バイオハザードのマットがネメシスになった理由と真相を徹底解説

映画バイオハザードシリーズの中でも、とりわけ衝撃的な展開として語り継がれているのが、マット・アディソンのネメシス化です。

第1作でアリスと共に地下研究所ハイブから脱出した味方キャラクターが、続編では恐ろしい生物兵器に改造されてしまう。

この悲劇的な物語に心を打たれた方も多いのではないでしょうか。

一方で、「なぜマットはゾンビではなくネメシスになったのか」「ゲーム版との違いは何か」「第3作以降に登場しないのはなぜか」といった疑問を持つ方も少なくありません。

この記事では、マットがネメシスへと変貌した経緯から、ゲーム版との設定比較、ファンの間での評価、さらには2026年の最新動向まで、あらゆる角度から情報を整理してお届けします。

映画シリーズをこれから見る方も、すでに視聴済みの方も、マットとネメシスの物語をより深く理解できる内容となっています。

目次

映画バイオハザードに登場するマット・アディソンとは何者か

マット・アディソンは、2002年公開の映画バイオハザード第1作に登場する映画オリジナルのキャラクターです。

主人公アリス・アバーナシーと並ぶ重要人物として物語に深く関わり、第2作ではネメシスとして再登場する悲劇的な運命をたどります。

ここでは、マットの素性や背景を詳しく見ていきましょう。

マットの正体は環境活動家でありFBI出身の反アンブレラ工作員

マット・アディソンの表向きの顔は、自然保護研究家(環境活動家)です。

しかし実際には、FBIアカデミーを卒業してViCAP(暴力犯罪逮捕プログラム)に所属した経歴を持ち、NSA(国家安全保障局)との関わりもある人物でした。

マットは巨大企業アンブレラ社の違法な生物兵器実験を世に暴こうとする反アンブレラ活動家でもあります。

映画冒頭では、ラクーンシティ警察の刑事に成りすましてアンブレラ社の地下研究所「ハイブ」の入口にあたる洋館へ潜入しました。

偽造した身分証を携えて侵入するほどの覚悟を持っていたことから、マットがアンブレラを相手にどれほど本気で戦っていたかが伺えます。

物語序盤こそ素性を隠していたものの、アリスと行動を共にする中で自らの正体を明かし、以降は信頼できる味方として共闘することになります。

妹リサをアンブレラに潜入させた目的と悲劇的な結末

マットには妹のリサ・アディソンがいました。

リサはマットの計画に協力し、アンブレラ社の地下研究所ハイブに従業員として潜り込んでいたのです。

目的は、アンブレラ社が秘密裏に行っている非人道的な実験の証拠を内部から入手すること。

リサにはハイブ内部に協力者がおり、この人物を通じて機密情報を外に持ち出す手はずでした。

しかし、マットがハイブに到着した時、リサからの連絡はすでに途絶えていました。

実はリサの協力者とはアリス自身だったのですが、別の人物スペンスが裏切りT-ウイルスを散布したことでハイブ全体がバイオハザードに見舞われます。

マットはハイブ内部でアンデッド化した妹リサと再会するという、あまりにも残酷な結末を迎えることになりました。

アリスがアンデッド化したリサを倒し、マットを救ったこの場面は、二人の間に強い絆が生まれるきっかけとなっています。

