『Undertale(アンダーテール)』をプレイしていて、「主人公の正体っていったい誰なんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。
物語の冒頭で名前を付けたはずなのに、その名前で呼ばれることはほとんどなく、ストーリーが進むにつれて「フリスク」や「キャラ」といった名前が登場し、混乱してしまう方も少なくないでしょう。
この記事では、アンダーテールの物語の核心に迫る主人公の正体について、操作キャラクターである「フリスク」と、最初に名付けた「キャラ」の二人に焦点を当て、その関係性や謎を徹底的に解説します。
【結論】アンダーテールの主人公の正体は「フリスク」と「キャラ」の二人
プレイヤーが操作するのは8人目の人間「フリスク」
アンダーテールでプレイヤーが実際に操作するキャラクターの本当の名前は「フリスク(Frisk)」です。
この名前は、特定の条件を満たして到達できるPルート(真の平和主義者ルート)の終盤で初めて明かされます。
それまではモンスターたちから「ニンゲン」と呼ばれるため、多くのプレイヤーは自分が操作しているキャラクターの本当の名前を知らずに物語を進めることになります。
フリスクは、物語の舞台である地下世界に落ちてきた8人目の人間です。
ゲーム開始時に名付けるのは最初の人間「キャラ」
ゲームを開始する際に「おちてきたニンゲンに なまえをつけてください」と表示され、プレイヤーが入力する名前は、実は操作キャラクターのフリスクではありません。
この名前は、フリスクよりもずっと前に地下世界へ落ちてきた最初の人間、「キャラ(Chara)」のものです。
名前入力時に「Chara」と入れると「ほんとうの なまえ。」と表示されることからも、この事実が示唆されています。
なぜ主人公の名前が2つある?物語の最大の謎を解説
アンダーテールでは、プレイヤーが操作する「フリスク」と、過去の存在である「キャラ」という、二人の人間が物語の軸となっています。
ゲームの冒頭では、プレイヤーが名付けたのが操作キャラクターであるかのようにミスリードされますが、実際には二人の異なる人間が存在し、その関係性こそが物語の最大の謎であり、大きな魅力となっています。
なぜこのような構造になっているのか、それぞれのキャラクターの正体を詳しく見ていきましょう。
操作キャラクター「フリスク(Frisk)」とは何者?正体と考察
フリスクの本当の名前はPルートの最後に明かされる
前述の通り、プレイヤーが操作する主人公の本当の名前は「フリスク」です。
この事実は、誰も殺さずにモンスターたちと友達になることで進めるPルートの最終盤、アズリエルとのイベントで明らかになります。
このルート以外ではフリスクの名前が明かされることはなく、物語の核心に触れるための重要な要素となっています。
フリスクが地下世界に落ちた理由は?公式での言及は?
フリスクがなぜイビト山に登り、地下世界に落ちてきたのか、その明確な理由は作中で語られていません。
Pルートの終盤でアズリエルが「わざわざ登ったってことは、君は…あんまし幸せな子供じゃなかったみたいだね」と推測するセリフがあるものの、具体的な背景はプレイヤーの解釈に委ねられています。
この空白が、プレイヤーがフリスクに感情移入しやすくなる仕掛けの一つと言えるでしょう。
フリスクの性別は男?女?作者が言及しない理由
フリスクの外見は中性的で、作中でも「he」や「she」といった性別を特定する言葉ではなく、「they」や「child」といった表現が使われています。
これは作者であるトビー・フォックス氏が意図したもので、プレイヤーが自分の思う性別で自由にロールプレイできるようにという配慮からです。
そのため、フリスクの性別に公式設定はなく、男性とも女性とも、どちらでもないとも解釈できます。
もう一人の主人公「キャラ(Chara)」の正体とは?本当に悪?
