1996年にPlayStationで発売されたホラーアドベンチャー『クロックタワー2』は、シリーズ屈指のマルチエンディングシステムを搭載した作品です。
ジェニファー編とヘレン編それぞれに5種類、合計10種類ものエンディングが存在し、到達するための条件も複雑に絡み合っています。
「ランクAのベストエンドにたどり着けない」「魔像を回収したはずなのにバッドエンドになった」「仲間が全員死んでしまう」といった悩みを抱えるプレイヤーは少なくありません。
この記事では、全エンディングの分岐条件と内容、到達のコツ、やりがちな失敗パターンまでを網羅的に解説していきます。
初プレイの方はもちろん、全エンディング制覇を目指す方にも役立つ情報をまとめました。
クロックタワー2の基本情報とエンディングの全体像
クロックタワー2は、前作『クロックタワー』の1年後を描いたサバイバルホラーです。
開発・発売はヒューマンが手がけ、ディレクターは前作に引き続き河野一二三氏が担当しました。
舞台はノルウェーのオスロからイギリスのバロウズ城へと移り、前作で倒したはずのシザーマンが再び姿を現すところから物語が始まります。
本作最大の特徴は、ジェニファー・シンプソンとヘレン・マクスウェルという2人の主人公によるダブルシナリオ制を採用している点にあります。
どちらの主人公を選ぶかはプロローグでの行動によって決定され、選んだ主人公ごとに謎解きの手順やストーリー展開が大きく異なります。
エンディングは各編にランクA(ベスト)からランクE(ワースト)まで5種類ずつ、合計10種類が用意されています。
ランクD以外のすべてのエンディングにはCGムービーが収録されており、ランクAのクリア時にのみ最終シナリオでの生存者数が表示される仕様です。
ジェニファー編とヘレン編の主人公の決まり方
主人公の選択は、プロローグにおけるバートン教授の行動で決まります。
プロローグでは、プレイヤーはバートン教授を操作して大学研究棟を移動することになります。
この際、廊下にいる研究助手のハリスに話しかける回数が分岐の鍵を握っています。
ハリスに2回以上話しかけるとジェニファー編へ、1回以下だとヘレン編へ進む仕組みです。
一見すると些細な行動ですが、以降の物語全体を左右する重大な分岐ポイントとなっています。
なお、ディレクターの河野一二三氏は海外メディアのインタビューにおいて「ジェニファー編が正史」と明言しています。
一方で、ゲームの説明書には「プレイヤーが気に入ったエンディングがその人にとっての真のエンディング」とも記載されており、公式としてはプレイヤーの解釈を尊重するスタンスも示されています。
プロローグの選択がエンディング分岐に与える影響
プロローグでは、主人公の決定以外にもう一つ極めて重要な選択があります。
それは「魔像の鑑定を誰に依頼するか」という判断です。
バートン教授がハリスと会話した後、研究室にある魔像の鑑定先を選ぶ場面が訪れます。
「YES」を選ぶとバロウズ邸の元執事リックに、「NO」を選ぶと市立図書館の館長サリバンに鑑定を依頼することになります。
この選択はシナリオ2の舞台と操作キャラクターを決定するだけでなく、魔像の回収に直結する極めて重要なフラグです。
シナリオ2で、プロローグの依頼先と異なる場所に向かってしまうと魔像が回収できず、強制的にランクEエンディング確定となります。
プロローグの段階ではこの選択の重要性が明示されないため、鑑定先をメモしておくことを強くおすすめします。
ジェニファー編エンディング全5種の条件と内容
ジェニファー編ランクA(ベストエンド)の条件
ランクAは、すべての条件を完璧に満たした場合にのみ到達できる最高のエンディングです。
到達に必要な条件は3つあります。
まず、ラストシナリオのバロウズ城でヘレンとノランの両方を発見していること。
次に、城内で「扉を開く言葉」を入手していること。
そして、地下洞窟で「青銅の短剣」を使用してシザーマンを封印することです。
エンディングの内容としては、シザーマンのみが異界の扉に吸い込まれ、崩壊する城の中でジェニファーとノランが救出を待ちながら互いに愛を告白するという結末が描かれます。
クリア後には生存者数が表示され、最大7人の生存が可能です。
ジェニファー編ランクBの条件
ランクBは、扉を開くところまでは成功するものの、最後の一手が足りない結末です。
ヘレンとノランの発見、および「扉を開く言葉」の入手は済んでいるが、扉が開いた後に「青銅の短剣」を使用しなかった場合に到達します。
短剣をそもそも入手していない場合も、自動的にランクB以下が確定する点に注意が必要です。
エンディングでは、ジェニファーがシザーマンもろとも扉に吸い込まれ、城は崩壊します。