マットを演じた俳優エリック・メビウスの経歴と代表作

マット・アディソンを演じたのは、アメリカの俳優エリック・メビウスです。

1971年4月22日にペンシルベニア州で生まれ、アイルランド系とポーランド系の血を引いています。

サラ・ローレンス大学で演劇を学んだ後、舞台経験を経て1995年の映画「ウェルカム・ドールハウス」で映画デビューを果たしました。

バイオハザード以降では、テレビドラマ「アグリー・ベティ」で雑誌編集長ダニエル・ミード役を演じたことで広く知られています。

興味深いのは、マット役には当初デヴィッド・ボレアナズがキャスティングされていた点です。

ボレアナズはテレビドラマ「エンジェル」シーズン2の撮影スケジュールとの兼ね合いで降板し、代役としてメビウスが起用されました。

もし当初の予定通りだったなら、マットの印象はまた違ったものになっていたかもしれません。

マットはなぜネメシスに変貌したのか|感染から改造までの全過程

映画バイオハザードにおいて最も衝撃的な展開の一つが、味方キャラクターだったマットが恐るべき生物兵器ネメシスへと変貌する過程です。

この変貌は偶然ではなく、T-ウイルスへの特殊な感染とアンブレラ社の計画的な実験が組み合わさった結果でした。

進化型リッカーの引っかき傷によるT-ウイルス感染の特異性

マットがT-ウイルスに感染した経緯は、映画シリーズの中でも極めて特殊です。

ハイブからの脱出直前、進化型リッカー(Advanced Licker)との戦闘中に肩を引っかかれたことが感染の原因でした。

映画の中でレッドクイーンが「T-ウイルスは噛み傷や引っかき傷から感染する」と説明していますが、実際に引っかき傷から感染が確認されたのはマットだけです。

映画シリーズ全体を通じても、この感染経路はマット以外には見られません。

さらに注目すべきは、感染直後の症状です。

通常のT-ウイルス感染者はゾンビ化するのに対し、マットの場合は肩の傷口から触手のようなものが蠢き始めるという、明らかに異なる変異パターンが現れました。

進化型リッカーという特殊なクリーチャーからの感染だったことが、通常とは異なる変異を引き起こしたと考えられています。

抗ウイルス剤を投与される前にアンブレラに拘束された経緯

マットとアリスはハイブから脱出に成功し、地上の洋館へと戻ります。

マットの体にはすでに変異の兆候が現れており、アリスはT-ウイルスの抗ウイルス剤を投与してマットを救おうとしました。

ところが、まさに投与しようとしたその瞬間、防護服を着たアンブレラ社の研究チームが突入してきます。

二人は引き離され、マットは担架に拘束されてラクーンシティ病院へと搬送されました。

この時、アンブレラの医師がマットの異常な変異を確認し、「ネメシス計画の実験台にしよう」と命じたのです。

あと数秒早ければ抗ウイルス剤が投与され、マットは救われていたかもしれません。

この紙一重のタイミングが、マットの運命を決定的に変えてしまいました。

ネメシス計画とは何か|アンブレラが目指した究極の生物兵器

ネメシス計画(Nemesis Program)とは、アンブレラ社がT-ウイルス感染者を素体として、知性を保持した強靭な人型生物兵器を製造するための極秘プロジェクトです。

