『ファイナルファンタジーVII』(FF7)シリーズに登場するキャラクター、シスネ。
彼女と、物語の重要人物であるザックス・フェアの関係性について、多くのファンが様々な考察をしています。
特に「シスネはザックスのことが好きだったのか?」「二人の間に恋はあったのか?」という疑問は、クライシスコアからリバースに至るまで、常に話題の中心にありました。
この記事では、そんなシスネとザックスの恋の真相に迫ります。
CCFF7での二人の出会いから、リバースで描かれた彼女の想いまで、各作品の描写を丹念に追いながら、彼らの「友達以上、恋人未満」とも言える特別な関係性を詳しく解説していきます。
シスネとザックスの恋の行方は?CCFF7での関係性
FF7のシスネとは?ザックスとの出会い
シスネは、FF7本編の前日譚である『クライシスコア -ファイナルファンタジーVII-』(CCFF7)で本格的に登場する女性キャラクターです。
彼女の所属は、神羅カンパニーの総務部調査課、通称「タークス」。
タークスは諜報活動や暗殺といった裏仕事を担う精鋭部隊であり、シスネは史上最年少でその一員となった実力者です。
クールな見た目とは裏腹に、情に厚く、困っている人を放っておけない優しい性格をしています。
武器は手裏剣で、その戦闘スタイルから忍者やウータイとの関連が噂されたこともありました。
そんな彼女とザックスの出会いは、ミッドガルの八番街でした。
当時ソルジャー・クラス1stとして活躍していたザックスが、ジェネシス・コピーと戦うシスネの姿を目撃したのが最初の接点です。
当初、二人の関係はタークスとソルジャーという仕事上の付き合いに過ぎませんでした。
しかし、任務を通じて交流を重ねるうちに、二人の間には単なる同僚以上の特別な感情が芽生えていくことになります。
シスネにとってザックスは、暗い過去を持ち、非情な任務に心をすり減らしていた自分に、明るさや人の温かさを教えてくれた存在だったのかもしれません。
シスネはザックスのことが好き?匂わせる言動の数々
シスネがザックスに対して特別な好意、つまり恋愛感情を抱いていたことは、作中の様々な描写から強くうかがえます。
彼女のクールな性格ゆえに直接的な言葉はありませんが、その行動は雄弁に想いを物語っていました。
一つ目の例として、ザックスのファンクラブへの加入が挙げられます。
CCFF7には主要ソルジャーのファンクラブが存在する隠しイベントがあり、シスネは「黒服」というペンネームでザックスのファンクラブに加入し、彼の情報を投稿していました。
これは、彼女がザックスを単なる監視対象や仕事仲間としてではなく、一人の男性として強く意識し、応援していた証拠と言えるでしょう。
また、ニブルヘイムへ向かうザックスに対し、ミッドガルに戻ったら二人で舞台『LOVELESS』を観に行かないかとメールで誘う場面もあります。
ラブストーリーである舞台に二人きりで、というのは、紛れもなくデートの誘いです。
そして最も決定的だったのが、神羅から追われる身となったザックスの逃亡を、自らの任務を放棄してまで手助けしたことです。
上司に嘘の報告をし、移動用のサイドカーまで手配するなど、タークスとしてあるまじき行為でした。
これは、組織の命令よりもザックス個人の無事を優先したということであり、彼女の中にザックスへの強い私情があったことを明確に示しています。
これらの行動から、シスネがザックスのことが好きだったと考えるのは、ごく自然なことだと言えるでしょう。
ザックスはシスネを「美女」と認識していた?
