ファイナルファンタジーVII(FF7)は、1997年の発売以来、その壮大なストーリーと魅力的なキャラクターで世界中のファンを魅了し続けています。
近年ではリメイクプロジェクトが進行し、再び大きな注目を集めていますが、作品数が非常に多いため、「どの順番で見ればいいの?」「時系列はどうなっているの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
特に『クライシスコア』や『リバース』など、物語の核心に触れる作品が多数存在するため、その関係性を理解するのは少し複雑かもしれません。
この記事では、FF7シリーズ全体の時系列をわかりやすく整理し、これからプレイする方に向けて最適なおすすめのプレイ順を徹底的に解説します。
この記事を読めば、FF7の広大な世界を迷うことなく、最大限に楽しむための道筋がきっと見つかるはずです。
FF7シリーズの時系列を作品ごとに解説
FF7シリーズとは?作品一覧
FF7シリーズは、1997年に発売された『ファイナルファンタジーVII』を本編とし、その前後や裏側を描く多数の関連作品(コンピレーション・オブ・ファイナルファンタジーVII)によって構成されています。
本編の物語だけでなく、各キャラクターの過去や本編後の世界が描かれることで、より深く、多角的にFF7の世界観を味わえるのが大きな魅力です。
現在進行中のリメイクプロジェクトも含め、物語のスケールは拡大し続けています。
まずは、FF7シリーズの主要な作品が、物語の時系列順にどの位置にあるのかを把握しましょう。
時系列 | 作品名 | ジャンル | 簡単な概要 |
---|---|---|---|
FF7本編の30年前 | FF7 ザ・ファーストソルジャー (FS) | バトルロイヤル | 神羅のソルジャー計画初期を描く。若き日のセフィロスも登場。 |
FF7本編の7年前 | クライシスコア FF7 (CC) | アクションRPG | ザックスが主人公。クラウドやセフィロスとの関係性が描かれる。 |
FF7本編の6年前 | ビフォアクライシス FF7 (BC) | アクションRPG | 神羅の精鋭部隊「タークス」が主人公。反神羅組織との戦いを描く。 |
本編 | ファイナルファンタジーVII (FF7) | RPG | クラウドを主人公とするシリーズの根幹となる物語。 |
本編リメイク | FF7 リメイク / リバース | アクションRPG | オリジナル版をベースに新たな解釈と展開を加えたリメイク3部作。 |
FF7本編の2年後 | FF7 アドベントチルドレン (AC) | 映像作品 | 本編後の世界を描く。セフィロスの思念体との戦いが中心。 |
FF7本編の3年後 | ダージュオブケルベロス FF7 (DC) | ガンアクションRPG | ヴィンセントが主人公。彼の謎に包まれた過去が明かされる。 |
このように、各作品は密接に時間軸で繋がっています。
特に『クライシスコア』は本編の非常に重要な前日譚であり、『アドベントチルドレン』は公式な続編として、ファンにとって必見の作品と言えるでしょう。
FF7のストーリーをわかりやすく解説
『ファイナルファンタジーVII』の物語は、一見すると複雑に感じられるかもしれませんが、その中心には2つの大きなテーマがあります。
一つは「星の生命を巡る壮大な戦いの物語」、そしてもう一つは「主人公クラウドが本当の自分を見つけ出す成長の物語」です。
物語の舞台となる惑星「ガイア」には、「ライフストリーム」と呼ばれる精神エネルギーの奔流が流れています。
これは星の生命そのものであり、生物が死ぬとその魂はライフストリームに還り、また新たな生命の源となる、輪廻転生のような循環を繰り返しています。
しかし、巨大企業「神羅カンパニー」は、このライフストリームを「魔晄(まこう)」と名付け、エネルギー資源として汲み上げていました。
魔晄エネルギーによって人々は豊かな生活を手に入れましたが、その代償として星は少しずつ命を削られていたのです。
この神羅の行いに反発するのが、バレット率いる反神羅組織「アバランチ」です。
元ソルジャーを名乗る主人公「クラウド・ストライフ」は、幼馴染のティファに誘われ、傭兵としてアバランチの魔晄炉爆破作戦に参加します。
当初は星の運命に無関心だったクラウドですが、古代種の末裔である花売り「エアリス」や、かつての英雄でありながら星の脅威となった「セフィロス」との関わりの中で、次第に星を救うための戦いに身を投じていくことになります。
