「ドラクエ8のストーリーがひどい」という声を耳にしたことはありませんか。
2004年にPS2で発売され、シリーズ初の完全3D化を実現した本作は、全世界で490万本を売り上げた人気作です。
しかしネット上では「ストーリーがつまらない」「人が死にすぎる」「主人公が地味」といった批判的な意見も少なくありません。
一方で「王道ながら奥深いシナリオ」「名作」と評価する声も根強く存在します。
この記事では、ドラクエ8のストーリーがなぜ「ひどい」と言われるのか、その具体的な理由を検証するとともに、肯定的な評価や他ナンバリング作品との比較まで徹底的に解説していきます。
これからプレイを検討している方や、過去にプレイして違和感を覚えた方の疑問を解消できる内容となっています。
ドラクエ8のストーリーが「ひどい」と言われる5つの理由
ドラクエ8のストーリーに対する批判は、主に5つのポイントに集約されます。
展開の遅さ、救えないキャラクターの多さ、主人公の設定、物語の長さ、そして主人公が喋らないゲーム特有の問題点です。
これらの要素が複合的に絡み合い、「ひどい」という評価につながっています。
前半はドルマゲスを追いかけるだけの後手後手感
ドラクエ8の前半部分は、道化師ドルマゲスの後を追いかけ続ける展開が続きます。
プレイヤーは常に事件が起きた後に現場へ到着し、被害を目の当たりにするものの、それを防ぐ手段がありません。
行く先々で悪役によって無実の人々が殺されていくにもかかわらず、主人公は何もせずに見ているだけという状況が繰り返されるのです。
この「後手後手感」は、プレイヤーにフラストレーションを与える大きな要因となっています。
能動的に物語を動かしている実感が得られにくく、受動的な冒険が続くことで没入感を損なってしまう面があるでしょう。
七賢者の末裔が次々と死亡する救えない展開
本作では、七賢者の末裔たちが呪われし杖の餌食となり、次々と命を落としていきます。
悲しいことに「彼らが死なないと物語が進まない」という構造になっており、プレイヤーはただその場に立ち尽くして死を見届けるしかありません。
どれだけ強くなっても、どれだけ急いで駆けつけても、結末は変わらないのです。
シリーズ屈指の「人が死にすぎる」ストーリーと評され、この救いのなさが後味の悪さにつながっているという声が多く聞かれます。
主人公の重要設定がクリア後まで明かされない
主人公に呪いが効かない理由は、ゲーム序盤から大きな謎として提示されます。
最初のボスであるザバンの呪い攻撃も無効化してしまうことから、プレイヤーは「きっと何か大事な理由があるはず」と期待を膨らませるでしょう。
しかし驚くべきことに、この謎の答えはメインストーリーをクリアしただけでは明かされません。
主人公が竜神族と人間のハーフであること、幼少期に記憶を封印する強力な呪いをかけられたことなど、物語の核心に関わる設定は、クリア後のやりこみイベントをこなして初めて判明するのです。
ストーリークリアだけで満足するプレイヤーにとっては、意味のわからない伏線のまま終わってしまう構造となっています。
ドルマゲス戦後の展開が長く目的を見失いやすい
物語の前半で追い続けてきたドルマゲスを倒した後、実は真の黒幕がいたことが判明します。
ここから暗黒神ラプソーンとの戦いへと物語は移行しますが、この後半部分がかなり長く続くのです。
「あれ、そもそもなんで俺ラプソーンと戦ってるんだ」と、目的を見失ってしまうプレイヤーも少なくありません。
ドルマゲス討伐という明確なゴールに向かって進んでいた前半と比べ、後半は目的意識が薄れやすい構成になっているといえるでしょう。
主人公が喋らないゲームの限界が露呈
ドラクエシリーズの主人公は伝統的に「はい」「いいえ」でしか意思表示をしません。
これはプレイヤー自身が主人公に感情移入するための工夫ですが、本作ではこの仕様が物語上の問題を引き起こしています。
仲間のトロデ王やククールといったキャラクターたちが感情豊かに喜怒哀楽を表現する一方で、主人公だけが無言のまま佇んでいる場面が目立つのです。
目の前で悲劇が起きても、悪役が好き放題しても、主人公は何のリアクションも示せません。
3D化によってキャラクターの表情や動きが豊かになったからこそ、主人公の無言がより際立ってしまう結果となりました。
