大人気ホラーゲーム『青鬼』。
その謎多き世界観や一度見たら忘れられないキャラクターに魅了される一方で、「このゲームを作ったのは一体誰なんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。
また、フリーゲームとして始まったこの作品が、なぜこれほどまでに大きなコンテンツへと成長したのか、その背景にはどのような仕組みがあるのでしょうか。
この記事では、謎に包まれた『青鬼』の製作者「noprops」氏の人物像から、フリーゲームから始まった『青鬼』がどのようにして国民的コンテンツへと成長し、収益を生み出しているのか、そして多くの憶測を呼ぶ青鬼の正体やストーリーの謎まで、網羅的に解説します。
この記事を読めば、『青鬼』の世界をより深く理解できるでしょう。
青鬼の製作者は「noprops」氏!その経歴と人物像

製作者「noprops(のぷろぷす)」氏とはどんな人物?
『青鬼』の製作者は、「noprops(のぷろぷす)」という名前で活動する個人のゲームクリエイターです。
2004年に原作となる『青鬼』を発表して以来、そのユニークな謎解きと恐怖演出で一躍有名になりました。
『青鬼』制作以降も、多数の謎解きゲームを手がけるなど精力的に活動を続けています。
しかし、その素顔や本名、詳細なプロフィールは公表されておらず、多くの謎に包まれたミステリアスな存在としても知られています。
原作はいつ、何で作られた?RPGツクール製のフリーホラーゲーム
原作の『青鬼』が初めて公開されたのは2004年のことです。
このゲームは「RPGツクールXP」という、RPG(ロールプレイングゲーム)を制作するためのパソコン用ソフトを使って作られました。
特筆すべきは、このゲームが「フリーゲーム」として、つまり無料でインターネット上に公開された点です。
誰でも気軽にダウンロードして遊べる手軽さが、のちに人気が爆発する大きな要因の一つとなりました。
ニコニコ動画やYouTubeのゲーム実況が人気のきっかけに
『青鬼』が爆発的な知名度を獲得するきっかけとなったのは、2009年頃からニコニコ動画やYouTubeで始まったゲーム実況でした。
プレイヤーが絶叫しながら青鬼から逃げ惑う様子や、難解な謎解きに挑戦する姿が多くの視聴者の心を掴みました。
実況者たちのリアクションとゲームの恐怖が相乗効果を生み、口コミで評判が拡散。
関連動画の累計再生回数は1億回を超えるなど、ゲーム実況文化の黎明期を代表する作品として、不動の人気を確立したのです。
フリーゲームから国民的IPへ!作者の儲けとUUUMとの関係は?

青鬼の作者は儲かってる?現在の収益源を徹底解説
結論から言うと、『青鬼』の作者であるnoprops氏は、相当な収益を得ていると推測されます。
もちろん、原作はフリーゲームであるため、ゲームのダウンロード自体で収益は発生しません。
しかし、『青鬼』は小説、漫画、実写映画、テレビアニメ、そしてスマートフォンアプリなど、非常に多くのメディアミックス展開がなされています。
これらの展開において、原作者であるnoprops氏には原作使用料、いわゆるライセンス料やロイヤリティ(印税)が支払われます。
国民的な人気IP(知的財産)となった現在、その収益はフリーゲームの作者としては異例の規模になっていると考えられるでしょう。
なぜUUUM(LiTMUS)が運営?作者との関係性とビジネスモデル
現在、スマートフォンアプリ版の『青鬼』シリーズは、大手YouTuber事務所であるUUUMの完全子会社「LiTMUS株式会社」が運営・パブリッシングを行っています。
これは、UUUMがゲーム実況とクリエイターの親和性の高さに着目し、ゲーム事業を積極的に展開しているためです。
LiTMUSは『青鬼』のIPを管理し、新たなゲーム開発やライセンス事業を手がけています。
原作者のnoprops氏は監修などの形でプロジェクトに関わり、LiTMUS社と協力関係を築くことで、IPの価値をさらに高めていくというビジネスモデルが成り立っています。
小説・映画・アニメ化などメディアミックスによる収益の仕組み
『青鬼』のメディアミックス展開は、作者にとって大きな収益源となっています。
その仕組みは、各メディアで作品が利用されるごとに対価が支払われるというものです。
具体的には、以下のような収益が考えられます。
- 小説:発行部数に応じて印税が支払われる
- 映画・アニメ:制作時に原作使用料が支払われ、興行収入やDVD販売に応じて成功報酬が加わる場合もある
- スマホアプリ:アプリ内課金や広告収益の一部がロイヤリティとして支払われる
