ファイナルファンタジーVII(FF7)を象徴する存在であり、ゲーム史に残るカリスマ的な悪役として知られるセフィロス。
彼の圧倒的な強さやミステリアスな雰囲気は、多くのファンを魅了し続けています。
しかし、その人気とは裏腹に、セフィロスのプロフィール、特に年齢については多くの謎に包まれています。
公式書籍でさえ「不明」とされる彼の年齢ですが、派生作品や関連資料を丹念に読み解くことで、その真相に迫ることが可能です。
この記事では、「セフィロスの年齢」という大きな謎を中心に、彼の少年時代や若き日の姿、身長、そしてなぜ彼が狂気に至ったのかという経緯を、公式情報に基づいて徹底的に解説します。
また、主人公クラウドや、親友であったアンジール、ジェネシスといったキャラクターたちとの年齢比較を通じて、セフィロという人物を多角的に掘り下げていきます。
判明しているセフィロスの年齢と人物像
少年だったセフィロスの情報
セフィロスの少年時代は、長らく謎に包まれていましたが、スマートフォン向けRPG『ファイナルファンタジーVII エバークライシス(FF7EC)』内のストーリー『THE FIRST SOLDIER』編で、ついにその姿が描かれました。
この物語で描かれる少年セフィロスは、後に「英雄」として神羅カンパニーのプロパガンダに利用される冷徹なイメージとは異なり、多くの葛藤を抱える人間味あふれる少年として登場します。
任務の隊長として、グレン・ロズブロークといった仲間たちと行動を共にしますが、彼らとの意見の食い違いに悩み、自身の立場や力について思い悩む姿は、これまでのセフィロスのイメージを覆すものでした。
声優は梅原裕一郎さんが担当しており、若さゆえの繊細さや危うさを見事に表現しています。
この少年時代の経験が、後の彼の価値観や人格形成に大きな影響を与えたことは間違いありません。
また、この頃からジェノバ細胞の影響によるものと思われる頭痛に悩まされる描写もあり、彼の悲劇的な運命を予感させる伏線が張られています。
本編では完璧な英雄、そして冷酷な破壊者として描かれるセフィロスですが、その根源には、一人の少年としての苦悩があったのです。
若セフィロスの年齢に関する公式情報
セフィロスの正確な年齢は、公式で「不明」とされていますが、最も信頼性の高い情報として「25歳前後」という記述が存在します。
これは、FF7の派生作品である『クライシスコア -ファイナルファンタジーVII-』の公式ガイドブック「アルティマニア」に記載されている情報です。
この「25歳前後」という表記は、FF7本編の5年前に起こった「ニブルヘイム事件」当時の年齢を示していると考えられます。
なぜ「前後」という曖昧な表現が使われているのか。
その理由は、セフィロスの正確な誕生日が公式に設定されていないためです。
『FF7 10th ANNIVERSARY ULTIMANIA』の年表によれば、セフィロスを生み出すきっかけとなった「ジェノバ・プロジェクト」が承認されたのは、FF7本編の約30年前である「1977年9月13日」です。
この日付から母親であるルクレツィアの妊娠期間を考慮すると、セフィロスの誕生は1978年頃と推測できます。
そして、ニブルヘイム事件が起こったのは「0002年10月2日」。
これらの情報から逆算すると、事件当時の年齢が24歳か25歳あたりになるため、「25歳前後」という表記になったと考察できます。
また、面白い視点として、セフィロスの年齢を「肉体年齢」と「精神年齢」に分けて考える考察もあります。
ニブルヘイム事件で肉体的には一度死亡したため、彼の肉体年齢は「25歳前後」で止まっています。
しかし、彼の精神はライフストリームの中で生き続け、活動していました。
そのため、FF7本編の時間軸では、事件から5年が経過していることから、精神年齢は「30歳前後」と考えることもできるのです。
英雄と呼ばれたセフィロスの優しい一面
FF7本編やリメイク作品で見せる冷酷非道な姿から、セフィロスを「生まれながらの悪」と捉えている方もいるかもしれません。
しかし、彼が「英雄」と称えられていた時代には、意外にも優しく、人間味あふれる一面を持っていました。
この英雄時代のセフィロスの姿を知ることは、彼の変貌がいかに悲劇的であったかを理解する上で非常に重要です。
彼の優しさを物語る最も有名なエピソードは、後輩であるザックス・フェアに対する気遣いです。
任務の合間に、故郷の恋人であるエアリスを心配するザックスの様子を察したセフィロスは、自身の判断で彼にミッドガルへの一時帰還を許可しました。
神羅の厳格な規律の中では、異例とも言える配慮です。