「ネメシス」という名称は、ギリシア神話に登場する義憤の女神に由来します。

この計画は単にネメシスだけを対象としたものではありませんでした。

同時にアリスにもT-ウイルスが投与され、細胞レベルでウイルスを取り込むことで超人的な身体能力を獲得させる実験が行われています。

アンブレラ社の科学部門のヘッドであるアイザックス博士が指揮を執り、マットの特異な変異を利用してネメシスへの改造を進めました。

最終的に、アンブレラ社のケイン少佐がネメシスとアリスを戦わせることで、両方の計画の成果を比較評価しようと企んでいたのです。

つまりマットは、アンブレラにとって使い捨ての実験材料に過ぎなかったということになります。

映画第2作アポカリプスでのネメシスの活躍と最期

2004年公開の映画バイオハザードII アポカリプスでは、マットは人間としての姿を完全に失い、ネメシスとしてラクーンシティに投入されます。

製作費4500万ドルで制作されたこの映画は、全世界で約1億2900万ドルの興行収入を記録しました。

ネメシスの存在は本作の核心であり、物語を大きく動かす原動力となっています。

ラクーンシティに投入されたネメシスの武装と戦闘能力

ネメシスに改造されたマットの全身は極度に損傷・変形し、元の姿は判別不能な状態になっています。

防弾性のある革のような保護外装で全身を覆われ、顔の右側は皮膚が除去された上でステープル(医療用ホチキス)で縫合されていました。

武装面では、前腕に装着されたM314ミニガン(ガトリング砲)とロケットランチャーという重火器が与えられています。

アンデッドの大群はネメシスを脅威と認識せず素通りするため、街中を自由に移動しながら次々とアンデッドを掃討していきました。

さらにアンブレラの命令に従い、ラクーンシティ警察の特殊部隊S.T.A.R.S.の隊員たちも容赦なく殺害しています。

S.T.A.R.S.隊員を標的にした際に発する「スターズ!」というセリフは、原作ゲームのネメシスの象徴的な台詞を忠実に再現したものです。

ただし興味深いことに、武器を捨てて降伏した民間人のLJに対しては攻撃しませんでした。

非戦闘員を見分ける程度の判断力は残されていたことがわかります。

なお、ネメシスのサイバネティック視点には「NEMESIS 1.0.0」というバージョン番号が表示されており、アンブレラが改良版の開発も視野に入れていたことが示唆されています。

ネメシスのスーツアクターを務めたマシュー・G・テイラーの役作り

ネメシスの肉体的な演技を担当したのは、カナダ・トロント出身の俳優マシュー・G・テイラーです。

1971年11月30日生まれで、身長は約198センチメートルという大柄な体格の持ち主。

ネメシスのスーツは、テイラーの全身から型を取って特別に制作されました。

CGに頼らず実物のコスチュームとプラクティカルエフェクト(特殊メイク)で表現するという方針が採られており、撮影現場ではスーツの装着と特殊メイクに長時間を要したとされています。

