ファイナルファンタジーVII(FF7)の物語を彩る上で欠かせない存在、それが「ソルジャー」です。
神羅カンパニーが誇るエリート兵士であり、主人公クラウドもかつて所属していたと語るこの組織は、多くの謎と魅力に満ちています。
この記事では、「ソルジャーとは一体何なのか?」という疑問に答えるため、その階級制度や強さ、そして物語の核心に触れるジェノバ細胞との関係や「劣化」といった謎まで、網羅的に解説していきます。
FF7の世界をより深く楽しむための手引きとして、ぜひ最後までご覧ください。
FF7のソルジャーとは?その階級と一覧
FF7のソルジャーに存在する3つの階級
FF7に登場する神羅カンパニーの私設エリート兵士「ソルジャー」には、明確な階級制度が存在します。
これは、兵士の実力や経験に応じて区分するためのもので、主に「クラス3rd」「クラス2nd」「クラス1st」の3つに分けられています。
それぞれの階級は、単なる強さの指標だけでなく、その服装や任務内容、さらには昇格の難易度においても大きな違いがあります。
クラス3rd
クラス3rdは、ソルジャーとしては最も下の階級にあたります。
新人ソルジャーはまずこのクラスに配属され、ここからキャリアをスタートさせることになります。
服装は作品によって紫や青で描かれることが多く、主に警備任務や比較的難易度の低い作戦に従事します。
一般兵よりは遥かに高い戦闘能力を持ちますが、上級クラスと比較すると経験も浅く、実力はまだ発展途上と言えるでしょう。
FF7リメイクに登場するローチェは、実力的には上位クラスに匹敵しながらも、その素行の問題からクラス3rdに留まっている特殊な例です。
クラス2nd
クラス2ndは、ソルジャーの中核を担う中堅クラスです。
多くのソルジャーが努力の末に到達するのがこの階級であり、ここまで来れば十分に「超人」と呼べる戦闘能力を有しています。
服装は紫紺や青色で描かれ、クラス3rdよりも重要な任務を任されることが多くなります。
クライシスコアの主人公であるザックス・フェアも、物語開始時点ではこのクラス2ndに所属していました。
クラス1st
クラス1stは、全ソルジャーの頂点に君臨する最上級クラスです。
その数は極めて少なく、まさに少数精鋭。
服装は黒を基調としており、神羅カンパニーの最重要任務を担います。
クラス1stへの昇格は非常に困難を極めます。
単純な戦闘能力や任務遂行能力だけでなく、既にクラス1stである者からの推薦と、ソルジャー部門の統括者による承認という、二つの厳しい条件をクリアしなければなりません。
このため、クラス1stのソルジャーは、他のクラスとは一線を画す別格の存在として扱われています。
FF7に登場する主なソルジャー一覧
FF7シリーズには、物語の鍵を握る多くの魅力的なソルジャーが登場します。
ここでは、作中で名前が明かされている主なソルジャーを階級ごとに一覧でご紹介します。
階級 | 名前 | 備考 |
---|---|---|
クラス1st | セフィロス | 「英雄」と称された伝説のソルジャー。物語の最大の敵。 |
アンジール・ヒューレー | ザックスの師であり、誇り高きソルジャー。バスターソードの最初の所有者。 | |
ジェネシス・ラプソードス | セフィロスと並び称された実力者。叙事詩「LOVELESS」を好む。 | |
ザックス・フェア | クライシスコアの主人公。物語の途中でクラス2ndから1stへ昇格する。 | |
クラス2nd | カンセル | ザックスの友人で情報通。 |
ルクシーレ | ザックスを尊敬する後輩ソルジャー。 | |
クラス3rd | ローチェ | スピードジャンキーの異名を持つ異端のソルジャー。 |
クラスP0 | グレン・ロズブローク | 初期型ソルジャー「プロジェクト0」の選抜メンバー。 |
マット・ウィンザード | クラスP0の一人。「ハカセ」と呼ばれる。 | |
ルティア・リン | クラスP0の一人。狙撃の名手。 | |
階級不明/元ソルジャー | クラウド・ストライフ | 本作の主人公。自身を「元ソルジャー・クラス1st」と名乗るが…。 |
ブロード | 元ソルジャー。現在はカームの町で宿屋を営んでいる。 |
この表からもわかるように、特にクラス1stには物語の根幹をなす重要なキャラクターが集中しています。
彼らの関係性や行動が、FF7の壮大な物語を織りなしていくのです。
最強の証であるソルジャー1stとは?