また、数少ない親友であったアンジールとジェネシスに対する友情も非常に篤いものでした。
彼らが神羅に反旗を翻した際も、セフィロスは仲間を討つことを躊躇し、彼らの抹殺命令を拒否しています。
さらに、ニブルヘイム事件の直前、同行していた一兵卒のクラウドに対し、「家族や友人に会ってきても構わない」と声をかけるなど、細やかな気配りも見せています。
記念撮影を頼まれて一度はそっぽを向くものの、結局は断りきれずに応じるなど、どこか不器用で人間らしい一面も持ち合わせていました。
もちろん、ソルジャーとして任務を最優先する冷徹な判断力も兼ね備えていましたが、その根底には仲間を思う優しさがあったのです。
セフィロスはなぜ狂ったのか?その経緯
英雄とまで呼ばれたセフィロスが、なぜ世界を破滅させようとする狂気の存在へと変貌してしまったのでしょうか。
その原因は、彼の出生の秘密と、それによって引き起こされた一つの「誤解」にあります。
転機となったのは、FF7本編の5年前に発生したニブルヘイム魔晄炉の調査任務でした。
魔晄炉の内部で、セフィロスは魔晄漬けにされモンスターへと変貌させられた元人間の姿を目の当たりにします。
「自分も彼らと同じように、神羅によって造られた存在なのではないか」。
この疑念が、彼の精神を蝕み始めます。
己の出自を確かめるため、セフィロスは神羅屋敷の地下研究所に籠り、膨大な資料を読み漁ります。
そして、彼は自分が「ジェノバ・プロジェクト」によって生み出された存在であり、母の名が「ジェノバ」であるという記述を発見します。
ここで、セフィロスは致命的な誤解を犯してしまいます。
彼は、宇宙からの厄災であるジェノバを、星と対話する能力を持った古代種(セトラ)だと信じ込んでしまったのです。
「自分こそが古代種の正当な後継者であり、この星を人類から取り戻す使命を帯びた選ばれし者だ」。
この歪んだ思い込みが、彼を狂気へと駆り立てました。
彼は、後に繁栄した人類を「星を母から奪った裏切り者」と断じ、憎悪の炎を燃やします。
そして、故郷とも知らずに訪れたニブルヘイムを焼き払い、多くの命を奪うという凶行に及びました。
この事件が、英雄セフィロスの死と、星の脅威となるセフィロスの誕生の瞬間だったのです。
セフィロスの年齢と他キャラクターとの比較
セフィロスの身長は200mという噂は本当?
セフィロスのプロフィールを語る上で、しばしば話題に上がるのが彼の身長です。
インターネット上では「セフィロスの身長は200m」といった、にわかには信じがたい情報が見受けられますが、これは一体どこから来た話なのでしょうか。
結論から言うと、セフィロスの身長が200mというのは完全な誤情報です。
これは、おそらく「200cm」の誤記であったり、あるいは彼の人間離れした強さや存在感を表現するためのインターネット・ミーム(ネタ)が広まった結果と考えられます。
では、実際の身長はいくつなのでしょうか。
海外のゲーム情報サイト「pinion.jp」に掲載されたプロフィールによれば、オリジナル版FF7におけるセフィロスの身長は「185cm(6’1″)」とされています。
また、ファンによる考察サイトやpixiv百科事典などでは、リメイク版の頭身などを考慮し、「197cm(バレット・ウォーレスとほぼ同じ)」と推測されることもあります。
リメイクシリーズではキャラクターモデルがよりリアルになっているため、オリジナル版よりも長身に見えるのは確かです。
いずれにせよ、彼の身長は非常に高いレベルにあることは間違いありませんが、200m(20000cm)というのは物理的にあり得ない数値です。
彼の代名詞である長刀「正宗」の長さや、作中での圧倒的な存在感が、このような壮大な噂を生んだのかもしれませんね。
主人公であるクラウドの年齢との比較
セフィロスの物語を語る上で欠かせないのが、彼の宿敵である主人公クラウド・ストライフの存在です。
二人の関係性を理解するために、彼らの年齢を比較してみましょう。
FF7本編開始時点でのクラウドの年齢は21歳です。
一方、セフィロスの年齢は前述の通り、肉体年齢が25歳前後、精神年齢は30歳前後と考えられます。
つまり、セフィロスはクラウドよりも4歳から9歳ほど年上ということになります。
この年齢差は、二人の力関係や立場を象徴していると言えるでしょう。
物語の5年前に起こったニブルヘイム事件当時、クラウドはまだソルジャーに憧れる16歳の少年でした。
対するセフィロスは、神羅カンパニーの英雄として世界にその名を知らしめていた25歳前後。
当時の二人には、憧れの対象とその追随者という、絶対的な隔たりがありました。