この実物感あふれる造形は、多くの視聴者から高く評価されているポイントの一つです。

テイラーは1998年から映画やテレビで活動するキャリアを持ち、「デトロイト・ロック・シティ」などの作品にも出演しています。

なお、マットの人間時代を演じたエリック・メビウスは、第2作では回想シーンにアーカイブ映像として登場するのみでした。

ミラ・ジョヴォヴィッチがシリーズを通じて唯一同じ役を演じ続けた俳優となっています。

アリスとの一騎打ちでマットの記憶を取り戻した瞬間

物語の終盤、アンブレラ社のケイン少佐はネメシス計画の最終段階として、ネメシスとアリスの一騎打ちを命じます。

チャールズ・アシュフォード博士を射殺することでアリスを挑発し、戦わざるを得ない状況を作り出しました。

アリスはネメシスの圧倒的なパワーに苦戦しながらも互角に渡り合い、最終的に金属の破片にネメシスを突き刺すことに成功します。

ここで転機が訪れました。

倒れたネメシスに止めを刺そうとした瞬間、アリスの脳裏にハイブ脱出後の記憶がよみがえります。

マットが変異し始めた姿、アンブレラに拘束される場面、そして「ネメシス計画に入れろ」という命令。

アリスはネメシスの正体がかつての仲間マットであることに気づき、攻撃の手を止めたのです。

ケインはアリスにネメシスを殺すよう命じますが、アリスは明確に拒否しました。

味方に寝返りアリスを守って死亡するまでの結末

ケインはネメシスを「進化の袋小路(evolutionary dead-end)」と呼び捨て、アリスを殺すよう命令します。

しかしネメシスは、アリスを敵ではなく味方として認識したかのように、アンブレラ兵2名を射殺してアリスのグループに加勢しました。

ミニガンでアンブレラの部隊をなぎ倒し、弾切れになると素手で敵兵に立ち向かいます。

そして最後の場面、アリスがアンブレラの攻撃ヘリコプターに追い詰められた時、ネメシスが身を挺して割り込みました。

ロケットランチャーで2機のヘリコプターを撃墜してアリスを救いますが、墜落したヘリの残骸の下敷きとなります。

アリスは瓦礫の下から動かなくなったネメシスの手を悲しげに見つめていました。

かつての仲間が怪物に改造され、それでも最後には味方に戻り、命を捨ててアリスを守った。

マットとネメシスの物語は、映画バイオハザードシリーズの中でも屈指の悲劇として、多くのファンの記憶に刻まれています。

ゲーム版ネメシスと映画版ネメシスの違いを比較

ネメシスはもともとカプコンのゲーム「バイオハザード3 LAST ESCAPE」(1999年発売)に登場するクリーチャーです。

映画版はゲーム版を基にしつつも、大幅に設定が変更されています。

両者の違いを正確に理解することで、それぞれの魅力がより鮮明に見えてきます。

比較項目 ゲーム版(ネメシス-T型) 映画版(マット/ネメシス)
素体 T-103型タイラント(人造クローン) マット・アディソン(人間)
強化手段 NE-α寄生体を脊髄に移植 アンブレラのネメシス計画で実験改造
知能の源 寄生体が独自の脳を形成 元の人間の脳が残存
主な標的 S.T.A.R.S.隊員(特にジル) S.T.A.R.S.隊員およびアリス
触手攻撃 使用する 使用しない
走行能力 走って追跡する 歩行のみ
武装 ロケットランチャー ロケットランチャー+前腕装着型ミニガン
人間性 なし(完全兵器化) マットの記憶が断片的に残存
最終的な立場 敵のまま倒される 味方に寝返りアリスを守る

素体がタイラントか人間かという根本的な設定の違い

ゲーム版と映画版のネメシスにおける最も根本的な違いは、素体(ベースとなる存在)です。

ゲーム版のネメシス-T型は、T-103型タイラントというアンブレラ社が製造した人造のクローン生物兵器が素体になっています。

つまり、最初から人間ではなく兵器として作られた存在にNE-α(ネメシスアルファ)寄生体を移植することで完成した生物兵器です。

一方、映画版のネメシスは、マット・アディソンという普通の人間がT-ウイルスに感染し、アンブレラの実験によって改造された姿です。

この違いは非常に大きな意味を持っています。

ゲーム版は「人工物が暴走する恐怖」を描いているのに対し、映画版は「人間が人間でなくなる悲劇」を描いているからです。

原作ゲームのファンからは、この設定変更に対して賛否両論があります。

触手や走行など戦闘スタイルにおける映画版の省略点

ゲーム版のネメシスは、プレイヤーを恐怖に陥れる多彩な攻撃手段を持っています。

代表的なのが触手攻撃で、離れた場所から触手を伸ばしてジルを捕まえるシーンはゲーム史に残る名場面です。

さらに走って追いかけてくるため、プレイヤーは常に追われる恐怖感にさらされ続けます。

映画版ではこれらの要素が省略されています。

触手攻撃は一切登場せず、移動もゆっくりとした歩行のみ。

代わりに前腕装着型のM314ミニガンという映画オリジナルの武装が追加されました。

この変更について、一般的にはゲームの恐怖感が薄れたという指摘がある一方、映画としてのアクション演出を優先した判断と捉える見方もあります。

映画の尺やCG技術の制約を考慮すると、すべてのゲーム要素を再現することは難しかったという側面もあるでしょう。

ゲーム版は純粋な恐怖の象徴、映画版は悲劇のドラマという方向性の差

ゲーム版のネメシスはS.T.A.R.S.隊員の抹殺という任務だけを遂行する純粋な恐怖の象徴です。

人間的な感情や迷いは一切なく、プレイヤーをどこまでも追い詰める追跡者として設計されています。

ファミ通が実施したバイオハザードシリーズのゲーマー総選挙では、最強の敵ランキングで上位にランクインしたこともあり、恐怖を与えるクリーチャーとしての評価は絶大です。