救出作業が行われるものの、ジェニファーの遺体すら見つからないという後味の悪い結末となっています。
ジェニファー編ランクCの条件
ランクCは、仲間の救出には成功したものの、シザーマンを封印する術を見つけられなかったケースです。
ヘレンとノランの両方を発見済みだが、「扉を開く言葉」を見つけていない状態で地下洞窟に到達すると分岐します。
エドワード(ダン・バロウズ)が正体を明かしてジェニファーに襲いかかり、逃げ切れずに殺されるという内容です。
ジェニファー編ランクDの条件
ランクDは、仲間の救出すら叶わなかった結末です。
ヘレンかノランのどちらか一方、または両方を発見していない状態で地下洞窟に進むと到達します。
エドワードが現れてジェニファーに襲いかかるシーンの後、そのまま終了となります。
唯一CGムービーが用意されていないエンディングであり、非常にあっけない幕切れです。
ジェニファー編ランクE(ワーストエンド)の条件
ランクEは、シナリオ2で魔像を回収できなかった場合に確定する最低ランクのエンディングです。
鑑定先を間違えた場合や、魔像を見つけずにシナリオ2をクリアしてしまった場合がこれに該当します。
ラストシナリオには進めず、魔像は行方不明に。
数日後にジェニファーとヘレンの遺体が発見されるという、救いのない結末が描かれます。
このエンディングはヘレン編のランクEと同一の内容です。
ヘレン編エンディング全5種の条件と内容
ヘレン編ランクA(ベストエンド)の条件
ヘレン編のランクAも、複数の条件を連鎖的に満たす必要があります。
まず、バロウズ城内でゴッツを発見して「拳銃」を受け取ること。
次に、受け取った拳銃を使って礼拝堂でシザーマンに襲われているジェニファーを救出すること。
さらに、「扉を開く言葉」を入手した状態で地下洞窟に到達し、シザーマンを封印することです。
ゴッツ発見→拳銃入手→ジェニファー救出という連鎖が一つでも欠けるとランクA到達は不可能になります。
エンディングではシザーマンの封印に成功し、ヘレンたちが無事に脱出を果たす結末が描かれます。
ヘレン編ランクBの条件
ランクBは、ジェニファーの救出に失敗したものの、扉を開く手段は見つけていた場合の結末です。
ゴッツに会えなかった、拳銃を礼拝堂で使わなかった、あるいはジェニファーが既に殺害されていた場合に到達します。
「扉を開く言葉」を発見済みの状態で地下洞窟に進むことが条件となっています。
ジェニファーを失ったまま事件に終止符を打つ、ほろ苦い結末です。
ヘレン編ランクCの条件
ランクCは、ジェニファーの救出にも扉を開くことにも失敗した結末です。
礼拝堂でジェニファーを助けられず、かつ「扉を開く言葉」も見つけていない状態で地下洞窟に到達すると分岐します。
バートン教授が背後からヘレンを殴りつけ、意識が薄れていく中で「教授…?」と叫ぶシーンが印象的な、衝撃的なバッドエンドとなっています。
ヘレン編ランクDの条件
ランクDは、ジェニファーの救出には成功したが真相に迫れなかった結末です。
ジェニファーを救出済みだが「扉を開く言葉」を見つけていない場合に到達します。
拷問部屋で撃たれたバートン教授に出会い、シザーマンの真の正体に気づかないまま物語が終了します。
ジェニファー編と同様にCGムービーは用意されておらず、短い幕切れです。
ヘレン編ランクE(ワーストエンド)の条件
ジェニファー編のランクEと完全に同一の内容です。
シナリオ2で魔像を回収できなかった時点で確定し、ラストシナリオには進めません。
ジェニファーとヘレンの遺体が発見されるという最悪の結末を迎えます。
ラストシナリオの生存者条件と制限時間
ジェニファー編の生存者一覧と救出方法
ラストシナリオのバロウズ城には10人が向かいますが、全員を生かして帰すことはできません。
ジェニファー編での最大生存者数は主人公を含めて7人です。
ヘレンは倉庫の宝箱の中に隠れており、発見するとランクA到達に必要なフラグが成立します。
ノランは死体部屋におり、こちらもランクAの必須条件です。
ゴッツは教会の拷問部屋にいますが、入室前に「吊り階段の鍵」を入手していないと死亡した状態で発見されます。
バートン教授は中庭に出現しますが、シナリオ開始から15分以内に会わなければ死亡が確定します。
ベスはワイン貯蔵庫に隠れており、20分以内の発見が必要です。
ティムは書斎に一度入った後に居間へ現れ、25分以内に会う必要があります。
一方、ハリス、ケイ、エドワードの3人はストーリー上必ず死亡するため、救出は不可能です。
ヘレン編の生存者一覧と救出方法
ヘレン編でも最大生存者数は7人となっています。
