メタルギアの機体一覧|全シリーズ登場兵器を時系列で徹底解説

コナミが誇る人気ステルスアクションゲーム「メタルギア」シリーズ。

そのタイトルにもなっている架空の兵器「メタルギア」は、物語の核となる存在であり、シリーズを通して様々な機体が登場しました。

「メタルギアREXやシャゴホッドは知っているけど、他にどんな機体があるんだろう?」「シリーズに登場する全機体を一覧で確認したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなメタルギアシリーズに登場する全機体を、詳細な解説と共に時系列順や作品別で網羅的に紹介します。

この記事を読めば、メタルギアという兵器の誕生から衰退までの歴史と、各機体の魅力や背景を深く理解できるでしょう。

目次

メタルギアとは?核搭載二足歩行戦車の歴史と定義の変遷

メタルギアとは、コナミのゲーム「メタルギアシリーズ」に登場する架空の兵器「核搭載二足歩行型戦車」の総称です。

単独であらゆる地形から核ミサイルを発射できる能力を持ち、世界の軍事バランスを根底から覆しかねない戦略兵器として描かれています。

すべての始まりはソ連の科学者グラーニンの構想から

メタルギアの最初の構想は、1964年のソ連で生まれました。

秘密設計局の科学者アレクサンドル・レオノヴィッチ・グラーニンが、「兵器は時代を動かす歯車である」との思想から「金属の歯車(メタルギア)」と名付けた二足歩行戦車の原案を作成したのが始まりです。

しかし、この時点では二足歩行技術が未確立だったため、より現実的な競合兵器「シャゴホッド」に敗れ、不採用となりました。

この設計思想は、後にアメリカやMSF(国境なき軍隊)へと渡り、最初の実機が開発される礎となります。

兵器からサポートロボへ、時代と共に移り変わる「メタルギア」の役割

当初は「核搭載二足歩行戦車」と定義されていたメタルギアですが、シリーズの時代が進むにつれてその役割は大きく変化していきます。

『MGS4』の時代になると、戦争の形が国家間の核抑止から、PMC(民間軍事会社)による代理戦争へと移行しました。

これにより、メタルギアは「月光」のような小型の無人戦闘兵器へと派生し、戦略兵器としての意味合いは薄れていきます。

ついには、兵器ですらない小型のサポートロボット「メタルギアMk.II」まで登場し、「メタルギア=兵器」という概念すらも変化していくことになりました。

なぜメタルギアは衰退したのか?サイボーグ技術の台頭

メタルギアシリーズの歴史は、メタルギアという兵器の起源から発展、そして衰退を描く物語でもあります。

最も未来の時系列にあたる『MGR』の時代では、「歩兵と兵器を繋ぐ歯車」としての役割は、驚異的な身体能力を持つサイボーグに取って代わられました。

高度な判断力と戦闘力を兼ね備えたサイボーグの前では、月光のような無人兵器ですら需要が低下し、メタルギアという兵器カテゴリそのものが時代遅れとなりつつあるのです。

【時系列順】メタルギア全機体一覧|初代から最新作まで網羅

ここでは、メタルギアシリーズに登場する主な機体を、物語の時系列に沿ってご紹介します。

各時代背景と共に、兵器の進化と変遷を追っていきましょう。

黎明期(1964年~):メタルギアの原型と競合機

この時代は、メタルギアの構想が生まれ、最初期の試作機が開発された黎明期です。

まだ二足歩行技術は確立されておらず、様々なアプローチが試みられました。

  • シャゴホッド (1964年): メタルギアの競合機。二足歩行ではなくドリルで推進する核搭載戦車。
  • ピースウォーカー (1974年): 実質的に世界初の核搭載二足(四足)歩行戦車。AIによる自動核報復を目的としていた。
  • メタルギアZEKE (1974年): ビッグ・ボス率いるMSFが開発した、初めて「メタルギア」の名を冠した機体。
  • サヘラントロプス (1984年): 人型の直立二足歩行形態への変形を可能にした異形のメタルギア。

アウターヘブン蜂起~ザンジバーランド騒乱(1995年~1999年):マッドナー博士による確立

伝説の傭兵ビッグ・ボスが武装蜂起したこの時代、ソ連の科学者マッドナー博士によって、メタルギアはその後の基本形となる姿を確立しました。

  • TX-55 メタルギア (1995年): アウターヘブンに配備された初の有人メタルギア。起動前にソリッド・スネークによって破壊された。
  • メタルギア改D (1999年): ザンジバーランドで開発されたTX-55の改良型。初めて実戦で起動し、スネークと交戦した。

