『ファイナルファンタジーVII(FF7)』の物語において、最も重要なキーワードの一つでありながら、多くのプレイヤーを混乱させてきたのが「リユニオン」という現象です。
物語の核心に迫るにつれて、セフィロスの目的やクラウドの行動原理がこの言葉に集約されていくことに気づきます。
しかし、「結局リユニオンとは何だったのか?」「セフィロスは何をしたかったのか?」という疑問を抱く方も少なくありません。
この記事では、作中の設定や描写を整理し、セフィロスとリユニオンの関係性、そしてその真の目的について詳しく解説します。
リユニオンの謎を解き明かすことで、FF7の世界観をより深く理解できるようになるでしょう。
FF7における「リユニオン」の意味とは?ジェノバ細胞の再結合
FF7のストーリーを読み解く上で、まず理解しておかなければならないのが「リユニオン」という現象の基本的な定義です。
これは単なる合言葉ではなく、物語の根幹に関わる生物学的な本能を指しています。
リユニオンの定義|バラバラになった細胞が一つに集結する本能
リユニオンとは、宇宙から飛来した生命体「ジェノバ」が持つ特性の一つであり、「身体がバラバラになっても、時期が来れば一つの場所に集結し、再結合(再生)しようとする本能」のことを指します。
ジェノバ細胞はその一部が切り離されたとしても、互いに引き寄せ合う性質を持っています。
たとえ世界中に散らばっていたとしても、細胞レベルで呼び合い、最終的には一つの完全な個体へと戻ろうとするのです。
この習性は、個人の意志や感情とは無関係に働く強力な引力のようなものであり、物語の中で「黒マントの男たち」がふらふらと同じ方向へ向かう原因となっています。
宝条の「リユニオン仮説」と実際に起きた現象の違い
神羅カンパニーの科学部門統括である宝条博士は、このジェノバの特性に目をつけ、「ジェノバ細胞を埋め込まれた人間は、いずれ一箇所に集まるはずだ」という仮説を立てました。
これが「リユニオン仮説」です。
宝条はこの仮説を証明するために、神羅ビルに「首のないジェノバの胴体(本体)」を保管していました。
彼は、細胞を埋め込まれた実験体(セフィロス・コピー)たちが、この胴体のある神羅ビルを目指して集まってくると予想していたのです。
しかし、実際に起きた現象は宝条の予想とは異なりました。
実験体たちが集まろうとしたのは神羅ビルではなく、北の大空洞だったのです。
さらに、神羅ビルに保管されていたジェノバの胴体までもが動き出し、自ら北へと移動を開始しました。
これは、リユニオンの中心となるべき存在が、胴体ではなく別の場所にいたことを示しています。
リユニオン(Reunion)の言葉の意味と「再会」との関連性
「Reunion」という言葉は、英語で「再結合」「再集結」という意味のほかに、「再会」や「同窓会」という意味も持ちます。
作中では、散らばった細胞が一つに戻るという生物的な意味合いで使われていますが、物語のテーマとしては別の側面も見えてきます。
例えば、エアリスの象徴である花の花言葉にも「再会」という意味が含まれていると言及されることがあります。
また、かつての英雄セフィロスと、彼を追うクラウドたちの因縁の再会という意味でも、この言葉は象徴的に機能しています。
バラバラになったものが一つになるという現象は、細胞の話だけでなく、世界や記憶、そして運命が交錯するFF7の物語全体を貫くテーマとも言えるでしょう。
セフィロスがリユニオンを利用した目的と「北の大空洞」
リユニオンは本来ジェノバの本能ですが、作中ではセフィロスが自身の目的を達成するために、このシステムを巧みに利用しています。
彼がなぜリユニオンを必要としたのか、その戦略的な理由を見ていきましょう。
なぜ神羅ビルではなく「北の大空洞」が集結点になったのか
リユニオンの集結点が神羅ビルではなく「北の大空洞」になった理由は、セフィロスの本体がそこに存在していたからです。
5年前のニブルヘイム事件で、セフィロスはジェノバの首と共にライフストリーム(魔晄の海)へと落下しました。
通常であれば精神が崩壊し星へ還るところですが、強靭な精神力を持つセフィロスは自我を保ち続けました。
そして、星のエネルギーが噴き出す傷跡である北の大空洞へと流れ着き、そこで魔晄の結晶(クリスタル)に包まれた状態で眠りにつきながら、復活の時を待っていたのです。