ソルジャー・クラス1stは、単なる最上級階級という言葉だけでは表せない、特別な意味を持つ存在です。
それは神羅カンパニーにおける最強戦力の証であり、兵士たちの憧れの的でもあります。
前述の通り、クラス1stになるためには既存の1stからの推薦と統括の承認が必要不可欠です。
この極めて厳しい昇格条件が、クラス1stの価値と希少性を担保しています。
その戦闘能力はクラス2nd以下とは比較にならず、一人で戦局を覆すほどの力を持つとされています。
クライシスコアでは、英雄セフィロスが同じクラス1stであるアンジールとジェネシスの二人を同時に相手にしても、まるで稽古をつけるかのように軽くいなす場面が描かれており、1stの中でもさらに実力差が存在することがわかります。
また、クラス1stになると、いくつかの特権が与えられます。
より多くのマテリアを装備できるようになったり、強力なマテリアを生成する「マテリア合成」の権限が与えられたりするなど、その強さをさらに高めることが可能です。
セフィロスの「正宗」やアンジールの「バスターソード」のように、支給品以外の専用武器を持つことが許されるのも、彼らが特別な存在であることの証左と言えるでしょう。
このように、ソルジャー・クラス1stは、神羅が誇る絶対的な力の象徴なのです。
少数精鋭?ソルジャークラス1stは何人いる?
ソルジャー・クラス1stは「ごく一部の者しかなれない少数精鋭」とされていますが、その正確な人数については、作品によって描写に揺れが見られます。
この点が、ファンの間で長年議論の的となってきました。
クライシスコア -FF7-(CCFF7)では、名前付きのクラス1stとしてセフィロス、アンジール、ジェネシス、そして後に昇格するザックスの4人のみが明確に描かれています。
作中の雰囲気からも、1stは非常に希少な存在であることが強調されており、「少数精鋭」という設定が色濃く反映されています。
一方で、原作のFF7本編に目を向けると、物語の終盤、ミッドガルの魔晄キャノン周辺で、クラス1stがザコ敵として何体も出現します。
この描写は「少数精鋭」という設定と明らかに矛盾しており、プレイヤーに混乱を与えました。
この矛盾については、いくつかの考察がなされています。
昇格基準の変化説
CCFF7の時代にソルジャー部門を率いていたラザード統括が失踪した後、部門は治安維持部門総括であるハイデッカーの管轄下に入ります。
有能だが傲慢なハイデッカーの性格を考えると、彼の代になってからは、忠誠心や扱いやすさを重視し、実力が伴わない者でも見栄えのためにクラス1stに昇格させるようになった、という説です。
これにより、1stの質が低下し、量産されるようになったと考えられます。
ゲーム的な都合説
単純に、物語終盤の敵として手応えのあるザコ敵を配置する必要があったため、設定との整合性には目をつぶってクラス1stを登場させた、というゲームデザイン上の都合と考える説です。
ジェノバ・コピー説
物語の黒幕であるセフィロス(あるいは宝条)が、ジェノバの能力を使って作り出したコピーであるという説です。
本物の1stではないため、大量に出現してもおかしくないという考え方です。
結論として、コンピレーション作品で深掘りされた「クラス1stは少数精élite」という設定と、原作のゲーム的な表現との間に齟齬が生まれているのが現状です。
どちらが正しいというよりも、物語の時期や状況によってクラス1stの在り方が変化したと解釈するのが自然かもしれません。
FF7のソルジャーとは?その正体と強さの秘密
ff7のソルジャーとジェノバ細胞の深い関係
ソルジャーが持つ驚異的な身体能力の秘密は、彼らの身体に施された特殊な処置にあります。
その核心となるのが、宇宙から飛来した生命体「ジェノバ」の細胞です。