ジェニファーは礼拝堂でシザーマンに襲われており、ゴッツから受け取った拳銃で救出します。
ノランは倉庫の棺桶の中に隠れています。
ゴッツは死体部屋にいて、発見がランクA条件の一つとなっています。
ハリスは厨房から食料倉庫へ向かう途中に現れますが、シナリオ開始から15分以内でなければ死亡します。
ベスはトイレに隠れており、2回話しかけることが生存の条件です。
1回しか話しかけないとトイレから出た後にシザーマンに殺されてしまう点は見落としやすいポイントといえます。
ティムはワイン貯蔵庫に隠れており、15分以内の発見が必要です。
バートン教授、ケイ、エドワードはストーリー上必ず死亡します。
生存者を最大にするための攻略のコツ
制限時間のあるキャラクターを優先的に救出することが基本戦略となります。
シザーマンからの逃走に時間を取られると、制限時間内に仲間と合流できなくなるリスクが高まります。
各マップには確実に回避できるポイントが最低一つ存在するため、そのポイントを事前に把握しておくとシザーマンへの対処がスムーズになります。
また、セーブは逃走状態中でも可能なので、こまめに保存しておくことで時間切れのリスクを軽減できます。
エンディング到達でよくある失敗と対策
魔像の鑑定先ミスによるランクE直行
最も多くのプレイヤーが陥る失敗が、プロローグでの鑑定先を忘れてしまうケースです。
プロローグで魔像の鑑定を依頼した相手と、シナリオ2で訪問する場所が一致していなければ魔像は回収不能となります。
鑑定先の選択はプロローグの一場面に過ぎず、シナリオ2に入るまでに時間が経過するため忘れやすいのが厄介な点です。
対策としては、プロローグの時点で必ずメモを取ること、そしてシナリオ2開始時の選択肢で正しい訪問先を選ぶことが挙げられます。
重要アイテムの取り忘れ
ジェニファー編ではシナリオ1の大学研究棟の倉庫で「油さし」を、ヘレン編では同じくシナリオ1の学生事務室ロッカーで「懐中電灯」を入手できます。
これらはラストシナリオのバロウズ城でランクA到達に必須のアイテムですが、シナリオ1のクリア自体には必要ありません。
取り忘れたままシナリオ1をクリアすると、もう戻ることはできず、ランクAへの道が閉ざされてしまいます。
シナリオ1では脱出を急ぎたくなりますが、必ずこれらのアイテムを回収してからクリアすることが重要です。
ネット上の誤情報への注意
「逃走状態で生存者のいる部屋に入ると死亡扱いになる」という情報がインターネット上で広まっています。
しかし、複数の検証情報によると、これは誤りであることが確認されています。
逃走状態かどうかは生存判定に影響しないため、シザーマンに追われている最中でも生存者のいる部屋に入って問題ありません。
こうした誤情報に惑わされないよう、信頼できる攻略情報源を参照することが大切です。
ジェニファー編とヘレン編の違いと比較
両編は同じステージを舞台としながらも、ストーリー展開、謎解きの手順、操作キャラクター、カメラアングルまで大きく異なります。
| 比較項目 | ジェニファー編 | ヘレン編 |
|---|---|---|
| 主人公 | ジェニファー・シンプソン(15歳) | ヘレン・マクスウェル(30歳) |
| シナリオ2の操作キャラ(リック邸選択時) | ノラン | ゴッツ |
| ランクA必須アイテム | 油さし・青銅の短剣 | 懐中電灯・拳銃 |
| ランクA特有条件 | ヘレンとノランの発見 | ゴッツ発見→拳銃→ジェニファー救出 |
| 必ず死亡するキャラ | ハリス・ケイ・エドワード | バートン教授・ケイ・エドワード |
| 謎解きの傾向 | ゴシック調(蝋燭・短剣など) | 近代的(懐中電灯・拳銃など) |
ジェニファー編の方がシナリオ1・2の手順がシンプルで取り組みやすいとされ、攻略情報では「ジェニファー編→ヘレン編」の順番が推奨される傾向があります。
難易度そのものに大きな差はありませんが、ヘレン編のランクA条件はゴッツ→拳銃→ジェニファー救出という連鎖を正確に踏む必要があり、やや手順が複雑です。
なお、シナリオ2の図書館ルートはどちらの編でもヘレンを操作する内容が完全に共通しているため、周回時の新鮮味という点ではリック邸ルートの方が楽しめるとされています。
全エンディング制覇の特典とやりこみ要素
全10種類のエンディングをすべて回収すると、いくつかの隠し要素が解禁されます。
最も有名なのが「BUYOBUYO」モードで、キャラクターのポリゴンがぶよぶよと変形するユニークな表示モードです。
ホラーゲームとしての緊張感とは対照的な脱力系の演出であり、クリア後のご褒美として多くのプレイヤーに親しまれています。