対して映画版のネメシスは、マットという人間のドラマを背負った存在です。

かつてアリスと共に戦った仲間が怪物に改造され、最終的に人間性を取り戻して味方になるという物語構造は、ゲーム版にはない感動的な要素を生み出しました。

どちらが優れているかは好みの問題ですが、ゲーム版は「ホラーとしての完成度」、映画版は「ドラマとしての深み」にそれぞれ軸足を置いていると言えるでしょう。

アリスとマットの関係性は恋愛だったのか戦友だったのか

映画バイオハザードシリーズにおけるアリスとマットの関係は、ファンの間でしばしば議論になるテーマです。

二人の間に恋愛感情はあったのか、それとも純粋な戦友関係だったのか、映画の描写を振り返りながら整理してみましょう。

映画第1作で描かれた信頼と共闘の絆

映画第1作において、アリスとマットの関係は共闘を通じて築かれた信頼の絆として描かれています。

明確な恋愛描写は存在しません。

アリスは記憶喪失の状態でマットと出会い、ハイブでの極限状態を共に乗り越える中で互いへの信頼を深めていきました。

マットが妹リサの死を目の当たりにした際、アリスが彼を支えた場面は二人の絆が深まる重要な転機となっています。

なお、シリーズ後半でアリスの恋愛的なパートナーとして描かれたのはカルロス・オリヴェイラです。

第3作ではキスシーンがあり、第5作「リトリビューション」では夢の中で夫婦として生活する場面も描かれました。

マットとアリスの関係は、恋愛とは異なる「最初の理解者」「最初に信頼できた味方」としての特別な絆だったと捉えるのが自然でしょう。

ネメシス化した後もアリスを認識できた理由の考察

映画の中で明確な説明はされていませんが、ネメシスに改造された後もマットがアリスを認識できた理由については、いくつかの解釈が成り立ちます。

一つは、マットの脳が完全には破壊されておらず、ハイブでの記憶の断片が残っていたという可能性です。

ネメシスの視点映像に「NEMESIS 1.0.0」というバージョン番号が表示されていることから、システムとしてはまだ未完成な段階だったと推測できます。

つまり、マットの意識を完全に消去する処理が不完全だった可能性があるのです。

もう一つの解釈は、アリスとの激しい格闘によって身体的なショックを受け、封じ込められていた記憶が刺激されたという見方です。

いずれにせよ、ケインに「進化の袋小路」と呼ばれた直後にアンブレラへの反逆を選んだことから、マットの人間性は最後まで完全には消し去れなかったと言えるでしょう。

小説版で描かれたマットの意識がネメシス内部に残存する設定

映画のノベライズ(小説版)では、マットとネメシスの関係がより詳細に描かれています。

小説版では、マットの意識がネメシスの体内に独立した人格として存在しているという設定が採用されました。

映画版ではネメシスが「なんとなくアリスを認識した」ように見える曖昧な描写に留まっていますが、小説版ではマットがアンブレラに関する記憶を武器にしてネメシスのプログラムを内部から弱体化させ、自らの意志でアリスの味方に寝返るという明確な「人間性の回復」が描かれています。

映画だけでは物足りなさを感じた方にとって、小説版はマットの内面をより深く知ることのできる補完的な作品と言えます。

マットが第3作以降の映画シリーズに登場しない理由

映画バイオハザードシリーズは全6作が制作されましたが、マット・アディソン(ネメシス)が登場するのは第1作と第2作のみです。

第3作「エクスティンクション」以降、回想シーンを含めて一切再登場していません。

その理由を整理します。

ヘリ残骸の下敷きと核ミサイルによる完全な退場

マット(ネメシス)が第3作以降に登場しない最大の理由は、物語上明確に死亡しているためです。

第2作のクライマックスで、ネメシスは撃墜したヘリコプターの残骸の下敷きになりました。

仮にこの時点で即死していなかったとしても、直後にアンブレラ社が発射した核ミサイルによってラクーンシティ全体が消滅しています。

つまり、どのような解釈をしても生存の可能性は完全に排除されているのです。

映画シリーズの中でこれほど徹底的に退場が描かれたキャラクターは珍しく、マット/ネメシスの物語は第2作で完全に幕を閉じたと言えます。

エリック・メビウスが回想シーンにも再登場しなかった背景

第2作アポカリプスでは、エリック・メビウスは第1作のアーカイブ映像を使った回想シーンでのみ登場しました。

新たに撮影されたシーンでの出演はありません。

また、ネメシスへの変異途中のマットの姿は、メビウスの頭部バスト(型取り模型)を改造して作られたものです。

第3作以降、メビウスが回想シーンにすら登場しなかった背景としては、キャラクターとしての物語が完結していること、また映画シリーズが新たなキャラクターや展開に軸足を移したことが考えられます。

