『サイレントヒル ショートメッセージ』をクリアした人「ストーリーの核心とか、マヤの正体についてもっと深く知りたいな。結局、あの物語は何を伝えたかったんだろう…。ネタバレありでいいから、詳しい考察を教えてほしい。」
こういった疑問に答えます。
2024年2月に無料で配信された『SILENT HILL: The Short Message』ですが、SNSでの誹謗中傷やいじめといった、現代社会の闇に深く切り込んだ内容で、色々な考察がされていますね。
この記事を読むことで、「マヤの正体、物語の結末、そして新しいキーワードである『サイレントヒル現象』」までをイメージできるようになると思います。
控えめに言って、プレイ後に色々と考えさせられた僕が、このゲームに感謝の気持ちを込めつつ、記事を執筆します。
それでは、さっそく見ていきましょう。
『SILENT HILL: The Short Message』の物語はこんな感じ(ネタバレあり)
まずは物語の核心から。
本作は、主人公の女子高生アニタが、友人のマヤに呼び出されて、自殺の名所になっている廃墟マンション「ヴィラ」に行くところから始まります。
ですが、そこにマヤの姿はなくてですね。
代わりに、桜の花みたいな不気味なクリーチャーに追いかけられて、死んでも時間が巻き戻るっていう、悪夢のループに囚われてしまいます。
このループする世界で、アニタは忘れてしまっていた記憶とか、自分が犯した「罪」と向き合っていく、という感じですね。
これが、『SILENT HILL: The Short Message』のネタバレを含む物語の基本の流れになります。
物語を理解する3人の少女たち
この物語を深く考察するには、アニタ、マヤ、アメリっていう3人の少女の関係性を理解することが大切です。
主人公アニタについて
主人公のアニタは、自己肯定感がすごく低くて、SNSのフォロワー数とかを常に気にしちゃう感じの女の子です。
なぜそうなったかというと、子供の頃に母親からひどい虐待を受けていたっていう過去があります。
ゲームを進めると分かりますが、その母親もまた、自分の母親から虐待を受けていたんですね。
事実として、育児放棄でアニタの弟は亡くなっていて、遺体を冷蔵庫に隠していた、なんていう衝撃的な過去も明らかになります。
このトラウマが、アニタの心に深い闇を作って、友人であるマヤへの強い嫉妬心に繋がっていた、という感じです。
マヤについて
物語のキーパーソンであるマヤですが、実はゲームが始まった時点で、半年前に亡くなっています。
じゃあ、なんでアニタに「見つけて」なんてメッセージが届くのか?っていうのが謎ですよね。
マヤが自殺した理由は、1つじゃありません。
日系人であることや、曾祖母が「魔女」と呼ばれていた、みたいな理由で学校でひどいイジメにあっていました。
さらに、ゴミ箱から妊娠検査薬が見つかることから、妊娠していて、恋人ともうまくいっていなかったことが分かります。
そして、彼女を追い詰めた決定的な出来事が、親友だと思っていたアニタの行動です。
マヤはアメリに助けを求める手紙を書いたのですが、アニタが2人の仲の良さに嫉妬して、その手紙を隠してしまったんですね。
これによってマヤは絶望して、自殺を選んだ、という流れです。
なので、マヤがアニタに「見つけて」ほしかったのは、この隠された手紙と、アニタ自身の罪の意識。
そして、「私はあなたのことを見ていたよ」っていう真実だったのかなと思います。
アメリについて
アメリは、アニタとマヤの共通の親友で、不安定なアニタをいつも支えてくれる優しい子です。
とはいえ、彼女自身も兄からの性的虐待みたいな描写があったり、家の経済状況が悪くて大学進学を諦めかけていたり、深い悩みを抱えています。
登場する女の子たちが、みんな何かしらの「生きづらさ」を感じているっていうのが、このゲームのポイントですね。
物語の最後、自分の罪に気づいて死のうとするアニタを助けたのは、アメリからの「私を置いていかないで」というメッセージでした。
アメリは、アニタにとって唯一の希望だった、と言えるかもですね。
【考察】マヤの正体とクリーチャー「サクラヘッド」って結局なに?
このゲームをプレイして、たぶん多くの人が「マヤはアニタを呪ってたの?」とか「あのクリーチャーって何なの?」って疑問に思ったはずです。
このあたりを、さらに深掘りして解説しますね。
ぶっちゃけ、マヤはアニタを呪ってたの?
