【PS Vita】『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』はどんなゲーム?評価と内容

『サイレントヒル』シリーズの中でも異色の作品として知られるPS Vita用ソフト『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』。
従来のホラーアドベンチャーとは一線を画す内容に、発売当時は多くのファンが驚きました。

この記事では、『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』がどのようなゲームなのか、そのシステムやストーリー、そして評価について詳しく解説します。

本作の購入を検討している方や、どんな内容か気になっている方はぜひ参考にしてください。

目次

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』とは?

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』は、2013年2月14日にコナミデジタルエンタテインメントから発売されたPlayStation Vita用のアクションRPGです。

人気ホラーアドベンチャー『サイレントヒル』シリーズのスピンオフ作品にあたります。

シリーズ異色のハックアンドスラッシュ

本作最大の特徴は、シリーズ伝統のサバイバルホラーから、見下ろし視点のアクションRPG(ハックアンドスラッシュ)へとゲームジャンルを大きく変更した点です。

プレイヤーは自動生成されるダンジョンを探索し、次々と現れるクリーチャーを倒しながらキャラクターを強化し、奥深くへと進んでいきます。

そのゲーム性から「サイレントヒル版ディアブロ」とも評され、従来のファンにとっては賛否両論を巻き起こす意欲作となりました。

PS Vita向けに開発されたスピンオフ作品

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』は、携帯ゲーム機であるPS Vitaの特性を活かすことをコンセプトに開発されました。

短時間で区切りよく遊べるステージクリア型の構成や、後述するマルチプレイ機能など、携帯機でのプレイに適した設計がなされています。

ストーリーも本編との直接的なつながりは薄く、独立した物語として楽しむことが可能です。

ゲームシステムと特徴

本作の独特なゲームシステムは、従来のシリーズとはまったく異なるプレイ体験を提供します。

ここでは、その主な特徴を解説します。

ランダム生成ダンジョンを攻略

ゲームの舞台は、入るたびに構造が変わる「ゾーン」と呼ばれるランダム生成ダンジョンです。

プレイヤーは各ゾーンに隠されたパズルのピースを集め、出口のパズルを解くことで次のステージへと進んでいきます。

3つのゾーンをクリアするごとにエリアが変化し、最後には強力なボス「守護者」が待ち構えています。

戦闘とキャラクター育成

戦闘はリアルタイムのアクション形式で行われます。

鉄パイプやナイフといった近接武器、ハンドガンなどの銃器を駆使してクリーチャーと戦います。

武器には耐久力があり、使い続けると壊れてしまうため、ダンジョン内で新たな武器を探したり、「リペアキット」で修理したりする必要があります。

また、敵を倒すと経験値が溜まり、レベルアップします。

レベルアップで得たポイントをSTR(パワー)やDEX(器用さ)といったステータスに割り振り、自分好みのキャラクターに育て上げることが可能です。

カルマシステムとマルチエンディング

本作には「カルマメーター」という独自のシステムが搭載されています。

敵を倒した際に出現する「血だまり」を踏むことでメーターが「光」か「血」の属性に傾き、主人公の属性が変化します。

このカルマの状態は、ストーリーの展開や入手できるメモの内容、そして最終的なエンディングに影響を与え、物語は複数の結末に分岐します。

シリーズ初のマルチプレイ対応

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』は、シリーズで初めて最大4人での協力マルチプレイに対応しています。

アドホック通信やインターネットを通じて、他のプレイヤーと一緒に難易度の高いダンジョンに挑むことができます。

仲間と協力して強大なボスを倒すという、これまでのシリーズにはなかった新しい楽しみ方が提供されています。

ストーリーの概要

本作の物語は、主人公の誕生日に一冊の奇妙な本が届くところから始まります。

送り主の住所は、心当たりのない「サイレントヒル」でした。

自分の過去を書き換える「本」

その本には、なぜか主人公自身の過去の出来事がすべて詳細に記されていました。

主人公が試しに本の内容を自分の望む通りに書き換えて眠りにつくと、悪夢の世界に迷い込みます。

異形のクリーチャーが蔓延る悪夢を乗り越えて目を覚ますと、現実が本に書いた通りに変化していました。

「本」の力に魅了された主人公は、自らの欲望のままに次々と現実を書き換えていくことになります。

メモや放送番組で語られる物語

従来のシリーズと異なり、本作ではムービーによるストーリー描写はほとんどありません。

物語の大部分は、ダンジョン内で拾うことができる「メモ」や、特定の部屋のテレビから流れる「放送番組」の音声によって断片的に語られます。

プレイヤーはこれらの情報を集め、つなぎ合わせることで、主人公を取り巻く人間関係や物語の全体像を把握していくことになります。

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』の評価・評判

シリーズの大きな転換点となった『ブックオブメモリーズ』は、その内容から様々な評価を受けています。

ここでは、評価されている点と問題点に分けて解説します。

評価点:豊富なシリーズネタと作り込まれたテキスト

本作はスピンオフ作品でありながら、過去のシリーズに登場したクリーチャーや武器、アイテムが数多く登場します。

三角頭(レッドピラミッドシング)やナースといったおなじみの敵とハクスラ形式で戦えるのは、本作ならではの体験です。

また、シリーズ恒例のコメディ調の隠しエンディング「ジョークエンド」も健在で、ファンをニヤリとさせる要素が散りばめられています。

ストーリーの断片となるメモや放送番組のテキストも作り込まれており、収集することで読み応えのある物語が浮かび上がってきます。

問題点:シリーズファンから不評な理由

最大の批判点は、やはり『サイレントヒル』シリーズの根幹である「恐怖」がほとんど感じられないことです。

生理的嫌悪感を催す裏世界や、悲哀に満ちた奥深いストーリーといったシリーズの魅力は失われ、ひたすら敵を倒していくゲームデザインに戸惑うファンが多くいました。

また、歴代作品で圧倒的な恐怖の象徴だったクリーチャーが、ただ倒されるだけの雑魚敵として大量に出現することに、寂しさを感じたという声も少なくありません。

ストーリーも、サイレントヒルという舞台を活かしきれておらず、主人公の内輪揉めに終始するため、深みがないという意見が見られます。

問題点:アクションRPGとしての課題

アクションRPG単体として見ても、いくつかの課題が指摘されています。

敵の体力が高く、一方で武器は非常に壊れやすいため、戦闘が単調な作業になりがちです。

ゲームバランスも良好とは言えず、一部の敵の攻撃は理不尽に感じられるほどの威力を持っています。

また、どのダンジョンも「ピースを集めてパズルを解く」という流れの繰り返しで飽きやすい、ロード時間が長い、タッチ操作が多くて煩わしいといったシステムの不便さも問題点として挙げられています。

万人受けを狙ってジャンルを変更した結果、ホラーファンにもRPGファンにも中途半端な印象を与えてしまった作品と言えるかもしれません。

まとめ

『サイレントヒル ブックオブメモリーズ』は、シリーズの伝統を打ち破り、PS Vitaでハックアンドスラッシュという新たなジャンルに挑戦した意欲的なスピンオフ作品です。

その内容は、従来の『サイレントヒル』が持つ静的な恐怖や深い物語を期待するファンにとっては、受け入れがたいものかもしれません。

一方で、シリーズのキャラクターや世界観が好きで、仲間とワイワイ楽しめるアクションRPGを求めているのであれば、新しい楽しみ方が見つかる可能性もあります。

本作は、サイレントヒルという名を冠した「まったく別のゲーム」として、その内容を理解した上で手に取ることをおすすめします。

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