シリーズ全体を通じて同じ役を継続して演じたのは、主演のミラ・ジョヴォヴィッチただ一人でした。

マット退場後にアリスの相棒となったカルロスとの違い

マットの退場後、アリスの新たな協力者として登場したのがカルロス・オリヴェイラです。

カルロスはアンブレラ社の私設軍事部隊U.B.C.S.の隊長で、第2作から登場し第3作では中心的な役割を果たしました。

マットとカルロスの決定的な違いは、物語における立ち位置です。

マットはアンブレラに抵抗する「外部の活動家」であり、最終的にアンブレラの実験材料にされるという悲劇的な運命を背負っていました。

一方のカルロスは「アンブレラ内部の軍人」でありながらアリスと合流し、自らの意志でアンブレラに反旗を翻した人物です。

マットほどの衝撃的なドラマはないものの、カルロスにはアリスとの恋愛的な関係性が描かれており、物語に異なる色合いを加えています。

映画シリーズ全体を俯瞰すると、「元味方が敵に改造され、それでも味方に戻って死ぬ」というマット/ネメシスほどの劇的な展開を持つキャラクターは、他には存在しません。

ファンの間でのマットとネメシスに対する評価の傾向

映画バイオハザードシリーズの公開から20年以上が経過した現在でも、マットとネメシスの物語はファンの間で活発に語られ続けています。

評価には肯定的な意見と批判的な意見の両方があり、その内容を客観的に整理します。

元味方が敵に改造される悲劇性が高く評価されている点

ファンコミュニティで最も多く見られる肯定的な意見は、マットからネメシスへの変貌がもたらす悲劇性に関するものです。

第1作で主人公と共に戦い、信頼関係を築いた仲間が、続編では敵として立ちはだかる。

しかし最後には人間性を取り戻し、命を捨ててアリスを守る。

この一連の展開は、映画オリジナルの物語として多くの支持を集めています。

特に海外のファンフォーラムでは、「ネメシスとアリスが実験の前に友人だったという設定が素晴らしい」「ただの巨大な怪物ではなく人間の知性が残っているのが良い」といった意見が一般的に見られます。

ゲーム版にはない「人間ドラマとしての深み」が、映画版ネメシスの独自の魅力として評価されているのです。

ネメシスの造形がCGではなく実物スーツで好評を得た理由

映画版ネメシスの造形が実物のコスチュームとプラクティカルエフェクトで制作されている点も、高く評価されています。

2004年当時、すでにCGによるクリーチャー表現が一般的になりつつあった中、実物のスーツを採用したことで独特の重量感と臨場感が生まれました。

マシュー・G・テイラーの全身型取りから制作された特注スーツは、細部まで作り込まれた質感を持ち、「CGでは出せないリアルさがある」と広く評されています。

近年のCG全盛時代において、この実物感は改めて注目される要素となっており、映画版ネメシスの造形に対する評価は時間の経過とともにむしろ高まっている傾向にあります。

ゲーム原作ファンから指摘される恐怖感の不足と原作との乖離

一方で批判的な意見も存在します。

最も多い指摘は、ゲーム版ネメシスが持つ「圧倒的な恐怖感」が映画版では薄れているという点です。

ゲームではプレイヤーを執拗に追い回し、触手で捕まえ、走って追跡してくるネメシスの存在は、シリーズ屈指の恐怖体験として記憶されています。

映画版のネメシスは触手を使わず、走ることもなく、ゆっくりと歩くだけ。

この違いは原作ファンにとって大きな不満点となっています。

また、ネメシスの素体が人造兵器のタイラントではなく普通の人間であるという映画オリジナルの設定変更に対して、「原作との乖離が大きすぎる」という声も根強く存在します。

