エルデンリング「狂い火の王」を徹底考察!その正体と目的とは

『エルデンリング』の広大な世界には、数多くの謎と魅力的なストーリーが散りばめられています。

その中でも、全てを焼き溶かし混沌をもたらす「狂い火の王」のエンディングは、多くのプレイヤーに強烈な印象を残しました。

この記事では、「狂い火の王」とは一体何なのか、その正体や目的、関連するキャラクターたちの謎、そしてDLCで新たに登場したミドラーに至るまで、あらゆる情報を統合し、徹底的に考察していきます。

狂い火に魅入られた者たちの運命と、その先に待つ破滅の真実を解き明かしていきましょう。

目次

「狂い火の王」とは?エルデンリングにおける破滅の象徴

「狂い火の王」とは、『エルデンリング』に存在するエンディングの一つであり、褪せ人が黄金樹を燃やし、世界に存在するあらゆる差異や苦しみ、生命そのものを焼き尽くして混沌へと還す存在を指します。

これは、黄金律による秩序とは全く異なる、破滅と虚無の道です。

混沌をもたらす「狂い火」の正体

狂い火の正体は、複数の側面を持つ複雑な概念です。

一つは、歴史上最も憎悪された男「シャブリリ」を起源とする「病」としての側面です。

この病に罹ると、目に黄色い炎が宿り、凄まじい痛みと共に発狂に至るとされています。

また別の側面として、かつて地下深くに生き埋めにされた放浪の民たちが、その絶望から唱えた呪詛によって呼び出された力であるとも語られています。

彼らの怨嗟や絶望の声が、世界を焼き尽くす炎を呼び寄せたのです。

この「怨嗟や絶望が炎を生む」というモチーフは、『SEKIRO』の怨嗟の鬼や、『ダークソウル』シリーズの罪の炎とも共通点が見られ、フロム・ソフトウェア作品における根源的なテーマの一つと考えられます。

狂い火の王になるための条件と体の変化

褪せ人が狂い火の王となるには、王都ローデイルの地下深く、「忌み捨ての地下」の最奥に封印されている「三本指」と見える(まみえる)必要があります。

三本指は、プレイヤーが防具を全て外した状態で扉に近づくことで、その抱擁を受け入れさせてくれます。

この儀式を終えると、プレイヤーの体には指の形をした火傷の痕が刻まれ、瞳は黄色い狂い火によって爛れたように変化します。

この変化は、一度受けると簡単には元に戻せず、他のエンディングへの道を閉ざしてしまう重要な選択となります。

狂い火の王エンドへの道筋|メリナ生存ルートも解説

狂い火の王エンドは特殊な手順を踏むことで到達可能ですが、他のエンディングが見られなくなるという大きな注意点があります。

ここでは、その具体的な手順と、関連するメリナの運命について解説します。

狂い火エンドの条件と手順

狂い火エンドに到達するための基本的な手順は以下の通りです。

  1. 忌み捨ての地下を攻略する: 王都ローデイル(または灰都ローデイル)から行ける「忌み捨ての地下」の最奥を目指します。
  2. 狂い火の封印でイベントを見る: ボス「忌み王モーゴット」を撃破した後、祭壇裏の隠し通路から進み、「狂い火の封印」と呼ばれる場所で防具を全て外して扉に触れます。これにより三本指のイベントが発生し、エンディングが狂い火ルートに固定されます。
  3. ラスボスを倒す: ストーリーを最後まで進め、ラスボスを倒した後に「狂い火の王になる」を選択すると、専用のエンディングムービーが流れます。

メリナが生存する特殊なルートとは

通常ルートでは、メリナは巨人たちの山嶺で自らを犠牲にして黄金樹を焼きます。

しかし、このイベントが発生する前にプレイヤーが狂い火を受領していると、メリナはプレイヤーの選択に失望し、どこかへ去っていきます。

代わりにプレイヤー自身が種火となって黄金樹を焼くことになり、結果的にメリナは生存します。

ただし、このルートで狂い火エンドを迎えると、エンディングムービーの最後にメリナが登場し、閉ざしていた左目を開眼させ、狂い火の王となった主人公への殺意と復讐を誓うという、極めて不穏な結末を迎えることになります。

狂い火エンドを回避する方法

一度、狂い火を受領してエンディングが固定されても、特定のアイテムを使用することでその運命を回避できます。

NPC「ミリセント」のイベントを最後まで進めて「無垢金の針」を入手し、それを「ミケラの刃、マレニア」を倒した後の花に使うことで、「ミケラの針」が手に入ります。

この「ミケラの針」を、崩れゆくファルム・アズラのボス「竜王プラキドサクス」を倒したエリアで使用することで、狂い火の呪いを鎮め、他のエンディングを選べるようになります。