また、ランクAかつ最大生存者数7人を達成すると、PAMPHLETモードの隠し項目が開放されます。
設定資料の閲覧、シザーマンのテーマ曲、童唄「Little John from the Castle」の試聴、収録スタジオでの声優の裏話音声など、ファンには見逃せないコンテンツが収録されています。
コスチュームチェンジ機能も解禁され、ジェニファーにはウェイトレス服やセーラー服といった衣装が用意されるなど、遊び心のあるおまけ要素が充実しています。
ゲーム内で語られなかった設定と小説版の役割
クロックタワー2は、バロウズ家の闇の歴史や邪教の信仰体系など多くの設定を内包していますが、ゲーム中の描写は断片的にとどまっています。
ディレクターの河野氏は小説版に寄せたコメントで「あえて語らなかった」と述べており、意図的な手法であることがうかがえます。
ただし、全容を把握するにはゲーム内の情報だけでは不十分だと指摘する声も少なくありません。
こうした背景を受けて、小説家の牧野修氏によるノベライズが「ジェニファー編」「ヘレン編」の2冊で刊行されました。
小説版は単なるストーリーの再現にとどまらず、ゲーム内で明かされなかった裏設定や登場人物の心情を深く掘り下げた公式補完的な作品です。
ノランが妹をクロックタワー事件で亡くしていたこと、ダン・バロウズの「さなぎ」からの成長過程の真相、「偉大なる父」と呼ばれる邪神の信仰体系の詳細など、ゲームプレイだけでは知り得ない情報が豊富に含まれています。
ゲームブック形式を採用してマルチエンディングを再現している点も特徴的で、物語のナビゲーター役として登場する邪神が、後味の悪い結末ほど「最高の結末」と称するという独自の演出も見どころです。
現在は絶版となっており入手が困難ですが、フリマサイトなどで取引されることがあります。
シリーズ最新動向とクロックタワー2復刻の可能性
2024年10月31日に、初代『クロックタワー』の復刻版である『クロックタワー・リワインド』がNintendo Switch、PS5、PS4、PC、Xbox Series X/S向けに発売されました。
開発はサンソフト、カプコン、WayForward Technologiesの協力体制で行われ、オリジナル版の完全移植に加えて操作性の改善や新規アニメ映像、ボーカルテーマソングなどの追加要素が盛り込まれています。
リワインドの発売を契機にクロックタワーシリーズ全体への再注目が高まり、動画プラットフォーム上ではクロックタワー2の全エンディング回収プレイやストーリー解説コンテンツが多数投稿される活況を見せています。
一方で、2026年3月時点においてクロックタワー2のリメイクや復刻版の発表は行われていません。
現在クロックタワー2をプレイするには、PS1ソフトの中古品を入手するか、2012年に配信されたゲームアーカイブス版(PS3/PSP/PS Vita対応・600円)を利用する方法に限られます。
ただし、ゲームアーカイブスの配信状況は変動しているため、現行のPS5やPS4では直接プレイできない点には注意が必要です。
クロックタワー・リワインドの商業的成功が続編や2の復刻につながるのではないかという期待の声は、ファンコミュニティを中心に根強く存在しています。
まとめ:クロックタワー2のエンディングを完全制覇するために
- エンディングはジェニファー編5種とヘレン編5種の全10種類で構成される
- 主人公の選択はプロローグでハリスに話しかけた回数で決定し、2回以上でジェニファー編、1回以下でヘレン編に分岐する
- プロローグでの魔像の鑑定先を間違えるとランクE(最低ランク)が確定するため、必ずメモを取る
- ジェニファー編ランクAの到達には「ヘレンとノランの発見」「扉を開く言葉」「青銅の短剣の使用」がすべて必要である
- ヘレン編ランクAでは「ゴッツ発見→拳銃入手→礼拝堂でジェニファー救出→扉を開く言葉」の連鎖的な条件を満たす必要がある
- ラストシナリオの生存者には制限時間が設定されており、時間配分を意識した救助順序が攻略の鍵となる
- シナリオ1で入手できる「油さし」(ジェニファー編)と「懐中電灯」(ヘレン編)はランクAの必須アイテムであり取り忘れ厳禁である
- ランクDは両編ともCGムービーが存在しない唯一のエンディングで、ランクEは両編で同一の内容となる
- 全10種コンプリートで「BUYOBUYO」モード、ランクAかつ最大生存者で隠し設定資料やBGM視聴が解禁される
- 2026年3月時点でクロックタワー2の復刻版やリメイクは未発表だが、シリーズへの再注目に伴い期待の声が高まっている

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