つまり、世界中のジェノバ細胞にとっての「帰るべき場所」は、ジェノバの首と融合し、かつ強力な意志を発しているセフィロス本体がいる北の大空洞となったのです。
セフィロス本体とジェノバの首|リユニオンの中心はどこか
リユニオンの法則において、最も重要なのは「どこが中心になるか」という点です。
宝条は「胴体(本体)」が中心になると考えていましたが、実際には「頭部」を持つセフィロスが主導権を握りました。
ジェノバ細胞には「より主要な部分、あるいは強力な意志を持つ部分に集まる」という性質があると考えられます。
セフィロスは自身の強い意志でジェノバ細胞を支配下に置いていたため、リユニオンの招集をかける発信源となりました。
その結果、神羅ビルにあった胴体さえもが「リユニオンの一部」として機能し、頭部を持つセフィロスのもとへ向かって移動を開始したのです。
これは、セフィロスが単なるジェノバの息子ではなく、ジェノバという種をも凌駕する存在へと進化していたことを示唆しています。
黒マテリアを運ばせるための手段としてのリユニオン
セフィロスがリユニオンを利用した具体的な目的の一つに、「黒マテリアの運搬」があります。
セフィロスの最終目的は、究極の破壊魔法「メテオ」を発動させ、星を傷つけることでした。
そのために必要な「黒マテリア」を手に入れる必要がありましたが、彼の本体は北の大空洞のクリスタルの中にあり、自力で動くことができません。
そこで彼は、リユニオンの本能を利用してセフィロス・コピー(黒マントの男たち)を操り、自分の元へ黒マテリアを運ばせようと画策しました。
クラウドたちが旅の途中で目撃した黒マントの男たちは、まさにセフィロスの手足として利用され、北の大空洞へと誘導されていたのです。
「黒マントの男」と「セフィロスコピー」の正体
物語の中で不気味な存在感を放つ「黒マントの男たち」。
彼らの正体と、なぜあのような状態になってしまったのかについて解説します。
黒マントの男たちの正体|ニブルヘイム事件の生存者たち
黒マントの男たちの正体は、5年前に起きたニブルヘイム事件の生き残りである一般市民です。
セフィロスによる虐殺の後、神羅カンパニーはこの事件を隠蔽するため、生き残った住民たちを拘束しました。
そして宝条博士の手によって、彼らはジェノバ細胞を埋め込む人体実験の被験者とされてしまったのです。
彼らの多くは身体のどこかにナンバリングの刺青を施されており、実験体として管理されていました。
セフィロスコピーとリユニオンの関係|自我を失い操られる理由
宝条が彼らに対して行った実験処置は、英雄セフィロスを生み出したプロセスを模倣するものであり、そのため彼らは「セフィロス・コピー」と呼ばれました。
しかし、ソルジャーのような強靭な精神力を持たない一般人がジェノバ細胞を埋め込まれると、その強すぎる細胞の影響に耐えられず、自我が崩壊してしまいます。
その結果、彼らは自分の意志を失い、ジェノバのリユニオン本能に従うだけの操り人形となってしまいました。
彼らがうわごとのように「リユニオン」と呟きながら北へ向かうのは、残されたわずかな意識ではなく、体内の細胞が命じている行動なのです。
クラウドは失敗作?彼がセフィロスを追っていた真の理由
主人公であるクラウドもまた、この実験を施されたセフィロス・コピーの一人でした。
しかし、彼はジェノバ細胞への適合性が低く、完全に精神が崩壊してしまったため、宝条からは「失敗作」の烙印を押され、ナンバリングすらされませんでした。
物語の序盤、クラウドは「セフィロスへの復讐」という強い意志で彼を追っていると信じていました。
しかし実際には、クラウド自身の体内に埋め込まれたジェノバ細胞がリユニオンを求め、セフィロスのもとへ引き寄せられていただけだったのです。
「セフィロスを追わなければならない」という強迫観念に近い衝動は、自身の復讐心と、リユニオンの本能が混ざり合った結果でした。
この残酷な真実は、物語中盤でクラウドの精神を大きく揺さぶることになります。
作中のセフィロスは本物か?リユニオンによる「擬態」の仕組み
プレイヤーが物語の中で追いかけ、何度も対峙するセフィロス。
実はその多くが、本物のセフィロスではないという事実をご存じでしょうか。
各地に出現したセフィロスの正体はジェノバの身体の一部
ミッドガルの神羅ビルから始まり、運搬船や忘らるる都などでクラウドたちの前に現れたセフィロス。