さらに、ネメシスの最期がヘリコプターの残骸に潰されるという展開を「やや呆気ない」と感じるファンも少なくありません。

ゲーム版では複数の形態変化を経た壮絶な最終決戦が描かれるだけに、映画版の結末には物足りなさを覚える方もいるようです。

2026年最新動向|ネメシスが登場するゲームと映画の新作情報

2026年はバイオハザードシリーズにとって大きな節目の年です。

ゲーム新作と映画リブート版の両方が予定されており、ネメシスに関する話題も再び盛り上がりを見せています。

バイオハザード レクイエムのプロモにネメシスがカメオ出演

2026年2月27日に発売予定のゲーム最新作「バイオハザード レクイエム」(通称バイオ9)は、シリーズ本編第11作目にあたる30周年記念作品です。

対応プラットフォームはPS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、PC(Steam / Epic Games)と幅広いラインナップとなっています。

注目すべきは、本作のプロモーション素材にネメシスのカメオ出演が確認されている点です。

舞台がラクーンシティに回帰していることから、ネメシスが何らかの形で本編に関与する可能性もファンの間で議論されています。

ただし、発売前の時点ではネメシスの本編への登場については公式な確認が取れていません。

ザック・クレッガー監督によるリブート映画版の最新情報

映画面では、2026年9月18日に全米公開予定のリブート版「Resident Evil」が大きな注目を集めています。

監督を務めるのは、ホラー映画「バーバリアン」で高い評価を得たザック・クレッガーです。

脚本はクレッガーとシェイ・ハッテンの共同執筆で、キャストにはオースティン・エイブラムス、ポール・ウォルター・ハウザー、ザック・チェリー、カリ・レイスらが名を連ねています。

