)』でのセフィロスの発言に基づいています。

彼は復活の際、「この星を船として宇宙の闇を旅する」と語りました。

原作FF7の時点では「星と一体化して神になる」ことが目的でしたが、一度ライフストリームに落ち、星の真実やジェノバの記憶をさらに深く理解したことで、目的が「母(ジェノバ)と同じように星を乗り物にして宇宙を侵略すること」へと進化した、あるいは変化したと考えられます。

メテオ発動後、セフィロスはどこに潜んでいたのですか?

メテオが発動してからクラウドたちが決戦に挑むまでの間、セフィロスは「北の大空洞」の最深部に留まっていました。

彼はそこで自身の肉体の完成を待ちつつ、強力な結界を張り、ホーリーの発動を精神力で抑え込み続けていました。

星のエネルギーが最も集まる場所で、神となる準備を着々と進めていたのです。

AC(アドベントチルドレン)の星痕症候群とメテオの関係は?

『FF7AC』で人々を苦しめた奇病「星痕症候群(星痕)」は、メテオと深い関係があります。

メテオを阻止するためにライフストリームが地上に溢れ出した際、その中にはセフィロスの思念やジェノバの因子が混入していました。

その汚染されたライフストリームを浴びてしまった人々が、体内の免疫機能とジェノバ細胞との拒絶反応によって発症したのが星痕症候群です。

つまり、メテオ災害の後遺症とも言える病気なのです。

まとめ:セフィロス メテオの全貌と物語の核心

  • セフィロスの真の目的は、星を破壊することではなく、星と一体化して神になることだった
  • メテオで星を傷つけ、修復のために集まるライフストリームを吸収しようと計画した
  • 背景には、自分が古代種であるという誤解と、人類への強い憎悪があった
  • メテオの発動には「黒マテリア」が必要であり、それは古代種の神殿に封印されていた
  • クラウドはセフィロスの細胞による精神支配を受け、自ら黒マテリアを渡してしまった
  • 対抗魔法「ホーリー」はセフィロスに封じられ、最終的にライフストリームが星を救った
  • リバースでは、黒マテリアが異星人「ギ族」の無への願いから生まれたと判明した
  • リメイクシリーズのエンディングにおけるクラウドの黒マテリア所持は、重要な謎として残る
  • セフィロスの技「スーパーノヴァ」はメテオとは別の戦闘用演出技である
  • ACでの「星を船にする」発言は、原作からさらに目的が深化した結果と考えられる
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