ドラクエ8のストーリーで特に批判される死亡シーン
ドラクエ8には、プレイヤーの心に深く刻まれる死亡シーンがいくつも存在します。
特に批判や議論の対象となっているのが、メディばあさん、オディロ院長、そして七賢者の末裔たちの最期です。
これらの描写は「トラウマ」「やるせない」という言葉で語られることが多くなっています。
メディばあさんの死亡シーンがトラウマ級
メディばあさんの死亡シーンは、多くのプレイヤーがトラウマとして挙げる場面です。
家を焼かれ、息子を人質に取られた彼女は、自らの死を悟りながら主人公たちに「さいごのカギ」を託します。
そして目の前で命を奪われてしまうのです。
プレイヤーは「どうして戦わないんだ」「ここで戦闘させてくれ」と何度も思いますが、結論は変わりません。
助けたいのに助けられない無力さ、演出の残酷さも相まって、非常に心に残るシーンとなっています。
オディロ院長を救えない無力感
オディロ院長の死亡シーンも、プレイヤーに強い衝撃を与えます。
ドルマゲスがトロデ王に向かって投げた杖を、オディロ院長が身を挺してかばい、代わりに刺さってしまうという展開です。
「ドラクエでこんな演出をするのか」と驚いた方も多いでしょう。
慈悲深く人々から慕われていた院長が、無残にも命を落としてしまう様子は、物語の暗さを象徴するシーンとなっています。
賢者の末裔がバタバタ死にすぎ問題
七賢者の末裔たちが次々と倒れていく展開については「急ぎすぎ」「バタバタ死にすぎではないか」という批判があります。
物語の都合上、杖に魂を吸収されることで主人公たちの冒険は進んでいきますが、あまりにもテンポよく犠牲者が出てしまうのです。
一人一人の死に十分な重みを持たせる間もなく、次の犠牲者が出てしまう構成は、プレイヤーによっては感情移入しづらいと感じられるかもしれません。
ドラクエ8の主人公が「地味」と言われる理由
ドラクエ8の主人公は、シリーズの中でも特に「地味」という評価を受けることがあります。
重要な設定が隠されていること、感情表現の乏しさ、そしてエンディングでの扱いが、その要因として挙げられるでしょう。
竜神族ハーフの設定がやりこみ要素でしか判明しない
主人公は竜神族の女性とサザンビーク王族の男性の間に生まれた、人間と竜神族のハーフです。
両親は主人公が幼い頃に引き離され、不幸にも二人とも亡くなってしまいました。
その後、竜神族の会議によって人間界に追放されることとなり、里での記憶を封印する呪いをかけられます。
この呪いがあまりにも強力なため、他の呪いが弾かれてしまうというのが、主人公が呪われない理由なのです。
しかし前述の通り、これらの設定はクリア後のやりこみ要素をプレイしなければ知ることができません。
主人公の背景を知らないままゲームを終える人にとっては、ただの「地味な兵士」という印象しか残らないでしょう。
他キャラと比較して感情表現が乏しい
3DS版リメイクでさらに顕著になったのが、他のキャラクターとの感情表現の差です。
トロデ王は陽気に笑い、怒り、嘆きます。
ククールは皮肉を言い、時に真剣な表情を見せます。
ゼシカは兄の仇への怒りを燃やし、成長していきます。
一方の主人公は、どんな場面でも同じような表情で佇んでいるだけなのです。
3D化によってキャラクターの演技力が格段に上がったからこそ、主人公の無表情さが余計に目立ってしまう結果となりました。
ラスボス撃破後も英雄として称えられない
世界を救う大冒険を終え、暗黒神ラプソーンを打ち倒した主人公ですが、エンディングで英雄として大々的に称えられることはありません。
レティスが実は「ラーミア」だったという衝撃の告白に話題をさらわれ、主人公の活躍はどこか影が薄いまま物語は終わります。
初めてクリアした時に「これで終わり?」とポカンとしてしまったプレイヤーも少なくないでしょう。
地味な始まりから地味な終わり方まで、主人公の存在感の薄さは一貫しているといえます。
3DS版リメイクの追加エンディングへの賛否
2015年に発売された3DS版では、新たに「ゼシカと結婚できるエンディング」が追加されました。
ファンサービスとして歓迎する声がある一方で、シナリオの整合性や元々のエンディングとの関係から、批判的な意見も多く見られます。
ゼシカエンドは脈絡がなさすぎる?