製作にはコロンビア・ピクチャーズ、コンスタンティン・フィルム、プレイステーション・プロダクションズが参加し、2025年10月からプラハで撮影が行われました。

クレッガー監督はゲーム版の「バイオハザード2」「バイオハザード3: ネメシス」「バイオハザード4」を特に参考にしていると明言しています。

IMAX上映も予定されており、ホラーに重点を置いた本格的な作品になる見込みです。

2026年2月17日の最新報道によれば、監督には「完全な創作の自由(carte blanche)」が与えられているとのことです。

新作映画にマットやネメシスが登場する可能性はあるのか

結論から言えば、新作リブート映画にマット・アディソンが登場する可能性はほぼありません。

クレッガー監督は「ゲームのキャラクター(レオンなど)のストーリーは語らない。

それはゲームで語られているから」と明言しており、オリジナルキャラクターによる完全新規ストーリーであることが確認されています。

さらに、監督は過去のバイオハザード映画(ポール・W・S・アンダーソン版)を「一本も見たことがない」と公言しています。

マット・アディソンはアンダーソン版映画シリーズのオリジナルキャラクターであり、ゲームには登場しません。

そのため、新作映画にマットというキャラクターが引き継がれることはないと考えて問題ないでしょう。

ただし、クレッガー監督が参考にしている「バイオハザード3: ネメシス」はゲーム版ネメシスの出典作品です。

ゲーム版のネメシス(タイラント素体のネメシス-T型)が何らかの形で映画に登場する可能性については、現時点では否定も肯定もされていません。

バイオハザードのマットとネメシスに関するよくある疑問まとめ

最後に、マットとネメシスに関してファンからよく寄せられる疑問をまとめて解説します。

マットはゾンビにならずなぜネメシスになれたのか

T-ウイルスに感染した人間は通常ゾンビ化しますが、マットが異なる変異を遂げた理由は主に二つあります。

第一に、マットの感染源が通常のゾンビではなく「進化型リッカー」だった点です。

進化型リッカーはT-ウイルスによって高度に変異したクリーチャーであり、通常のゾンビとは異なるウイルス株を保有していた可能性が示唆されています。

実際にマットの傷口からは、ゾンビ化の兆候ではなく触手のようなものが蠢くという特異な症状が現れていました。

第二に、アンブレラ社がマットの特殊な変異に着目し、ネメシス計画の枠組みの中で意図的に改造を施した点です。

単なる自然な変異ではなく、アンブレラの科学技術による人為的な介入があったからこそ、ネメシスという高度な生物兵器が完成しました。

なお、映画シリーズ全体を通じて引っかき傷からT-ウイルスに感染した事例はマットのみであり、この点でもマットのケースは極めて特異なものです。

オープンマット版とは何か|通常版との映像の違い

映画「バイオハザードII アポカリプス」には「オープンマット版(Open Matte)」と呼ばれる別バージョンが存在します。

オープンマット版とは、劇場公開時のワイドスクリーン(横長)のアスペクト比よりも上下の画角が広い、ほぼ4対3に近い画面比率で収録されたバージョンのことです。

劇場版では画面の上下がトリミング(切り取り)されて横長の映像になっていますが、オープンマット版ではそのトリミング部分も見える状態になっています。

具体的には、ネメシスの戦闘シーンなどで劇場版では見切れていた足元や頭上の部分が確認できる場面があります。

一部のBlu-rayやDVDのリリース、またはストリーミング配信でこのバージョンが採用されており、ファンの間では通常版との細かな違いを比較・検証する議論が行われています。

映像の内容そのもの(ストーリーやセリフ)が変わるわけではありませんが、画面に映る情報量が増えるため、より多くの視覚的ディテールを楽しむことができます。

ネメシス関連のフィギュアやグッズにはどんな商品があるか

ネメシスはバイオハザードシリーズを代表する人気クリーチャーであり、関連グッズは現在も活発に販売されています。

ハイエンド商品としては、プライム1スタジオが手がける1/4スケールスタチューが存在し、「バイオハザードRE:3」版のネメシスは全高約82センチメートル、触手装備時には約92センチメートルに達する大型モデルです。

より手頃な価格帯では、TUBBZシリーズのコレクタブルビニールラバーダックフィギュアがあり、恐怖の追跡者がデフォルメされた可愛いアヒルの姿になっている商品として話題を集めています。

メルカリやヤフオクなどの二次市場でもネメシス関連のフィギュアは活発に取引されており、特に限定品やレアモデルはプレミア価格がつく場合もあります。

あみあみなどの大手ホビーショップでも定期的にネメシス関連商品が取り扱われているため、購入を検討している方はこまめにチェックすると良いでしょう。

まとめ:バイオハザードのマットとネメシスの全貌を振り返る

  • マット・アディソンは映画バイオハザード第1作・第2作に登場する映画オリジナルキャラクターで、環境活動家兼FBI出身の反アンブレラ工作員である
  • T-ウイルスへの感染原因は進化型リッカーの引っかき傷で、映画シリーズ唯一の感染経路である
  • 抗ウイルス剤投与の直前にアンブレラに拘束され、ネメシス計画の実験台として改造された
  • ネメシスの外見を演じたのはカナダ人俳優マシュー・G・テイラーで、CGではなく全身特注スーツによる実物造形である
  • 映画版ネメシスの素体は人間(マット)であり、ゲーム版の素体であるT-103型タイラントとは根本的に異なる
  • ゲーム版にある触手攻撃や走行は映画版では省略されており、代わりに前腕装着型ミニガンが追加されている
  • アリスとマットの関係は恋愛ではなく戦友としての絆であり、シリーズ後半のアリスの恋愛相手はカルロスである
  • マットは第2作でヘリ残骸の下敷きとなり死亡し、さらに核ミサイルでラクーンシティが消滅したため完全に退場している
  • 2026年9月公開予定のザック・クレッガー監督によるリブート映画は完全新規ストーリーのためマットは登場しない
  • ゲーム最新作「バイオハザード レクイエム」のプロモにネメシスのカメオが確認されており、シリーズにおけるネメシス人気は健在である
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