セフィロスの目的は、星に巨大な傷をつけて溢れ出たライフストリームを我が物とし、神として君臨すること。
クラウドたちは彼の野望を阻止するため、世界を巡る長い旅に出ます。
この旅の過程で、クラウドは自身の曖昧な記憶と向き合うことになり、衝撃的な真実を知ることになります。
クールで強気な「元ソルジャー」という彼の人格は、実は本物ではなく、過去のトラウマから生まれた偽りの姿だったのです。
仲間との絆を通じて、クラウドが本当の自分を取り戻し、真の英雄へと成長していく姿も、この物語の大きな見どころとなっています。
FF7本編のストーリーチャート
オリジナル版『FF7』の壮大な物語は、いくつかの大きな節目に分けて理解することができます。
ここでは、物語の進行に沿って、主要な出来事をチャート形式でご紹介します。
ミッドガル編
物語は、巨大都市ミッドガルから始まります。
クラウドがアバランチの作戦に参加し、壱番魔晄炉を爆破。
その後、スラム街でエアリスと運命的な出会いを果たします。
神羅に狙われるエアリスを救出するため、仲間と共に神羅ビルに潜入しますが、そこで社長が何者かに殺害されているのを発見します。
犯人は、死んだはずの英雄セフィロスでした。
クラウドたちはセフィロスを追って、ミッドガルを脱出します。
セフィロス追跡編
ミッドガルを抜けた一行は、セフィロスの行方を追って世界中を旅します。
その道中で、クラウドの故郷であるニブルヘイムを訪れますが、5年前にセフィロスによって焼き払われたはずの村が、何事もなかったかのように存在していました。
この旅を通じて、セフィロスの出生の秘密や、彼が人類を憎むようになった経緯が明らかになります。
また、クラウド自身の記憶にも矛盾が生じ始め、物語の謎は深まっていきます。
忘らるる都での悲劇
セフィロスが星を破壊する究極の黒魔法「メテオ」を発動させようとしていることを知った一行。
それを阻止できる唯一の対抗手段は、古代種のみが使える究極の白魔法「ホーリー」でした。
エアリスは星を救うため、一人で祈りを捧げるべく「忘らるる都」へと向かいます。
しかし、クラウドたちが駆けつけたその時、セフィロスの凶刃がエアリスを貫き、彼女は命を落とします。
この出来事は、FF史上最も衝撃的なシーンとして、多くのプレイヤーの心に刻まれました。
北の大空洞での最終決戦
エアリスの死を乗り越え、仲間たちはセフィロスの野望を阻止する決意を新たにします。
セフィロスがメテオを発動させた後、クラウドは精神崩壊に陥りますが、ティファの助けによって本当の自分を取り戻します。
全ての元凶であるセフィロスを討つため、一行は星の傷の中心「北の大空洞」へと乗り込み、最後の戦いに挑みます。
FF7リバースの時系列と物語
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、FF7リメイクプロジェクトの第2作目にあたる作品です。
時系列としては、前作『FF7 リメイク』の直後から物語が始まります。
オリジナル版で言うところの、「ミッドガル脱出後」から、悲劇の舞台である「忘らるる都」までが描かれています。
前作『FF7 リメイク』がミッドガルの物語に焦点を当てていたのに対し、『リバース』では広大なワールドマップを冒険することになり、物語も世界も大きく広がります。
カームの街でのクラウドの回想から始まり、ジュノン、コスタ・デル・ソル、ゴールドソーサー、ゴンガガ、コスモキャニオン、ニブルヘイム、そして忘らるる都といった、オリジナル版でも印象的だった数々のロケーションを、最新のグラフィックで体験することが可能です。
しかし、『リバース』は単なるオリジナル版の再現ではありません。
『リメイク』で登場した「フィーラー(運命の番人)」の存在や、本来は死んだはずのザックスが生存している別世界線の描写など、オリジナル版にはなかった新たな謎や展開が追加されています。
これにより、物語は「運命に抗うIFの物語」としての側面を強く帯びており、オリジナル版を知るプレイヤーにとっても、先の読めない新鮮な驚きに満ちた体験が提供されます。
果たして、忘らるる都で待ち受ける運命は変わるのか。
その結末に世界中のファンが注目しています。
FF7シリーズを時系列で楽しむプレイ順
FF7リメイクから遊ぶおすすめの順番