- グッズ:関連グッズの売上の一部がライセンス料として支払われる
このように、IPホルダーとして多様な収益経路を確保していることが、『青鬼』の成功を支える大きな要因となっています。
作者が仕掛けた謎!青鬼の正体とストーリーの考察
結局、青鬼の正体は何?公式設定とファンの考察まとめ
ゲーム本編において、青鬼の正体が明確に語られることはありません。
作中では、青鬼に捕まった仲間が青鬼の姿になって再登場する描写があり、「青鬼は元々人間で、捕まると青鬼化するのではないか」という考察が広く知られています。
一方で、黒田研二氏による小説版では、青鬼の正体について一つの答えが示されています。
小説では、生物学者の娘が難病の治療のために受けた遺伝子治療が失敗し、怪物化してしまった姿が青鬼である、と設定されました。
ただし、これはあくまで小説版の世界観における設定であり、ゲーム本編の謎がすべて解明されたわけではありません。
この「正体が分からない」という点も、『青鬼』が持つ魅力の一つと言えるでしょう。
ゲームの最後に登場する「謎のおじさん」の正体は美香の父親だった
原作フリーゲーム版のエンディング後、館から脱出しようとして青鬼に捕まる「謎のおじさん」が登場し、多くのプレイヤーがその正体に疑問を抱きました。
この謎は、後にリリースされたスマートフォン版『青鬼』で追加されたシナリオ「謎の男編」にて解き明かされます。
このシナリオの主人公であるおじさんは、行方不明になった娘を探して館にやってきた父親でした。
そして、その娘こそが主人公の仲間の一人である「美香」だったのです。
館の中で変わり果てた娘の姿(青鬼)に遭遇しながらも、最終的に脱出は叶わず、原作と同じ悲劇的な結末を迎えるという、切ない物語が描かれました。
小説版のストーリーは公式?原作者の関わりはどこまでか
PHP研究所から出版されている小説版『青鬼』は、原作者であるnoprops氏が「原作」および「監修」としてクレジットされています。
このため、小説版は公式な派生作品と位置づけられています。
著者は黒田研二氏、イラストは鈴羅木かりん氏が担当しており、ゲームには登場しないオリジナルキャラクターや、独自のストーリーが展開されます。
ゲーム本編とは異なる「もう一つの青鬼の物語」として、原作者公認のもとで世界観が拡張されている、と捉えるのが適切でしょう。
どの順番でプレイする?原作から最新作までの青鬼シリーズ全作品一覧

初心者向け!青鬼シリーズのおすすめプレイ順
『青鬼』シリーズは、各作品のストーリーが基本的に独立しているため、どの順番でプレイしても問題なく楽しむことができます。
もし、これから初めて『青鬼』に触れるのであれば、以下の2つのパターンがおすすめです。
- 原点の恐怖を味わうなら:PCフリーゲームの完成版と名高い『青鬼6.23』。シリーズ特有の謎解きや恐怖演出の神髄を体験できます。
- 手軽に始めたいなら:スマートフォンアプリ版の『青鬼』または『青鬼2』。基本無料でダウンロードでき、操作も簡単なため、気軽に青鬼の世界に入門できます。
まずはどちらかをプレイしてみて、気に入れば他のシリーズ作品にも手を広げていくのが良いでしょう。
【年表】PC版からスマホアプリ・最新作までの全シリーズを網羅
2004年の誕生から現在に至るまで、『青鬼』は様々なプラットフォームで進化を続けてきました。
ここでは、主要なゲーム作品を年表形式でご紹介します。
公開年 | 作品名 | プラットフォーム | 特徴 |
---|---|---|---|
2004年 | 青鬼 Ver.1.0 | PC (フリーゲーム) | 全ての始まりとなった記念すべき初代バージョン。 |
2009年 | 青鬼 Ver.5.2 | PC (フリーゲーム) | 「別館」や亜種「青海老」が登場し、ゲーム性が拡張。 |
2010年 | 青鬼 Ver.6.23 | PC (フリーゲーム) | 多くのファンに最高傑作と評される原作の完成形。 |
2016年 | 青鬼2 | スマホアプリ | スマホ向けに制作された初の完全新作ストーリー。 |
2018年 | 青鬼オンライン | スマホアプリ | 100人のプレイヤーで生き残りをかけて逃げるサバイバルゲーム。 |
2020年 | 青鬼X | スマホアプリ | プレイヤーの選択で結末が変わるマルチエンディングを初採用。 |
2024年 | 最恐 -青鬼- | PC (Steam) | 一人称視点となり、圧倒的な没入感の3Dホラーアクション。 |
2024年発売の最新作『最恐 -青鬼-』は何が新しいのか?