PS2版のストーリーでは、主人公とミーティア姫の絆が「不思議な泉」でのイベントなどを通じて丁寧に描かれていました。
一方でゼシカとの関係は、仲間としての絆の深まりはあるものの、恋愛感情を示す描写は限定的だったといえます。
3DS版で追加されたゼシカイベントも、兄の形見である鎧をもらうという内容で、恋愛フラグとして認識しにくいものでした。
そのため「急に恋愛設定が出てきた」「ポッと出感が否めない」という印象を受けるプレイヤーが少なくありません。
ミーティア姫が我慢する展開が辛いとの声
ゼシカエンドを選ぶと、ミーティア姫は自らの想いを押し殺して主人公の背中を押す役回りになります。
「あなたに憧れていた、それも今日で終わり」「あなたの任を解くから自由になさい」と、自分から身を引く姫の姿は、いじらしくも切ないものです。
姫が好意を抱いていることはストーリー中の描写から明らかなため、ゼシカを選ぶことに罪悪感を覚えるプレイヤーもいるでしょう。
「姫が我慢しているのを見るのが辛い」という声は、追加エンディングへの批判として多く聞かれます。
クラビウス王に怒られる不自然なシナリオ
ゼシカエンドのルートでは、主人公がサザンビーク王クラビウスに対して「自分も王族の血を引いている」と明かしつつ、「でも姫ではなく他に好きな人がいる」と告げます。
当然ながらクラビウス王は困惑し、「何しに来たのか」と怒りを露わにするのです。
姫と結婚できる資格があることを示しておきながら、結婚したいのは別の人だと言い出す主人公の行動は、確かに理解しがたい部分があります。
元々あったシナリオに後から付け足す形になったため、不自然さが残ってしまったという見方が一般的でしょう。
ドラクエ8のストーリーは本当にひどいのか?肯定的評価
ここまで批判的な意見を紹介してきましたが、ドラクエ8のストーリーには高い評価を与える声も数多く存在します。
実際、ゲームレビューサイトでは「良作」と判定されており、単純に「ひどい」とは言い切れない魅力があるのです。
王道ながら人間の闘を描いた奥深いシナリオ
ドラクエ8のストーリーは、大筋こそ王道ですが、人間の負の部分を前面に押し出した描写が特徴的です。
愛する王妃を失って2年間も喪に服し、政治を放棄しているアスカンタ王。
腐敗が進んでいく修道院。
召使いを犬以下の扱いをする大魔道士。
こうしたシリアスな人間模様が、物語に深みを与えています。
重いエピソードは序盤では抑えめで、物語が進むにつれて徐々にクローズアップされていく構成も巧みです。
教会組織の腐敗をリアルに描写
本作の教会は、単なるセーブポイントや回復施設ではありません。
世界中に影響力を持ち、各地に大聖堂を構え、「聖堂騎士団」という独自の戦力まで擁する一大組織として描かれています。
そして一枚岩ではなく、内部での裏切り、策謀、権力争いが横行し、腐敗も進んでいるのです。
現実世界の宗教改革直前の教会を彷彿とさせる、リアリティのある描写といえるでしょう。
従来のドラクエでは見られなかった組織としての教会の姿は、世界観に奥行きを与える要素となっています。
ゲームカタログWikiでは「良作」判定
ゲームの評価をまとめた「ゲームカタログ@Wiki」では、ドラクエ8は「良作」として判定されています。
シナリオや演出面で若干の問題があることは認めつつも、3D化の成功、練り込まれた戦闘バランス、遊びやすさへの工夫などが高く評価されているのです。
「3Dになっても、ドラクエは変わっていなかった」という総評は、シリーズファンにとって最大の褒め言葉といえるでしょう。
ドラクエ8と他ナンバリング作品のストーリー比較
ドラクエ8のストーリー評価を客観的に把握するために、他のナンバリング作品との比較を見ていきましょう。
人気ランキングでの順位や、発売当時と現在での評価の変化も興味深いポイントです。
歴代ドラクエストーリー人気ランキングでの順位
2021年に行われたドラクエ歴代ナンバリング作品のストーリー人気投票では、以下のような結果となりました。
| 順位 | タイトル |
|---|---|
| 1位 | ドラゴンクエストV 天空の花嫁 |
| 2位 | ドラゴンクエストIII そして伝説へ… |
| 上位 | ドラゴンクエストVIII |
ドラクエ8は上位にランクインしていますが、5や3のような圧倒的な支持は得られていません。