これから初めてFF7の世界に触れる方にとって、最もおすすめなのがリメイクプロジェクトからプレイを始める順番です。
現代の技術で蘇った美麗なグラフィックと、アクション性の高いバトルシステムは、新規プレイヤーでも直感的に楽しむことができます。
おすすめのプレイ順は以下の通りです。
- 『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』(PS5)
- 『ファイナルファンタジーVII リバース』(PS5)
- リメイクプロジェクト第3作(完結編)
この順番でプレイすることで、物語が地続きになっているため、ストーリーをスムーズに理解し、没入感を損なうことなく楽しめます。
『FF7 リメイク インターグレード』は、リメイク第1作目にユフィを主人公とした新規エピソードを追加した完全版です。
PS4版の『FF7 リメイク』をプレイしても本編のストーリーは追えますが、PS5をお持ちであれば、グラフィックの向上や追加エピソードが楽しめる『インターグレード』から始めるのが最適でしょう。
このルートのメリットは、何よりもまず「とっつきやすさ」にあります。
オリジナル版のコマンドバトルが苦手な方や、古いグラフィックに抵抗がある方でも、ストレスなくFF7の壮大な物語に入り込むことができます。
ただし、注意点として、リメイクプロジェクトはオリジナル版のストーリーをなぞりつつも、前述の通り、意図的に変更されている点や新たな謎が加えられています。
そのため、リメイク版だけをプレイした場合、オリジナル版が描いた本来の物語の全容を完全には把握できない可能性があることは留意しておく必要があります。
クライシスコアをプレイする順番は?
『クライシスコア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』は、本編の7年前を描いた非常に重要な前日譚です。
主人公ザックスの物語は、クラウドの人格形成やセフィロスとの因縁に深く関わっており、FF7の物語を理解する上で欠かせない作品と言えます。
しかし、この『クライシスコア』をどのタイミングでプレイするかは、ファンの間でも意見が分かれるところであり、プレイヤーが何を重視するかによって最適な順番が変わってきます。
パターン1:リメイクシリーズの合間にプレイする
具体的なタイミングとしては、『FF7 リメイク インターグレード』をクリアした後、『FF7 リバース』をプレイする前に遊ぶパターンです。
- メリット:『リバース』ではザックスの存在が物語の大きな鍵を握ります。事前に彼の人物像や背景を深く知っておくことで、『リバース』で描かれる彼の物語の重みや感動が格段に増します。開発側がこのタイミングでリマスター版を発売した意図を汲むならば、この順番が推奨されていると考えることもできます。
- デメリット:『クライシスコア』には、オリジナル版『FF7』の根幹に関わる重大なネタバレが含まれています。そのため、FF7の物語を全く知らない状態でプレイすると、後にオリジナル版やリメイク完結編で味わうはずだった初見の衝撃や驚きが薄れてしまう可能性があります。
パターン2:リメイク3部作完結後、またはオリジナル版プレイ後に遊ぶ
これは、本来の発売順に近い形で、本編の物語をすべて知った上で前日譚として楽しむパターンです。
- メリット:FF7本編の結末や謎をすべて知った上でプレイするため、ネタバレを気にすることなく純粋にザックスの物語に集中できます。「あの出来事の裏ではこんな物語があったのか」という発見や、本編のキャラクターたちの若かりし頃の姿に、より深い感慨を覚えることができるでしょう。
- デメリット:『リバース』でリアルタイムに進行するザックスのIFストーリーの重要性や、それに伴う謎について、他のプレイヤーとの温度差を感じるかもしれません。
結論として、先の読めないリメイク版の展開を最大限に楽しみたい、考察を深めたいという方は「パターン1」が、物語の初見の感動を大切にしたいという方は「パターン2」がおすすめです。
FF7リメイクの時系列とオリジナルとの関連
『ファイナルファンタジーVII リメイク』および『リバース』は、単なるグラフィックの刷新やシステムの現代化に留まらない、意欲的な「リビルド(再構築)」作品です。
時系列はオリジナル版の物語をベースに進みますが、その内容は決して同一ではありません。
最も大きな違いは、「フィーラー」と呼ばれる謎の存在の登場です。