狂い火に関わる主要キャラクターたちの考察

狂い火の物語は、それに魅入られ、あるいは敵対する多くのキャラクターによって彩られています。

彼らの行動や背景を知ることで、物語はさらに深みを増します。

最初の罹患者「シャブリリ」の謎

シャブリリは、かつて讒言(ざんげん)の罰として瞳を潰され、そこに狂い火を宿したとされる人物です。

「狂い火の病の起源」とされ、歴史上最も憎まれた男としてその名が伝わっています。

ゲーム中では、血の指の狩人ユラの体を乗っ取ってプレイヤーの前に現れ、メリナを犠牲にしない道として狂い火の王になるよう唆してきます。

その正体や目的は謎に包まれており、狂い火という混沌そのものを体現するような不気味な存在です。

王に最も近い騎士「指痕爛れのヴァイク」

ヴァイクは、プレイヤー以前に「エルデの王に最も近い」とまで言われた褪せ人の騎士です。

しかし、彼は突如として狂い火の道を選び、その身を焼かれ封印されてしまいました。

テキストからは、彼が狂い火を受領したのは「己の巫女のためだったろうか」と示唆されています。

巫女を犠牲にする運命を避けるために自ら狂い火を求めたのか、あるいはシャブリリのような存在に唆されたのか、その真相は定かではありません。

古竜ランサクスに最も愛された騎士であったという側面も、彼の行動を考察する上で重要な要素となっています。

復讐を誓う少女「メリナ」との関係

メリナは、主人公の巫女代わりとして旅を共にする重要なキャラクターですが、狂い火に対しては一貫して強い拒絶の意思を示します。

彼女は「この世界がいかに壊れ、苦痛と絶望があろうとも、生があること、産まれることは…きっと、素晴らしい」と語り、全てを無に帰す狂い火の思想を否定します。

プレイヤーが狂い火の王となった場合、彼女は「運命の死」を届けることを誓い、明確な敵対者となります。

DLC『SHADOW OF THE ERDTREE』では、彼女が女王マリカの子の一人であることが示唆されており、その使命や狂い火との因縁には、まだ多くの謎が隠されています。

DLCで登場した新たな狂い火の王「ミドラー」の謎に迫る

DLC『SHADOW OF THE ERDTREE』では、新たな「狂い火の王」としてミドラーが登場し、物語にさらなる深みを与えました。

彼は本編の狂い火とは異なる側面を見せ、その背景には悲劇的な物語が存在します。

賢者ミドラーとその妻ナナヤの悲劇

ミドラーは、かつて「賢者」と呼ばれた人物で、影の地の「奈落の森」に隠遁していました。

彼の館には妻「ナナヤ」の亡骸があり、その手には「ナナヤの灯」というアイテムが抱かれています。

このアイテムは「狂い火の王のなりそこない、そのなれの果て」である「卑小な背骨」から作られており、ナナヤが二人の子供を死産し、その遺骨を抱いたまま亡くなった可能性が示唆されています。

角人と責問官、そして狂い火の関係性

影の地を治める角人たちは、本来「霊すらを焼き溶かす」狂い火を極度に忌避しています。

彼らの文化の中心には「責問」という、罪を問い罰を与える儀式が存在します。

しかし、奇妙なことに、ミドラーの館やその周辺にいる一部の「責問官」は、角人の教えに反して狂い火の祈祷を使用します。

これは、ミドラーとその思想に同調する者たちが、角人の中に一定数存在していたことを示しています。

ミドラーが狂い火を求めた真の目的とは?

考察によると、賢者ミドラーが狂い火を求めたのは、世界を破滅させるためではなく、影の地に蔓延する「蠅の病」や、人々を苦しめる「呪い」や「苦痛」を焼き溶かすためだったと考えられています。

祈祷「ミドラーの狂い火」には、「狂い火の王は、焼き溶かす。苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを」と記されています。

ミドラーと彼に与する一部の責問官は、角人を救うための手段として、制御された狂い火の力を利用しようとしていたのかもしれません。

しかし、その試みは他の角人たちには理解されず、異端として断罪され、悲劇的な結末を迎えたのでしょう。

狂い火の王に関する深掘り考察

狂い火の物語には、まだ多くの謎が残されています。

ここでは、その根源に関わるいくつかの深掘り考察を紹介します。

狂い火は外なる神の力なのか?

狂い火のエンドを回避できるアイテム「ミケラの針」には、「外なる神の干渉を退ける」という説明があります。

このことから、狂い火は狭間の地の理の外から来た「外なる神」に由来する力である可能性が非常に高いと考えられます。

三本指は、その外なる神の意思を代行、あるいは媒介する存在なのかもしれません。

「混沌の王」と「狂い火の王」は同一存在か?

ゲーム内では、シャブリリやハイータが「混沌の王」という言葉を口にします。

これは「狂い火の王」と同義と捉えられがちですが、別の可能性も考察されています。

それは、「狂い火の王」とはあくまで神を降ろすための「依り代」の呼称であり、その肉体に憑依する真の存在こそが「混沌の王」なのではないか、という説です。

シャブリリがユラの体を乗っ取ったように、狂い火の神格が死した者の肉体を操るという考え方です。

この説に基づけば、狂い火エンドで主人公の頭部が炎に置き換わっても「王」として活動できることや、ミドラーが死後に「狂い火の王」として顕現したことにも説明がつきます。

まとめ:エルデンリング「狂い火の王」の全てを解き明かす

  • 「狂い火の王」は全てを焼き溶かし、世界を混沌に還す存在
  • 狂い火は「病」であり、絶望の呪詛で呼ばれた「力」でもある
  • 王になるにはローデイル地下の「三本指」に見える必要がある
  • 狂い火を受領すると体の見た目が変化し、他のエンドが選べなくなる
  • メリナ生存ルートでは、彼女が復讐者としてプレイヤーに敵対する
  • 「ミケラの針」を使えば狂い火エンドを回避することが可能
  • DLCのミドラーは、世界を救うために狂い火を求めた可能性がある
  • ミドラーの妻ナナヤとの間には、子供を巡る悲劇があったと推測される
  • 狂い火は「外なる神」に由来する力である可能性が高い
  • 「狂い火の王」は依り代であり、背後に「混沌の王」がいるという説も存在する
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