シャドー・モセス島事件以降(2005年~):REXと亜種の誕生

メタルギアの存在が公になり、世界中でその亜種が開発され始めた時代です。

技術も飛躍的に進化し、シリーズを象徴する機体が登場しました。

  • メタルギアREX (2005年): ステルス核を射出可能なレールガンを搭載。その後のメタルギアの系譜に大きな影響を与えた。
  • メタルギアRAY (2007年~): 対メタルギア兵器として開発された水陸両用型。有人試作機と量産型無人機が存在する。
  • アーセナルギア (2009年): メタルギアを多数搭載する超巨大な移動要塞。情報統制AI「G.W.」の防衛を目的としていた。

SOPシステムとPMCの時代(2014年):無人兵器「月光」の台頭

戦争が経済活動となり、戦場がシステム管理されるようになった時代です。

巨大な戦略兵器は姿を消し、小型で汎用性の高い無人兵器が主流となりました。

  • 月光 (GECKO): 戦車に代わる戦場の主役となった量産型無人二足歩行兵器。
  • メタルギアMk.II / Mk.III: 兵器ではなく、スネークを支援する小型の遠隔機動端末。

サイボーグ技術の発展期(2018年):大型兵器の需要低下と新たな形

サイボーグ技術が戦場の様相を一変させた時代。

もはやメタルギアという兵器のコンセプト自体が過去のものとなりつつありました。

  • メタルギアEXCELSUS: 多脚歩行戦車。小型化の傾向に逆行し、大火力で敵を圧倒することを目的とした大型機。

【徹底解説】シリーズを象徴するメタルギア人気機体

数あるメタルギアの中でも、特に知名度が高く、シリーズの象徴ともいえる人気機体を5つピックアップして詳しく解説します。

核搭載二足歩行戦車の完成形|メタルギアREX

メタルギアREXは、『メタルギアソリッド』に登場する機体で、その後のシリーズに多大な影響を与えました。

最大の特徴は、ロケット噴射を伴わないため探知が極めて困難な「ステルス核」を、電磁誘導で発射する「レールガン」を搭載している点です。

この能力により、既存のミサイル防衛システムを無力化し、世界の核抑止のバランスを崩壊させる危険性を秘めていました。

設計者オタコンの遊び心により、外部情報を収集するレドームが破壊されるとコックピットを開放せざるを得ないという弱点が意図的に設けられています。

対メタルギア兵器として生まれた亜種|メタルギアRAY

メタルギアRAYは、『メタルギアソリッド2』に登場し、REXのデータが世界に流出したことで各国で開発された「メタルギア亜種」に対抗するために米海兵隊が開発した機体です。

水中からの奇襲を想定した水陸両用型で、従来の機械駆動ではなく人工筋肉アクチュエータを採用しており、生物的で滑らかな動きを実現しています。

武装はミサイルや機銃のほか、頭部に内蔵された高圧水圧カッターが特徴的です。

当初は対メタルギア兵器でしたが、後にアーセナルギアの護衛機として量産されることになりました。

MSFの抑止力となったビッグボスの機体|メタルギアZEKE

メタルギアZEKEは、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』で、ビッグ・ボス率いるMSF(国境なき軍隊)が自らの拠点を守るための抑止力として開発した機体です。

初めて「メタルギア」の名を冠した核搭載二足歩行戦車であり、REXによく似た外観を持っています。

大きな特徴は、他のAI兵器から回収したパーツを換装できる点で、レールガンやジェットパック、増加装甲などを装備して性能をカスタマイズすることが可能です。

直立二足歩行を実現した異形の巨人|サヘラントロプス

サヘラントロプスは、『メタルギアソリッドV』に登場する、シリーズの中でも特に異彩を放つ機体です。

最大の特徴は、従来の逆関節のREX形態から、人型に近い「直立二足歩行形態」へと変形できる点にあります。

また、装甲材に劣化ウランを使用しており、特殊な微生物「メタリックアーキア」によって機体そのものを核爆弾化させるという恐るべき機能を持っていました。

しかし、技術的に未完成な部分が多く、超能力を持つ「第三の子供」の力なしではまともに動くことすらできない欠陥兵器でもあります。

戦場のルールを変えた量産型無人兵器|月光(GECKO)