ただしこれは「ひどい」というよりも、5や3が突出して評価されているという見方もできるでしょう。
ドラクエ5や11との評価の違い
ドラクエ5は、親子三代にわたる壮大な物語と結婚イベントが強い印象を残す作品です。
ドラクエ11は、王道でありながら伏線回収が見事なストーリーが評価されています。
これらと比較すると、ドラクエ8は「感情を揺さぶる大きなイベント」がやや弱いという指摘があります。
一方で戦闘バランスの良さでは、ドラクエ8は11と並んで高評価を得ており、ストーリー以外の総合力で支持を集めている傾向が見られます。
発売当時と現在で再評価が進んでいる
興味深いことに、ドラクエ8は発売当時よりも現在の方が評価が高まっているという指摘があります。
2024年11月に20周年を迎えた際、「20年前のネットでは結構叩かれていたが、世代が変わって再評価されている」という声が聞かれました。
前作ドラクエ7の賛否両論な評価に引っ張られていた面もあったとの分析もあります。
時間が経ち、冷静に評価されるようになったことで、本作の良さが改めて認識されるようになったといえるでしょう。
ドラクエ8を今からプレイする方法と注意点
ドラクエ8をこれからプレイしたい方のために、各バージョンの違いと現在の入手方法を整理します。
残念ながらSwitch版は発売されていませんが、いくつかの選択肢があります。
PS2版・スマホ版・3DS版の違いと選び方
現在ドラクエ8をプレイする方法は主に3つあります。
| バージョン | 特徴 | 価格・入手方法 |
|---|---|---|
| PS2版 | オリジナル版、グラフィックは最高峰、錬金釜に待ち時間あり | 中古のみ |
| スマホ版(iOS/Android) | どこでも遊べる、オートセーブ対応、錬金釜が即完成 | 2,800円 |
| 3DS版 | ゲルダ・モリー参戦、ゼシカエンド追加、戦闘高速化 | 中古のみ |
グラフィックを重視するならPS2版、手軽さを求めるならスマホ版、追加要素を楽しみたいなら3DS版がおすすめです。
Switch版は発売される?最新情報
2026年2月現在、ドラクエ8のSwitch版は発売されておらず、公式からの発表もありません。
ファンからは「Switch2での移植・リメイク」を望む声が多く上がっていますが、具体的な予定は不明です。
2026年2月5日には「ドラゴンクエストVII リイマジンド」が発売予定となっており、ドラクエ7のリメイクが優先された形となっています。
ドラクエ8のSwitch移植を待っている方は、当面はスマホ版でのプレイを検討するのが現実的でしょう。
ストーリーを楽しむためのプレイ時の注意点
ドラクエ8のストーリーを十分に楽しむためには、いくつかの注意点があります。
まず「不思議な泉」には定期的に足を運びましょう。
ミーティア姫との交流イベントが発生し、主人公との関係性が丁寧に描かれます。
次に、クリア後の裏ダンジョンまでプレイすることを強くおすすめします。
主人公の出自に関する重要な設定は、ここまで進めないと明かされないためです。
また仲間に話しかける「なかま」コマンドを活用すると、イベントごとのリアクションが楽しめます。
膨大なテキスト量が用意されており、冒険の没入感が高まるでしょう。
まとめ:ドラクエ8ストーリーの評価と批判の真相
- ストーリー批判の主な理由は「後手後手感」「死亡シーンの多さ」「主人公の設定が隠されている」の3点である
- 七賢者の末裔が救えない展開は、プレイヤーに無力感とフラストレーションを与える
- 主人公が竜神族のハーフという重要設定は、クリア後のやりこみ要素でしか判明しない
- 3DS版で追加されたゼシカエンドには「脈絡がない」「ミーティア姫が可哀想」という批判がある
- 一方で王道ながら人間の闘を描いた奥深いシナリオとして高く評価する声も多い
- ゲームカタログWikiでは「良作」判定を受けており、総合評価は高い
- 歴代ストーリー人気ランキングでは上位だが、5や3ほどの圧倒的支持はない
- 発売から20年が経ち、再評価が進んでいる傾向がある
- 現在プレイするならスマホ版が手軽で入手しやすい
- ストーリーを十分に楽しむには「不思議な泉」と裏ダンジョンまでのプレイが推奨される
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