それでは、ザックスはシスネのことをどのように思っていたのでしょうか。
彼がエアリス一筋であったことは有名ですが、シスネに対して全く異性として意識していなかったわけではないようです。
CCFF7の作中、神羅ビルのソルジャーフロアで、同僚のソルジャーから「ミッドガル一の美女は誰だと思う?」と尋ねられるイベントがあります。
この問いに対して、ザックスの頭に浮かぶ選択肢には、伍番街スラムで出会った「エアリス」と並んで、タークスの「シスネ」の名前が挙がるのです。
この描写は、ザックスがシスネの容姿を高く評価し、「美女」として明確に認識していたことを示しています。
このイベントが発生するのは物語の序盤、ザックスがまだエアリスと出会って間もない頃です。
そのため、この時点ではザックスもシスネのことを魅力的な女性として、異性として強く意識していた可能性が考えられます。
もし、ザックスとエアリスの出会いがなければ、二人の関係はもっと違った形に発展していたかもしれません。
しかし、ご存知の通り、ザックスはその後エアリスと恋に落ち、彼女に夢中になっていきます。
コスタ・デル・ソルで水着姿のシスネを前にしても無反応だったのは、彼の心にエアリスがいたからに他なりません。
ザックスがシスネの恋心に応えることはありませんでしたが、少なくとも彼女のことを魅力的な女性として見ていたのは紛れもない事実です。
ザックスの両親から「嫁にどうだ?」と誘われたシスネ
シスネとザックスの関係性を語る上で、非常に象徴的な出来事がゴンガガ村で起こります。
神羅屋敷から脱出し、故郷ゴンガガを訪れたザックス。
しかし、彼より先に村を訪れていたシスネは、彼の両親であるフェア夫妻と接触していました。
そして、ザックスがシスネから聞かされたのは、驚くべき内容でした。
なんと、フェア夫妻はシスネのことを大変気に入り、「息子の嫁に来ないか?」と誘っていたのです。
この事実は、シスネというキャラクターのヒロインとしての立場を大きく引き上げるものでした。
なぜなら、これは物語のメインヒロインであるエアリスですら経験していない、特別なイベントだからです。
主人公の親から結婚を申し込まれるというのは、恋愛物語において極めて重要な意味を持ちます。
この誘いに対して、シスネがどのように返答したのかは語られていません。
しかし、ザックスにそのことを伝える彼女の表情は、困惑しつつもどこか嬉しそうに見え、満更でもない様子がうかがえます。
この反応からも、彼女がザックスに抱く深い想いが伝わってきます。
この「嫁にどうだ?」という一件は、二人が結ばれることはないと知りつつも、プレイヤーに「もしかしたら」という淡い期待を抱かせる、切なくも美しい名シーンとして多くのファンの心に刻まれています。
シスネとザックスの恋の真相は?リバースでの関係
公式カップルであるザックスとエアリスの関係
シスネとザックスの恋の行方を考えるとき、決して切り離せないのが、ザックスの恋人であるエアリスの存在です。
CCFF7の物語を通じて、ザックスとエアリスは出会い、互いに惹かれ合い、固い絆で結ばれた公式のカップルです。
二人の出会いは、ザックスが任務中にスラムの教会へと落下したことがきっかけでした。
天真爛漫なエアリスと、太陽のように明るいザックスはすぐに意気投合し、恋に落ちます。
ザックスにとってエアリスは、守るべき大切な存在であり、彼の行動の大きなモチベーションとなっていました。
彼はクラウドにエアリスのことをのろけたり、彼女に会うためにミッドガルへ帰ることを強く望んだりするなど、その想いは一途そのものでした。
このザックスとエアリスの揺るぎない関係こそが、シスネの恋が成就しなかった最大の理由と言えます。
ザックスの心の中には常にエアリスがいたため、シスネが入り込む余地はなかったのです。
シスネ自身も、おそらくそのことを理解していたでしょう。
彼女がザックスの逃亡を手助けしたのは、彼の幸せを願っての行動であり、その幸せの中にエアリスがいることも分かっていたはずです。
このように、シスネの切ない片想いの背景には、ザックスとエアリスという、FF7シリーズを象徴するカップルの存在が大きく横たわっているのです。
『シスネ FF7 リバース』での登場とザックスへの想い
CCFF7のエンディングでザックスの死を見届けた(と思われる)シスネ。
その後の彼女の動向は長らく不明でしたが、『ファイナルファンタジーVII リバース』にて、ファン待望の再登場を果たしました。
驚くべきことに、彼女はザックスの故郷であるゴンガガ村に移住し、「青年団」の団長として村を守る生活を送っていました。
なぜ彼女がゴンガガにいたのか。
その理由は、CCFF7でのザックスとの約束にありました。