2024年4月26日にPCゲームプラットフォームSteam®で販売が開始された『最恐 -青鬼-』は、シリーズに新たな恐怖をもたらした意欲作です。
最大の特徴は、これまでの見下ろし型2D視点から、プレイヤー自身が主人公の目線で操作する「一人称視点の3Dホラーアクションゲーム」へと進化した点です。
プレイヤーは姉を探す妹となり、徘徊する青鬼から身を隠す「ステルスアクション」を駆使しながら、謎多き洋館を探索します。
まるで実在しているかのような圧倒的な存在感を放つ青鬼に追われる恐怖は、これまでのシリーズとは比較にならないほどの没入感と緊張感を生み出しています。
青鬼の製作者に関するよくある質問(Q&A)

製作者noprops氏の現在の活動は?
製作者であるnoprops氏は、現在もゲームクリエイターとして精力的に活動を続けているとされています。
表立って情報を発信することは少ないですが、『最恐 -青鬼-』のような新作がリリースされる際には、原作・監修としてプロジェクトに関わっていると考えられます。
『青鬼』という巨大なIPを大切に育みながら、新たな謎解きゲームの制作にも携わっているのかもしれません。
青鬼シリーズの最高傑作はどれ?
どの作品を最高傑作とするかは個人の好みによりますが、多くの古参ファンからは原作フリーゲームの最終バージョンである『青鬼6.23』が挙げられることが多いです。
その理由として、圧倒的なゲームボリューム、洗練された謎解きの完成度、そしてシリーズ随一と評される恐怖演出などが支持されています。
一方で、手軽に遊べるスマホアプリ版や、全く新しい恐怖体験ができる『最恐 -青鬼-』を推す声もあり、それぞれの作品に独自の魅力があります。
今から無料でプレイできる青鬼はある?
はい、あります。
スマートフォン向けに配信されている『青鬼』、『青鬼2』、『青鬼3』、『青鬼オンライン』、『青鬼X』は、すべて基本プレイ無料で楽しむことが可能です。
各アプリストアからダウンロードすれば、すぐに青鬼の世界を体験できます。
原作のPCフリーゲームは公式サイトでの配布状況によりますが、スマホアプリ版であれば、誰でも手軽に無料で始められるため非常におすすめです。
まとめ:青鬼の製作者と広がる世界の謎
- 製作者は「noprops」氏という個人ゲーム開発者
- 原作は2004年にRPGツクールXPで制作されたフリーゲーム
- ゲーム実況動画をきっかけに2009年頃から人気が爆発
- 作者の主な収益はメディアミックス展開によるライセンス料
- スマホアプリはUUUMの子会社LiTMUSが運営
- ゲーム内で青鬼の正体は明言されていない
- 最後に登場するおじさんはスマホ版で美香の父と判明
- 小説や映画は原作者監修の公式な派生作品
- シリーズは多岐にわたるためプレイ順はどれからでも良い
- 2024年には3Dホラーとして新作『最恐 -青鬼-』が発売
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