月光は、『メタルギアソリッド4』で戦場の主役となった量産型の無人二足歩行兵器です。

従来の戦略兵器としてのメタルギアとは異なり、歩兵支援や市街地制圧を主目的としています。

遺伝子操作によって作られた生体部品の脚部を持ち、ビルを飛び越えるほどの高い機動性を誇ります。

その汎用性の高さから多くのPMCに採用され、この時代の「メタルギア」とは月光タイプを指すのが一般的となりました。

メタルギアじゃない?定義から外れる重要兵器たち

メタルギアシリーズには、「核搭載二足歩行戦車」という厳密な定義からは外れるものの、物語において非常に重要な役割を果たす大型兵器が登場します。

メタルギアとの開発競争に勝利した核搭載戦車|シャゴホッド

シャゴホッドは、『メタルギアソリッド3』に登場する核搭載型戦車です。

グラーニンのメタルギア案と開発競争を行い、二足歩行技術の未確立を理由にこちらが正式採用されました。

移動には脚ではなく、機体前部の2本のドリル回転を利用します。

最大の特徴は、機体後部のロケットブースターで自らを時速500kmまで加速させ、中距離弾道ミサイル(IRBM)を大陸間弾道ミサイル(ICBM)並の射程まで延伸させる「射程合成延伸システム」です。

動く巨大要塞|アーセナルギアとアウターヘブン

アーセナルギアは、『メタルギアソリッド2』に登場した、海中を航行する超巨大な移動要塞です。

その内部には数十機のメタルギアRAYを格納し、情報統制を目的とした光ニューロAI「G.W.」を守護する役割を持っていました。

『メタルギアソリッド4』では、リキッド・オセロットが奪取・改造した発展型「アウターヘイブン」が登場します。

これらはもはや戦車の範疇を超えた、戦略空母に近い存在です。

「完全な核抑止」を目指したAI無人兵器群|ピースウォーカー計画

ピースウォーカーは、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』に登場したAI搭載自動報復歩行戦機です。

「人間の判断では恐怖心から核報復ができない」という思想に基づき、AIの判断によって確実に核報復を行う「完全な核抑止力」として開発されました。

二足歩行と四足歩行を使い分けることができ、実質的に世界で初めて作られたメタルギアと言える存在です。

ただし、開発時点ではまだ「メタルギア」という名称は冠していません。

気軽に搭乗できる小型二足歩行兵器|ウォーカーギア

ウォーカーギアは、『メタルギアソリッドV』に登場する、バイクに乗るような感覚で運用できる小型の二足歩行兵器です。

生身では扱えない重火器を搭載でき、高い機動力を持ちます。

物語の中では、このウォーカーギアに小型核兵器を搭載して世界中に拡散させるという計画が語られており、「小型核兵器の搭載を前提とした二足歩行機」という点では、これもメタルギアの一種と捉えることができます。

最強のメタルギアはどれ?性能と劇中の活躍から徹底考察

シリーズファンなら誰もが一度は考える「どのメタルギアが最強なのか?」という疑問。

ここでは、目的別に最強候補を考察します。

戦略兵器としての最強は「ステルス核」を持つREXか?

軍事バランスを覆すという戦略的な観点で見れば、メタルギアREXが最強候補に挙げられます。

前述の通り、REXが搭載するレールガンから射出される「ステルス核」は、既存のミサイル防衛網では探知・迎撃がほぼ不可能です。

これは一方的に核攻撃を行えることを意味し、核抑止という概念そのものを無意味化させてしまいます。

この一点において、REXは他の機体を凌駕する戦略的価値を持っていると言えるでしょう。

直接戦闘における最強は対メタルギア兵器のRAYか?

一対一の直接戦闘においては、対メタルギア兵器として設計されたメタルギアRAYに軍配が上がるかもしれません。

人工筋肉による高い機動力と俊敏性を持ち、REXと比べて遥かに生物的で滑らかな動きが可能です。

実際に『MGS4』では、老朽化したREXと最新技術で改修されたRAYが直接対決する場面があり、壮絶な戦いを繰り広げました。

純粋な戦闘能力では、後発機であるRAYの方が優れていると考えるのが自然です。

シリーズを通して最も厄介な敵は量産型の「月光」?