キャラは最初に地下世界へ落ちてきた人間
キャラは、物語が始まるずっと前にイビト山から落ちてきた最初の人間です。
その後、モンスターの王アズゴアとトリエルの養子となり、王子アズリエルと兄弟のように育ちました。
しかし、キャラは重い病気で亡くなり、その死が後のモンスターと人間の関係を大きく変えるきっかけとなります。
なぜGルート(虐殺ルート)でだけ姿を現すのか?
キャラは、プレイヤーが全てのモンスターを殺害するGルート(虐殺ルート)の最後にのみ、プレイヤーの前に姿を現します。
キャラは「お前の力で 私は死の淵から蘇った」「数字が大きくなるたびに お前が感じたもの…それが私…」と語ります。
これは、プレイヤーの殺意や暴力性(LOVE)が高まるにつれて、その精神が呼び覚まされたことを示唆しています。
キャラが人間とモンスターを憎む理由についての考察
Pルートの「しんじつのラボ」で見られるビデオテープや、アズリエルの話から、キャラは人間に対して強い憎しみを抱いていたことが分かります。
「キャラがイビト山に登った理由はいいものではなかった」というセリフから、地上での生活が幸福ではなかったことがうかがえます。
その憎しみが、モンスターを解放するため、ひいては人間へ復讐するための計画へと繋がっていったと考えられます。
ナレーションの正体はキャラ?【ナレーター=キャラ説】
作中のナレーション(戦闘中の敵の情報やフィールドのオブジェクトを調べた際のテキスト)は、キャラが語っているのではないかという説が存在します。
主人公であるフリスクが知らないはずの情報をナレーションが知っている点や、Gルートでナレーションの口調が変化する点などが根拠として挙げられます。
この説に基づくと、キャラは物語の最初からフリスクに憑依、あるいは寄り添う形で存在していることになります。
フリスクとキャラの関係性は?同一人物ではない?
別人説の根拠①:服装のストライプの本数が違う
フリスクとキャラは、よく似たボーダーの服を着ていますが、デザインに明確な違いがあります。
フリスクの服のストライプは2本(ピンクと青)ですが、オープニングムービーや回想シーンに登場するキャラの服のストライプは1本(黄色)です。
この外見上の違いは、二人が別人であることの分かりやすい証拠と言えます。
別人説の根拠②:Gルートでの「お前は私ではない」というセリフ
Gルートの最後で、キャラはプレイヤー(フリスク)に対し「私の中の『ニンゲンのタマシイ』。私の中の『ケツイ』。それは 私ではなく お前のものだった。」と語りかけます。
このセリフは、フリスクの身体やタマシイを借りて復活したものの、元々は別の存在であることを明確に示しています。
二人は深く結びついていますが、決して同一人物ではないことがわかります。
関係性を示す根拠:同じ「ケツイ」のタマシイを持っている
フリスクとキャラには、重要な共通点があります。
それは、二人とも「ケツイ(Determination)」を司る赤色のタマシイを持っていることです。
「ケツイ」はセーブやロードを可能にする特別な力であり、この共通の力によって、死んだはずのキャラの意識が、同じタマシイを持つフリスクの行動に影響を与えていると考察できます。
【最有力説】フリスクはキャラの亡骸が蘇った存在?