この圧倒的な立場の違いがあったからこそ、後に二人が宿命のライバルとして対峙する物語に、より一層の深みとドラマ性が生まれるのです。
参考までに、主要キャラクターの年齢を以下にまとめます。
キャラクター | 年齢(FF7本編時点) | 備考 |
---|---|---|
セフィロス | 25歳前後 | 肉体年齢。精神年齢は30歳前後と考察される。 |
クラウド | 21歳 | |
ティファ | 20歳 | |
エアリス | 22歳 | |
バレット | 35歳 | |
ザックス | 23歳 | 本編開始直前に死亡。 |
アンジール | 25歳前後 | クライシスコアの時点で死亡。 |
ジェネシス | 25歳前後 | クライシスコアの時点で活動。 |
アンジールの年齢とセフィロスとの関係
アンジール・ヒューレーは、『クライシスコア -ファイナルファンタジーVII-』に登場する重要なキャラクターであり、英雄時代のセフィロスを語る上で欠かせない人物です。
彼の年齢についても公式な設定はありませんが、セフィロスやジェネシスとほぼ同年代、つまり25歳前後であったと推測されています。
アンジールは、セフィロス、ジェネシスと同じくソルジャー・クラス1STであり、特にセフィロスにとっては数少ない親友であり、良き理解者でした。
彼は常にソルジャーとしての誇りを重んじ、その実直で誠実な人柄は、後輩であるザックスにも大きな影響を与えました。
しかし、彼もまた「プロジェクトG」の被検体であり、自身の身体に起こる「劣化」という現象に苦しむことになります。
ソルジャーとしての誇りと、モンスターへと変貌していく身体との間で葛藤したアンジールは、やがて神羅から離反。
この親友の裏切りと苦悩は、セフィロスの心にも大きな影を落としました。
最終的にアンジールはザックスに討たれ、その死と共に彼の持っていたバスターソードはザックスへと託されます。
アンジールの存在は、英雄時代のセフィロスが決して孤高の存在ではなく、仲間との絆を大切にする人間であったことを証明しています。
彼の悲劇がなければ、セフィロスの運命もまた、少し違ったものになっていたかもしれません。
ジェネシスの年齢とセフィロスとの関係
ジェネシス・ラプソードスもまた、アンジールと並んで『クライシスコア』の物語を牽引する中心人物です。
彼の年齢もセフィロスやアンジールと同様に25歳前後と見られています。
ジェネシスは、セフィロスにとって親友であると同時に、最大のライバルとも言える存在でした。
叙事詩「LOVELESS」を愛し、常に芝居がかった言動をとる彼は、同じくプロジェクトの産物であるセフィロスに対して、強い対抗心と執着を抱いていました。
特に、自身が「プロジェクトG」の産物(劣化コピー)であるのに対し、セフィロスが完成形である「プロジェクトS」の産物であるという事実に、深いコンプレックスを感じていたようです。
少年時代には英雄セフィロスに憧れていたという描写もありますが、その憧れは次第に嫉妬と憎悪へと変わっていきます。
そして、ニブルヘイムの魔晄炉で、彼はセフィロスに対して「お前はモンスターだ」という決定的な言葉を投げかけます。
この一言が、自身の出生に疑念を抱き始めていたセフィロスの精神を崩壊させる、最後の引き金となりました。
セフィロス、アンジール、そしてジェネシス。
同じソルジャー・クラス1STでありながら、全く異なる運命を辿った三人の親友の物語は、FF7の世界観に計り知れない深みを与えているのです。
まとめ:セフィロスの年齢は?謎多き英雄のプロフィールを徹底解剖
- セフィロスの公式年齢は「不明」だが、アルティマニアでは「25歳前後」と記載されている
- この年齢はFF7本編の5年前、ニブルヘイム事件当時のものと考えられる
- 肉体年齢は25歳前後で停止しているが、精神年齢は本編時点で30歳前後という考察がある
- 身長は185cmが有力であり、「200m」という情報は誤りである
- 主人公クラウド(21歳)より年上で、二人の間には明確な年齢差と立場の違いがあった
- 英雄時代は、後輩のザックスを気遣うなど優しい一面も持ち合わせていた
- 狂気に至った原因は、自身の出生の秘密を知り、自分を古代種の後継者だと誤解したためである
- 親友であったアンジールとジェネシスの存在が、彼の人生に大きな影響を与えた
- 『FF7EC』では、これまで謎だった人間味あふれる少年時代が描かれている
- セフィロスの謎多きプロフィールが、彼のカリスマ性と魅力をより一層引き立てている
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