ソルジャーとは、体内にジェノバ細胞を埋め込まれ、さらに星のエネルギーである「魔晄」を照射された人間のことを指します。
このプロセスにより、ソルジャーは常人離れした筋力、スピード、耐久力を手に入れるのです。
しかし、この力には大きな代償が伴います。
ジェノバ細胞は、宿主の精神に影響を及ぼす危険な性質を持っています。
そのため、ソルジャーになるには、ジェノバの精神干渉に耐えうる強靭な精神力が不可欠です。
この精神的な適性がなければ、ジェノバに精神を乗っ取られて自我を失うか、魔晄の過剰摂取によって精神が崩壊し、「魔晄中毒」と呼ばれる廃人状態に陥ってしまいます。
ソルジャーの象徴ともいえる青緑色の瞳、通称「魔晄の目」は、このジェノバ細胞と魔晄をその身に宿した証なのです。
つまり、ソルジャーの強さとは、ジェノバという異質な存在をその身に受け入れ、制御することではじめて得られる、諸刃の剣と言えるでしょう。
FF7のソルジャーを襲う謎の「劣化」とは?
「劣化」とは、一部のソルジャー、特に「G系」と呼ばれるソルジャーに見られる、心身が徐々に崩壊していく現象のことです。
これはソルジャー計画の暗部であり、多くの兵士の命を奪ったとされています。
この「劣化」を理解するためには、ソルジャー計画における「G式」と「S式」という二つの系統を知る必要があります。
G式(ジリアン式)
アンジールの母親である「ジリアン」の細胞をベースにしたソルジャー計画です。
G系ソルジャーは、他者に自らの能力や特性をコピーする「分離」の能力を持ちます。
しかし、この能力は不完全であり、コピーを繰り返すことでオリジナルの情報が拡散・希薄化し、最終的には自己崩壊、すなわち「劣化」を引き起こしてしまいます。
アンジールやジェネシスはこのG系ソルジャーであり、彼らの物語は常にこの劣化の恐怖と隣り合わせでした。
彼らが生み出したコピーモンスターもまた、この劣化の宿命から逃れることはできません。
S式(セフィロス式)
「セフィロス」をベースにしたソルジャー計画です。
胎児の段階で直接ジェノバ細胞を埋め込まれたセフィロスは、よりオリジナルのジェノバに近い存在です。
S式にはG式のようなコピー能力はなく、情報が流出しないため「劣化」も起こりません。
むしろ逆に、他者の情報を取り込み、自身のもとに集結させようとする「リユニオン」の能力を持ちます。
FF7リメイクシリーズでは、G系ではない元ソルジャーのブロードにも劣化に似た症状が見られるなど、この現象にはまだ解明されていない謎が多く残されています。
自分をソルジャーだと思い込んでる一般兵の正体
FF7の物語を語る上で最も重要な謎の一つが、「自分をソルジャーだと思い込んでいる一般兵」の存在です。
その正体は、言うまでもなく本作の主人公、クラウド・ストライフです。
彼は物語の冒頭で「元ソルジャー・クラス1st」を名乗りますが、その記憶は作られた偽りのものでした。
少年時代のクラウドは、英雄セフィロスに憧れ、ソルジャーになることを夢見て故郷ニブルヘイムを旅立ちました。
しかし、神羅に入隊したものの、ソルジャーに必要不可欠な精神的な適性がなく、夢破れて一介の神羅兵として任務に就いていました。
彼の運命が大きく変わったのは、故郷で起きた「ニブルヘイム事件」です。
この事件の後、クラウドは親友であり本物のソルジャー・クラス1stであったザックスと共に、神羅の科学者・宝条に捕らえられます。
そして、セフィロスの能力を再現するための「セフィロス・コピー実験」の被験者として、ジェノバ細胞を埋め込まれ、高濃度の魔晄を浴びせられ続けたのです。
この過酷な実験により、クラウドの精神は崩壊。
廃人同然となった彼を連れてザックスは脱出しますが、道半ばで追手に倒れてしまいます。