これらはすべて、北の大空洞にいる本体が生み出した幻影、もしくはジェノバの身体の一部が擬態したものです。
神羅ビルから脱走した「首なしジェノバ」は、移動しながら自身の身体の一部を切り離し、それをセフィロスの姿に変えて行動させていました。
そのため、クラウドたちが「セフィロスだ」と思って追いかけていた存在は、実体としてはジェノバの肉片だったのです。
本物のセフィロスは、物語の終盤まで北の大空洞から一歩も動いていません。
エアリスを殺害したセフィロスは本体かクローンか
物語最大の悲劇であるエアリスの殺害シーン。
この時、刀を振り下ろしたセフィロスもまた、本体ではありませんでした。
直後のボス戦で「ジェノバ・LIFE」と戦うことになることからも分かる通り、あれはセフィロスの姿に擬態したジェノバです。
しかし、単にジェノバが独自に動いていたわけではありません。
遠隔地にいるセフィロス本体が、強力な意志でジェノバ細胞をコントロールし、その姿と能力を使って実行した行為です。
つまり、物理的な実行犯はジェノバの肉体ですが、殺害の意志と命令を下したのは間違いなくセフィロス本人と言えます。
ジェノバ細胞が持つ記憶に合わせた「姿を変える能力」
ジェノバには、他者の記憶を読み取り、その記憶に合わせて姿や声を変える擬態能力があります。
かつて古代種を滅ぼした際も、この能力を使って親しい人間に化け、油断させて近づいたとされています。
作中でジェノバがセフィロスの姿をとっていたのは、セフィロス自身の意志によるコントロールに加え、クラウドたちが抱く「セフィロスへの恐怖や執着」という記憶に反応していた可能性もあります。
見る者にとって最も強い印象を持つ姿を見せることで、心を惑わせる性質がリユニオンの過程でも利用されていました。
作品ごとのリユニオン設定の違い(FF7リメイク・AC・CC)
『FF7』の派生作品やリメイク版では、リユニオンの概念がさらに拡張され、新たな解釈が加えられています。
FF7AC(アドベントチルドレン)|カダージュによるセフィロス復活の儀式
続編映像作品『FF7アドベントチルドレン(AC)』では、カダージュら3人の思念体が登場します。
彼らはセフィロスの思念が実体化した存在であり、再びリユニオンを行うことを目的としていました。
ここでのリユニオンは、「ジェノバの首(細胞)」を手に入れ、それを取り込むことでセフィロスとして再構成・復活することを意味しています。
最終的にカダージュがジェノバ細胞と融合することで、セフィロスが完全な姿で現世に復活を果たしました。
これは「細胞が集まる」という当初の意味を超え、「意志と肉体を再結合させて復活する」という儀式的な意味合いが強くなっています。
FF7リメイク・リバース|「世界のリユニオン(交わり)」という新解釈
『FF7リメイク』および『FF7リバース』では、リユニオンの意味がさらにスケールアップしています。
セフィロスは「リユニオン」という言葉を、単なる細胞の結合だけでなく、「分岐した複数の並行世界が再び一つに交わり、統合されること」という意味でも使用している節があります。
運命の壁を越え、異なる可能性を持つ世界同士が融合することで、新たな現実あるいは絶望を生み出そうとしているのです。
これは旧作の設定をベースにしつつ、マルチバース(多元宇宙)的な要素を取り入れた新しいリユニオンの形と言えるでしょう。
クライシスコア(CCFF7)|S細胞とG細胞の違いとコピー能力
前日譚である『クライシスコア(CCFF7)』では、セフィロス・コピーの基礎となる実験の詳細が描かれます。
ここでは、純粋なジェノバ細胞を持つセフィロスの因子を「S細胞」、ジェネシスの因子を「G細胞」と区別しています。
G細胞を埋め込まれた兵士(ジェネシス・コピー)は、肉体が劣化しモンスター化していくのに対し、S細胞を埋め込まれたセフィロス・コピー(クラウドなど)は、適合さえすれば劣化することなくリユニオンの本能だけを強く受け継ぐことが示されました。
この違いが、後の本編におけるクラウドやザックスの運命を分ける要因の一つとなっています。
セフィロスとリユニオンに関するよくある疑問
最後に、リユニオンについてプレイヤーが抱きがちな疑問について、Q&A形式で明確な答えを提示します。
リユニオンの支配権はジェノバとセフィロスどちらにあるのか?