彼らは「運命の番人」と称され、物語がオリジナル版の通りに進むように干渉してきます。
しかし、『リメイク』の終盤で、クラウドたちはこのフィーラーを打ち破り、「未知の旅が始まる」と宣言します。
これは、これからの物語がオリジナル版という「定められた運命」から分岐し、異なる結末を迎える可能性を示唆しています。
この「運命との闘い」という新たなテーマが加えられたことで、リメイク版の物語は、オリジナル版を知っているプレイヤーに対して「結末を知っているはずなのに、先が読めない」という、二重構造の面白さを提供しています。
例えば、オリジナル版では死んでしまうキャラクターがリメイク版では生き残るのではないか、という考察は、ファンの間で最も熱く議論されているトピックの一つです。
このように、リメイク版はオリジナル版のストーリーを下敷きにした上で、新たな解釈やIFの物語を展開する作品と位置づけられます。
そのため、オリジナル版をプレイしていると、リメイク版で加えられた変更点や新たな謎、キャラクターの心情の深掘りといった部分に気づくことができ、物語を何倍も深く楽しむことができるのです。
PS5でFF7シリーズを遊ぶ順番
PlayStation 5(PS5)を所有している方は、FF7シリーズの主要な作品を最高のクオリティで体験することが可能です。
ロード時間の短縮や美麗なグラフィック、DualSenseコントローラーによる触覚フィードバックなど、PS5ならではの機能が物語への没入感をさらに高めてくれます。
PS5でFF7の世界を巡る、おすすめのプレイ順をご紹介します。
- 『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』
まずはここからスタートです。リメイクプロジェクトの第1作目であり、PS5に最適化されたグラフィックやパフォーマンスでミッドガルの物語を体験できます。ユフィの追加エピソードも含まれているため、物語の世界観を広げる意味でも最適です。 - 『クライシスコア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』
前述の通りプレイするタイミングは好みによりますが、『リメイク』の後、『リバース』の前に挟むのが一つの人気の流れです。ザックスという重要人物を知ることで、続く『リバース』の物語がより一層深みを増します。 - 『ファイナルファンタジーVII リバース』
リメイクプロジェクト第2作。広大な世界を舞台にした冒険が待っています。PS5専用タイトルとして開発されているため、その性能を最大限に活かした圧倒的なスケール感とグラフィックを堪能できます。 - 『ファイナルファンタジーVII』(オリジナル版移植)
リメイクシリーズをプレイして物語の「原作」が気になった方は、ぜひこちらもプレイしてみてください。PlayStation Storeで購入可能です。リメイク版で加えられた変更点の意味を考察したり、キャラクターたちの原点に触れたりすることで、FF7という作品がいかに時代を超えて愛されているかを実感できるでしょう。
この順番でプレイすることで、PS5の性能を活かしながら、FF7の過去から現在(リメイク版)までの壮大な物語を体系的に楽しむことができます。
まとめ:FF7シリーズの時系列を理解して物語を深く楽しもう
- FF7シリーズは本編と多くの関連作品で構成される
- 物語の時系列は『クライシスコア』→『ビフォアクライシス』→『FF7』→『アドベントチルドレン』→『ダージュオブケルベロス』と続く
- FF7の物語の根幹は星の生命エネルギー「ライフストリーム」を巡る戦いである
- 主人公クラウドが偽りの自分と向き合い成長する物語でもある
- リメイクプロジェクトはオリジナルをなぞりつつ「運命」という新たなテーマが加わっている
- 初心者には現代的な『FF7 リメイク』からプレイする順番がおすすめである
- 『クライシスコア』は本編の重大なネタバレを含むためプレイするタイミングで楽しみ方が変わる
- オリジナル版をプレイするとリメイク版のストーリーの深みや変更点の面白さが増す
- PS5では主要なリメイク作品を最高のグラフィックとパフォーマンスでプレイ可能である
- 自分に合ったプレイ順で、この壮大な物語の世界を心ゆくまで体験するのが最良である
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