死の間際、ザックスはクラウドに自身の剣「バスターソード」と「ソルジャーの誇り」を託しました。
その後、奇跡的に意識を取り戻したクラウドの精神は、埋め込まれたジェノバ細胞の能力によって、無意識のうちに再構築を始めます。
「ソルジャーになりたかった自身の願望」「親友ザックスの記憶や振る舞い」「幼馴染ティファが抱く“理想のクラウド像”」などが複雑に混ざり合い、「クールで有能な元ソルジャー・クラス1st」という偽りの人格が作り上げられたのです。
つまり、クラウドは厳密にはソルジャーではありません。
しかし、ソルジャーと全く同じ処置を受けているため、その戦闘能力は本物です。
彼の物語は、この偽りの記憶を取り戻し、本当の自分を見つけ出す旅でもあるのです。
ff7のソルジャー強さランキングを徹底考察
FF7シリーズに登場するソルジャーたちの強さをランク付けすることは、ファンの間でも人気の高い話題です。
公式なランキングは存在しませんが、作中の描写や設定を基に、その強さを考察することは可能です。
ここでは、あくまで一つの考察として、強さのランキングをご紹介します。
ランク | キャラクター/クラス | 主な理由 |
---|---|---|
SS (規格外) | セフィロス | ジェノバの能力を最も色濃く受け継ぎ、他の1stを圧倒する戦闘能力を持つ。星を脅かすほどの力を行使できる唯一無二の存在。 |
S (最強クラス) | ジェネシス、アンジール、ザックス(1st) | いずれもクラス1stの中でもトップクラスの実力者。それぞれが独自の強力な能力を持ち、神羅の最強戦力として活躍した。 |
A (上位クラス) | クラウド(記憶回復後)、タークス(ツォン、レノ、ルード) | クラウドはソルジャーと同等の処置と実戦経験により1stに匹敵する力を発揮。タークスの幹部クラスは、並のソルジャーを凌駕する戦闘技術と経験を持つとされる。 |
B (中堅クラス) | ソルジャー・クラス2nd、ローチェ | 組織の中核を担う実力者たち。ローチェのように、クラス以上の実力を持つ者も存在する。 |
C (一般クラス) | ソルジャー・クラス3rd | ソルジャーとしての基礎能力は持つが、経験が浅く、上位クラスには及ばない。 |
このランキングの頂点に立つのは、やはり「英雄」セフィロスでしょう。
彼の強さは単なる戦闘能力にとどまらず、魔法やジェノバの能力を駆使した多彩な攻撃で、他の追随を一切許しません。
Sランクには、セフィロスに次ぐ実力を持つクラス1stの面々が位置します。
特筆すべきはAランクのタークスです。
彼らはソルジャーのような肉体改造を受けていない純粋な人間ですが、厳しい訓練と特殊任務で培った戦闘技術により、並のソルジャーでは相手にならないとされています。
これは、ソルジャーの強さが単なる身体能力だけでなく、経験や技術も大きく影響することを示しています。
まとめ:FF7のソルジャーとは?その謎と魅力に迫る
- ソルジャーは神羅カンパニーの私設エリート兵士である
- クラスは1st、2nd、3rdの3階級に分かれている
- 超人的能力の源はジェノバ細胞と魔晄の照射によるものである
- ソルジャーになるには強靭な精神力が必要不可欠である
- クラス1stはセフィロスやザックスなど少数精鋭で構成される
- G系ソルジャーは「劣化」という心身の崩壊リスクを抱えている
- クラウドはソルジャーではなく「セフィロス・コピー」である
- 最強のソルジャーは英雄セフィロスとされている
- タークスは並のソルジャーよりも強いという設定が存在する
- コンピレーション作品によって設定が追加・変更されている
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