プレイヤーを最も苦しめたという意味では、量産型の無人兵器「月光」が最強かもしれません。

REXやRAYのようなボスキャラクターと異なり、月光はザコ敵として複数体で出現することが多く、その高い機動力と堅牢な装甲で何度もプレイヤーの行く手を阻みました。

一体の圧倒的な強さではなく、物量と汎用性で戦場を支配した月光は、新しい時代の戦争を象徴する、ある種の「最強」兵器と言えるのではないでしょうか。

【作品別】ゲームに登場するメタルギア機体一覧

ここでは、主要なナンバリングタイトルや関連作品ごとに、登場するメタルギアや重要兵器を一覧でまとめました。

お気に入りの作品にどんな機体が登場したか、振り返ってみましょう。

メタルギアソリッド(MGS1)に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッドメタルギアREX

メタルギアソリッド2(MGS2)に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッド2メタルギアRAY、アーセナルギア

メタルギアソリッド3(MGS3)に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッド3シャゴホッド、メサルギア

メタルギアソリッド4(MGS4)に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッド4月光、メタルギアMk.II、メタルギアMk.III、メタルギアREX、メタルギアRAY、アウターヘイブン

メタルギアソリッド ピースウォーカー(MGSPW)に登場する機体

作品名登場する主な機体
MGS ピースウォーカーピースウォーカー、ピューパ、クリサリス、コクーン、メタルギアZEKE

メタルギアソリッドV(MGSV)に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッドVサヘラントロプス、ウォーカーギア

メタルギア ライジング リベンジェンス(MGR)に登場する機体

作品名登場する主な機体
MGRメタルギアEXCELSUS、改良型メタルギアRAY、月光

ポータブル・オプス(MPO)やアシッド等の外伝作品に登場する機体

作品名登場する主な機体
メタルギアソリッド ポータブル・オプスメタルギアRAXA、弾道メタルギア
メタルギア ゴーストバベルメタルギアGANDeR
メタルギアアシッドメタルギアKODOQUE
メタルギアアシッド2カイオト・ハ・カドッシュ
メタルギア(MSX2版)TX-55 メタルギア
メタルギア2 ソリッドスネークメタルギア改D

メタルギアに関するよくある質問

最後に、メタルギアに関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

最初に作られたメタルギアはどれ?

この質問への答えは、定義によって異なります。

  • 実質的に最初の機体: CIAが開発したAI兵器「ピースウォーカー」が、世界初の核搭載二足(四足)歩行戦車とされています。
  • 「メタルギア」の名を冠した最初の機体: ビッグ・ボス率いるMSFが開発した「メタルギアZEKE」が、初めてその名を冠しました。
  • 歴史の表舞台に登場した最初の機体: 世界にその存在が知られるようになったのは、アウターヘブンに配備された「TX-55 メタルギア」が最初です。

プレイヤーが操作できるメタルギアはある?

はい、シリーズ中にはプレイヤーがメタルギアを直接操作できる場面があります。

最も有名なのは『メタルギアソリッド4』で、ソリッド・スネークがメタルギアREXに搭乗し、リキッド・オセロットが駆るメタルギアRAYと対決するシーンです。

また、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』では、開発したメタルギアZEKEを「OUTER OPS」という部隊派遣ミッションに出撃させることが可能です。

一番大きいメタルギアと小さいメタルギアは?

シリーズで最も巨大なメタルギアは、『メタルギアソリッド2』に登場した移動要塞「アーセナルギア」です。

その全長は数キロにも及び、戦車というよりもはや一つの巨大な艦船です。

逆に、最も小さいメタルギアは『メタルギアソリッド4』に登場した「メタルギアMk.II」です。

これは人間が抱えられるほどの大きさで、兵器ではなくスネークをサポートするための遠隔機動端末として作られました。

まとめ:メタルギア 機体一覧の完全ガイド

  • メタルギアは核搭載二足歩行戦車の総称である
  • 最初の構想は1964年にソ連の科学者グラーニンによって考案された
  • 時代と共にその定義は変化し、無人兵器やサポートロボットも登場した
  • サイボーグ技術の台頭により、兵器としてのメタルギアは衰退期を迎える
  • メタルギアREXは探知不能なステルス核をレールガンで射出する能力を持つ
  • メタルギアRAYはREXの亜種に対抗するために開発された水陸両用機である
  • 月光はPMCが多用する量産型無人兵器で、戦場の主役となった
  • サヘラントロプスは人型への変形を可能にした異形の機体である
  • シャゴホッドはメタルギアではないが、その開発史に大きく関わった兵器である
  • シリーズ中にはプレイヤーが直接メタルギアを操作できる作品も存在する
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