結論として、マヤの霊はアニタを呪うために出てきた訳じゃない、と僕は思っています。
むしろ、本当のことから目をそらしているアニタを救うために、あのループする世界を作った、と考える方が自然じゃないでしょうか。
アニタが自分の罪や過去のトラウマをちゃんと受け入れるまで、あの悪夢は終わらない。
言ってみれば、「罪を償うための儀式」みたいな感じだったのかなと。
マヤは、自分と同じようにアニタに死んでほしくはなかったんだと思います。
クリーチャー「サクラヘッド」の正体
アニタを追いかけてくる「サクラヘッド」ですが、これもマヤの怨霊そのものじゃないですね。
じゃあ正体は何かというと、「アニタ自身の罪悪感」かなと思っています。
自己嫌悪とか、マヤへの嫉妬、母親からの虐待の記憶とか、そういった負の感情がごちゃ混ぜになって生まれた存在、という感じです。
桜の花はマヤを象徴していて、体を縛るワイヤーはアニタが感じている罪の意識、みたいな。
この「絶対に倒せない敵が、罪を背負った主人公を追い詰める」っていう構図は、名作の『サイレントヒル2』に出てくる三角頭に似てる感じがしますよね。
なので、サクラヘッドはアニタの心が生み出した怪物、というのが僕の考察です。
物語の結末について:エンディングが示すもの
全ての罪を思い出して、アメリに電話で告白したアニタは、最後にまた屋上から飛び降りようとします。
その瞬間に、アメリから「私を置いていかないで」というメッセージが届きます。
その言葉で、アニタは死ぬことを思いとどまる、という結末ですね。
ゲームの冒頭で「弱者は美しくない」みたいに言っていたアニタが、エンディングでは「美しくなくても構わない。分かってくれる人が一人でもいれば…生きていきたい」という風に変わります。
これは「孤独が人を絶望させるけど、人との繋がりが人を救う」っていう、強いメッセージかなと感じました。
なお、開発者のインタビューによると、最初はもっと暗いエンディングだったみたいです。
とはいえ、それだと救いがなさすぎるってことで、最後は前向きな気持ちになれる今の形にした、とのことですね。
新しい設定「サイレントヒル現象」ってどうなの?
本作では、「サイレントヒル現象」っていう新しい言葉が出てきて、ファンの間では賛否両論あるみたいです。
ゲーム内の資料によると、「霧がないのに霧が見えるって人が世界中で出てきてる現象。アメリカのサイレントヒルって町で似た事件があったから、そう呼ばれてる」みたいな説明がされています。
今までのシリーズ設定と違う点
今までの『サイレントヒル』って、怪奇現象の原因は「サイレントヒルの街自体が持ってる特別な力」にある、っていうのが基本でした。
主人公の心の闇は、あくまでその力を引き出すキッカケ、みたいな感じです。
ですが、「サイレントヒル現象」っていう新しい設定は、原因が個人の「心の病」とか「幻覚」みたいになっちゃっててですね。
ぶっちゃけ、街が持ってた本来の怖さが薄れちゃうんじゃないの?っていう批判も、事実として少なくないです。
サイレントヒルが、ただの精神疾患みたいに扱われている感じがする、ということですね。
なぜこの設定を入れたのか?
じゃあ、なんでこの設定を入れたのかというと、たぶん「今後のシリーズを、サイレントヒルっていう街だけに縛られずに、世界中で展開したかったから」じゃないかなと思います。
今回の舞台がドイツだったのも、そのための準備だったのかもですね。
「サイレントヒル現象」という言葉があれば、世界中のどこでも「サイレントヒルっぽい話」が作れるようになりますから。
シリーズの世界観を広げるための、新しい試みなんだと思います。
まとめ
というわけで、今回は『SILENT HILL: The Short Message』のストーリー考察でした。
現代社会の問題をテーマにしつつ、一人の少女が絶望から立ち直るまでを描いた、重いけど考えさせられる話でしたね。
大切なので、要点をまとめておきます。
- 物語の核心は、主人公アニタが忘れていた罪を思い出すこと。
- マヤの正体は怨霊じゃなく、アニタを救おうとする存在、もしくはアニタ自身の罪悪感の象徴。
- クリーチャーのサクラヘッドも、アニタの心が生み出した怪物。
- 結末は、人との繋がりが希望になる、というメッセージ。
- 新設定「サイレントヒル現象」は、今後のシリーズ展開のキーワードになりそう。
無料で遊べるのに、ここまで深く考えさせられるゲームはなかなかないと思います。
この記事が、物語をより深く楽しむための参考になれば嬉しいです。
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