最も有力な考察の一つとして、「フリスクは、トリエルによって遺跡の花畑に埋葬されたキャラの亡骸が、何らかの力で蘇った存在ではないか」という説があります。
アルフィーの「ケツイ」の注入実験により、死者が蘇ることが示唆されているため、フリスクの身体はキャラのものであり、そこにプレイヤーの「ケツイ」が宿ることで新たな人格「フリスク」として目覚めた、という考え方です。
この説は、なぜフリスクがキャラの埋葬場所である花畑で目覚めたのか、という疑問にも説明がつきます。
アンダーテール主人公の名前入力で起きる特殊なこと
名前に「フリスク」と入力するとどうなる?【ハードモード】
ゲーム開始時の名前入力で「Frisk」または「ふりすく」と入力すると、警告メッセージが表示された後、通常より難易度の高い「ハードモード」が始まります。
このモードでは敵が強化されており、いせきの終わりまでしかプレイできませんが、特別なエンディングを見ることができます。
入力する名前 | 表示されるセリフ |
---|---|
ふりすく | けいこく:このなまえは じごくへの いりぐち… |
このまま はじめますか? |
名前に「キャラ」と入力するとどうなる?【ほんとうの なまえ。】
名前入力で「Chara」または「キャラ」と入力すると、確認画面で「ほんとうの なまえ。」という特別なメッセージが表示されます。
これは、プレイヤーが名付けているのが最初の人間「キャラ」であることを示す、ゲームからのヒントとなっています。
この名前でゲームをプレイすることは可能です。
入力する名前 | 表示されるセリフ |
---|---|
きゃら | ほんとうの なまえ。 |
他にもある?特別な反応が見られる名前一覧
作中に登場するモンスターの名前など、特定の名前を入力すると、それぞれユニークな反応が返ってきます。
一部の名前は選択できず、先に進むことができません。
入力する名前 | 表示されるセリフ/起きること |
---|---|
さんず | ダメだぜ。(選択不可) |
ぱぴるす | オレさまはべつにいいよッ! |
とりえる | ちゃんとなまえをかんがえるのよ。 |
あずごあ | そのなまえはダメだ。(選択不可) |
あんだいん | ひとのなまえをパクるな!(選択不可) |
あるふぃー | ダ…ダメだよっ!(選択不可) |
がすたー | 入力するとゲームが再起動される |
Pルート最後の選択肢「大使になる?」でエンディングはどう変わる?
「トリエルと一緒にいる」を選んだ場合のエンディング
Pルートの最後、地上に出た後でトリエルに「この後どうするつもりか」と聞かれます。
ここで「トリエルと一緒にいる」を選択すると、エンディングクレジットの最後に、トリエルがフリスクの部屋にパイを一切れ置いてくれるシーンが追加されます。
これは、フリスクがトリエルと家族として暮らすことを選んだ、心温まる結末です。
「他に行くべき場所がある」を選んだ場合のエンディング
一方で、「他に行くべき場所がある」を選択すると、エンディングの最後に流れるのは、フリスクとモンスターの仲間たちが一緒に写った集合写真になります。
これは、フリスクがトリエルと別れ、親善大使として、あるいは自身の道を進むために旅立ったことを示唆しています。
どちらが正解ということはなく、プレイヤーの選択によって物語の結末が決まります。
Gルートクリア後だとエンディングが変化する?
一度でもGルートをクリアしたセーブデータでPルートをクリアすると、エンディングが不気味なものに変化します。
「トリエルと一緒にいる」を選ぶと、最後のシーンでベッドにいるフリスクがキャラに乗っ取られたような姿に変わり、不気味な笑い声が響きます。
「他に行くべき場所がある」を選ぶと、集合写真のフリスクがキャラに置き換わり、仲間たちの顔には赤いバツ印が付けられてしまいます。
これは、一度虐殺を行ったプレイヤーには、完全なハッピーエンドは訪れないという、ゲームからの強烈なメッセージと言えるでしょう。
まとめ:アンダーテール 主人公の正体の謎を解明
- アンダーテールの主人公は「フリスク」と「キャラ」の二人である
- プレイヤーが操作するキャラクターの本当の名前は「フリスク」
- ゲーム開始時に名付けるのは、最初に地下へ落ちた人間「キャラ」
- フリスクの名前は、Pルートの終盤でのみ明かされる
- フリスクが地下に落ちた理由や性別は、公式では設定されていない
- キャラは人間への憎しみから、モンスター解放を計画した最初の人間
- Gルート(虐殺ルート)では、プレイヤーの殺意によってキャラの精神が復活する
- フリスクとキャラは服装が異なり、別人であることが示唆されている
- 二人は共に「ケツイ」の赤いタマシイを持つという共通点がある
- 名前入力で「フリスク」を選ぶとハードモード、「キャラ」を選ぶと特別なメッセージが表示される
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