結論から言えば、支配権は完全にセフィロスにあります。
本来であれば、ジェノバという生物の本能が優先されるはずですが、セフィロスの意志があまりにも強靭だったため、ジェノバの意識すらも乗っ取ってしまいました。
宝条博士も当初は「ジェノバが主導する」と考えていましたが、後に「セフィロス自身の意志が拡散することなく、コピーたちを操っている」と認め、自身の仮説を超えた事態に驚愕しています。
ジェノバはあくまで、セフィロスが目的を達成するための「道具」や「肉体の一部」として扱われています。
黒マントの男たちに話しかけるとアイテムを貰えるのはなぜ?
ゲーム中、特定の黒マントの男に話しかけるとアイテムを入手できる場面があります。
これにはいくつかの解釈が可能です。
一つは、彼らが元々は普通の人間であり、わずかに残った自我や良心が、同じ細胞を持つクラウドを「仲間」と認識して助けようとした可能性。
もう一つは、より現実的でシビアな解釈として、自我を失った彼らからクラウドが物資を奪い取った(あるいは彼らが落としたものを拾った)という描写である可能性です。
クラウド自身も精神が不安定な状態であったため、彼らに対して同族意識のようなものを感じていたのかもしれません。
セフィロスはリユニオン後に何を目指していたのか(神となる計画)
リユニオンによって黒マテリアを入手し、完全な肉体を取り戻した後のセフィロスの目的は、「神」になることでした。
具体的には以下の手順です。
- 黒マテリアで「メテオ」を発動し、星に巨大な傷(クレーター)をつける。
- 星はその傷を治そうとして、膨大なライフストリームを一箇所に集める。
- セフィロスはその集まった膨大なエネルギーをすべて自分の体に取り込む。
- 星と一体化し、星そのものを支配する新たな神として君臨する。
リユニオンは、この壮大な計画を実行するための「準備段階」に過ぎなかったのです。
まとめ:セフィロス リユニオンの完全ガイド
リユニオンとは、ジェノバ細胞を持つ者が一箇所に集結する現象であり、セフィロスはこのシステムを利用して自身の復活と野望の達成を目論んでいました。
細胞の結合から始まったこの現象は、派生作品を経て、世界の統合や復活の儀式へとその意味を拡大させています。
最後に、本記事の要点をまとめます。
- リユニオンとはジェノバ細胞が再結合しようとする生物的本能のこと
- 宝条は神羅ビルへの集結を予測したが、実際は北の大空洞へ集まった
- 集結点が北の大空洞なのは、強力な意志を持つセフィロス本体がそこにいたから
- セフィロスはリユニオンを利用して、動けない自分の代わりに黒マテリアを運ばせた
- 黒マントの男たちの正体は、ニブルヘイム事件の生存者(実験体)である
- クラウドもセフィロス・コピーの一人であり、リユニオン本能で旅をしていた
- 旅先で出会うセフィロスの多くは、ジェノバの身体の一部が擬態した姿
- リユニオンの支配権はジェノバではなく、強い意志を持つセフィロスにある
- FF7ACではリユニオンが「セフィロスの復活儀式」として描かれた
- リメイク版では並行世界の統合という意味も含んだ現象として再定義されている


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