逃亡中のザックスはシスネに「両親の話し相手になってほしい」と頼んでいます。
シスネはその約束を果たすため、そしてザックス亡き後の故郷を守るために、ゴンガガを新たな居場所として選んだのです。
リバースでの彼女の言動からは、ザックスへの変わらぬ深い想いが感じられます。
彼女はクラウド一行に、ザックスの死をまだ完全には受け入れられておらず、「ある日ひょっこり帰ってくるんじゃないかって気がしてならない」と、その複雑な胸中を吐露します。
これは単なる恋愛感情を超えた、深い愛情や尊敬、そして彼を救えなかったことへの責任感や贖罪の念が入り混じった、非常に重い感情です。
シスネはザックスの死後も、彼の人生の一部を背負い、彼の想いを繋ぐために生きている。
リバースでの再登場は、シスネの恋が叶わぬまま終わったのではなく、より深く、尊い形へと昇華されたことを示しているのかもしれません。
リバースで描かれたエアリスとシスネの良好な関係
『FF7 リバース』では、これまで直接的な接点のなかったシスネとエアリスが顔を合わせるという、非常に興味深いシーンが描かれました。
同じ男性を愛した二人が、恋のライバルとして対立するのか、それとも…と多くのファンが注目しましたが、そこに描かれたのは、驚くほど穏やかで良好な関係でした。
シスネは初めて会うエアリスに対して、すぐに「(ザックスに好かれるのも)納得」と、彼女の魅力を素直に認めます。
さらに、クラウドたちの前で「ザックスに恋愛感情はない」と自ら線を引くことで、無用な誤解を避け、エアリスを気遣う配慮を見せました。
特に印象的なのが、サブクエスト「ヒミツの隠し味」での共演です。
このクエストでは、料理が苦手なシスネをエアリスが手伝い、二人で仲良く料理を完成させます。
ザックスという一人の男性を介して繋がった二人が、いがみ合うことなく、互いを尊重し、微笑み合う。
この光景は、CCFF7からのファンにとって感慨深いものがあったはずです。
彼女たちは恋敵ではなく、ザックスという共通の「大切な人」を想う、いわば同士のような関係性を築いたのです。
この描写は、シスネの人間的な成熟や懐の深さを際立たせると同時に、FF7シリーズが描く人間ドラマの奥深さを示しています。
友達以上恋人未満?二人の関係性の結論
ここまで各作品の描写を追ってきましたが、最終的にシスネとザックスの関係性は、どのような言葉で表現するのが最も適切なのでしょうか。
結論として、二人の関係は「友達以上、恋人未満」という言葉が最もふさわしいと考えられます。
まず、シスネ側からザックスへの恋愛感情は、ほぼ間違いなく存在しました。
ファンクラブへの加入やデートの誘い、そして任務を放棄してまでの手助けなど、彼女の行動の端々から「好き」という気持ちが溢れています。
一方、ザックスも当初はシスネを「美女」として意識していましたが、エアリスという運命の相手と出会ったことで、その感情が恋へと発展することはありませんでした。
結果的に、二人が恋人として結ばれることはありませんでした。
しかし、彼らの関係を単なる「友人」や「片想い」の一言で片付けてしまうこともできません。
リバースで描かれたように、シスネはザックスの死後も彼の想いを背負い、彼の故郷と両親を守り続けています。
これは、単なる恋愛感情だけでは説明のつかない、深い尊敬、友情、責任感、そして愛情が複雑に絡み合った、唯一無二の絆です。
互いの人生に消えることのない大きな影響を与え合った、戦友であり、親友であり、そして叶わぬ恋の相手でもあった。
シスネとザックスは、そんな言葉では言い尽くせないほど、特別で尊い関係性で結ばれていたと言えるでしょう。
まとめ:シスネとザックスの恋の結末と二人の特別な絆
- シスネは『クライシスコア FF7』に登場するタークスの女性である
- 任務を通じてザックスと出会い、交流を深めていく
- シスネはザックスに恋愛感情を抱いていたことを示唆する描写が多数存在する
- ザックスも当初はシスネを「美女」と認識し、異性として意識していた
- ザックスの恋人はエアリスであり、二人の絆が揺らぐことはなかった
- シスネはザックスの両親から「嫁に来ないか」と誘われる特別な経験をしている
- 『FF7 リバース』ではザックスの故郷ゴンガガに移住していることが判明した
- ザックスとの約束を守り、彼の死後も故郷と両親を見守り続けている
- リバースではエアリスと良好な関係を築き、恋敵とはならなかった
- 二人の関係は、恋人ではないが「友達以上、恋人未満」の特別な絆で結ばれている
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